門田隆将のレビュー一覧

  • 死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日

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    映画「FUKUSHIMA50」を見て、その原作を読みたくなりました。
    読みながら、映画のシーンと当時のニュース映像が頭の中を駆け巡り、あっという間に読み終えていました。
    取材力に感嘆です。

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    2020年04月12日
  • 死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日

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    福島原発で震災時にどんなことが起きていたか。想像を越えた極限状態で闘っていた人たちの姿を時系列で教えてくれる。
    著者が最後に述べているように、911とスマトラ津波で安全性の見直しをするチャンスを逃したのは大きな悲劇。電源喪失や冷却不能を想定して対策を講じる必要性が明確なのは、後付けの理論などではないように感じる。
    ミサイル攻撃やドローンテロなど、想定されるものを全ての対策を講じて始めて原子力のパワーに頼ることができるものと確信させられる

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    2020年04月02日
  • 甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯

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    プロ野球の打撃コーチという存在は、その人がどんなに優れた名コーチだったとしても、世間的にはあまり知られた存在ではないと思う。
    実際、リアルタイムでその活動を共に過ごしていた時期があったにも関わらず、この高畠コーチという人を全く覚えていない。
    そんな黒子的存在の人物の生涯を、これほどドラマティックに描ける手腕は、さすが門田隆将だ。

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    2020年03月01日
  • 新聞という病

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    「観念論と現実論」との闘いの時代。

    筆者は現代のジャーナリズム(だけでなく日本社会も)をそう位置づけ、「国内外のさまざまな現実に対応していこうという人々と、イデオロギーに固執して現実を見ようとしない理想論、すなわち観念に縛られた人々」の具体事象を、筆者の見解を含めて本書に綴っています。

    個人的には、新しい時代のメディア、従来のマスコミュニケーションに変革を持たらす、などど言われるSNSの世界でも、全く同じことが起きていると思います。

    さらに言えば、新しい時代のメディアにおいてこそ、観念論が横行しているように思えてなりません。

    情報の受発信がより個人に近づいている今こそ、手に取る価値があ

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    2020年02月28日
  • 「吉田調書」を読み解く 朝日誤報事件と現場の真実

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    門田隆将の本はいつも熱い。
    対象に体当たりで食い込んで行く、ジャーナリズムの鏡のような方だと思っている。

    この、誤報を出した新聞社は真逆としか思えない。
    改めて調書、そしてこの本で経緯を読み直しても、なんでこんなことになったかさっぱり判らない。
    つまり、真相は明らかになっていない。誤報ではなく、虚報としか思えないなあ、やっぱり。

    まだ、「新聞」として認めている人がいることが理解しづらい。

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    2020年02月18日
  • 日本、遥かなり エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」

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    泣いた。
    いろんな意味で。
    いくつかのエピソード、海外の事件に巻き込まれた自国民の命を保護できない某先進国の話。

    売りだった、トルコのエルトゥールル号事件は、一生割くほどの話ではなかったが、それがあったからこそのエピソード。
    もともと日本人こそこうではなかったか。

    起きて欲しくないことは起きないと信じている外務省。
    現場で逞しく生き抜いた現地の人たち。

    戦中無能な大本営と、それでも勝っちゃった優秀な現場が、結局日本を壊滅に導いてしまった先の大戦を思い出す。

    それにしても、著者の門田先生。
    文章がうまいわけでもなくたどたどしいのだが、ジャーナリズムってこうかねと思わせてくれる。

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    2020年02月09日
  • 日本、遥かなり エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」

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    日本とトルコの友好の歴史という感動的なエピソードから始まるものの、日本の国としての歪さに恐ろしさと憤りを覚える読後だった。

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    2020年02月06日
  • この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡

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    著者の綿密な取材から事実を浮かび上がらせる考えがとても良く伝わってくる。それにより歴史から消えていた英雄が蘇る。

