【感想・ネタバレ】ディオゲネス変奏曲のレビュー

あらすじ

雨の大学教室で、学生たちにまぎれこんだ謎の人物「X」を捜す推理合戦のスリリングな顛末を描いた「見えないX」、台湾推理作家協会賞最終候補となった手に汗握るサスペンス「藍を見つめる藍」など17の傑作ミステリ短篇を収録。陳浩基デビュー10周年記念作品

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリーというよりはSF色の方が強い短編集。ミステリー色が強いSF作品ともいえる。気に入ったのは「時は金なり」で、これは時間を売買できる世界を描いた短編。時間を売ると言っても寿命が縮まるわけではなく、なんとなく時間の進みが早くなったと感じるだけで記憶も失われない。時間を買った場合は、その逆で時間の進み方が遅く感じるようになる。時間を売っても何のデメリットもないし、むしろ辛い時間がさっと過ぎるのはメリットとも思える。結末は想像通りどんでん返しとなる。「見えないX」はミステリーらしい作品。謎解きゲームのようで面白い。

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2026年03月15日

Posted by ブクログ

こんなに読み応えのある短編集はなかなかないです。
「13・67」が最高に面白かったとはいえ、あんな面白い話が量産できる作家とか滅多にいませんよ?と気楽に読み始めましたが、流石は「13・67」を書いただけある!とシャッポを脱ぐしかなかった。

一遍毎の読ませる技の巧みさもさることながら、内容がまたバラエティに富んでいて、SFもホラーもユーモアミステリーも味わえるお得な一冊です。全部面白い!
しかも著者のあとがきが作品解説になっていて、イメソン的BGMまでプレイリストで用意してくれる厚遇っぷりで読んでるこっちが恐縮してしまいそうな気持ちに…

個人的に気に入ったのは「時は金なり」
タイムイズマネーとは昔から言われてるし、コストパフォーマンスよりもタイムパフォーマンスを重視する人が増えている現代において、色々と考えさせられるお話でした。

余談ですが、私は石黒正数先生の漫画がとても好きなので、陳浩基氏が石黒先生の作品を読まれていて、なおかつベタ褒めされているのが嬉しかったです!

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2022年04月28日

Posted by ブクログ

全部の短編がおもしろかった!
収録されている短編全部がおもしろかった小説は初めて。
ほんとうにすごい贅沢な短編集。
読めてよかった。

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2021年06月11日

Posted by ブクログ

『見えないX』が面白かった。ジャイアンや毛利小五郎、倖田來未が出てきて、日本の作品や人物のオマージュになっていて、日本愛が節々に感じられる。

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2020年08月31日

Posted by ブクログ

香港の作家、陳浩基の自選短篇集
ジャンル固定ではなく横断しているので記載する
各話を◎◯□△☓の順でなんとなく。

1「藍を見つめる藍」(ミステリ)□
藍(らん)は仕事が出来る真面目な男という評価だった。しかし彼には人には言えない趣味があった。1人の女性のブログを熱心に見ること、そしてアンダーグラウンドサイト内を閲覧することが趣味であった

・大事な部分が読者にはアンフェア過ぎるので僕の価値観だとミステリとしてはまったく評価出来ない。でも読み物としては大変面白かった。そういう物なのだと思う


2「サンタクロース殺し」(掌編)□
クリスマスの日、ホームレス達が集まって暖を取っていた。そこで1人がサンタクロース殺しという小話を始めた

・数行の謎部分(小話)にその他を埋め尽くす解決編。恐ろしい構成。しかも登場人物も言うが「なんだ、その話つまんな」なのだ。しかし1人のホームレスの発言で小話が別角度で急に、という内容。珍しいのはショートミステリ物はほとんどキレ味が醍醐味と思うのだけれどこの作品、そうではない。予想外の終わり。良いか悪いかでなく、本当に珍しいと思う。小話が小話のまま昇華されている


3「頭頂」(ホラー)△
僕は人の頭の上に化け物が見える。あまりに気持ち悪く、他の人は見えないようだ。僕は病院へと通った 

・完全に伊藤潤二の世界だった。オチも。
日本ではよく見るタイプ…ですね


4「時は金なり」(SF)◯
僕はモテる彼女に振り向いてもらう為に金が必要だった。そこに時間を売り買いしてくれる会社を見つけ…

・世にも奇妙な物語。が、本文ラストはこのテーマ、この分量でしか書けない閃光のようなセリフだった。正直普遍的だなーと読んでいた所にガツンと頭を叩かれた気持ちになった。これを書きたかったからあえて淡々と「普通の話」を書いたのだろう。なるほどなあ……油断しました


5「習作 一」(掌編)☓


・なんすかこれ?


