稲村文吾のレビュー一覧

  • ディオゲネス変奏曲

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    若干、玉石混淆なところもあるけれど、平均値高めと思う。『藍を見つける藍』『沈黙は必要だ』『いとしのエリー』○。特に『時は金なり』◎

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    2019年06月25日
  • 元年春之祭

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    中華歴史ミステリっていうか完全にただの百合じゃん。クライマックスでネタバラシされてからはちょっとベタすぎる感情描写だったけど、わりと淡々と事件の描写があったり、風習の話をしていた序盤から急にむちゃくちゃ喧嘩を始める女~~!からのド重い本心全部台詞で語っちゃうラストは正直アガる。葵と小休の距離感はほんとにいい。

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    2019年06月06日
  • ディオゲネス変奏曲

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    華文ミステリの秀作『13・67』の著者の、デビュー10周年を記念した自選短編集。本格ミステリ、バカミス、SF、ホラー、ショートショートなど、ジャンルはごちゃ混ぜだったけど、一捻りある作品ばかりでとても面白かった。僅か2ページのショートショートにも仕掛けがあるのは凄い。
    登場人物を和名にしたら、日本人作家が書いたと言われても信じてしまう位に馴染みやすい文章が特にいいし、収録作の本格ミステリ二作は、いづれも傑作だった。
    華文ミステリの取っ付き難さを無くしたという事だけでも、この著者は称えられて良いと思う。

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    2019年05月05日
  • 元年春之祭

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    中国ミステリーということで若干の不安もあったものの
    そんなに違和感なくミステリーとして読めた点は良かった。

    漢詩が多く出てくるのでそこで戸惑うこともあると思うけど
    一番難しいのは舞台となっている前漢時代の
    ものの考え方・価値観を理解することかもしれない。

    自分にはそこが一番きつかった。

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    2019年03月08日
  • 元年春之祭

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    初めて中国人作家のミステリーを読んだ。漢字が多すぎてついていけないところもあったり、主人公が侍女を虐待する場面もあってなかなか共感できなかったが物語の最後で主人公の思いがあかされるところでほっとした。ほろ苦い以上の結末で、陸氏の次の作品が読みたいと思った。

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    2019年02月12日
  • 元年春之祭

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    まずごめんなさい。百合は響かなかった…
    アニメ的少女の表現は好きだ。

    前漢時代の歴史的背景や説明が長い。勿論必要不可欠だが。
    それを超えたら…

    読者への挑戦状。本格ミステリだ!!
    ホワイダニット、ダイイングメッセージの扱いが素晴らしい!!

    また新しい本格ミステリの時代がきたように感じた。
    華文ミステリの草分け的作品になるはずだ。

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    2018年10月30日
  • 元年春之祭

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    漢王朝の時代を舞台にしたミステリという点が面白く、豊富な古典からの引用や解釈も楽しく読んだ。ミステリ要素に興味はないため、ミステリとしての巧拙はわからない。

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    2025年11月02日
  • 元年春之祭

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    ネタバレ

    天漢元年春、楚の祭儀を執り行う貴族で山中に隠れ住む観一族のもとに長安から探偵役の四書五経に通じた斉の巫女が訪れる。4年前の一家惨殺事件に続き、連続殺人事件が起こる。楚辞、詩経、春秋左氏伝、易経、論語等が縦横に引かれ物語が展開する。主人公の少女は知識・知能に優れているが、傲慢不遜。主人公と観一族の少女、下女、観一族の従妹の絡みがあるが、消化不良。犯人の犯行機会と方法は、斬新でない分推理しやすいが、動機はあまり納得できなかった。

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    2025年09月28日
  • 文学少女対数学少女

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    ネタバレ

    作中作での犯人当てをテーマにした本。
    作中作での話のはずが現実でも事件が起こったりする。中国の小説で新鮮でした。面白かったです

    数学の話も普通に面白かった

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    2025年09月03日
  • 悪童たち 下

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    色々なお国事情を纏う“海外ミステリー”

    一見すると家庭に問題を抱えた子どもたちが成長するさまを描いた……早々にイメージは覆される。

    「経済格差」「いじめ」「離婚」「犯罪の低年齢化」など経済発展した後の国々共通の問題、現代の中国に染み込んでいる様子が見え隠れする。

    子どもは経験が少ないだけで思考は大人と変わりがない。特に思春期では研ぎ澄まされる。

    あまり気持ちのいい物語ではないが、色々と考えさせられる。

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    2024年12月24日
  • 死亡通知書 暗黒者

