門田隆将のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
保守派の論客で知られる、門田隆将さんの著作。2013年から雑誌Willに連載していたコラムを、まとめたものである。
大きく3点について、論じている。タイトルにもなっている、階級闘争を引き起こしているメディアとSNS。次に世界情勢、特に極東アジアに関する情勢。 それからその時々に発生した事件に対しての保守派としての分析と提案がなされている。
左翼に支配されたマスコミと、SNSの発展によって勃興した物言わなかった多数派によって戦われる言論闘争。
習近平との登場とコロナの発生によって、遂に世界に牙を向いてきた中国。追従する韓国、立ち向かう台湾。
その時期によってテーマの幅が拡がったり絞ったりはあるものの、一貫して言えるのは著者の保守派としてのぶれない姿勢である。
SNSは若干改善されたものの、マスコミ、教育界や司法は左翼の巣窟である。テレビ新聞を鵜呑みにせず、自分なりの判断基準を持ち、バランスの取れた思考を持っていたいと思った。 -
Posted by ブクログ
映画「Fukushima 50」がなかなか興味深かったので、その原作である本書を読んでみました。
ちゃんと確認できていないのですが、本書の中での原子炉内の圧力の値(キロパスカル単位での表記)は、おそらくすべて間違っていると思いますので(正しくは、もう1桁大きい値になると思います)、原子炉内の圧力については「設計圧力の○○倍」といった記述のみを拾えばよいと思います。
上記の数値の件からも推察できると思うのですが、理系的な観点からは物足りない部分がありますし、この本の内容のすべてが真実だとは限らないものの、東北地方太平洋沖地震により、福島第一原発でどのようなことが起こっていたか(起こった現象とその対応など)を知るには、よい本だと思います。
当時の福島第一原発での出来事を美談にするのは問題だと思いますが、その一方で、吉田昌郎をはじめとして、命がけで対応に当たってくださった方が何人もいたことも事実。
本書は、今後の原発のあり方を考える上では、貴重な資料になりうるかもしれませんし、日本人としては、これぐらいは知っておいた方がよいかも、と思いました。
また、この本を読んで、スリーマイルとチェルノブイリについても、もっと知っておくべきだと反省しました。 -
Posted by ブクログ
物語形式の小説だと思って読み始めたら、事実がひたすらに書き連ねてあって少しばかり読みづらいと感じてしまった。でも、あとがきを読んで記者の方が書いたと知り、この本を書くに至った筆者の想いを想像してこの書き方が最適だったのだと納得した。
あの時起こった事実を、世間の皆が知りえなかった真実を、出来うる限り読みやすい形に整えて世界に提示することが目的だったのだから、こういう作品になったのだな、と思った。
筆者の並々ならぬ使命感が、当時現場にいた方々への丁寧な取材と筆致から伺えた。
吉田所長含め、当時現場で奮闘された方々と、今も現場で作業を進められている方々に、改めて感謝の思いが溢れてきた。
この本を読んだことをきっかけに、あの震災以来初めて津波の映像等をYouTubeで観た。亡くなった方達のことを思うと涙が溢れてきたけど、未来に繋げなければと思い、防災グッズの備えについて家族に共有するに至った。
この本も素晴らしかったが、映画があるらしいのでぜひ観てみたいと思う。映像で原発のスケールや構造についてもう少し知っておきたい気持ちになった。 -
Posted by ブクログ
すごくリアル…でも話し言葉が主な証言とと状況説明が織り交ぜられていて読みやすい。
p.184 「現場で作業を終えて帰ってきて(検査を受けるべく)待っている作業員の前で、“なんで俺がここに来たと思ってるんだ!“ってどうなったんです。一刻の総理が、作業をやっている人たちにねぎらいの言葉ではなく、そういうことをしたわけでね。これはまずい、と思いました」
p.275 吉田屋現場の人間が戦ったのは、会社のためでも、自分のためでもない。世の中で1番、大切なものを「守るため」ではなかっただろうか。それは「命」である。原子炉が暴走すれば、多くの命が失われる。福島の浜通りに住む人、そこを故郷としている人々の命が失われるだけでなく、日本と言う国家の命さえ失われるのである。それがわかっているからこそ、吉田は海水注入を止めなかった。その本質をわかっていない人たちは、上から命令された通りのことをやるしかなかったが、吉田をトップとする現場の人間は、戦いの奉仕と言う失うことがなかったのである。