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    2020年01月29日
  • 「吉田調書」を読み解く 朝日誤報事件と現場の真実

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    福島第一原発事故時に、所長であった吉田氏の調書に基づき、事故時にいったい現場で、そして官邸で何がったのかを調書に基づき暴いた本。
    特に、朝日新聞の意図的ともとれる、悪質な印象操作記事について糾弾しています。
    事故時の現場でのストーリーに関しては、同著者の別著、死の淵…のほうがおもしろく…というか引用なので、新しいものはないが、
    政治家の行動が明らかになっています。
    リーダーシップのかけらもない元総理はもちろんのこと、覚えていないとはっきり断っておきながら、間違いなく、全面撤退といった、と言い張る思い込み決めつけの枝野氏、冷静なのかと思いきや、非常に重要な場面で重要(であろう)電話にあえて出ない

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    2020年01月24日
  • オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり

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    門田隆将さんの著作はいつも唸らされる。
    文章がそんな上手いわけではないと言うか、好きなものではないが、朴訥で、取材対象にグリグリ食い込んでいる。物凄く情緒的な一方で、どこかで一歩引いた感じ。

    オウム、井上義啓。

    天才だな。
    素直だな。
    いいやつじゃないか。

    だからこそ、道を踏み外した。

    ぼくだって、昔ムーを愛読していた時期があり、路頭で宗教屋と議論したこともある。
    人ごとではない。

    驚いたのは、オウムはこんなに急速に変わったのかと。

    洗脳の怖さ。心理学のキーワードでもかなり理解できる。

    後半、むしろそっちに目を奪われてしまったのが、裁判の過程、検察の無恥と、控訴審以降の余りの酷さ

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    2019年12月15日
  • 新聞という病

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    門田は、東日本大震災で大事故を起こした東京電力福島第一原発の吉田所長に長時間の単独インタビューをした唯一のジャーナリストだと思う。朝日新聞の「吉田調書」報道があったとき、門田がどう評価するのかがまっさきに気になった。その第一声が「朝日の誤報」である。この本を読むと、朝日がどうしてあのような誤報に至ったのかよくわかる。本当の世論を無視して、朝日が自分で世論を作ろうとし、物事を捻じ曲げて書いているからだと解説する。自分たちが世論を作っているという思い上がり、いまだに五十五年体制から抜けられない硬直した視点、加えて取材力の低下。恐ろしい病だ。

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    2019年11月03日
  • 新聞という病

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    学生時代の同期にも後輩にも、某A新聞に就職したのがいる。
    少なくとも当時は、彼ら自身は自身を就職活動の勝ち組と考えていたように思う。
    官僚や商社マン、金融などではなく敢えてA新聞を選んだ自分だからこそ、「権力を監視」する権利がある、くらいには意識は高かったのではなかろうか。
    ご苦労なことだ。

    今も記者を続けているその中のひとりは、何年かに一度、同窓会で顔を合わせる度、覇気が消えていっている。
    先日などは、「よっ、売国奴!」と声をかけても、深いため息とともに、「もう言われ慣れました。」とこぼすだけで、反論もしてこない。
    「ボーナスが減るんです。」とか愚痴をこぼすが、会社を経営する人間からすると

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    2019年09月06日
  • 新聞という病

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     なぜ、日本を貶めるような記事を日本の新聞が書くのかがよくわかる一冊。

     その新聞を過去に取っていたことがあるので、この筆者の主張がよくわかりました。

     そして、その理由もこの筆者の考えを読んで、とても納得できました。

     「権力を監視する」という表現は新聞にとっては都合のいい言い分であることを強く感じました。

     偏った見方ではなく、フラットな見方で報道できる、そして、読んだ人がしっかりと考えることができるような新聞であってほしいと強く思います。

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    2019年09月05日
  • 新聞という病

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    著者は、インターネットの普及により、情報発信の優位性がなくなった新聞社が相変わらず自己陶酔の主張を読者に押し付けている現状を、具体的な記事を基に説明している。記事の読み方指南書としても大いに納得できる。中国の膨張主義と軍事的脅威の前には、空想的平和主義は意味がない。今更ながら、従軍慰安婦問題をはじめとする朝日新聞による国益毀損には暗澹たる思いだ。ただし、著者はモリカケについては現政権に甘過ぎる。