6「作家デビュー殺人事件」(本ミス)□
作家になりたいなら君も1人殺してごらん、そうすると本物のミステリーが書けるよ。と編集者に言われた作家志望が自作の為に完全犯罪を現実で行う

・もっとトリックを考えるシーンに文量割いていれば良作だったかもしれない。この短さが良いのかもしれないけれど、作家志望が作家になれると望みをかけたトリック思考過程はもっと丁寧に見たかった


7「沈黙は必要だ」(掌編)△
カイジの地下労働施設のような所で働く奴隷の男の物語

・伏線が…なさすぎる…


8「今年の大晦日はひときわ寒かった」(掌編)◯
今年の大晦日は、ひときわ寒かった。けれどもぼくの心は暖まっている。

・原稿用紙換算でたった6枚。ひときわ寒い終わり方。好物です


9「カーラ星第九号事件」(SFミステリ)◎
宇宙探査船に探偵デュパパン(原文ママ)登場

・最高の問題作。僕は大好き。ただこれだけ連続で2回読みました。それは何故か。
初読時とある事情でアストロノーカが頭から離れなくてなんにも文字が入ってこなかったんです。わかるって人は親友になれると思う。知らない人はそれでいい


10「いとしのエリー」(ミステリ)◎
妻の妹と旦那がディナーに遊びに来ていた。しかし愛しの妻は上の階で死んでいるのだ

・お も し ろ い 何が面白いか書くとネタバレになるので何も書けない無念。


11「習作 ニ」(掌編)△
練習作2つ目
・一よりは楽しめた。でも商用紙に載せるようなもんでしょうかね


12「珈琲と煙草」(SF)△
3日間の記憶がない。珈琲を飲もうとコンビニに行くが冷蔵庫には煙草が入っていた

・正直読み手がミステリ読みなのかSF読みなのかでけっこう変わりそう。僕はSFとして読みましたけど平均点以下です。ミステリっぽく読めば面白い気もします。ディックの系譜


13「姉妹」(イヤミス)□
主人公の彼女の姉が死体で発見される。容疑者として疑われそうな彼女の為、主人公は死体処理に奔走する

・読後感はこの本でNO1でした


14「悪魔団殺(怪)事件」(SFミス)◯
秘密基地で怪人の死体が発見される!頭のよくない怪人たちは混乱する!!

・なんと日本人が書きそうなネタだろうか。最高。悪の組織の悲報感がたまらない


15「霊視」(ホラミス)□
深夜の公園、ホームレスの男が語る。昔、霊能力者として警察に協力していたが冤罪を起こしてしまったと

・なんか乙一の作品でこういうの読んだような気が…


16「習作 三」(掌編)□
練習作3

・ノーコメント


17「見えないX」(本格ミステリ)◯
大学生たちが教室内に潜むXは誰なのか思考合戦。虚偽の申告、コンゲーム

・人狼。普通に読めばこの本で1番質が高いと思います。至る所にある手掛かりが再読を促します
熱狂する大学生、思考読み物として大変面白い


総じて平均レベルが高かった
ミステリ、SF半々でしょうか。でもSFモノは正直いまいちなのでミステリとしてお勧めします

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2026年04月27日

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なんで読もうと思ったか、きっかけは忘れてしまったけれどミステリーだったりサスペンスだったり多様なストーリーが楽しめた。中国版スティーブンキングみたい。個人的には見えないXがオチも含めて好き。

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2025年09月07日

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短編集はあまり刺さることがないが、これは面白かった。
「時は金なり」の時間については若さがあると売ることにも抵抗が少ないのかもしれないが、貴重だと気づくのは後半なのだろう。
「悪魔団殺人事件」のジャガイモをマッシュポテトにするところは面白かった。こういうユーモアは好き。

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2025年08月31日

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これは楽しい短編集。ミステリー、SF、ホラー、ドタバタ、何でもあり。
一話一話が短いけど切れ味鋭くて秀逸。
独立したお話たちなので、スキマ時間にちょっとずつ読み進めるのも良さそう。

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2024年04月07日

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小気味良さが心地良い……。

どの物語も読み始めると止まらなくなり、最後で必ず「エッ!」となる。
そのたびに自分の脳が活性化される。

しかも、ミステリーのみならず、SF風だったりホラーだったり…
この人の引き出しの多さは、半端ではない。

さすがですね。

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2021年07月28日

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7/16/2020

私は頭が硬いんだと思う、SFは苦手。(昔は眉村卓くらいは読んだんだけど。) なので2篇くらいあったSFは字面だけ追って読んだ感じ。逆にSF好きな方にはオススメかも。他にも異なったタッチのミステリー短編満載なので、陳浩基を読んでみるのにちょうどよい一冊。それこそ3ページ程度の超短編もあったりで、器用な人なんだと思う。

追記 9/10/2020
感情的になりそうだったので前回↑では敢えて触れなかったけど、読み始めようとして最初に目にした 「本書を謹んで天野健太郎氏に捧ぐ」。これは強烈すぎた。ここでしばらく止まってしまった。
RIP