p.303 「中操に入っていったら、そいつがもう泣いていました。バツ悪そうに。私は、黙ってマスクの上からゴンって殴りました。なんていうか、やっぱり、交代に来てくれるって嬉しいんですよ。人間ですから」伊沢自身も、地震と津波の後、プラントが最悪の状態に突き進んでいった時、中操に駆けつけてくれた仲間たちの存在がどれだけ嬉しく、心強かったかしれない。俺たちがお前を見捨てるわけないだろ。後輩のマスクの上から黙ってゴンと叩いた伊沢の心境は、きっとそういうものだったに違いない。
p.315 「最期はどういう形で現場の連中と折り合い中か、そういうものをつけるか、と言うことです。それは、プラントとの折り合いをどうつけるかと言う意味でもあります。それから、水を入れ続ける人間は何人ぐらいにするか、誰と誰に頼むかとか、いろいろなことがありました。極論すれば、私自身はもう、どんな状態になっても、ここをはめられないと思っていますからね。その私と一緒に死んでくれる人間の顔を思い浮かべたわけです。これは発電班よりも、特に復旧班なんですよ、水を入れたりする復旧班とか、消化班とかですね。もうここまでくると、そっち側の仕事になるんでしょう。私、福島第一の補修部門では、30代の初めから働いてますからね、一緒に働いた連中、山ほどいますから、次々、顔が浮かんできました」
p.317 「吉田さんは、その後、ゴロンと横になったんです。ハット思いました。ああ、吉田さんもいよいよ、と思いました。吉田さんは、しばらく横になったままでした。私たちには吉田所長だけが頼りでした。吉田さんは来鳥ない人というか、素のままの人なんです。見た目大きいですが、実際に人間として大きい。どんなことがあっても、逃げない人で、みんなが頼りきっていました。その吉田さんが、そういう状況になってしまったんです。私はもうダメなんだと思ってしまいました。うちの千夏工房の人間が机の下で倒れている吉田さんに“しっかりしてください。大丈夫ですか?“と声をかけて起こしたのは、30分ぐらい経ってからだったと思います」
それは、「日本」を守るために、戦う男のギリギリの姿だった。
〈関連書籍リスト〉
・船橋洋一『カウントダウン・メルトダウン』
・共同通信社原発事故取材班『全電源喪失の記憶ー証言・福島第一原発ー1000日の真実』
・NHKスペシャル『メルトダウン』取材班による『福島第一原発7つの謎』
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Posted by ブクログ
やっっっと、読み終わったぁー!
ブク友、hibuさんのおすすめ。
『この命、義に捧ぐ 〜台湾を救った陸軍中将、根本博の奇跡〜』
台湾の歴史も根本博さんがどんな方かも知らなかったけれど、只々、hibuさんの感想に共感と感動で手に取った本です。
根本博陸軍中将
諜報、情報分析に長けた戦略家、そして残虐な戦争の中で命の大切さを忘れなかった奇跡の人。
第二次世界大戦敗戦直後、内蒙でソ連軍との戦闘状態にあった根本は、武装解除命令が出たにも関わらず、戦闘解除せずに戦いを続けた。
何としても4万の残留邦人と生き残った35万の兵士たちの命を守る為に。
そして国府軍、蒋介石の庇護のもと、1年をかけて多くの残留邦人や兵士達が無事に帰国できた事に、根本は深い恩義を感じる。
帰国から3年後その恩義に報いようと、
共産軍に敗戦し決着は既についている、国府軍、蒋介石のもとに密航してまで駆けつけ軍事顧問として戦い、金門島の戦いに勝利する。
根本が導いたと言っても過言ではないこの勝利の結果は、台湾と台湾国民を守る事に繋がった…が、
長い年月を経て、根本の活躍は台湾の政治情勢によって意図的に消されてしまう。
著者は日本だけでなく台湾の文献も研究し、多くの関係者への取材、台湾へ赴き更に取材を重ね根本の存在と行動の真実を証明する。
そして古寧頭戦役60周年記念式典に参加し、古寧戦に関わった日本人親族と著者に
直接、馬総統から声をかけられた事から
根本博は歴史からは消されたが、その存在は忘れ去られていない事を確信する。
本書で戦争を
『戦争は狂気の中でしか、おこなえない。人間性の喪失によってのみ、"殺し合い"は可能になる』と表現した場面があった。
戦時中でも人の命を最大限に守ろうとし、ヒューマニズムの精神を失わなかった根本が台湾と台湾人を守ったという事実、そして歴史に埋もれそうになっていた、その事実を調べ上げた著者の門田隆将さんに深い感動を覚える。
歴史もの…、
今まであまり読んで来なかったのですが、
色々な世界を1ミリでも深く理解できるように、少しずつ歴史にも触れていきたいです。
戦争の生々しい証言など読んでいて苦しいなと思う場面もあったけれど本当に読んで良かった!
