時雨沢恵一のレビュー一覧
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「ゲームデザイナー、性悪だな」
「同意します。面目次第もありません」
フルダイブバーチャルリアリティでサバイバルゲームをする、ソードアートオンライン派生ライトノベル、第10巻。
今まではだいたいチーム戦で人間同士ドンパチしてましたが、今回はイベントバトルで大量のモンスターと戦ったりロボット兵と戦ったりメカドラゴンと戦ったり。
ステージごとの謎解きが見どころです。
このシリーズの面白ポイントといえば、キャラクターたちがみんな、終始本気で遊んでいる、というところです。
所詮はゲームの中のお話。デスゲームでもなんでもない、勝っても負けても特に何があるわけでもない、でもだからこそ全力で遊んでいるところを見ているだけで楽しい。
そういう小説です。TRPGリプレイみたいですね。
いろんな銃が出てきて、書いてる作者が楽しそうです。 -
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「まあ、いきなり4巻から買う人は……、それ以外の人よりは少ないだろう」
思いっきり「少ない」人になってしまいました、学園キノ4巻。
1~3には手も触れずに読んでしまいましたがまったく支障ありませんでした!
言わずと知れた
フローム・マイ・コールド!――デーッド、ハーンズ!」
と言いながら変身する魔女っ子モノのような何かです!
いや懐かしい感じす。15年くらい前のライトノベルにはこんなのが溢れていました。
内容も教訓もなく、ただノリが良いというだけの本が。
携帯小説に文句を言えないようなのが沢山ありました。
この作品は確信犯(誤用のほう)でやりたい放題やっているわけですが。
これはこれでありだよなあと思う三十路です。 -
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「知らなければ、それまでですよ」
グロ系風刺寓話的旅モノ連作短編シリーズ、キノの旅。
衝撃的だった第1巻から年月重ねて14冊目。
変わらず旅を続けるキノとエルメスとは違って、読者のほうはいつの間にか遠くへやってきたものです。
収録作は、
朝日の中で・b the Dawn・b
情操教育の国 Do What We say!
呟きの国 My Daily Life
規制の国 Unreal Young Man
開運の国 The Fifth "C", Cozenage
遺作の国 Write or Die
亡国の国 Self-destruction
結婚の国 Testament
寄生虫の国 Cure
差別をする国 We Are NOT Like Us.
正しい国 WAR=We Are Right!
卑怯者の国 Toss-up
朝日の中で・a the Dawn・a
どこから読んでも大丈夫。
人の世の情と無常を感じたい年頃のあたなへ。
「諦めません。親にばれても大騒ぎされても絶対。あたしこの仕事好きだし」 -
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「セロン君は、私を好きだと思いますか?」
という、メグとセロンⅦ、最終巻。概ね大団円?
大変楽しめました。
メグの混乱ぶりが可愛いです。
部員たちの信頼してる感と、見守り様が好きです。
予測を外れるような展開にはならない安心感がこのシリーズのいいところです。
そしていい人ばっかり出てくるようでいて、スパイスの様に悪人が登場します。
結局、後のシリーズほど巻数が多いという事になってしまってますね。
こうなるならアリソンももうちょっとやってくれても良かったのに…と思ってしまうのはファン故か。
ちょっとあっさり終わってしまったような感があって物足りないけれど、
来年には「アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロン(仮題)」があるのでそちらを期待して待つことにしましょう。 -
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ネタバレ「今の香蓮さんと……、GGOの中でのレンと……、どっちが本当のあなた?」
上中下巻の下巻、VS西山田炎チーム戦の決着。
どうもいつまで経っても読み終わらないなと思ったら550ページもあった。
電子書籍ってその辺り物理量で分からないから面白い。
今回も撃ったり撃ったり蹴ったり殴ったり噛みついたり大変バイオレンスで、ようございました。馬にも乗ったし汽車にも乗ったし、ラストバトルがショッピングモールの屋内戦で、毎回趣向が違うのも楽しい。延々9冊、似たような武器と似たようなキャラクターたちで同じようなバトルしてても飽きないのは偉いな~。
このへん、ワールドトリガーのランク戦と通じる所もちょっとあるかもしれない。
でも1点、ファイアとのオチはもうちょっとnotあっさりでも良かったな~。
てっきり今後もまとわりつくライバル的なキャラになるかと思っていたのに。
次は全日本マシンガンラバーズの連中がもっともっと撃ちまくって大活躍してくれるといいな。 -
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衝撃の首絞めシーンから始まり、そこから平行して、「僕」が作家になった過程を語るという、一風変わった語り口の物語である。「なぜ首を絞められているのか」という大きな謎を中核に据えたまま、上巻は特にその辺りに触れずに進むため、物語としてはあまり面白くはない。ただし、主人公の作家になるまでの話は面白く、電撃文庫の内情も垣間見えてメタフィクションのような体裁になっている。キャラクターも極端に少なく、作家である主人公と、声優のヒロイン似鳥しか現れない。上巻の時点では書き割りめいた印象ではあるが、ヒロインはやや謎めいていて、安易に全てを出さないのは良かった。上巻では判断はできず、感想は下巻に持ち越しとなるだろう。
