深水黎一郎のレビュー一覧

  • エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ
    「トスカの・・・」より後に読んだ。多少地味ではあったかもしれないが、内容的にはこちらのほうがもしかしたら納得できたかも。ただ上司の寒いギャグには、主人公同様に読者も辟易しているので、もう少し後ろに下がっていただければ、と思う。
    「BOOK」データベースより
    エコール・ド・パリ―第二次大戦前のパリで、...続きを読む
  • 五声のリチェルカーレ
    こういう誰が誰やねん的な仕掛けは大好きです。
    ちょっとややこしいですが…ちゃんと書いてあるわねえ。
    「シンリガクの実験」も面白かった。
    アオヤギミユキは天然か。
  • 花窗玻璃 シャガールの黙示
    とても中身の濃い一冊です。
    凝った表現方法をとっているのに、すいすい一気に読まされてしまうリーダビリティ。






    ネタバレ感想を順不同で。

    マルタン刑事の叙述トリック(?) まんまとひっかかりました。
    ジャン・レノ系の渋いルックスで想像しながら読んでいたらアレ(笑
    いやジャン・レノも「グラン...続きを読む
  • 五声のリチェルカーレ
    動物の進化の仕方については興味があり、作中の昆虫の解説はかなり面白く読んだ。いじめの描写はちょっと辛い。でも現実も、この程度のことはあるのだろう。  音楽は詳しくないけど、たぶんこのタイトルは秀逸。結末は予想をはずれていなかったけど、最後まで飽きずに読めた。併録の作品は・・・なんだか某サイトのまとめ...続きを読む
  • ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!
    究極のトリックとして、読者が犯人というアイデアを一億円を買えとせまる男からの手紙。
    もっとひどい真相になるかと思っていたが、しっかり本格ミステリとしての形式にのっとっていた。
    文章も読みやすく、軽すぎず、ちょうど良い。
  • 五声のリチェルカーレ
    『同級生の刺殺事件』という凶悪犯罪を起こしたのは、昆虫好きの大人しい、クラスでも目立たないタイプの少年だった。
    「生きていたから殺した」と謎の動機を語る少年。少年との対話を元に、闇に包まれた事件の真相を追う家裁調査官の森本。そして少年による“事件の回想”が始まる…。

    読後すぐに「あっ、いつの間にか...続きを読む
  • ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!
    ある作家の元に手紙が届く。

    その手紙の内容とは「読者が犯人だという小説を書いてみたので、それをあなた名義でよいので公表して下さい」とのこと。

    まぁ作者はこの仕掛け頑張った。

    読者が犯人ものは2冊ほど読んだが、どれもはいはい乙!な内容だった。
    実際、これも……

    いや、これは仕掛けが納得いくもの...続きを読む
  • 五声のリチェルカーレ
    表題作の長編と短編1作併録

    「五声のリチェルカーレ」
    昆虫好きの少年が殺人罪で逮捕された。「生きていたから殺した」という供述の真意とは。
    少年の学生時代が描かれることにより判明する真相とは?

    「シンリガクの実験」
    ある少年が学生時代に「実験」と称して行った行動と、そしてそれによって起こったニヤッ...続きを読む
  • 五声のリチェルカーレ
    現代社会のアンファン・テリブルがテーマ。

    1回読んだだけじゃ解らないので再読してみるも、仕掛けが凝っていて
    まだ全貌が捉えられてない気がする。かなり細緻に富んだミステリィ。
    これは2度読み推奨。というか、初読で解る人はいるんだろうか。
    (結局声部はいくつなんだろう、ってね)
  • 五声のリチェルカーレ
    2010/1/30 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2011/7/15〜7/16

    初めての深水作品。表題作と「シンリガクの実験」の2作からなる文庫書き下ろし。
    「五声のリチェルカーレ」は昆虫好きのおとなしい少年が起こした殺人事件の裏側を描く。なかなか口を開かなかった少年がやっと話した動機は「生...続きを読む
  • 花窗玻璃 シャガールの黙示
    シャガールのステンドグラスと三つの事件。
    生涯をかけた執念に黙祷を。

    作中作ではカタカナを使わず漢字表記オンリー。
    北原白秋とか好きだったので、こういうのぞくぞくします。好き。
  • ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!
    主人公のもとに、謎の手紙が届く。差出人に心当たりはない。ミステリーで最も「ありえない」犯人、つまり「読者が犯人だ!」というアイディアを売りつけるというもの。そのトリックとは・・・??そしてこの手紙の送り主の意図は??

     「推理小説の犯人は、大抵怪しくなさそうなヤツが犯人だ」とよく言われている。実...続きを読む
  • 最後のトリック
    大雨も落ち着いて天気のええ秋田です

    ってな事で、深水黎一郎の『最後のトリック』

    とある作家に香坂誠一と言う知人でも何でもない見ず知らずの人から手紙が届いた。

    内容は読者全員が犯人になるミステリー小説のアイデアを2億円で買わないかという内容の手紙…。 ⁡
    ⁡⁡
    ⁡初めはそんな内容に不信感を持ちイ...続きを読む
  • 最後のトリック
    最後のトリックが明かされた時はにやついてた。
    驚くというよりご機嫌。
    特異体質とか超能力という話ではなく、愧死(恥ずか死)ならあり得そうと思えるのがニヤリとさせた一因だと思う。

    島田荘司による解説が小難しい。
  • ストラディヴァリウスを上手に盗む方法
    音楽(クラシック)知識があまりない自分にとってはめちゃめちゃ内容が難しかったけど、表題作は面白かった!

    「ワグネリアン3部作」も1作目が個人的には好き。
  • 最後のトリック
    読者(私)が犯人なのか〜...

    手紙を受け取り、茫然としつつも興味をそそられていく状況と、私小説だと思わされていた生活、超能力のくだり。伏線だったのね!まんまと騙された。
    私はどういう風に犯人になっていくのだろうと考えてみながらもわからないまま最後を迎えた。
    手紙の主は幼少期から少し屈折した感情を...続きを読む
  • 最後のトリック
    謎の手紙と超能力という全く別の2つが同時進行していて、最初は関係性が分からなかった。
    「読者が犯人」とはどういう事なのか、予想をつけながら読み進めていたけど、どうせ「犯人と言えなくもない」終わりだと思ってた。
    全然そんなことはなく。「私が犯人だ」と思った、純粋に。すごい。
    関係性の分からなかった2つ...続きを読む
  • 最後のトリック
    自身の書いたものが他者に読まれると健康を害するという被害者の特殊な体質がキーになっているが、ちょっと無理があるような気がする。

    うーん。不完全燃焼。
  • ミステリー・アリーナ
    ひたすら多重解決多重解決多重解決……といった感じでストーリーはほぼないに等しい。ミステリー小説を「トリックを解き明かすゲーム」として摂取できる人ならおもしろいだろうといった感じ。私には少し合わなかった。
    ただあれだけの量の解決を用意するのは相当な技術が必要だろうし、ランキング1位も納得。
  • 最後のトリック
    読者が犯人、というフレーズになんじゃそら、という思いで読み始めた

    物語の枠の中を見つめるようにストーリーを追い始めて、どういうトリックで自分が犯人にされてしまうのかワクワクしながら読み進める
    後半、その枠の中の人物がくるりとこっちを向いたように話しかけてきてからが面白かった

    読者が物語の中に引き...続きを読む