hibuさん、ありがとうございます!(≧∀≦) -
Posted by ブクログ
ここで槍玉に挙げられている朝日新聞を20年以上読んできた。新聞にはもう一度 言論機関としての矜持と使命を取り戻してほしい、との思いは著者と共通する。ただ著者が持ち上げている産経、読売も朝日と似たり寄ったりだ。今や新聞とその記事を配信するネットニュースが日本人を分断する最大の推進力になっている。そりゃそうだ。自社の思想に共鳴する読者を繋ぎ止めて利益を出すためには、顧客(読者)や広告主に迎合することは止められない。そういう構造なのだから、もう期待する方がどうかしている、と思う。
それにしても同じニュースでも新聞によってこんなに取り上げ方が違うのかと驚いた。朝日だけを読んでいたのでは自分がどんどん愚かになっていく危機感を持つ。産経も購読してみることにするかな。 -
ネタバレ
中国と云う脅威。
2021年8月読了。
実はもう一年以上前に本書を購入していたのだが、何故だか怖くて手が出せずに放置していた。最近、著者の作品を立て続けに読む機会があり、その勢いを借りて一気に読んでしまった。
確かに一年以上前の出来事までしか書かれていないので、情報のギャップは否めないが、逆に時間を置いたことで当時の世間の右往左往振りや、訳も分からず「PCR検査をもっと大々的に拡充しろ!」等と一知半解の知識で喚いていた(いる)ワイドショーのコメンテイター等を思い出し、一歩引いた視点で読み終える事が出来た。
今現在ワクチン接種に対して「ヒステリックな拒絶派」や「何だかとにかく不安な方々」にも、落ち着いて初めからの経緯を知っていただくには良いと思う(勿論、元来身体が受け付けない方は別ですよ)。
この本では恐ろしい事実が突き付けられている。先ず「ウィルス発生起源」についてだが、著者個人のルポルタージュである以上、犯人が中国だと断定するのは不可能とは言え、本書に挙げられた数々の状況証拠だけでも「限りなくクロ(に近い灰色)」と断定して差し支えないだろう。
そして、今回の件を機に、中国の国民感情が「個人のプライバシーや自由な言動が許されない(党政府への)漠とした不安や不満」から、「これだけ一所懸命やったのに、(自国が)犯人呼ばわりされる事への欧米に対する怒り」へと擦り変わり、嘗ての中華思想にも似た恐ろしい感情を持ち始めたことである。習体制への絶対服従は党や軍部は勿論、王毅外相ですら軍の(海外への)挑発行為に対して何も云えない状況を考えると、本当に空恐ろしい感慨を持った。
次に、わが国の政治家は勿論、全省庁の中央官僚や財界に至るまでチャイナスクールが存在し、中国への厳しい対応を具申しようものなら、「何処からともなく上の人間がやってきて、やんわりと恫喝される」と云う衝撃的な事実は、もはや我が国が国としての主権を放棄しているに等しい事だ。
最後に、こうした事実を知りながら一向に報道しようとしない日本の全てのメディアに対しても、やりきれない失望感と怒りに駆られた。
「著者の話を鵜呑みにするなよ」と嘲笑してくるような類の人には何も言わない。これは大きな国家危機の序章であると、コロナからは離れてしまったが、強く感じた次第である。 -
購入済み
偏向報道に惑わされないように
一部のマスコミ勢力による思想の押しつけや切り取り報道による世論の誘導などが、これでもかとばかりに実例が挙げられていて気分が暗くなる。おかしな報道や歪んだ正義をトピックごとに暴いて説明してくれている。切り取り報道で無視された事実などを知ることで、ナイーブにSNSやニュースを信じることなく立ち止まって考えることの一助となるだろう。