【感想・ネタバレ】世界は「 」で沈んでいくのレビュー

あらすじ

友だちがいないのは、そんなにだめなことなの? ひとりはそんなに、おかしいの? 【あらすじ】好んでひとりで過ごしていたのに「いじめられている」と誤解され、都会から海辺の町に引っ越すことになってしまった、中学1年生の凛子。家族を心配させまいと、今度こそ「友だち」を作ろうと努力するが……。「友だちは本当に必要か?」悩みもがきながらも、自分なりの答えを探していく――。胸が締めつけられる青春小説。 【目次】1:世界は「ひと」でつながっている/2:世界は「ひとり」を許さない/3:世界は「えがお」で傷つけられる/4:世界は「わたし」が閉ざしている/5:世界は「あした」も続いていく ■イラスト:げみ

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Posted by ブクログ


これ、かつてのわたしにバイブルとして贈りたいくらいだよ。
なぜ20年前に書いてくれたなかったの!(ジタバタ)と無茶苦茶言いたくなるくらい、ハートに刺さる一冊。
ほんとにね、日本のこの『みんな仲良くしましょう』文化はどうかと思うよ。
ひとりの時間を大事にしたっていいし、誰かと過ごす時間を楽しんだっていい。
どっちも共存できるはずなのに、なぜか0 or 100になってしまう世の不思議よ…
わたしは凛子が悩んで足掻いて見つけたひとつの答えに拍手を贈りたいし、将暉にも『君もよくがんばったな』とハグしてあげたい。

粘着度200の友人関係じゃなくて、50くらいの関係を築く術を学ぶのが学校という場所であってほしいよ。

今日ひとりでいるからって、明日もひとりでいなくちゃいけないわけでもないし、いつだって誰かとべったりねっとり時間を過ごさなきゃいけないわけでもない。
誰とでも適切な距離をとれるように、その機敏を学ぶ思春期であってほしいと、かつてそれなりに悩んだ大人は思います。

今の子供たちには、こんな素敵な物語が寄り添ってくれるんだから大丈夫だね。
いや、大人が読むべきかも。
『友達を作りなさい』と言ってしまいがちな大人にこそわたしは全国行脚して配り歩きたいなぁ。

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2022年02月13日

Posted by ブクログ

正しい生き方って言うのはない。
いろんな人と出会って、いろんな経験を通して自分にとって正しい、納得する生き方を見つけ出す大切さを教えてくれました。
とても読みやすい1冊でした。

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2025年12月04日

Posted by ブクログ

みんな違ってみんないいということを教えてくれる1冊。
この世界には色んな考えの人がいて、ひとりひとりの個性があるから関わり方や考え方に間違いはないということを教えてくれた。
みんな、人の色んな1面を見て笑ったり我慢したりしていて私だけじゃない、みんな1人ぼっちなんだということに気づけて心が軽くなったような気がする。

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2024年02月27日

Posted by ブクログ

ひとり"が"いいのとひとり"で"いいのは、違うよなぁ。人は一人じゃ生きられないのに、みんな一人なんだよね。周囲に共感できないのも、周りに合わせて笑ってしまうのも、決して悪いことじゃない。でも"学校"という箱の中にいるとなかなか難しい。
私はどちらかというと凛子より和久井くんタイプだったので、凛子の気持ちを読んでるとグサッときたなー。
そしてやっぱり櫻いいよさん好きだな〜と思った。

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2024年01月13日

Posted by ブクログ

いやなことを知るとら好きなこともわかるじゃねえか。

物足りなければ、来た道を戻ったらいいし、また違う道に入ってもいい。
疲れたときは、歩いたっていいと、オレは思う。

同じ方向に突き進んでも、反省して後悔してもら別の方法を選んでもいい。

そういうひともいる。
そうじゃないひともいる。
いろんなひとがいる。

無理やりにでも笑ったら幸せになるときがあるし、誰かが笑ってくれたらうれしかったり安心したりすることもあるんだよね。

立ち止まっていても明日は来るけれど、歩いて自ら明日に向かう方が、ずっといい。

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2022年04月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

