あらすじ
「読者が犯人」というミステリー界最後の不可能トリックのアイディアを、二億円で買ってほしい―スランプ中の作家のもとに、香坂誠一なる人物から届いた謎の手紙。不信感を拭えない作家に男は、これは「命と引き換えにしても惜しくない」ほどのものなのだと切々と訴えるのだが…ラストに驚愕必至!
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読者が犯人になるという荒唐無稽で、不可能であることを親友に教えられそうだよな。と納得していた。
また博士との超能力について、多くのことを語っていたがそれが最後に繋がるとは予想しなかった!
超能力についてだんだんわかってきたかなと思った所でトリックの意味がハッキリと自覚できる。これか!と
まさに題名通り、最後のトリックだと読んで続々したし、楽しかった!
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犯人は読者というキラーメッセージが気になり購入
まさに読者が犯人だった。謎の人物”香坂誠一”からの手紙、超心理学者”古瀬博士”、そして主人公の三者がメインの3つのパートからなる。どれも読みやすいのに読み応えがあって、ミステリーなのに純文学を読んでるような時もあり、ラストまでページを捲る手が止まらない。
最終的には3つのパートが絡み合い、叙述トリックのようにメタフィクションであることが分かり、「犯人は読者」であることが証明される。
長くはない作品だけどギミック満載で、小説とは何かまで考えされる。満足のある読後感。傑作だと思う。
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短めに感想を。
トリックとして、読者が犯人という点は成立しているものの、期待を超えるような驚きはない。
むしろ、ミステリとしてそれを扱うのはそもそもNGなのでは?と感じた。
面白くなかった訳ではないため、トリック含めてもう少し納得感があると良かった。
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読者が犯人になるってところに引かれて一気に読破して、なるほど!おもしろー!ってなりました!、徐々に読み進めて言って最後にスッキリする感じ大好きです
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読者が犯人、ってこういうことか…。
そりゃそうよね、冷静に考えたら、読者を犯人にするなんてできないもんね。
そういう意味ではこの本は読者を犯人にはしてるけど、ご都合主義というか、うまく行きすぎやん!
けど、保険や超能力など、一読して本文とは関係がないように思えたトピックもちゃんと絡んできてその辺りの組み立て方は上手やな、と思いました。
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最初から結末がわかっているタイプの小説。
実はこの小説を知ったのは、ビブリオバトルだったのだが、挑戦的な作品を読めたので、彼に感謝したい。
最後の手紙を読むと、読者が犯人、というロジックがしっかり成立するように、読めば読むほど言い逃れができなくなる、用意周到さがよかった。犯人になるロジックがしっかり組まれていて、面白いアイデアだった。共感的に読むより、理屈で読む方が得意だという人に合うと思う。
そんなにミステリーファン!というわけではないが、いろいろ疑り深く読み進めても、このアイデアは思いつかなかった。
ストーリー展開も、なぜこの作者に手紙が?という謎解きも含めて面白かった。
ちょっと純文学っぽい筆致もあり、滑稽さと狂気が漂うESPの話など、一冊の中に複雑で断片的な話が散りばめられているので、個人的に興味深かった。
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作者のアイデアに敬意を込めて、星4。
うーん…。
まぁ、そういうトリックもあっていいと思う。
犯人は読者に殺されたんだけど、私は、「犯人は私だ…!」って感じなかった。読書方法として、自分と物語は乖離させて読んでいるからかな。物語を俯瞰して読んでいる人からしても「犯人は私だ…!」って思える内容を期待してたから、内容には納得できない。この内容が本当に現在進行系で進んでいる小説でノンフィクションを謳っていたら、少しは自分が犯人かもって思うけど。これはフィクションにすぎないって思ってしまったのが、私が面白さを感じられなかった原因かな。
ただ、このような内容は思いつきもしなかったので、アイデアの面白さには拍手を送りたい。
