櫻いいよのレビュー一覧

  • 図書室の神様たち

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    正直、あまり期待せずに中身の確認程度に読み始めた一冊だった。

    ところがところが。

    主人公の爽風も、その仲良しの真由子も、クラスでハブられてる増田さんも、昔笹木誠をいじめていた如月さんも。
    それぞれの気持ち、思い、葛藤が、自分も少なからず経験をしているもので、なんとも言えない苦しい気持ちになった。

    けれど、彼らのほとんどは、強く健かに成長していく。爽風も、時を止めかけた笹木誠をこの世に留めるぐらいに、強くなっていく。

    乙一さんの「きみにしか聞こえない」と対にして読むといいかなと思った作品。

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    2020年04月15日
  • 僕らに月は見えなくていい

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    ネタバレ

    自分では絶対に体験できない恋愛を体験させていただきました。
    それも一つの愛の形なんでしょうけど、多分普通じゃない。
    高崎さんも、藍さんも、普通の人から見ると多分異常者で、二人の関係性もやはり異常で異端。
    理解は多分自分ではできない。
    普通の枠に囚われたままの自分では、そういう愛もあると知り得ても、心の中では理解できず目を逸らすかもしれない。
    でも、だからこそ惹かれてしまうんですよね。
    そんな異常な二人が、どんな日々を過ごし、どんな最後を迎えるのか、気になって仕方がない。
    普段は読まない系統の話ということもあり、中毒的惹かれ方をして一気読みしてしまいました。
    いやあ、自分では絶対想像できない世界、圧倒的でした。
    藍さんの愛を、自分は最後まできっとちゃんと理解できなかったし、高崎さんの生き方を素直に肯定もできなかったえけれど。
    でも、あの二人だからこそあの「本」が出来上がって、あの展開を選んだ先に何か新しい可能性が見えて、希望の持てるラストだったのがいい。
    不快感がない。
    満足感すらある。
    何とも濃厚な読書となりました。
    あの不思議な感覚、的確に言語化できないのがもどかしくありますが、初めての経験だったように思います。
    まあ、だからといって、あんな女たちがドロドロしちゃう恋愛は経験したくはないですけど……クライマックス付近の女性陣は本当に怖かったから。
    藍さん、よく耐えた。

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    2019年11月18日
  • そういふものに わたしはなりたい

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    あぁ、これはまさに櫻いいよの手によるものだな、と思える作品。

    誰もが未完成で、なりたい自分がどんなものか、また理想に程遠い自分を知って、あがいている。
    10代の若者達にぜひ読んで、彼らなりの『さふいうもの』を見つけてほしいなと思いました、

    宮沢賢治の詩をモチーフにした作品の構成も素敵。(もちろん黒猫のパラパラ漫画もかんわいいいい)

    登場人物達の連作短編を通じて明らかになる澄香の本心と本音をぜひ見届けてください。


    ちなみにわたし自身はあまりにも特殊な人となりで高校時代を過ごしたのでどのキャラにも自身を投影できなかったけれど、過去の自分をこの中に見つけられたらもっと楽しめたのかな。

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    2019年10月30日
  • 世界は「 」で満ちている

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    登場人物ひとりひとりの気持ちが胸に響いた。
    人生の中で何度も出会う"自分ではどうしようもない状況"…友達に合わせてしまい自分の意見を言えなかったり、誤解をされたり、噂話に振り回されたり…日々の中の小さな出来事で済むこともあれば、一歩も動けなくなるほど重大な事件になることもある。

    そして、同じくらいたくさん、自分で出来ることもある。自分で考えて決めること、相手の立場になり別の角度から見てみること、自分は毒を吐かないようにすること、人を信じるのをやめないこと。

    自分が周りの人に対して思ったり感じたりしていることと、周りの人が私に対して思ったり感じたりしていることは、同じとは限らない。至極当然のこと。だけど、ついつい勝手に思い込んだり、決めつけたりしちゃうことって多いんだよね。そのことに気付くのって大切だと思う。

    中学生〜
    読むのに2時間
    238ページ

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    2019年10月25日
  • 世界は「 」で満ちている

