ねこ助のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
乙女の本棚八冊目
う〜ん、素晴らしい
ねこ助さんのイラストが素晴らしい
だけど…
『乙女の本棚』シリーズ、読めば読むほどこのシリーズ良いのか?悪いのか?って疑問が大きく膨らんできている
そして、あんまり良くないかもって考えに傾きつつある
例えばこの『赤とんぼ』新美南吉さんが赤とんぼに何を乗っけているのか?かあいいおじょうちゃんに何を乗っけているのか?書生さんに何を乗っけているのか?
答えはあるようでない
あるようでないけど自分なりのそれを見つけることに『赤とんぼ』を読む意味があるのではないかと思うのです
自分なりに考えることが「本を読む」ことの意味なのではないのかと思うのです
そして考えるというのは悩んだり、恐れたり、間違えたりすることなのではないかと思うのです
『乙女の本棚』シリーズは間違えるという行為を排除してしまう危険に満ちている
考えないで理解してしまうことの恐ろしさに満ちている
よし、とりあえずR-30指定図書にしましょう!
え?30過ぎたら乙女じゃないって?
あほか!ヽ(`Д´#)ノ
女性とおネエは死ぬまで乙女じゃ!
(女性とおネエのフォロワーさんのハート鷲づかみ( ̄ー ̄)ニヤリ) -
Posted by ブクログ
乙女の本棚シリーズから、夢野久作さんとねこ助さんのコラボ作品「ルルとミミ」です。先日運よく1番に借りることができました!!もう~嬉しいっ!…ということで、なんとも表題もイラストも可愛い感じで、期待も高く読んでみることに…。
水が黒く濁るとよくないことが起る予兆だと恐れられている湖があった…。湖のふもとで、兄のルルと妹のミミのふたりで生活していた…。ふたりの父母はすでに他界しているが、亡き父のあとをついで鐘造りになったルル…新しい鐘を丹精込めて作ったが、その鐘は鳴らなかった…。心を痛めたルルは湖に身をなげる…。一人ぼっちになったミミは、ルルに会いたいと湖のほとりで涙を流すと、睡蓮の声が「…明日の夜までに、湖の底につくような長い花の鎖をつくりなさい…それにつかまって湖の底の真珠の御殿へいらっしゃい…」と…。
悲しいエンディングが待ち受けていました…。なんとも切ない…言葉を失ってしまうほど…。そして、静寂な澄んだ湖だけが何事もなかったかのようにそこにある情景…それがとっても美しくて、しかもねこ助さんのイラスト…キレイすぎて、読後の余韻を誘います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ乙女の本棚シリーズから、中島敦さんとねこ助さんのコラボ作品「山月記」です。ねこ助さんの奇麗な虎と女性のイラストが表紙!ねこ助さんってスゴイなぁ…前の「赤とんぼ」もだけれど、本当に奇麗で繊細なイラストですよねぇ…。でもね、読むぞと思って…ページを開くと異次元(^-^;)。参った…やってしまったも…、難しくって読みきれないかも、と不安を抱えながらも読んでみました。
物語の舞台は中国…李徴は詩人としての成功を夢見ていたがうまくいかず、妻子にも苦労をさせるほどその生活は逼迫したものに…李徴は夢をあきらめ一官吏として地方に赴任したが、やがて発狂し姿を消してしまう…。そんな李徴の存在に旧友の袁傪が気付き、「その声は、わが友、李徴子ではないか?」と声をかけ、虎の姿に変わり果てた李徴の心の内を聞くことになる…。未発表の詩を書き留めてもらい、また残してきた妻子のことを袁傪に頼む李徴…。李徴曰く、常に人との接点を持たず閉じこもってきた結果でであって、「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」の成れの果てが、この虎の姿だと話す…。ラストが切ないなぁ…李徴の気持ちを思うとね…。
人間だった時の記憶が徐々になくなり、獣に自分がなっていく恐怖心は推し量れそうもありません…。でも、自分の力を過分に評価せず、人とのつながりを大事にしていくことが必要なんだと思えました。 -
Posted by ブクログ
乙女の本棚シリーズから、新見南吉さんとねこ助さんのコラボ作品「赤とんぼ」です。きれいな表紙…古き良き日本の姿が描かれているようで、すごく気になってました(*^-^*)
深い緑に囲まれた山里の別荘でのお話…赤とんぼの視点から描かれており、ある初夏の日、赤とんぼが羽を休めていた別荘に、赤いリボンの帽子を被った少女と、そのお母さん、書生さんが引っ越してきた…。赤とんぼは“かあいいおじょうちゃん”の存在が気になり、少女は“わたしのかあいい赤とんぼ”と…書生さんが話して聞かせた赤とんぼの言い伝えにも動じず楽しく過ごしていた…。夏が終わりを告げようとしていたころ、少女は東京に戻ることになり、赤とんぼとも別れることになる…。
赤とんぼを女の子として描いているのもよかったです。少女も赤とんぼも、かあいいです。本編もねこ助さんのイラスト、すごくきれいでした!それから、書生さんが、指をぐるぐるまわして赤とんぼを捕まえる描写は、懐かしいなぁ~私もやってました(^-^;) -
Posted by ブクログ
「その声は、我が友、李徴子ではないか?」
高校の現代文の授業で読んで以来。言い回しや表現が小難しかったけど、書かれていることにハッとさせられたのを覚えているし、今でも折に触れて戒めのように思い出すことがある。
そして当時あやふやだった部分も、時を経て人生観が熟し(言い換えれば"老い"かもしれない)、さらに深く読むことができた気がする。
「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」。己の才能を誇りながらも誰より傷つくことを恐れ、ただ驕り高ぶって刻苦を厭い、努力を放棄してきた李徴の無念と後悔。
李徴を虎の姿に変えてしまったものの正体が手に取るように分かるから、刺されるような鋭い痛みを覚える。
旧友の袁傪に、慟哭の咆哮を聞かせる最後の場面が、物悲しくも力強くて沁み入る。私も虎になって月に向かって咆えたいよ。
文机いっぱいに寝そべる豪然たる虎のイラストがとっても素敵で、ページをめくる手が止まりしばらく陶然とした。 -
Posted by ブクログ
赤とんぼの視点で綴られる、少女との一夏のふれあい。
少女の帽子の赤いリボンにとまってみたい、という赤とんぼの願いがすごく可愛らしいと思った。
ほのぼのした物語かと思っていたら一転、書生さんが話してくれた赤とんぼと蜘蛛にまつわる逸話は仄暗く、さらにその次のページの両面開きのイラストは恐ろしく、思わずヒィッッッとなった。
赤とんぼと少女の別れは、季節の移ろいとともに訪れる。もしこれから、秋の夕方などに穂先に止まってじっとしている赤とんぼを見かけることなどがあれば、この話を思い出してしまう。ごんぎつね然り、新美南吉ってこういう心をぎゅっと掴まれるように物悲しい、生物と人間の話が多いのだろうか。