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読者が犯人。その言葉に誘われて読みました。確かに、そうなってしまうと自分は犯人だと。そして、もしかしたら、現実においてSNSなどでも、このトリックで知らず知らずのうちに犯人となっているのかもしれない、、、そう感じる一冊でした。
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07.21.2025
高校生ビブリオバトル優勝者の遠藤さんのあのプレゼンをきっかけに読んだ。あのプレゼンは神がかっている。
そして「マジで俺が犯人」状態。なるほどなぁと。
実写版古瀬教授は生瀬勝久でお願いします。
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小6の娘氏に勧められた本。未だかつてないトリックにいざなうと豪語して話がスタートし、途中からやや加速。叙述トリックなどの鮮やかなドンデン返しではなく、”あぁ、なるほど”というフィニッシュ。
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ミステリー小説において「読者が犯人」というアイディアを売りたい――という引きが強烈で、どういうオチになるのだろうと気になって読んだ。
はわわー、私が犯人だったわぁ。
すごいなー小説って読者を殺人犯にすることもできるんですねえ。
読者を犯人にするアイディアだけの一発勝負じゃなくて、私小説風の「覚書」とか、超能力美少女姉妹とか、保険の話とか、いろんな枝葉がありながら無駄がなく、楽しく読めた。
まあ引きが強すぎるだけに、嫌いな人はめちゃくちゃ嫌いなんじゃないかと思うけどね。
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評価がわかれそうかなと思ったらわかれてそう。自分は素直なので200ページ以降楽しく読めた。100ページまでいったら後は読んでしまうといい。
究極のハウダニットということなんだけど、意外と究極ってそういうものなのだよワトソン君と言いたくなる人もいるだろう。
もう少し短くもできたけど、そこをあえて長くしている感はあるかもしれない。
意外と映画化とかしたら面白いんじゃないかな。と思った、久々に感想。
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見事に殺人犯になりました。この物語のオチはどのようになるか不安でしたが、本当に自分が殺人犯になってしまいました。関係ないと思われる二つの視点が終盤で繋がる瞬間は感慨深かったです。
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読者が犯人、と奇を衒った内容ではあったものの、違和感はありませんでしたが、なぜか少し読みにくく感じました。
読者が犯人、にはまあそういうことね、と理解はできましたがちょっとSFに思えました。
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「読者が犯人」というあおりにつられて。個人的な好みである「常にサスペンスのような緊張感があるミステリ」ではなかったが、話がすっきりとしていて読みやすかった。ネタ明かしは少し肩すかしを食らったような気がしなくもないが、なるほど読者が犯人ではあった。
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「読者が犯人」を言葉遊びや皮肉などではなく、一定の水準以上で成立させた史上初の本格ミステリーとのこと。読者は小説世界の住人ではないので、読者が架空の小説のキャラクターを殺すなんて本来は無理だ。これは本作にも該当すると思う。あくまで小説世界にいる新聞連載を読んだ者=犯人であって、俺は犯人ではない。そう貶すこともできる。
では、俺(現実読者)を犯人にするには?本作の語り手・深水黎一郎が本作を書籍化し、広く読まれたことで、香坂誠一が死んだことにすれば良いのではないか?とすると、本作内で香坂の死亡を描いてはいけなかった。例えば、シリーズ1作目では羞恥の手紙までで留めておき、シリーズ2作目で我々ミステリ読者がシリーズ1作目を読んだことで香坂は死んだのだという内容を描いたらどうか?これでシリーズを順に読んだ読者はシリーズ1作目の立派な犯人として仕立て上げられる。ん、でもこれだと香坂の死が実話でないと意味がないのか?まあその辺はご愛嬌ということで。
おそらく、著者もそんなことは当然考えただろう(知らんけど)。だが、デビュー作だったのだからそんな趣向は不可能だ。1作目の時点でそんなオチのない内容のミステリーは見限られるだろう。売れなければ、いや、読まれなければ元も子もない。その様な裏事情があって、著者は「作中作の読者が犯人」にせざるを得なかったのだと類推する。
物語性は希薄だが、『ミステリー・アリーナ』と同じく、ミステリーの限界に挑戦する作風に好感が持てる。
