深水黎一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ウルチモ・トルッコ~」を当時読んで以来だなー。
思ったほどトリッキーな作品じゃなくて意外と拍子抜け。
被害者も動機も明かさないまま、容疑者である少年と
家裁調査官とのやりとり、そして少年の辛い日々の
回想...という2つの場面が交互で展開され、
ラストには予想しなかった結末が...。という
全体像ですが、やはり「いじめ」が描かれている
作品はなんだか読んでいて落ち着かない...。
自分の少年期が被害者でも加害者でもなく、傍観者
だったという負い目を晒されるような痛みを伴う。
昆虫が自然界のパワーバランスを生き抜くために
手にした擬態という進化。人間界のパワーバランスを
生き抜くために弱者が -
Posted by ブクログ
ネタバレとある作家の元に届いた一通の手紙。差出人の名は香坂誠一、記憶にない人物で住所は記されていない。これまでのミステリで提示された数々の「意外な犯人」…語り手が犯人、探偵が犯人、動物が犯人、自然現象が犯人…。そして過去の作品が未だ実現していない最後の不可能トリック、究極の「意外な犯人」…それは「読者が犯人」というもの。「読者が犯人」というトリックを成立させるには、あらゆる読者に「自分が作品を読んだことによって登場人物が殺された」と思わせなければならない。手紙の中で香坂は「究極のトリックを可能にするアイデアを持っている。ぜひ買い取ってほしい」と語る。彼には作品を書き上げる時間的・経済的な余裕はなく、し
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Posted by ブクログ
ミステリと芸術論の融合はさらに磨きがかかっている。
芸術的なものの観光地化や、伝統的なもの、伝統的な芸術と現代芸術との対立、そしてそれを語る一人の老学者と主人公の語り合いが非常に魅力的であり、どちらの意見にもうなずけるものがある。
そして、それを描くために事件が用意されたように思える。
(これに関しては毎回そうだけど)
メイントリックは、ある種の知識がないと解けないけど、犯人の動機とも上手く絡んでいて良かった。
もう一つのメイントリックについては、現地を知らないと想像しにくいと思う。
もちろん想像できるように描かれているのだから、読み取り不足と言われればその通りなんだけど・・・・・・。
でも