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「アリソン」の続編シリーズで、アリソンとヴィルの娘のリリアと、ベネディクトとフィオナの息子のトレイズが主人公の物語です。
リリアに恋心を寄せるトレイズは、親ゆずりの一途さを持つ健気な男の子です。個人的には、朴念仁のヴィルよりもトレイズの方が魅力的な少年に感じます。一方リリアは、アリソンに似た勝気な男の子ですが、どこか抜けたところのあるアリソンとはちがい、ヴィルを思わせるようなしっかりしたところがあります。朝が弱いアリソンを起こすのも彼女の役目です。
ストーリーは、トルカシア国のラーチカへ旅行に出かけた二人が遊覧飛行を楽しんでいる最中に、ある事件に巻き込まれるというものです。まだ事件の全貌は明らかではないのですが、観光客の現象にあえぐラーチカの人びとや、貧困から犯罪に手を染める子どもたちを保護し、「導師様」と人びとから称えられるモルソーという男との出会いがえがかれています。この辺の叙述は、ちょっと「キノの冒険」に似ているようにも感じました。 -
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シリーズ最終巻。前巻で起こった事件の解決編です。
アリソンたちの乗った列車が何者かによる攻撃を受け、ヴィルとストーク少佐は列車に積載されていた対戦車用ライフルで応戦します。そんななかベネディクトは、ストーク少佐に対する不信感を強めていきます。さらにイーエンがとつぜんアリソンたちに襲いかかり、アリソンとヴィルは身を守るためにイーエンに銃を発射することになります。騒ぎを知ったストーク少佐とともにテロル氏の客室に踏み込むと、彼はすでに自殺していました。
最後に列車がリリアーヌという町に到着し、全員がそろったところでヴィルの推理が披露されることになります。エピローグは、次世代のリリアとトレイズへの引き継ぎになっています。
ストーリーよりもキャラクターの魅力の方が勝っている印象の作品でした。とくに前巻と本巻では、それまで以上にストレートにヴィルへの好意を示すアリソンの魅力が印象的です。同じ著者の「キノの旅」シリーズに比べると、よくも悪くもライトノベルらしい作品だと感じました。 -
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ベネディクトとフィオナが活躍した第2巻から、およそ4か月後の物語です。
ベネディクトの招待を受けたアリソン、ヴィル、フィオナの3人は、戦争が終わって敷設されたロクシェとスー・ベー・イルを結ぶ豪華鉄道の旅行に出かけることになります。ルトニ河に浮かぶレストキ島でアリソンたちはベネディクトと再会を果たしますが、スー・ベー・イルに向かう途上で列車の車掌たちが何者かによって殺される事件が起こります。
残された脅迫状から、犯人の目的は、ロクシェとスー・ベー・イルの戦争中に危険な商売で私腹を肥やしたとうわさされる富豪テロル氏を恐怖に陥れ、最後に殺害することらしいと判明します。ほかの乗客を危険から守るため、ストーク少佐、テロル氏とその警護にあたっているイーエン、そしてアリソンたちは、列車を切り離して先に出発することになります。しかしテロル氏やストーク少佐には、何か今回の事件に関わっているような気配がありました。
次の第3巻〈下〉が解決編なので、まだ物語の全貌は見えてこないのですが、とりあえず出足は好調です。アリソンの父親の過去が今回の事件に絡んでいるのも、読者のいろいろな予想をかき立てる仕掛けになっています。事件が起こるまでの助走がやや長いのですが、個人的にはこのくらいのペースがちょうどよいと感じます。贅沢をいえば、三分冊になってでも、アリソン×ヴィルだけでなくベネディクト×フィオナの方の絡みについてもう少し読んでみたかった気がします。 -
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アリソンとヴィル、ベネディクトの大発見によって、ロクシェとスー・ベーイルの戦争が終結してから半年後の物語です。
ヴィルはアリソンに強く勧められて、イクス王国への研修旅行に参加することになります。ところが、旅行先に現われたアリソンに強引に連れ出され、壁画発見の「英雄」となったベネディクトと再会します。
アリソンとヴィルの二人はイクス王国の観光に出かけますが、とつぜんの吹雪によってゆく手を阻まれ、近くの村を訪ねることになります。一方、任務を抜け出してアリソンたちの後を追ったベネディクトも、やはりその村に住むフィオナという女性に出会います。ところが、ベネディクトが彼女に首都でおこなわれる演説会のポスターを見せたところ、彼女は自分を首都に連れていってほしいと、必死でベネディクトに懇願しはじめます。やがてヴィルたちは、十年前に謎の火事によって断絶したイクス王家とフィオナとの関係を知ることになります。
ストーリー自体はそれなりにおもしろく読めましたが、第1巻でいきなり戦争が終結したところからどんな物語が始まるのだろうか、という期待があったので、ふつうのストーリーで拍子抜けしてしまいました。 -
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ルトニ川と中央山脈によって隔てられたロクシェとスー・ベー・イルの二つの国は、長年戦争を繰り返してきました。ロクシェの人びとは「河向こう」のスー・ベー・イルを「悪の帝国」と呼んで憎んでおり、それと同じように、スー・ベー・イルでも「河向こう」のロクシェを憎んでいます。
ロクシェの空軍パイロットの少女アリソンと、いつも彼女に振り回されている幼なじみのヴィルが、両国の間の緩衝地帯に、戦争を終わらせることのできるようなすごい宝が眠っているというおじいさんの話に導かれて、両国にまたがる冒険へと旅立つことになります。
アリソンとヴィルが交わす洒脱な会話は、『キノの旅』のキノとエルメスを思い出させるが、そのぶん、こっちではキャラの作り込みが目立っています。あと気になったのが、アリソンに行為を寄せるベネディクトの登場にも、いっこうにヴィルが動揺しないことでしょうか。少しくらいはやきもきしたらどうかといいたくなります。