【感想・ネタバレ】最後のトリックのレビュー

あらすじ

「読者が犯人」というミステリー界最後の不可能トリックのアイディアを、二億円で買ってほしい―スランプ中の作家のもとに、香坂誠一なる人物から届いた謎の手紙。不信感を拭えない作家に男は、これは「命と引き換えにしても惜しくない」ほどのものなのだと切々と訴えるのだが…ラストに驚愕必至!

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犯人は読者というキラーメッセージが気になり購入

まさに読者が犯人だった。謎の人物”香坂誠一”からの手紙、超心理学者”古瀬博士”、そして主人公の三者がメインの3つのパートからなる。どれも読みやすいのに読み応えがあって、ミステリーなのに純文学を読んでるような時もあり、ラストまでページを捲る手が止まらない。

最終的には3つのパートが絡み合い、叙述トリックのようにメタフィクションであることが分かり、「犯人は読者」であることが証明される。

長くはない作品だけどギミック満載で、小説とは何かまで考えされる。満足のある読後感。傑作だと思う。

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2025年03月13日

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ネタバレ

作者のアイデアに敬意を込めて、星4。

うーん…。
まぁ、そういうトリックもあっていいと思う。
犯人は読者に殺されたんだけど、私は、「犯人は私だ…!」って感じなかった。読書方法として、自分と物語は乖離させて読んでいるからかな。物語を俯瞰して読んでいる人からしても「犯人は私だ…!」って思える内容を期待してたから、内容には納得できない。この内容が本当に現在進行系で進んでいる小説でノンフィクションを謳っていたら、少しは自分が犯人かもって思うけど。これはフィクションにすぎないって思ってしまったのが、私が面白さを感じられなかった原因かな。

ただ、このような内容は思いつきもしなかったので、アイデアの面白さには拍手を送りたい。

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2025年10月29日

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ネタバレ

ミステリー小説において「読者が犯人」というアイディアを売りたい――という引きが強烈で、どういうオチになるのだろうと気になって読んだ。

はわわー、私が犯人だったわぁ。
すごいなー小説って読者を殺人犯にすることもできるんですねえ。
読者を犯人にするアイディアだけの一発勝負じゃなくて、私小説風の「覚書」とか、超能力美少女姉妹とか、保険の話とか、いろんな枝葉がありながら無駄がなく、楽しく読めた。
まあ引きが強すぎるだけに、嫌いな人はめちゃくちゃ嫌いなんじゃないかと思うけどね。

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2025年06月14日

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ネタバレ

読者が犯人、と奇を衒った内容ではあったものの、違和感はありませんでしたが、なぜか少し読みにくく感じました。

読者が犯人、にはまあそういうことね、と理解はできましたがちょっとSFに思えました。

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2025年10月14日

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「読者が犯人」というあおりにつられて。個人的な好みである「常にサスペンスのような緊張感があるミステリ」ではなかったが、話がすっきりとしていて読みやすかった。ネタ明かしは少し肩すかしを食らったような気がしなくもないが、なるほど読者が犯人ではあった。

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2025年10月13日

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読み終わるまでに時間がかかった。
トリックに関しては、超能力が絡んでいたため、なんとも言えない感じでした。

