門田隆将のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
海外で日本経済の尖兵として働いている日本人の安全をどう守るか、救援機を飛ばすことが出来ない日本政府の実情はイーイ戦争時の邦人救出劇から湾岸危機、イエメン内戦、アラブの春のリビア政変に至る年月を経ても変わっていないと訴え、国と国民に問い掛けている。著者の問題提起は正に正鵠を射ている。イラクで人間の盾にされた者としては、湾岸危機で大使館の地下に避難したクウェイト在留邦人が救援機の到来を信じて脱出訓練を繰り返していたが、無駄になった経緯に記述がなかったことは残念であった。当時、人質であった私は外務省本省と出先の大使館が国の方針と役人の建前を邦人の命に優先させることがあることを思い知らされました。クウェイトの下りではこの辺りも書いて欲しかったと思います。
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ネタバレ 購入済み
正しく「反省」「学習」する事。
著者のあとがきにも有りましたが、「3・11」の悲劇を、只管に悲しんだり嘆いたり、悪者探しする事だけではなく、
「二度と同じことを繰り返さない為に、現実的に何が必要か、何を準備すべきなのか」を、冷静且つ実務的に事態を改善しなければ、いつか又同じことの繰り返しが起きてしまう可能性が有ること、この点が一番恐ろしいと思うのです。どれだけ「反省」して「お詫び」しても、その後に「学び」が残らなければ意味が無いのです。
電力会社は、政府は、メディアは、そして私達国民全体は、「喉元過ぎて熱さ忘れる」雰囲気に成っていないと言い切れるのでしょうか?!
今現在も、日本の好きな場所へ向けてミサイルを発射出来、甚大な被害を及ぼすことの出来る国家が普通に存在しています。当然自衛隊は対応しますが、核や生物化学兵器を弾頭としたミサイルの場合、どの時点で撃ち落とせたとしても国内に少なくない被害を被るのは、全く否定しようのない事実です。
著者同様、「自然災害」と「テロ」、これらに対して私たち日本人はあまりにも暢気過ぎるのではないでしょうか。
イデオロギーで反原発を騒いでいる方々もそうですが、例え今直ぐ廃炉しても使用済み核燃料の問題は未来永劫残るし、現在原発を停めている分の「代替」をしている火力発電は、更なる大気汚染を誘発するだけであるし、「環境に優しい代替可能エネルギー」とやらにはコストも危険性も非効率性も付いて回ると云う事実、等をもっと冷静且つ現実的に考えていただきたいです。
資源に乏しく、人口も減っていくわが国が経済力を維持する為に、原発は急に無くせるモノではない事も、感情論等を抜きにして考えるべき問題だと思うのです。
本書は、そうした将来の日本を考える上で「原発の危険性から目を背けない」為の、決して読み捨ててはいけない重要な一冊だと思います。
映画は観ていませんが、「熱しやすく冷めやすい日本人」にとっては、本書を詠むことを強くお奨めします。
最後に、日本の為に生命を賭けて懸命に作業してくださった全ての方々に、心からの感謝と追悼の言葉を贈ります。ありがとうございました。
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Posted by ブクログ
終戦の数ヶ月前、零戦パイロットとして米艦艇に特攻して亡くなった、米国籍をもつ日系2世の青年、松藤大治。彼の家族や親戚、友人からの聞き取りをもとに、彼の足跡を辿るノンフィクション。
この本を手に取ったのは偶然だったけど、あとがき・文庫版あとがき・解説という、普段読まない部分まで読破してしまうほど、心を揺さぶられる読書体験だった。
例えば442連隊のように、当時、日系米国人たちがアメリカ人、米軍人として誇り高く戦ったという記録がよく知られているが、彼らとの対比で松藤氏に思いを馳せずにはいられなかった。
どちらも、米国や日本が憎かったわけではないのだろう。どちらも、戦わずにいたいと思えば逃れられたのだろう。松藤氏に至っては、日本が戦争に負けることを予感していたはず。何が彼らを米軍人・日本軍人として戦うことに駆り立てたのだろう。
答えはまだ見つからないけど、その問いが私の心の中に残った。
また、松藤氏に限らず、当時の若者たちの生き様も沁みた。彼らがみんな20代前半だったなんて。。。 -
Posted by ブクログ
あの「Fukushima 50's」を日本で初めてその
存在を日本国民に知らしめた「死の淵を見た
男」の著者で知られる門田隆将氏の最新刊です。
ちなみに「Fukushima 50's」は海外メディアで
しか当初は扱われておらず、朝日新聞に至っては
は真逆の誤報を出す始末だったのはよく知られて
います。
この本では、新型コロナウィルス発生からその
対策、そして1回目の緊急事態宣言までを追っ
た骨太のノンフィクションです。
読み終えての第一の感想は、「(まだ収束して
いないですが)よくあの程度で済んだなあ」と
いうものです。
政治家の迷走ぶり、官僚のお気楽さ、縦割り
行政の弊害など、危機管理の無さ加減は、
まさに東日本大震災の原発事故に対する対応
と同じでした。
本当に現場の国民一人一人ん国民力というか、
現場力、市民力が欧州や米国と比べて死者が少
なく済ませた要因と言えます。
それにしても厚生労働省の無策ぶりには呆れる
というか恐れさえを抱いてしまいます。
冒頭にさらっと書かれているだけですが、薬害
エイズ事件をはじめとした厚労省による「無作
為」が招いた悲劇が今回も繰り返されたと言え
ます。
ちなみに大阪で起きた悲しい5歳の男の子の餓死
事件。あれも厚労省の縄張り主義が原因であると
この本から理解できます。
骨太のノンフィクション作家による「忘れてはい
けない、今後の教訓にしなくてはいけない事実」
を知ることができる一冊です。