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    ある日を境にあっさり変わってしまう「友達とは」的な物語。心理描写がリアルで主人公にも好感がもてたし、人を見かけや評判で判断しないことに気づいていく軸もよかった。最終的に恋愛で終わったところも中学生にはうけそうかな。

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    2019年09月19日
  • きみに、涙。~スターツ出版文庫 7つのアンソロジー①~

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    七名の著者が贈る涙の物語。
    同じ涙がテーマでも、それぞれ違う物語があるのが面白い。

    個人的には、麻沢奏さんのウソツキアイと菊川あすかさんの君想うキセキの先にが好き。

    麻沢さんはこれぞ麻沢さん!と嬉しくなった。最後が好き。

    菊川さんの物語はとても素敵だった。

    汐見さんはやっぱり空気感が素敵で綺麗。そして他とはひと味違う。

    いいよさんはさすがといったところ。

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    2019年05月12日
  • 世界は「 」で満ちている

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    すごくいいよさんらしい物語でした。
    全国の中学生諸君にぜひとも読んで欲しい。

    誰だっていつだってひとりになる瞬間はある。
    でも、ふたりになれる瞬間もあるから。

    せまい教室のなかで息苦しく感じることもあるだろうけど、毒が充満していくこともあるけれど、解毒剤もちゃんとあるから。

    そして、いつか、教室の世界は終わりがくるから。

    世界に満ちる自分なりの「」を見つけてほしい。
    そしてこの作品はその小さなきっかけをくれるとおもう。

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    2019年04月27日
  • たちまちクライマックス! キミに会えてよかった

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    あたたかい心の交流を描いているお話が多い。
    自分が決めた枠や周りの目を乗り越えて、
    本当の自分の気持ちに素直に行動するようになる
    登場人物たちがとても爽やかだなと思った。

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    2019年01月31日
  • 図書室の神様たち

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    ネタバレ

    放課後初めて足を踏み入れた古い図書室。そこで見知らぬ男子生徒の誠に出会い、たびたび話すように。
    しかし彼は数年前に卒業していた…

    学生時代はいじめとかいやがらせとか
    こういう問題や悩みってつきものだよね…(._.)

    爽風の“彼を助けたい”って想い
    未来の誠が幸せでありますように… ・

    爽風の「わたしは、わたしの為に行動する。」って一文に私自身が勇気をもらいました(*´-`)

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    2019年01月03日
  • 君が落とした青空

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    若い頃のほろ苦い恋愛を思い出します。
    相手が自分の事をどう思ったりとか不安になったなぁ。
    若く切ない話です。
    やはり話してみることって大切

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    2017年08月17日
  • 交換ウソ日記【スターツ出版文庫版】

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    全体を通じて、青春ラブストーリーの展開に加えて、もう一つのストーリーとして、自分の意見をはっきり言えない主人公の希美が、友人や同じ学校の男子"瀬戸山"と関係を深めていくにつれ、自分の意見を表現できるようになっていくという希美の内面的成長も組み込まれている2段階構成で楽しめる作品だった。
    交換日記の相手が本当は希美であることに瀬戸山は途中から気づいていたが、瀬戸山が感情的にとった過去の行動が裏目に出て、思いを希美に伝えられないところも恋愛の難しさがうまく表現されていたと感じた。
    評価としては、瀬戸山が勘違いして江里乃に告白した際の描写が欲しかったので星3にした。

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    2026年10月01日
  • 交換ウソ日記【スターツ出版文庫版】

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    ネタバレ

    かわいい!
    ぴゅあぴゅあなかわいいお話。

    告白する相手を間違え、始まった交換ノート。

    こんなかわいい青春したかった!

