あらすじ
「読者が犯人」というミステリー界最後の不可能トリックのアイディアを、二億円で買ってほしい―スランプ中の作家のもとに、香坂誠一なる人物から届いた謎の手紙。不信感を拭えない作家に男は、これは「命と引き換えにしても惜しくない」ほどのものなのだと切々と訴えるのだが…ラストに驚愕必至!
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Posted by ブクログ
作者のアイデアに敬意を込めて、星4。
うーん…。
まぁ、そういうトリックもあっていいと思う。
犯人は読者に殺されたんだけど、私は、「犯人は私だ…!」って感じなかった。読書方法として、自分と物語は乖離させて読んでいるからかな。物語を俯瞰して読んでいる人からしても「犯人は私だ…!」って思える内容を期待してたから、内容には納得できない。この内容が本当に現在進行系で進んでいる小説でノンフィクションを謳っていたら、少しは自分が犯人かもって思うけど。これはフィクションにすぎないって思ってしまったのが、私が面白さを感じられなかった原因かな。
ただ、このような内容は思いつきもしなかったので、アイデアの面白さには拍手を送りたい。
Posted by ブクログ
ミステリー小説において「読者が犯人」というアイディアを売りたい――という引きが強烈で、どういうオチになるのだろうと気になって読んだ。
はわわー、私が犯人だったわぁ。
すごいなー小説って読者を殺人犯にすることもできるんですねえ。
読者を犯人にするアイディアだけの一発勝負じゃなくて、私小説風の「覚書」とか、超能力美少女姉妹とか、保険の話とか、いろんな枝葉がありながら無駄がなく、楽しく読めた。
まあ引きが強すぎるだけに、嫌いな人はめちゃくちゃ嫌いなんじゃないかと思うけどね。
Posted by ブクログ
香坂誠一様のご冥福をお祈りします。
言語が違う読者さえも成立させるトリックってなんだろう。そんなことできるのって読み進めていった。
正直途中までは何を読まされてるんだって退屈だったけど後半になると面白さが増した小説だった。
命懸け、いや命をかけて書いた香坂誠一の作品に出会えもう読むことができないのですね。
Posted by ブクログ
これは確かに読者全員が犯人だ。ただ、超常現象だしなあ。文章を読まれると体調を崩すというのも後半出てきて読者は知りようもないし。このアイデアを実行するためだけの無理矢理感。
読者を犯人にするにはこれくらいしないと不可能なんだな。
Posted by ブクログ
読者が犯人、と奇を衒った内容ではあったものの、違和感はありませんでしたが、なぜか少し読みにくく感じました。
読者が犯人、にはまあそういうことね、と理解はできましたがちょっとSFに思えました。
Posted by ブクログ
「読者が犯人」というあおりにつられて。個人的な好みである「常にサスペンスのような緊張感があるミステリ」ではなかったが、話がすっきりとしていて読みやすかった。ネタ明かしは少し肩すかしを食らったような気がしなくもないが、なるほど読者が犯人ではあった。
Posted by ブクログ
「読者が犯人」を言葉遊びや皮肉などではなく、一定の水準以上で成立させた史上初の本格ミステリーとのこと。読者は小説世界の住人ではないので、読者が架空の小説のキャラクターを殺すなんて本来は無理だ。これは本作にも該当すると思う。あくまで小説世界にいる新聞連載を読んだ者=犯人であって、俺は犯人ではない。そう貶すこともできる。
では、俺(現実読者)を犯人にするには?本作の語り手・深水黎一郎が本作を書籍化し、広く読まれたことで、香坂誠一が死んだことにすれば良いのではないか?とすると、本作内で香坂の死亡を描いてはいけなかった。例えば、シリーズ1作目では羞恥の手紙までで留めておき、シリーズ2作目で我々ミステリ読者がシリーズ1作目を読んだことで香坂は死んだのだという内容を描いたらどうか?これでシリーズを順に読んだ読者はシリーズ1作目の立派な犯人として仕立て上げられる。ん、でもこれだと香坂の死が実話でないと意味がないのか?まあその辺はご愛嬌ということで。
おそらく、著者もそんなことは当然考えただろう(知らんけど)。だが、デビュー作だったのだからそんな趣向は不可能だ。1作目の時点でそんなオチのない内容のミステリーは見限られるだろう。売れなければ、いや、読まれなければ元も子もない。その様な裏事情があって、著者は「作中作の読者が犯人」にせざるを得なかったのだと類推する。
物語性は希薄だが、『ミステリー・アリーナ』と同じく、ミステリーの限界に挑戦する作風に好感が持てる。
Posted by ブクログ
「読者が犯人」というトリックがこの本のミソ。
帯に書かれていたその言葉にまんまと引っかかって読んでみた。
とはいえそこに過度な期待をして読むとがっかりしてしまうかも。
だって、私(=読者)は何も犯罪は犯していないのだから犯人になんてなり得ないわけで、そんなトリックが存在するわけない。
なるほどそういうことかと一応納得できるオチはあるものの、衝撃や驚きはないかな…。
たびたび出てくる古瀬博士とのエピソードも、長々と読まされたわりにはそこまで意味があったのか?という感じだし、ストーリー自体もわりと淡々としていた。
Posted by ブクログ
全国高等学校ビブリオバトルの動画で、男子高校生がとても楽しく本書を紹介していたので読んでみた。
文学的表現というか凝った言い回しが頻出する書簡や、超能力を研究する大学教授とのやり取り、保険の説明などに難しい言葉が出てきてなかなかスムーズに読み進められなかったが、終盤に近づくにつれて先が知りたくてスピードアップ。
でも最後まで読んで、「そんなのあり⁈」と狐につままれたような気持ちになった。
読者が犯人。まあ、それは確かにそうなるけど。
追記。
他の方の感想を読んで、改めて島田庄司による文庫の解説を読んでみた。トリックは確かに成立しているけど、私たち読者に香坂を殺す動機はない。むしろ救いたかったのに。
そうそう!なんだかモヤモヤすると思ったのは、超能力の話もだけど、そういうところだ。
Posted by ブクログ
読者が犯人というトリックを書いた本。
確かに読み終わった時、自分が殺したかもと思った。
解説で島田荘司は確かに読者が犯人だと認めつつ、でも読者にはその動機がなかったという理由で文句をつけた。
確かにそう思った。トリックは見事だったが今ひとつという感じかしら。