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    2019年09月01日
  • 新聞という病

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    現在における新聞報道に対する苦言を呈している。というかほとんど朝日新聞への悪口かな。
    昔の記者はジャーナリズムの精神に基づいて取材を行っていたが、昨今ではイデオロギーの表現が先に立って、事実でない事も歪めて伝えてしまっていると嘆く。
    政府の権力に屈しないという精神がどこか歪んでしまって、倒閣のためなら何を書いてもいい、それが時には日本を貶めることになろうともそれが正しいと信じている。どこか狂気じみた感じがした。
    従軍慰安婦や福島原発の吉田調書についての世紀の大誤報は、日本全体を貶めるばかりか、他国へも間違った印象を植え付けてしまっている。今も続く日韓関係の悪化の原因でもあるように感じる。
    また

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    2019年09月01日
  • 新聞という病

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    表題の新聞とは、ほとんどの場合、朝日と毎日です。
    確かに、A新聞の反政権振りはデマでもねつ造でもOKという隣国の反日無罪を彷彿とさせるものがあります。
    とはいえ本書全般を通じて、門田氏は新聞の復活を心から願っているテイをとりながら、現状のままでは不可能だということをさりげなく、しかし読めばそうなるとしか思えない不可避な現実として明らかにしています。
    7章立ての本書は、捨て章なしの絶品ぞろいですが、特に6章と7章は必読です。
    それにしてもA新聞がなぜこれほど日本を貶めようとしているのかという1つの回答は、「記者には日本を貶めているという意識はなく、まして中国や韓国を喜ばせるためではなく、過去の日

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    2020年01月01日
  • 新聞という病

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    「新聞」と言ってますが、殆ど売国新聞、じゃなかった某朝日新聞の重篤な病についての解説本です。もう門田氏のご意見に120%同意できます。読んでいてスカッとすると同時に、新聞を筆頭にしたメディアの役割を改めて考えさせられました。

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    2019年07月19日
  • 死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日

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    ネタバレ

    2011.3.11東北地方を襲った巨大地震。

    その後の津波により福島原発も大きな被害を受け機能が停止。

    その後起こった爆発によりチェルノブイリ以来の放射能漏れ事故を引き起こした。

    あの時何が起こっていたのか。

    そこで人々は大切なモノを守るために何をしたのか。

    緊迫した状況を描いたノンフィクション。

    同じ時代を生きた日本人として読んで良かったと思える一冊でした。


    説明
    内容紹介
    その時、日本は“三分割"されるところだった――。

    「原子炉が最大の危機を迎えたあの時、私は自分と一緒に“死んでくれる"人間の顔を思い浮かべていました」。食道癌の手術を受け、その後、

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    2021年03月12日
  • オウム死刑囚 魂の遍歴 井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり

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    オウム真理教の教団幹部のうち最も若い井上嘉浩の評伝である。私はこの著作が世に出された意味は大きく3つに分かれると思う。
    1. 井上の手記の公開と彼の知られざる人生
    2.井上が関わったとする犯罪行為の情状酌量部分
    3.井上から見たオウム真理教の教祖、麻原の新たな実像

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    2019年01月19日
  • 甲子園への遺言 伝説の打撃コーチ高畠導宏の生涯

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    いやぁ、これは良い本でした。
    野球はまったく詳しくないので、高畠さんという方は存じ上げませんでしたが、こんな人がいたんだとは!
    その人の生き方に加え、過去のプロ野球の様子もわかりました。
    最後の女子剣道部のくだりは・・・、ここがいちばんじんときました・・・。

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    2019年01月01日