岸政彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
社会学をはじめとする学問は、圧倒的多数のもの、マジョリティのものを集め、分析し、傾向や性質、本質などを明らかにするもの。この本は、マイナーなもの、その他に分類されるもの、カウントされないものに焦点を当て、大切なものや共通点を見出そうとしている。何かに傷ついた時、傷つけられた時、大抵は「怒る」「泣く」という感情が出るが、自分と心を守るために「笑う」という感情が出ることがある。それを失礼とか、おかしな奴とかいうことではなく、そういうこともあるよなと俯瞰することで、本当の気持ちみたいなものにより近づくかもしれない。また、本当に個人的に「良い」と思っていることは誰も傷つけないが、一般的に良いとされてい
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Posted by ブクログ
ネタバレいつか身内に話を聞きたくて、そのヒントになればと手に取った本。
まず岸先生が鎌倉時代から生きていらっしゃるとは知らなかった…。
生活史の聞き取りの面でも参考になったし、他者と向き合うあらゆる場面で心に留めておきたい姿勢が書かれた本でもあった。始終真摯で誠実。
長らく岸先生の「沖縄の生活史」や「東京の生活史」をお迎えしたいと思いつつ、語り手の人生の一端であってもあまりに濃密で重くて、それを手元に置く覚悟が私にはまだなくて読めずにいる。本書の中で、"生活史を聞くことでその語りの中に語り手とともに深く潜る"とあり、なんて重い営みだろうと思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ素晴らしかった。心がずっとぎゅっとなりながら読んだ。若者ことばでいうエモい、ってこんか感じなのだろうか。
岸さんの書く文章を読むとなぜかちょっと泣きそうになる。文章の合間にほろ苦さと痛みと優しさの中間みたいなものが溢れていて読んでいる間じゅう胸がいたい。自分も育ってきた時代の大阪(私は市内じゃなく府、だけど)を一緒に辿りながら、自分の子ども時代や若いときのことを思い出した。
特に柴崎さんとは歳が一個違いとあって、消費してきたポップカルチャー、お笑い、テレビ、映画など、懐かしくて、今から思うと豊かな時代だったんだなと思う。東京に来る海外のコンサートや美術展も大阪に巡回する頻度が目に見えて減っ -
Posted by ブクログ
本書は、「生活史」を聞き取り、書き、それを公にすることについての「問題集」である。私が本書を誰かに勧めるとしたらそのように紹介すると思う。この本は、ノウハウを示したマニュアルやレシピのような本ではない。「生活史」作成を巡って直面する問題の「解答」を示してくれる本でもない。(解答のない)「問題」集であり、そう読まれるべき本たのではないか、と思う。
もちろん本書は、『東京の生活史』『大阪の生活史』の監修者であり、同プロジェクトを率いてきた岸政彦氏による『生活史の方法』というタイトルの本であり、本書のベースには、市民とともに「生活史」プロジェクトをすすめてきた著者がその具体的なプロセスのなかで、何