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2020年07月17日

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ミステリ短編集。だけれど、本格ミステリありSFミステリありサスペンスありホラーっぽいのあり、と読み心地はかなりバラエティに富んでいます。
お気に入りは「カーラ星第九号事件」。SFミステリで、論理もきっちりとした固めのミステリだと思ったら。ラストで明かされる真実が!
「頭頂」と「霊視」もホラー好きとしてはかなり好みでした。怖いけれどどこかしらユーモラスな「頭頂」、でもこんなの……見たくないなあ。「霊視」はラストでぞくりとさせられます。
一番本格ミステリだったのは「見えないX」かな。ある意味の犯人捜しミステリだけれど、日常の謎としても最低レベルに魅力的ではないつまんない謎、だと思っていたのに。いやいやとんでもなく面白いじゃないですか! そして真相は見抜けませんでした。

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2020年05月17日

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ホラー、星新一風のSF、バカミス、バリバリの謎解きと、バラエティに満ちた作品集。いろいろな楽しみ方ができるけど反面、玉石混淆、ネタありきで広がりに欠ける作品も少なくない。しかし、作者があの陳浩基となると話が違ってくる。話題の華文ミステリの旗手にして、日本の新本格を引き継ぐ注目の作家なのだ。

著者あとがきを参照しつつ作品を読むと、彼がとても実験的にこれらの作品を仕上げていることがわかる。個人的にお薦めは、金銭で時間をやり取りできる世界を描いた「時は金なり」、後の『世界を売った男』を思わせる「珈琲と煙草」。そして何と言っても「見えないX」。これは読み返すと、作者のフェアネスがわかり、さらに面白い。

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2020年02月18日

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若干、玉石混淆なところもあるけれど、平均値高めと思う。『藍を見つける藍』『沈黙は必要だ』『いとしのエリー』○。特に『時は金なり』◎

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2019年06月25日

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華文ミステリの秀作『13・67』の著者の、デビュー10周年を記念した自選短編集。本格ミステリ、バカミス、SF、ホラー、ショートショートなど、ジャンルはごちゃ混ぜだったけど、一捻りある作品ばかりでとても面白かった。僅か2ページのショートショートにも仕掛けがあるのは凄い。
登場人物を和名にしたら、日本人作家が書いたと言われても信じてしまう位に馴染みやすい文章が特にいいし、収録作の本格ミステリ二作は、いづれも傑作だった。
華文ミステリの取っ付き難さを無くしたという事だけでも、この著者は称えられて良いと思う。

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2019年05月05日

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同じ作者の13.67が話題だったので読んでみたところ、びっくりするくらい面白かったのでこれも読むしかないと思い手に取ってみた。
純粋なミステリーにとどまらずSF要素を取り入れた話もいくつかあり、作者の志向が垣間見れ興味深かった。収録作の中では「見えないX」、「作家デビュー殺人事件」、「カーラ星第九号事件」が気に入った。習作などもあり全てが傑作!とは必ずしも言えないが、13.67が気に入ったなら読んで損ではないと思う。

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2020年10月03日

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藍を見つめる藍★★★★
サンタクロース殺し★★★
頭頂★★
時は金なり★★
習作 一★
作家デビュー殺人事件★★★
沈黙は必要だ★★
今年の大晦日は、ひときわ寒かった★
カーラ星第九号事件★★
いとしのエリー★★
習作 二★
珈琲と煙草★
姉妹★
悪魔団殺(怪)人事件★★
霊視★
習作 三★
見えないX★★★★★

王道かつトリッキーな本格推理小説集だと思って読んでみたら、ホラーやSF、幻想小説。また、ミステリの中でもメタミステリや、ややバカミス的な味わいの作品が多かったです。
本格を期待して読んだ感想として、個人的に一番面白かったのは、ラストの「見えないX」でした。

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2020年05月25日

Posted by ブクログ

内容(「BOOK」データベースより)

今、新たな潮流として注目を浴びている華文(中国語)ミステリ。その第一人者・陳浩基が持てる才能を遺憾なく発揮したのが、この自選短篇集である。大学生たちが講義室にまぎれこんだ謎の人物「X」の正体を暴くために推理を競い合う本格ミステリ「見えないX」、台湾推理作家協会賞最終候補作となった衝撃のサスペンス「藍を見つめる藍」、密室殺人を扱った「作家デビュー殺人事件」、時間を売買できる世界を描いた異色作「時は金なり」など、奇想と仕掛けに満ちた驚愕の17篇を収録。著者デビュー10周年記念作品。

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2020年02月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「13・67」の作者による短編集。
いろいろなジャンルに富んでいて、面白いものもあった。
全体的に(特にSF的なもの)は星新一を思い出した。

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2019年11月07日

Posted by ブクログ

自薦短編集で17の作品が収録。
ミステリ、サスペンス、SF、脱力系とバラエティに富んだ内容で、著者のさまざまな面を見ることができて面白かった。
ベストは「藍を見つめる藍」と「見えないX」。フェアネスとミスディレクションが素晴らしい。
『13・67』も傑作だったし、この作者はやはり好きかも。これからも楽しみである。

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2019年05月30日

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