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2025年10月05日

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「読者が犯人」を言葉遊びや皮肉などではなく、一定の水準以上で成立させた史上初の本格ミステリーとのこと。読者は小説世界の住人ではないので、読者が架空の小説のキャラクターを殺すなんて本来は無理だ。これは本作にも該当すると思う。あくまで小説世界にいる新聞連載を読んだ者=犯人であって、俺は犯人ではない。そう貶すこともできる。
では、俺(現実読者)を犯人にするには?本作の語り手・深水黎一郎が本作を書籍化し、広く読まれたことで、香坂誠一が死んだことにすれば良いのではないか?とすると、本作内で香坂の死亡を描いてはいけなかった。例えば、シリーズ1作目では羞恥の手紙までで留めておき、シリーズ2作目で我々ミステリ読者がシリーズ1作目を読んだことで香坂は死んだのだという内容を描いたらどうか?これでシリーズを順に読んだ読者はシリーズ1作目の立派な犯人として仕立て上げられる。ん、でもこれだと香坂の死が実話でないと意味がないのか?まあその辺はご愛嬌ということで。
おそらく、著者もそんなことは当然考えただろう(知らんけど)。だが、デビュー作だったのだからそんな趣向は不可能だ。1作目の時点でそんなオチのない内容のミステリーは見限られるだろう。売れなければ、いや、読まれなければ元も子もない。その様な裏事情があって、著者は「作中作の読者が犯人」にせざるを得なかったのだと類推する。

物語性は希薄だが、『ミステリー・アリーナ』と同じく、ミステリーの限界に挑戦する作風に好感が持てる。

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2025年10月01日

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「読者が犯人」というトリックがこの本のミソ。
帯に書かれていたその言葉にまんまと引っかかって読んでみた。
とはいえそこに過度な期待をして読むとがっかりしてしまうかも。
だって、私(=読者)は何も犯罪は犯していないのだから犯人になんてなり得ないわけで、そんなトリックが存在するわけない。
なるほどそういうことかと一応納得できるオチはあるものの、衝撃や驚きはないかな…。

たびたび出てくる古瀬博士とのエピソードも、長々と読まされたわりにはそこまで意味があったのか?という感じだし、ストーリー自体もわりと淡々としていた。

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2025年06月21日

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全国高等学校ビブリオバトルの動画で、男子高校生がとても楽しく本書を紹介していたので読んでみた。
文学的表現というか凝った言い回しが頻出する書簡や、超能力を研究する大学教授とのやり取り、保険の説明などに難しい言葉が出てきてなかなかスムーズに読み進められなかったが、終盤に近づくにつれて先が知りたくてスピードアップ。
でも最後まで読んで、「そんなのあり⁈」と狐につままれたような気持ちになった。
読者が犯人。まあ、それは確かにそうなるけど。

追記。
他の方の感想を読んで、改めて島田庄司による文庫の解説を読んでみた。トリックは確かに成立しているけど、私たち読者に香坂を殺す動機はない。むしろ救いたかったのに。
そうそう!なんだかモヤモヤすると思ったのは、超能力の話もだけど、そういうところだ。

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2025年06月16日

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ネタバレ

読者が犯人というトリックを書いた本。
確かに読み終わった時、自分が殺したかもと思った。

解説で島田荘司は確かに読者が犯人だと認めつつ、でも読者にはその動機がなかったという理由で文句をつけた。
確かにそう思った。トリックは見事だったが今ひとつという感じかしら。

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2025年05月15日

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再読です。タイトルは前の方が好きだったな~。
どんな風にお話をたたんでいくのかという没入感で一気に読みました。
手紙の送り主の、幸せ薄く、繊細で、それでいて最後までがんばって生きようとする姿勢がかわいそうでしょうがない。
あんな細やかな文章を書けるなら才能あっただろうに。

超能力検査の種明かしターンが面白かったです。

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2025年03月21日

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正直、その終わりはアリなのか、、という気持ちはあったが、帯通り 自分も殺したことにはなるか、、とも思った。

オチ以上に、過程の中の文章がどんどん覆る感覚のほうがインパクトがあった。一見不要だと思えるシーンや情報もこちらの理解への誘導に必要なものだったと思える。

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2025年03月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

理解はするが、納得感は薄いという、感想。

犯人が読者となるというトリックを前面に押し出した割には、結末は超常現象による死というファンタジー。
ロジックと構成は分かるが、騙された感が強い。これまでのミステリーと言うジャンルへの挑戦作なのだろうが、初心者の自分には合わなかった。

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2025年02月13日

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