深水黎一郎のレビュー一覧

  • 五声のリチェルカーレ

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    現代社会のアンファン・テリブルがテーマ。

    1回読んだだけじゃ解らないので再読してみるも、仕掛けが凝っていて
    まだ全貌が捉えられてない気がする。かなり細緻に富んだミステリィ。
    これは2度読み推奨。というか、初読で解る人はいるんだろうか。
    (結局声部はいくつなんだろう、ってね)

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    2010年02月10日
  • 五声のリチェルカーレ

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    2010/1/30 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2011/7/15〜7/16

    初めての深水作品。表題作と「シンリガクの実験」の2作からなる文庫書き下ろし。
    「五声のリチェルカーレ」は昆虫好きのおとなしい少年が起こした殺人事件の裏側を描く。なかなか口を開かなかった少年がやっと話した動機は「生きていたから殺した」。果たして、何故少年は殺人を犯すに至ったのか?
    「シンリガクの実験」は小学生の子ども達の大人とも子どもとも言えない心境を描く。

    どちらも心理的な動きを丹念に描いた作品。初めて深水作品を読んだが、結構好きかも。

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    2011年07月16日
  • 花窗玻璃 シャガールの黙示

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    シャガールのステンドグラスと三つの事件。
    生涯をかけた執念に黙祷を。

    作中作ではカタカナを使わず漢字表記オンリー。
    北原白秋とか好きだったので、こういうのぞくぞくします。好き。

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    2009年12月10日
  • ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!

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    主人公のもとに、謎の手紙が届く。差出人に心当たりはない。ミステリーで最も「ありえない」犯人、つまり「読者が犯人だ!」というアイディアを売りつけるというもの。そのトリックとは・・・??そしてこの手紙の送り主の意図は??

     「推理小説の犯人は、大抵怪しくなさそうなヤツが犯人だ」とよく言われている。実際トリックなど全然見破れず、伏線にも気づけず…という私ですら、勘で犯人が分かってしまうことがわりとある。(逆に勘でわかっちゃうから真剣に読まないのか?)「意外」な犯人のパターンは出尽くしたともいわれていて、究極の犯人=読者であるが、こんなトリックは今まで成立していない。

     そして超能力・心理学関

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    2009年10月04日
  • 最後のトリック

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    確かに読者が犯人になるトリックだった(少しアンフェアと思う部分もあるけど)
    後半の謎が解けていく感じが気持ちよかった

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    2025年11月22日
  • 犯人選挙

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    8人の大学生が暮らすシェアハウスで学生の一人が密室状態の自室で殺害されているのが発見される。容疑者は叙述トリックを排除するため語り手となる二人を除いた5人。容疑者各々が犯人であるケースと、イレギュラーケースとして犯人不在の場合と外部犯の場合を含めた7パターンの解決が示されるという多重解決ミステリ。刊行前に出題編である第一部と二部を無料公開し犯人にしたい登場人物の投票を募ったという仕掛けも面白い。(本書にはその投票結果も著者による解説つきで収録されている)

    多重解決といいつつ実質どんでん返しというべきじゃねという作品もあるなか、この作品で提示される7つの解決は互いに等価でどれか一つが真相ではな

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    2025年11月11日
  • ミステリー・アリーナ

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    多重解決ミステリ
    その数なんと15通り!

    という謳い文句で読んだ本作

    どうやら私、多重解決という定義を間違って認識していたようです
    リドルストーリー的に推理が一意に定まらないものを言うのかと思ってました
    例えば……って、作者名・作品名を挙げるとそれ自体がネタバレになってしまうので書きませんが

    本作を自分がしっくりくるように書くなら多重推理モノですね

    試しに「多重推理」で検索したら、「多重解決」を検索したかのような結果が表示されました(笑
    同じ意味ですでに使われている言葉なんですね

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    2025年10月17日
  • 最後のトリック

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    ネタバレ

    読者が犯人、と奇を衒った内容ではあったものの、違和感はありませんでしたが、なぜか少し読みにくく感じました。

    読者が犯人、にはまあそういうことね、と理解はできましたがちょっとSFに思えました。

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    2025年10月14日
  • 最後のトリック

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    ネタバレ

    「読者が犯人」というあおりにつられて。個人的な好みである「常にサスペンスのような緊張感があるミステリ」ではなかったが、話がすっきりとしていて読みやすかった。ネタ明かしは少し肩すかしを食らったような気がしなくもないが、なるほど読者が犯人ではあった。

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    2025年10月13日
  • ミステリー・アリーナ

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    ネタバレ

    笑えた。まず、プロのミステリー読みってなんやねんwみたいなトコロから、「俺みたいな玄人ミステリ読者は分かっちゃうんだよね」と自信満々な早押し解答にも、最後らへんの真相の苦しさにも笑いっぱなし。
    「プロのミステリー読み」への痛烈な皮肉を混ぜたメタメタなミステリかと思いきやそれだけではなかった。その皮肉は別のジャンルの文芸にまで及ぶ。司会者の最後の方のセリフが全てでしょう。
    本書の構成は面白いけれど、作中作自体に魅力的な謎、トリックがほとんどない(一応密室は拵えてあるけど解答はいずれもしょぼめ)ということが欠点かな。この辺りをしっかり多重解決に盛り込めば更なる傑作になったと思う。
    いやしかし、現実

