門田隆将のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。
週刊誌は最近全く読んでいませんが、今までに読んだ、コロナ関連の新書数冊より、週刊誌寄りの本の気がしました。
ただ、2020年6月27日の刊なので、古い情報が多かったです。
まず、中国に対する批判が多くを占めていました。
中国政府の感染者の隠ぺいによって対応が遅れ感染が拡大していきました。
日本の安倍政権の政策が「原発事故時の民主党政権と同じだ」と筆者は感じたそうです。
中国からの入国禁止措置をもっと早い時点で採ることができていたら安倍首相は歴史に残る宰相となっていたであろうと述べています。
中国から入国を禁止できなかったのは習近平国賓 -
Posted by ブクログ
100年に一度と言われる新型コロナウイルス禍にあって、はからずも暴露されることになった日本の危機管能力の欠如。著者は、それを憂え、また、中国の体制維持のための弾圧、情報統制、隠蔽などの実態にも目を向け、様々なツィートを発信し、警鐘を乱打してきた。本書では、武漢での患者発生に遡り、中国人入国をなかなか停止できなかった日本政府、それに比して素早かった台湾による完全制御、武漢病毒研究所の驚くべき杜撰な体質などをつぶさにリポートし、解説、批判する。巻末には年表も添付され、世界におけるコロナの感染推移や各国の対応状況の振り返りができるようになっている。以下に主な内容をビックアップ。
・1月18日、米国は -
Posted by ブクログ
井上嘉浩はオウム幹部の中で飛び抜けて若く、有名大学出ではなかったのに、麻原に重用されていった。中学生の時に密教、修行や解脱というものに関心を持ち、阿含宗へ入信して修行をするようになったが、そこで自分の疑問に応えてくれる人や教えとの出会いが無かったことが悔やまれる。ここで良い出会いがあれば、彼はオウムへと進むことはなかっただろう。
また、唯一、無期懲役から死刑に、二審で判断がかわった人で、再審請求中に死刑執行という司法の不条理には驚いた。
門田さんのように取材を丹念にすると信頼できる人は本当に貴重だと思う。500頁超の作品もそれを感じさせなかった。
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Posted by ブクログ
衝撃・絶望・感動の作品。
東日本大震災により福島第一原発で何が起きていたのか、現場で起こっていたことを生々しく描くノンフィクション。
今まで日本がここまでの危機に瀕していたことを認識出来ていなかった。そして果敢に命を賭して対応した吉田所長以下の現場の人々に焦点を当てた物語に感動。
放射線量が上昇する中、電気が途絶えた中央制御室に踏みとどまった人達。最後の際まで「死」と隣り合わせで踏ん張った人達。
現場で自らの使命の元、仕事を全うする人々。
それと対比して、官邸、東電幹部のやり取りの虚しさ。十分な意思疎通がなされないまま、菅首相の現場に投げかけた残念な言葉。その言葉を振り返ったコメント -
Posted by ブクログ
疫病2020
まぁよくもコレだけ情報を集めたもんだと思います。コロナウイルスが取り沙汰され始めた頃、世界中の誰もこんな事になるなんて想像していなかったでしょう。それでも危機管理意識が有ったか無かったかで、こうも違うもんかと思い知らされた。何で台湾みたいに出来なかった?色々と事情があるのは分かる。けれど日本の政府がここまでダメだなんて思いもよらんかった…正直そんな気持ちでした。だから大東亜戦争当時の政府や軍部がどれ程ダメだったか…もよく分かった気がする。これではアカンよね!誰もがそう思ったろ、誰もがそう感じたよね。だからこそ、知る必要があると思う。何がどんな風に起こってどう進んだのか。しっかり知 -
Posted by ブクログ
吉田所長以下福島第一原発の現場でまさしく死を覚悟して最悪の事態(格納容器爆発して放射性物質飛散で北海道、西日本以外居住不可)に陥るのをギリギリのところで食い止めた東電社員、協力業者、自衛隊の人達の知られざる激闘の様子が、本人達の証言を基に時系列で語られていく。不眠不休の対応が続く地震から4日目の3月15日、遂に吉田所長から「各班は、最少人数を残して退避!」の指示が出される。最少人数とは?何の基準も無い中、思い浮かぶ家族や故郷と自らの役割との間で残るべきか退避するか、一人一人が壮絶な葛藤を強いられた筈。残った69人。海外ではこの人達をFUKUSHIMA50と呼んで称賛されていた事を映画「FUKU
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購入済み
感謝
今もって最悪の事態であるとも感じていましたが、今の状況で済んでいる事への感謝。そして今の状況で済んでいるのは多くのヒーローがいる事を初めて知り本当に感謝です。但しこのような事故が起きなければ不要なヒーローです。事故を回避出来なかった事に関しては東電、政府、関係委員会等々猛省し今後の回避に向け対応が必要で、こちらは今もってできているのか不安です。
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Posted by ブクログ
台湾と日本の深い繋がりを感じさせてくれる。日本統治時代に、内地から台湾に渡り台湾に尽くした日本人の物語を多く読んできた。が、坂井徳章、湯徳章は日本人であり台湾人だ。ニニ八事件で犠牲にとなった徳章の台湾人の自由と人権を求める闘いは、白色テロの闇を経て、民主化を成し遂げた李登輝、中国共産党に対峙する蔡英文に通じているだろう。1月に総統に再選された蔡英文の片腕は、かつて台南市長時代に湯徳章の命日を台南市の「正義と勇気の記念日」に制定した頼清徳だ。湯徳章の闘いは彼等には受け継がれ、今も脈々と続いていると思う。本編と共に、おわりに、あとがき、解説、も味わい深い。
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匿名
購入済み角川文庫版の方が価格が安いです
内容は、お勧めなので星5つにしましたが、2016年に再版された角川文庫版「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発」の方が、文庫本のため新しく価格が安いです。
本レビューのPHP研究所版(2012年)が1600円、角川文庫版(2016年)が924円です。
更に値引きで646円(3/26まで)になっています。
また、ネット情報では「角川文庫版の方が朝日新聞の虚偽報道のあとがき」もあるそうで内容的にも加筆されているかも知れません。
電子書籍では単行本や文庫本は関係ないのと思うので、特にこだわりがない方は角川文庫版をお勧めします。