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    2026年08月05日
  • 黒猫とさよならの旅

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    ネタバレ

    〜1周目〜
    2023.04.30
    思春期の物語といった感じ。
    茉莉の恋をしている相手は最初の方からわかっていた。
    黒猫のピアノは不思議な存在だが、茉莉にとっては大切な存在。
    だけど壱がしゃべれるのは何故だろうと思った。

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    2026年06月04日
  • 世界は「 」で満ちている

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    ビブリオ中学生の部の本。
    タイトルが良いと紹介されていた。
    あなたは、「 」になんという言葉をいれますか?という導入の言葉も印象的だった。

    ストレートな気持ちが伝わってくる。
    最後、じーんときた。
    いろいろうまくいくといいね、と祈ってあげることしかできない。
    どの子に対しても。
    何かできることがあったらやってあげたい。

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    2026年05月21日
  • 結婚共犯者

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    それぞれのカップルにそれぞれの夫婦の形がある。最初は読みにくいかな?と思ったけど読んでるうちに引き込まれした。

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    2026年05月08日
  • わたしは告白ができない。

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    風変わりな同級生に惹かれる青春ラブコメ

    あらすじには「恋愛ミステリ」とあるものの、内容のミステリ感はかなり薄いです。一応、終盤に答え合わせがあるので、その点はミステリなのか。
    小夜子の睦月に対する片想いが空回りしたり、睦月に振り回されたりしている様子は、見ていて微笑ましいです。
    しかし、睦月は良く言えば猪突猛進、悪く言えば周囲の迷惑を顧みないタイプ。作中では人気者扱いですが、私にはどうしてもその身勝手さが気になり、最後まで好きになれませんでした。だから、睦月に惚れている小夜子にも感情移入が難しかった…。

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    2026年04月03日
  • 結婚共犯者

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    「8:30 a.m.準備」
    「ふたりは誰にも誓わない」
    「ここは天国と地獄の狭間」
    「脱げないひとたち」
    「ギブアンドギブの世界」
    「共犯者はひとつ屋根の下」
    「2:30 p.m.お見送り」
    7話収録。

    先日友人と話した『理想の結婚相手に出逢うのは宝くじに当選するより難しい』という言葉がふと頭をよぎる。

    生涯独身率も上昇する今、登場人物達はそれぞれの形で結婚に揺れている。

    年齢を重ねて気づくのは人生は思ったより短いということ。

    利害が一致した関係であっても、本人が幸せならそれでいい。
    そんな視点をそっと肯定してくれる連作短編集。

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    2026年02月12日
  • 小戸森さんちはこの坂道の上

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    ネタバレ

    主人公の乃々香は過去の経験から自分の本当の感情を抑えつけて、人ともできるだけ距離をとって過ごしてきましたが、清志郎やその子供たち、漸と生活するうちに、頑なだった心が少しずつほどけていきます。

    母の恋人に会う場面で、それが顕在化し、思い切った行動に出ます。さらに母親も乃々香に続いて恋人の頭にワインを注ぎ、痛快極まりない思いがしました。

    大人だから、いつもいつも感情をむき出しにはできませんが、私もできるだけ、自分の心に嘘をつかずに上手く感情を解き放っていくことができればいいなと思いました。

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    2025年12月19日
  • 結婚共犯者

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    きっと、純生と麻琴にもこんな結婚式をあげるという理由があるんだろうなと、思ってたらやっぱり(笑)
    純生がなんとも素敵。
    「結婚するなら俺のためになんもせんひとがええねん」いいよね〜

    この2人の結婚式を軸にその招待客のエピソードが語られる。
    純生と麻琴もだが、薫子と匡臣のカップルに興味津々でした。
    逆にいいなあと(笑)
    それとも一人、睦実さん。もっともっとエピソードが聞きたい‼️(笑)
    みんな、どうであれ幸せに。
    ハッピーウェディング

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    2025年12月04日
  • 結婚共犯者

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    ネタバレ

     ひとつの結婚式を主軸に様々は結婚観や夫婦感などを絡めた物語でした。面白かったです。共感したりコレはどうだろと思ったり羨ましかったり。今時の婚姻は本当に多種多様なんだろうな。でもこんなオーソドックスな式も憧れたりも。思惑は別として。「共犯者」なるほどな。どの夫婦も家庭を存続させるよりよい状態にするための共犯者というか協力者って感じがした。ぶれない価値観が一緒みたい。幸せは本人たちだけわかっていればいいかな。

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    2025年11月30日