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    「この人怪しいなぁー」って思っていた人物がやっぱり怪しい人物だったけど、まさかあの人だったとは!
    楽しませていただきました。

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    2024年11月30日
  • 悪童たち 下

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    ネタバレ

    「悪童たち」というタイトルから、殺人犯 対 子どもたち という構図で進行していくと勝手に思い込んでいたのですが、裏切られました。

    朝陽というサイコ野郎が、悪童二人との出会いで才能を開花させるお話だったなと。最後の日記パートは半分くらい、一度読んだことだったのでちょっと疲れたうえに、厳良がもう少しキレのある人だったらな〜とか思いました。

    でも、よくある解決!というオチじゃないのも、本作の面白さかも知れません。

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    2024年09月16日
  • 文学少女対数学少女

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    ほんタメのたくみさんがおすすめしていたので。

    やたら主人公が中国っぽい名前だなと思っていたら、作者が中国の方だったようで、どうやら翻訳されたものらしい。
    イギリスやアメリカの推理小説は読んだことがあったけれど、中国は初めてだ。世界中の本が読めて幸せだね。ちなみに翻訳ものって読みにくいのもあるけど、これは読みやすい文体だった。

    連作短編集の形をとっていて、文学少女の私と数学小説の女の子、主人公のルームメイトが共通する登場人物。
    フェルマーの最終定理の章が1番好きだった。途中の式が正しいか証明できなくても、結論が正しいと証明できるというのは面白かった。
    推理小説のトリックがすごくて面白い!とい

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    2024年08月18日
  • 元年春之祭

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    中国の古書や詩文の引用をどこまでがんばって読むかは悩ましいところだが、読み飛ばしても内容のフォローはされていて大筋には影響なし。昔の中国女性は結構暴力的だったんだなあ(今も?)。ミステリではあるが読みどころは著者の挑戦状その2にあり。

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    2024年08月04日
  • 逆向誘拐

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    刑事、探偵(?)それぞれ異なる視点で推理が進んでいくスタイル。容疑者が二転三転して惑わされる。結末少し残念なのと個人的に金融関連は難しすぎて頭に入ってこなかった。

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    2024年07月30日
  • ガーンズバック変換

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    2024-04-29
    思ったよりも純文寄り。意識してなのか、だんだんSF濃度が上がっていく感じ。いや、冒頭の「サンクチュアリ」もかなりか。自分には、詩歌をテーマにした2篇がよく分からなかった。美しい物語だとは思うのだけど、SF短編集への収録理由がよく分からない。
    どの作品もそのまま長編に出来そうな煌めくアイデアに満ちている。そして様々な過去作への言及も心憎い。

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    2024年04月29日
  • 時間の王

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    中国の歴史を織り交ぜたタイムリープSF集。
    ロマンチックなお話が多い中で、三国志の曹操に魚介麺を食べさせようとする「三国献麺記」のバカSFっぷりが楽しい。

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    2024年03月31日
  • 悪童たち 下

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    ネタバレ

    下巻になって一気に展開が進み、なかなか面白かった。
    彼はいつからこの計画を練っていたのだろうか?
    ちょっと最後は少しイヤミス。
    探偵?の数学教授は最初と最後にちょっと出て、ちょっと推理するだけだが、きちんと活躍するものもあるみたい。
    その他の作品も読んでみようかな。

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    2024年02月01日
  • 悪童たち 上

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    ネタバレ

    中国でドラマ化され、今度日中合同で映画化との記事を見て読み始めた。
    完全犯罪を目指す数学教師とそれを目撃した3人の子供たち。
    そこに子供たちの起こす事件も絡んでくる。
    下巻に期待。

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    2024年01月31日
  • 文学少女対数学少女

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    途中まで読んでから、作者が中国の人だということに気づいた。日本の作家だとばかり思い込んでいて、登場人物が全部中国名なのは何かの趣向かなと思っていた。翻訳が自然だったからか。
    「後期クイーン問題」を意識した内容で、それに数学のトピックをからめた短編4話。どちらの趣向もあまり好みではなかった。ミステリーに数学を強く関連づけようとすると、数学の好きな人間にとってはどうしてもわざとらしくなってしまう。しかしあくまで好みに合わなかったというだけで、何か批判したいわけではない。
    「あとがき」では、作者が日本のミステリー作家をものすごくリスペクトしているのが印象に残った。

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    2023年10月08日