ねこ助のレビュー一覧
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二度の自殺未遂の後、24歳で書かれた『魚服記』。太宰治の作品です。ねこ助さんのイラストが、物語の雰囲気をうまく伝えてくれているように思いました。
東北の人里離れた村で父親と暮らすスワ。日中過ごす滝のそばで、ある青年の不慮の死を目撃します。その後もこの場所で父親の帰りを待つ毎日。そして成長し···。という感じでした。
物語は、全体的に重苦しさを感じました。スワが父親に放った言葉が、この物語ではとても印象的でした。
最後に、生まれ変わって自由と解放を手に入れたスワが、滝壺に吸い込まれていったことで、なんともいえない気持ちになりました。
ねこ助さんのイラストのスワの眼に、思いが込められている -
Posted by ブクログ
ネタバレ話としては、まず、語彙力と言葉の選び方がすごい。
前半、すべてを手にした貴公子のつまらない日々について書かれていて「人魚全然出てこない…」って思ってたら、中盤、謎の魅力的なオランダ商人が人魚を売りにやってくる。
オランダ商人から人魚を買ったあと、怒涛のスピードで人魚を地中海に返して物語が終わる。
作者は途中で書くの飽きたのかな、と思うぐらい人魚と貴公子の生活ストーリーがほぼなかった。あと、七人の絶世の美女たちの特徴について、最初の4人ぐらいはちゃんと書いてるのに、3人ぐらい端折っててちょっと笑った。
人魚が本当に貴公子のことを恋しく思ってたとは思えず、上手く騙して地中海に帰ったんだと思うけど、 -
Posted by ブクログ
勝手知ったる自分の文化圏の贅沢に飽きた主人公が、未知で慣れない異国と異形に触れた瞬間、途端にその表現が精緻に活き活きとしてくる。
慣れすぎて辟易すらする自国の美女の媚態や宝物のきらびやかさよりも、得体の知れない人魚の容姿、肌の冷たさが細かく美しく描かれている。
パッと見知らぬものへの興味、興奮で視界が広がる主人公と同じ感覚を味わえるような文章。
しかし、その行く末は、何だか恐ろしい気がする。
ある世界で巨万の富をもち、称えられる美貌や若さをもっていたとしても、世界が変わった途端に唾棄される存在に変わる。
極東から、白人が多数派の欧州。
そのきっかけが人に破滅をもたらすとも噂される人魚。美しく -
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巨万の富を手にして地上の美味と美色とに飽き、支那の国でひたすらの退屈を持て余した、孟世燾という名の貴公子。
噂を聞きつけた阿蘭陀人が、そんな彼のもとに連れてきたのは遠い熱帯の海で生き捕らえてきたという、世にも艶やかに照り輝く眩しさの人魚。
「私は此れ迄、心私かに自分の博い学識と見聞とを誇っていた。昔から嘗て地上に在ったものなら、いかに貴い生き物でも、いかに珍らしい宝物でも、私が知らないということはなかった。しかし私はまだこれ程美しい物が、水の底に生きていようとは、夢にも想像したことがない。私が阿片に酔っている時、いつも眼の前へ織り出される幻覚の世界にさえも、この幽婉な人魚に優る怪物は住んでい -
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乙女の本棚シリーズから、谷崎潤一郎さんとねこ助さんのコラボ作品『人魚の嘆き』です。ねこ助さんのイラストは、息を飲むほど素敵…繊細で緻密、そしてどこか怪しげな印象です。
ストーリーは、家柄もよく巨万の富を手に入れた上に、容姿にも恵まれ博識でもある中国南京の貴公子が主人公です(天は二物を与えずとは言いますが、二物どころではないですよねぇ…)。世の贅沢を味わいつくした貴公子、やがてそれが魅力的なこととは感じられなくなってしまいます。そんな時、人魚を伴ったオランダ人の商人が貴公子の元を訪れます。法外とも言える対価で人魚を手にいれた貴公子は…。
なんとも、読みにくい!!読めない漢字ばかり…多分 -
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はい30オネエです
コンプリート間近です
潤一郎です
ほんと潤一郎にしか書けない文章だな〜って思いました
まず漢字がムズい(いや絶対そこじゃないだろ)
読めない漢字多すぎないか潤一郎よ
なんとなく音は想像つくけど意味がさっぱりわからん熟語とか多すぎないか潤一郎よ
あれか?ちょっとした意地悪か?
それとも当時の読者はみな難なく読めたんか?
難なく意味も分かったのか?
いや、絶対そんなわけないね
絶対読めない人が多数いたはずだね
絶対なんて読むの?って聞かれて早口でゴニョゴニョって言って誤魔化した人が多数いたはずだね
くそう潤一郎め!インテリぶりやがって
でもなんかね
何だかその読めない