三川みりのレビュー一覧
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フレデリカは国王夫婦の一人娘で、次代の王様。慣習に沿って教育され、親しい友人もなく両親とさえ一緒にいられない。王の予定が変わり、来客のもてなしで馬の遠出ができなくなったため、代理のフレデリカが乗馬中に馬が暴れだし、それを止めようとして蹴られた台所番のグレーテルにフレデリカの魂は入ってしまう。フレデリカの体は虚ろなので、腐らない死体になった。グレーテルの魂はというと…。元に戻るための方法を探すなか、第三騎士団長のイザークと親しくなっていき、元々親しかった第一騎士団団長のユリウスも大きく関わってくる。
軽いタッチでお話が進むのに根底には国を守る王としての心構えであったり、キュンキュン要素が絡んでき -
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ネタバレ人間王と妖精王で取り決めた誓約を叶えるため、シャルとアンは最初の砂糖林檎の木を求めて秘密裏に旅に出る。銀砂糖の未来のため、銀砂糖の幸福を待つすべての者(人間も妖精も)のため、そして何より自分たちのために「最初の砂糖林檎の木」へと急ぐ2人。そして、たどり着いたその場所でアンとシャルは三千年もの長い間を生きてきた銀砂糖妖精筆頭と出会い、彼を納得させる銀砂糖の作品を作ることになり・・・。
難しい言葉も無くて、シリーズだから馴染みがある。そのせいか、本当にスラスラ読めてしまう作品。
今回は大きな流れで言うと起承転結の起から承の部分。お父さんが登場したけど記憶が無くて…(お父さんの挿絵が無かったのには -
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悠花と空露以外の者を信じられなくなっている日織。左大臣筆頭に日織が皇尊でなくても、誰かが皇尊になれば差し支えないという発言をされ、全てに不信感を持つ。しかし、悠花にあなたは怖がっている、怯えは暴君を生む。誰も信じないなら自分勝手に判断する、それは暴君と言われてこのセリフはこの本のキーワード的役割を果たしながら日織の心を変えていく。
そんな折、隣国(といっても龍ノ原は5洲の中心点にあるから隣国だらけなのだが)の逆封洲から使者が来て、不津の反逆を伝える。
日織がそのような状況のなか、有間も家族に命を狙われ、命を守るために全てを倒し、王への道を進んでいるのだが、殺し終われば終わりではない道のりがあり -
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ついに最終巻まであと一冊。今回はせっかく手に入れた最初の銀砂糖は幼い妖精王エリルに持ち去られるし、ラファルはこれから平和協定結ぼうとしてるのに人を殺すし、コレット公爵はそれを楯に妖精との契約予定は破棄して危険分子妖精王達を滅ぼそうと仕掛けてくるし、絶対絶命。
銀砂糖子爵がすべての銀砂糖を使って幸運を招こうとした造形が何だろう?と想像しながら読んだけど、その物が解ったときに、感動を覚えました。なるほどねー。
これだけ長いシリーズだとダレることも多いけど、問題おこって数冊で一度解決していくスタイルと、全体を通して社会的構造を根底に含んだ話の流れが飽きずに読ませてくれた。社会的に虐げられた種族(妖精 -
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悠花しか信頼できる相談相手がいない日織。左の大臣の小勢乙名の忠告も、自身の意見にそぐわないからと、跳ね除けていたら、小勢乙名が左の大臣を辞めると言い出す。
悠花にも、このままでは暴君になると諌められ、よくよく周りを見ると、実は小勢乙名がとても信頼できる人物とわかり、日織は信頼できる部下を獲得する。そんな日織は、悠花と添い遂げるため、悠花が男であるとバラそうと計画していると、突然悠花がいなくなり、代わりに出て来たのは、悠花が押す日織の夫候補だった。愛故に身を引く悠花。
一方、有間のは、父屋人と戦をしていた。
父は自ら軍を率いて勝負に出るが、有間に見破られ、倒される。有間はついに国主となる。