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日織は二十年来の望みを果たし皇位に即いた。だが、新しい御代の始まりを龍ノ原に知らしめる宣儀の場で、龍を呼ぶ笛が鳴らない。日織を妬む者の仕業か。一方、反封洲の有間が訪れ、一原八洲の律を犯すことを要求する。そして、妻の悠花が消えた。全ての試練は、偽りで御位を手にした己への罰なのか――最愛の妻を取り戻し、国を守るために下す途轍もない決断とは。男女逆転宮廷絵巻!
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Posted by ブクログ
1巻読む前に2巻の感想読む人少ないと思うけど、2巻までは絶対用意してから読んだ方が良いです。3巻は区切り良いので、読みたいけど我慢できます。 新潮社公式に著者コメントに「もたざる者」を書いたとあって、すごく腑に落ちました。あるべき能力が無い者たちが受ける仕打ちが盲信と相まって、この巻のクライマックス...続きを読むで凄く生きてました。ああ、こんなことこの世の中に一杯あるよなぁ、根拠のない、でも深く根ざした偏見・差別。 まあ、そんな世相を代弁したり何かを表現したりとか高尚なこといわなくても、とにかく話の筋が面白いです。日織という「持っていない」この国のルールでは排除されるべき人間が、唯一皇子であることだけを武器に根拠無きルールを排しようと立ち向かって行きます。ファンタジーといっても逆らえない神のような龍という存在がいて、それを暴れさせないようにできるのはある程度の血の濃さで決まる皇尊(皇帝)だ、というもので、実際の人々の動きは生臭いです。そこが、面白い。皇尊に選ばれるための試験と選ばれたあとの披露式みたいなのがあって、その二つがこの二冊の肝です。この巻も日織の精神性の貴さにやられました。
衝撃の1巻ラストから続けて2巻へ やっと大きな試練を乗り越えられ、 遊子(神に見放された子)を例外なく国外追放する令を廃することができると思ったのに。 主人公の日織と側近の空露が目指すゴールはさらに遠くに置かれた。そして現れる遊子の引き取りに外の国の使者。いくらなんでも早すぎる。時間がない中で焦る日...続きを読む織。後継者選定から即位の儀まで、何もかも歴代と異なるだけに狼狽する大臣や祈社(神に遣える人の本拠地)の者たち。 日織は真に尊皇として認められ悲願は叶うのかー 1巻から引き続き一言の重みで締めくくる。このラストの形がとても好みです。新たに登場する他国からの使者も隠密部隊隊長も(あえて悪く書きます)クソガキも魅力たっぷり。 そして悠花との仲も深まって… ドキハラワクキュン全て詰まった一冊でした。 3巻にも期待!
こんなに早く日織の正体をばらしてしまうことに驚いた。宣儀の龍が集うところがとても印象的だった。想像するだけで素敵わくわくした!
表紙の女性は誰!?と思ったけど、最後にわかります。 毎回ピンチに陥るけど、毎回その時々の決断に感激しています。 22年9月に3巻が出るとのこと、つづぐ楽しみ♪
2人の関係がとてもよい。日織と悠花、いい感じに2人の時はくだけている。かといって2人の時に男女の感じが真逆になるわけでもなく、良き夫婦として成り立っている。 そして新キャラもとても良い。意地悪な敵かと思いきや信念のある人だった。 所謂即位の儀、にミソをつけられ、犯人探し、裏切り、正体不明の敵、なか...続きを読むなか追い詰められた中で信念を貫こうと自ら動く主人公の姿勢がいいんだろうな。 それにしても、表紙はあなたでしたか。 身バレ早いな、と思ったけど、理にかなった展開でとても面白かった。 2022.4.17 59
胸が熱くなる。期待に違わぬおもしろさでした。 降りかかる困難を前に、どう立ち向かっていくか。 時には謀りごとも必要であろうに、目的のために手段を選ばないことが本当によいことなのか迷い悩む。 前例のないことに挑むとき、 誰かを信じるとき、絶対という確証がない中で選択するそれは震える程怖いし、ましてそ...続きを読むの選択に命が係っているならなおのこと。 それでも大切にしたいもの、譲れないものを真正面から見つめて進んでいくその強さと潔さに心底惚れ込んでしまいました。 目に見えない「信頼」という、揺るぎないようでいて朧げなものをどこまで信じ切れるか、というのは、ひとえに相手の人となりによるものだけでなく、自分の信じたいという願いがなくしてはならないものだと思います。 あまり書いてネタバレになってもいけないけれど、本当に楽しい読書時間でした。ついつい一気読み。
表紙の美女は…… 人は皆、見たいものを見、信じたいものを信じる。 そんな言葉が読後に浮かびました。 目の前にある事実すら、己の信じているものと乖離していれば信じることは難しい。 力技でなく信頼をもって龍と縁を結び、名実ともに皇尊となり令を廃した日織。大願成就である。 悠花の問題はまだ解決していな...続きを読むいものの、悠花自身が未来の話として、日織に策を授ける。 明るい未来を予感させて、この物語はひとまずの大団円。 終わり方としては、すごくいい。 反面、わたしたちはここで日織や悠花とお別れなのか、と切なくもあり。 周辺国とのあれやこれやといった、続きがあるのかしら。 いや、でもそうするとまた日織が痛い目に遭っちゃうのかなぁとか、悠花の器の大きいところをもっと見たい、とか、ぐるぐるしています。
龍(神か)と人、人と人との信頼を歌い上げた素晴らしい物語だ。人間の根本にある差別の心、固定概念への挑戦でもある。男女逆転のファンタジーであるがゆえに、するっと心に染みてくるのかもしれない。 新しい皇尊の宣儀の場で、龍を呼ぶ笛がすり替えられていることが分かり、日織は窮地に陥る。それを解決するために、力...続きを読むずくの手段ではなく、信頼という武器で乗り切った日織が素晴らしい。龍の声が聞けない女子を遊子として忌避する令を排した時に、龍の声が聞ける禍皇子も排してしまえばよかったのに。物語を続けていくタネを残したんだろうけど。
神欺く皇子に次ぐ2巻目。龍に選ばれし者が治める国に、新しい皇位についた日織だが、ずっと信じられてきた神話による差別や偏見を覆すのは並大抵な事ではなかった。1巻目はよくあるファンタジーかと思ったが、この巻でぐっと人間の恐さや、愚かさ、そして人を信頼するという事。色々な事を考えさせられた。
満足です!
前巻に続き購入。 さて、表紙の彼女は誰でしょう?最初は仮の妻であるあの人かなと思ったけど。今回で一応の完結?なのかなと思うけど、周辺諸国との関わりとかまだ描いてない部分まで世界観を広げて続けて欲しいなと思います。
#アツい #切ない #ドキドキハラハラ
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