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    2025年10月07日
  • 最後のトリック

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    ネタバレ

    読み終わるまでに時間がかかった。
    トリックに関しては、超能力が絡んでいたため、なんとも言えない感じでした。

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    2025年10月05日
  • 最後のトリック

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    ネタバレ

    「読者が犯人」を言葉遊びや皮肉などではなく、一定の水準以上で成立させた史上初の本格ミステリーとのこと。読者は小説世界の住人ではないので、読者が架空の小説のキャラクターを殺すなんて本来は無理だ。これは本作にも該当すると思う。あくまで小説世界にいる新聞連載を読んだ者=犯人であって、俺は犯人ではない。そう貶すこともできる。
    では、俺(現実読者)を犯人にするには?本作の語り手・深水黎一郎が本作を書籍化し、広く読まれたことで、香坂誠一が死んだことにすれば良いのではないか?とすると、本作内で香坂の死亡を描いてはいけなかった。例えば、シリーズ1作目では羞恥の手紙までで留めておき、シリーズ2作目で我々ミステリ

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    2025年10月01日
  • 美人薄命

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    この作品
    読後にタイトルを見返した時が最大のピークかなと思います
    一部、後半のある人物達の行動原理が理解できない部分がある(あまりに???となり集中力切れた)ことが残念でしたが良い作品だとは思います
    ただ、ミステリーの枠に入れようと描いた結果傑作になりそこねたような気も…

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    2025年07月24日
  • 最後のトリック

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    「読者が犯人」ほぉ、そういうことか...。
    途中博士の話や天体の話など、結末まで長々と遠回りした感じもするけれど、「読者が犯人」の真相を知りたいが為に夢中で読み進められた本だった。

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    2025年06月22日
  • 最後のトリック

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    ネタバレ

    「読者が犯人」というトリックがこの本のミソ。
    帯に書かれていたその言葉にまんまと引っかかって読んでみた。
    とはいえそこに過度な期待をして読むとがっかりしてしまうかも。
    だって、私(=読者)は何も犯罪は犯していないのだから犯人になんてなり得ないわけで、そんなトリックが存在するわけない。
    なるほどそういうことかと一応納得できるオチはあるものの、衝撃や驚きはないかな…。

    たびたび出てくる古瀬博士とのエピソードも、長々と読まされたわりにはそこまで意味があったのか?という感じだし、ストーリー自体もわりと淡々としていた。

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    2025年06月21日
  • ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!

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    「読者が犯人」という究極のトリックを一億で買って欲しいという手紙が主人公の元へ届く所から物語は始まる。
    極稀にある“読者が犯人”モノの作品。
    最後まで読むと……確かに私が犯人だったわw
    賛否両論アリの作品、あなたはどっちかな?

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    2025年06月16日
  • 最後のトリック

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    ネタバレ

    全国高等学校ビブリオバトルの動画で、男子高校生がとても楽しく本書を紹介していたので読んでみた。
    文学的表現というか凝った言い回しが頻出する書簡や、超能力を研究する大学教授とのやり取り、保険の説明などに難しい言葉が出てきてなかなかスムーズに読み進められなかったが、終盤に近づくにつれて先が知りたくてスピードアップ。
    でも最後まで読んで、「そんなのあり⁈」と狐につままれたような気持ちになった。
    読者が犯人。まあ、それは確かにそうなるけど。

    追記。
    他の方の感想を読んで、改めて島田庄司による文庫の解説を読んでみた。トリックは確かに成立しているけど、私たち読者に香坂を殺す動機はない。むしろ救いたかった

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    2025年06月16日
  • ミステリー・アリーナ

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    まさに二重螺旋的な構成。
    そして、なんでもありすぎるな?!という展開。

    問題(ミステリー)の犯人を当てる「推理闘技場」という番組を舞台にした作品。
    なんでもありすぎるが故に、よくミステリーを読む人でないと、受け入れられないかも、、、

    私も途中まで、なんだこれと思っていたけれど、終盤に作者の思想が見え隠れし、作者あとがきまで読んで、そういう試みかと納得して全体を振り返り納得したつもりになっている。笑

    このなんでもありは、作者の挑戦です。
    この作品に挑戦したいと思った方はぜひ!!

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    2025年06月04日
  • 最後のトリック

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    ネタバレ

    読者が犯人というトリックを書いた本。
    確かに読み終わった時、自分が殺したかもと思った。

    解説で島田荘司は確かに読者が犯人だと認めつつ、でも読者にはその動機がなかったという理由で文句をつけた。
    確かにそう思った。トリックは見事だったが今ひとつという感じかしら。

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    2025年05月15日
  • 最後のトリック

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    読者が犯人であるという難解なトリックを表現したひとつで、正直いまいちかなと思ったけど、作者がこの議題に挑戦したことに意義があると思う。

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    2025年05月04日