深水黎一郎のレビュー一覧

  • 最後のトリック
    「お父さん、これ面白いよ。読んでみる?」

    中学生の次男坊から勧められて手に取った。

    「犯人は読者である」

    ミステリーの歴史の中で出し尽くされたアイディアのなかでも、これこそ究極のトリック。

    だが、そんなことが可能なのだろうか?

    一歩間違えば茶番になりかねない。

    それは杞憂だった。
    圧倒的...続きを読む
  • 犯人選挙
     深水黎一郎さんの新刊は、多重解決ものだという。深水作品で多重解決ものといえば、『ミステリー・アリーナ』が即座に思い浮かぶ。

     『ミステリー・アリーナ』は、多重解決もののジレンマに真正面から挑んだ作品だったが、本作も同じくらい、もしかするとそれ以上の傑作だ。本作は、7つの選択肢から犯人を投票で決め...続きを読む
  • 言霊たちの反乱
    これは笑った。読みながら声を出して笑えた小説なんて久しぶり。
    言い間違いとか聞き間違いとか、たまにはあるけど、徹底してる。いやー、面白かった。
  • 午前三時のサヨナラ・ゲーム
    野球を題材とした9つの短編集。
    野球選手自体がメインの作品はむしろ少なく、野球ファンが主人公のものが多いのが新鮮でその中に野球ファンがクスッと来るような小ネタが取り入れられていておもしろかった。
    個人的には「もうひとつの10.8」と「地球連邦大学学紀要No.一二八三八」がオススメ。
  • 虚像のアラベスク
     深水黎一郎さんの新刊は、海埜刑事と甥の瞬一郎のコンビが活躍する、芸術探偵シリーズ最新作である。当然見逃せない。今回のテーマはバレエ。『トスカの接吻 オペラ・ミステリオーザ』ではオペラをテーマにしていたが、馴染みがない点はまったく同じ。だからこそ、期待も高まる。

     まずは正統的な「ドンキホーテ・ア...続きを読む
  • 美人薄命
    人は多分、相手の期待に応えるような行動を知らず知らずのうちにしてしまうのではないだろうか?
    その方が居心地が良いから。二人だけの空間が心地よく保たれるから。
    そんなことを考えさせられる小説でした。
    最後に、ポッと心が温かくなったのが救いです。
  • ストラディヴァリウスを上手に盗む方法
     薀蓄シリーズのファンには、待望の新刊と言えるだろう。海埜と瞬一郎のコンビが登場する表題作を始め、全編音楽の薀蓄に彩られた作品集だ。

     「ストラディヴァリウスを上手に盗む方法」。国際コンクールで優勝した、気鋭のヴァイオリニストを招いたコンサート会場から、忽然と「名器」が消えた。居合わせた海埜と瞬一...続きを読む
  • 美人薄命
    初めて読みます、深水黎一郎。戦後まもない時分の回顧とおぼしきシーンから始まる小説にミステリー要素はなさそうで、終盤まで普通の文芸小説か、はたまたファンタジーへ展開するのか判断つかず。終わってみれば堂々のミステリーでした。

    提出した論文に駄目出しされ、これでは進級を認められないと担当教官から言われた...続きを読む
  • ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!
    ええっ!!素直にすごくない???!こんな話はじめてだ。引き込まれましたよ。ほかの作品も是非読みたい。聡明な文章も好み。
  • ジークフリートの剣
    「十角館の殺人」や「殺戮に至る病」など、一行で物語世界の全てがひっくり返る、という仕掛けの施されたミステリは今日では決して珍しくありません。

    今作はそんな「今までの展開が覆る」というものではありませんが、最後の一文を目が追い終わった瞬間、涙が溢れました。何という愛。何というフィナーレ。

    舞台上で...続きを読む
  • ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!
    面白かった。
    読者が犯人である。
    というトリックの出来具合はともかく、文章力がある。非常に読まされる文章だ。はっきり言えば、あり得ない。微妙じゃないか。と言うネタを筆力の力でねじ伏せている豪腕だ。

    謎によって先が気になる。そのような手法ではなく、文章力によって引き寄せられていく。一冊分、そこそこの...続きを読む
  • エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ
    各賞で大注目
    本格ミステリ界期待の新鋭による
    芸術探偵シリーズ第一弾!
    呪われた画家たちの作品が、不可解な密室殺人事件を引き起こす――。

    「エコール・ド・パリ」というのは定義することのできない、第二次世界大戦前にパリで活躍した「一人一派」の画家たちの総称を示す。
    彼らの残した絵に魅せられた有名画商...続きを読む
  • エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ
    2011/5/13 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2014/2/10〜2/16

    芸術探偵シリーズ第一弾。エコール・ド・パリの作家達とその歴史的意義を述べながら、密室殺人の謎を解いていく。探偵役の神泉時瞬一郎のキャラも良く、読者への挑戦状もあるなど、古き良き時代の探偵小説の趣きもある。犯人は当...続きを読む
  • ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!
    面白かった!なるほどなと思った。超心理学が題材に出てきた時点でキター!と思った。さすがはメフィスト賞系小説。
  • 五声のリチェルカーレ
    加害者の少年の「生きていたから殺した」という謎の言葉をめぐるミステリー。再読必須の仕掛けも巧妙だが、そのトリックとテーマ、虫や音楽に関する蘊蓄が見事に融合している。大満足でした。
  • 詩人の恋
    シューマンの「詩人の恋」の新解釈?7部構成でそれぞれの主人公が詩人の恋について解釈する.恋に悩む高校生のおふざけ解釈やミステリータッチの大学合唱部編に大学教授のテロがらみのドイツ編,手を替え品を替え解説してくれる.ただ第7部は歌唱指導まで入りもう詳細すぎて素人にはお腹いっぱい.だけど最後の一覧表は分...続きを読む
  • 最後のトリック
    評価そんな高くないけど、じぶんはおもしろい試みだったなって思ったよ
    ふふ(笑)そういうことね、ってなるの。
  • 最後のトリック
    あまり入り込めませんでしたが、頑張って最後まで読みました。私には難しかったようです。それにしても、「読者が犯人」ってすっごい試みですよね。
  • ミステリー・アリーナ

    アレです

    あの手の仕掛けに定評のある深水先生。
    まあ、ある程度ミステリーを読み慣れた人向けの作品ですね。

    取って付けたようなエピローグはちょっと気に掛かる。
  • 五声のリチェルカーレ
    昆虫好きの、おとなしい少年による殺人。
    その少年は、なぜか動機だけは黙して語らない。
    家裁調査官の森本が接見から得たのは「生きていたから殺した」という謎の言葉だった。
    無差別殺人の告白なのか、それとも―。
    少年の回想と森本の調査に秘められた“真相”は、最後まで誰にも見破れない。
    技巧を尽くした表題作...続きを読む