友だちはいなくてはいけないものなのかー。

1. 世界は「ひと」でつながっている
主人公の凛子は友だちがいないことで、両親に心配をかけないように、友だちづくりに励む。自分を繕い友だちと仲良くなろうと奮闘する。そんな彼女が素でいられるのは、放課後海岸で会う派手なクラスメイト乗った和久井の存在だった。

2. 世界は「ひとり」を許さない
凛子は仲良くなりつつある女子グループに置いていかれないように、情報集めや関係性を維持しようとしていたが、限界を感じていた。そんななかやはり凛子を救ってくれるのは、和久井との放課後の時間だった。彼に相談事を聞いてもらったりすることで、彼は凛子の中で特別な人になっていくのだった。

3. 世界は「えがお」で傷つけられる
クラス内で誰かのことを蔑んだり、また和久井と凛子が付き合っているのではないかということでクラスみんなで茶化したりすることに、凛子は耐えられなくなり最終的に自分の本心を叫び、クラスから立ち去る。そして彼女は和久井に対しても、クラス内でヘラヘラしていることを糾弾し、2人の間に壁ができてしまう…

4. 世界は「わたし」が閉ざしている
自分の本心を叫んだ日から、凛子はクラス内でひとりでいることが増える。それを見た和久井は、『ひとりでいないといけないって思い込んでるように見える』と雨の日に凛子に傘を貸して去っていくのだった。そして凛子は家族に友だちは「いらない」のではなく、「できないから、あきらめた」と伝える。その思いを伝え家族と話し合うことで、凛子は今まで自分が殻に閉じこもり周りのことを知ろうとしなかったことを悟る。それに気づいて凛子は和久井に会いに行くのだった。

5. 世界は「あした」も続いていく
和久井の家を訪れた凛子。彼は凛子に「一緒にいてほしい」ということを伝え、凛子は彼とともに海岸を散歩することに。そこで和久井が今まで、ひとりが怖くて無理して笑っていたことを知る。それに対し凛子は「みんな、ひとりなんだよ」と「さびしいんだよ」と彼に温かく伝えるのだった。考え方は異なっていても、誰かを認めたり、たまに手を差し出したりして自分らしく生きていけばいいんじゃないかなと凛子はそう思うのだった。そして2人は、日課のように海岸で話をしたり手を取り合いながら明日に向かって歩いていくのだった。

「友だち」の定義って永遠に解けないものだと思う。
本作を読んで、私はとても凛子に共感した。どちらかというと私も一人でいることが好きだが、凛子のような考え方ができれば、人生がもっと生きやすくなったのかなと過去を振り返って思う…
今からでも自分にも周りの人にも柔軟でありたいと思える新鮮な1冊だった。

最後に凛子と和久井がこれからも手と手を取り合って、彼ららしく生きていけることを切に願う。

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2025年06月14日

Posted by ブクログ

あるものの参考に読んでみた。小説が短いということもあってか最後がまとまってなくてよくわからなかった。
設定はいいと思った。

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2023年09月13日

Posted by ブクログ

読み終わって気づいたが、
ん?これは第二弾?
一作目が
「世界は「 」で満ちている」
2作目から読んでしまったが、
まぁ、違和感なく読めた。
主人公は、中学2年生。
ひとりでいる方がラクなんだよと、言えばいいと思うが、
それさえも上手く伝わらないので苦しい思いをしているのかも。
私は、お一人様ライブも、お一人様ご飯も、
お一人様旅行も、
もう平気になったけど、
寂しいと思うこともある。
友達はいらないとは言わない。
いた方がいい。
そういう話ではなく、
思ったことを人に伝えるのが上手くない中学生の苦しみが、とてもよく描けていて、
同じ悩みを持っている人は共感できる話だった。
周りを気にしすぎて、苦しくなる。
心配されるのが嫌でムリに笑顔を作り、家でも学校でも疲れる。
そういう悩みを抱えている中学生、実際にいるだろうなと思う。
寄り添いたいと思った。

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2022年03月12日

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