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「読者が犯人」ほぉ、そういうことか...。
途中博士の話や天体の話など、結末まで長々と遠回りした感じもするけれど、「読者が犯人」の真相を知りたいが為に夢中で読み進められた本だった。
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「読者が犯人」というトリックがこの本のミソ。
帯に書かれていたその言葉にまんまと引っかかって読んでみた。
とはいえそこに過度な期待をして読むとがっかりしてしまうかも。
だって、私(=読者)は何も犯罪は犯していないのだから犯人になんてなり得ないわけで、そんなトリックが存在するわけない。
なるほどそういうことかと一応納得できるオチはあるものの、衝撃や驚きはないかな…。
たびたび出てくる古瀬博士とのエピソードも、長々と読まされたわりにはそこまで意味があったのか?という感じだし、ストーリー自体もわりと淡々としていた。
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全国高等学校ビブリオバトルの動画で、男子高校生がとても楽しく本書を紹介していたので読んでみた。
文学的表現というか凝った言い回しが頻出する書簡や、超能力を研究する大学教授とのやり取り、保険の説明などに難しい言葉が出てきてなかなかスムーズに読み進められなかったが、終盤に近づくにつれて先が知りたくてスピードアップ。
でも最後まで読んで、「そんなのあり⁈」と狐につままれたような気持ちになった。
読者が犯人。まあ、それは確かにそうなるけど。
追記。
他の方の感想を読んで、改めて島田庄司による文庫の解説を読んでみた。トリックは確かに成立しているけど、私たち読者に香坂を殺す動機はない。むしろ救いたかったのに。
そうそう!なんだかモヤモヤすると思ったのは、超能力の話もだけど、そういうところだ。
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読者が犯人というトリックを書いた本。
確かに読み終わった時、自分が殺したかもと思った。
解説で島田荘司は確かに読者が犯人だと認めつつ、でも読者にはその動機がなかったという理由で文句をつけた。
確かにそう思った。トリックは見事だったが今ひとつという感じかしら。
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再読です。タイトルは前の方が好きだったな~。
どんな風にお話をたたんでいくのかという没入感で一気に読みました。
手紙の送り主の、幸せ薄く、繊細で、それでいて最後までがんばって生きようとする姿勢がかわいそうでしょうがない。
あんな細やかな文章を書けるなら才能あっただろうに。
超能力検査の種明かしターンが面白かったです。
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「読者が犯人」という不可能トリックのアイディアを二億円で買って欲しいという謎の手紙を受け取った作家。
この人物の正体は?そしてトリックとは?
これは面白い。確かにその大前提があるなら「犯人は自分だ」と言わざるを得なくなる
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正直、その終わりはアリなのか、、という気持ちはあったが、帯通り 自分も殺したことにはなるか、、とも思った。
オチ以上に、過程の中の文章がどんどん覆る感覚のほうがインパクトがあった。一見不要だと思えるシーンや情報もこちらの理解への誘導に必要なものだったと思える。
Posted by ブクログ
ラストまでずっと謎につつまれた、ひたすら手紙を送ってくる人物。どこに居るのか何が目的なのか。
次第に明かされていく謎。そして気づいたら自分自身も小説の中にいる感覚が新しく著者が語りかけてくるような1冊だった。
犯人は読者自身-という文言は読んだ人間なら間違いないと感じるだろう。
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「読者が犯人」という未曾有の作品であり、読みやすいということもあって物語に引き込まれました。読み終わった今では「たしかに、俺が殺したのか…」と納得しています。人を殺した感覚はありません。
Posted by ブクログ
理解はするが、納得感は薄いという、感想。
犯人が読者となるというトリックを前面に押し出した割には、結末は超常現象による死というファンタジー。
ロジックと構成は分かるが、騙された感が強い。これまでのミステリーと言うジャンルへの挑戦作なのだろうが、初心者の自分には合わなかった。