岸政彦のレビュー一覧
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150人の人が、その人と何らかのかかわりのある人に、人生についてインタビューした記録集。2段組1,200ページのボリュームで、読むのに1年近くかかった。
聞き手、語り手の年齢やバックグラウンド、関係性もわからないので、いつのこと、何のことを語っているのかわかりにくいところもあるが、祖母の子どもの頃だったり、同僚の知り合う前の話しだったり、同級生の卒業してからの経験だったり、読み進めるうちに少しずつわかってくる。病気、犯罪、ビジネス的成功や失敗、離婚、貧困、戦争体験、政治、人との出会いや別れなど、話の内容は極めて雑多であり、普通に暮らしている一人一人の人生があまりにも異なること、どんな体験をして -
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とっても面白かった、知的興奮をありがとう。
最も興奮したのは、自分が仕事やプライベートで楽しくやっている街歩きやフィールドワークが、実は無意識に社会学的方法をだいぶ実践できていること。
何も習ってないのに自分でできすぎててビビッた。天性のフィールドワーカー なんですか!?
大学院に行きたい気持ちもなおさら高まった。
それからもちろん色々気づきもあった。
以下備忘録。
☆社会学=私たちとは縁のない人びとの。一見 すると不合理な行為の背後にある 「他者の合理性」を誰にでも分かる かたちで記述し、説明し、解釈すること
☆社会は、複数の、お互い矛盾する「ゲーム」で 構成されている。それらが同時 -
Posted by ブクログ
社会調査の方法だけでなく、社会学全般についてわかりやすく書かれていて良かった。もっと早くにこの本を読むべきだったと後悔。
以下、読書メモ
面白いの軸の話
自分と他人
ゴシップ的面白さと社会学学的面白さ
→バージョンアップができるか否か
メモの重要性
出来事のメモ(雑記メモ
出来事から浮かんだ社会学的発想(論点メモ
日記(気分を書く
人ではなく、人の捉え方を見る
「時間的予見」の問題としての貧困
論文執筆
理論を使う
枝葉を切り落とす、一言にまとめる
調べたことを書いても論文にはならない
調べたことから何を考え、何を調べ直したのか
「他者の合理性」
枠組みを問い直し、対象を論じ直す
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Posted by ブクログ
賑やかで暖かい場所にいると、後でひとりになったときの寒さが際立つ。
舞台が大阪であることで哀愁が増す。
妻を亡くした男性が主人公の「背中の月」での独白、
「また行きたいね、あの店なんだっけと言いながら俺たちは結局、あの街にも、あの店にも、あの海にも、二度と行くことはなかった。」
に、永田和宏の
「そのうちに行こうといつも言いながら海津のさくら余呉の雪海」
という歌を思い出した。
脳内でずっと自分に、亡き妻に話しかけているような文が頭に染み込んでいくように感じた。
読み終わって自分がいる場所を確かめる。
ここでないどこかに行きたいと思う気持ち、
でもここだって一度離れれば -
Posted by ブクログ
この曲、知ってるわ。
うん、これ、有名な曲やで。
なんていうやつ?
Isn’t She Lovely。スティービー・ワンダーやな、
元歌は。
そうなんや。名前だけ知ってるわ、そのひと。
めちゃ有名なひと。
そうなんや。
うん。
ええなあ。
なんか、切ないな。
そやな。
切ないっていうか、懐かしいっていうか。
なんか、帰ってきたで、って感じ。
ただいま、おかえりって、言い合ってるみたいやな。
うん。
うまいこというな。
なんか、大好き。ただいま、おかえりって感じ。
この小説にはこのような男女の会話がたくさん登場する。次々と交わされる言葉のやり取りを、あえて「」(カギカッコ)なしで綴る。途中から -
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中篇「図書室」と、エッセイ「給水塔」を収録。
どちらもとてもよかった。
私が知っている少し前の大阪が詰まっていました。
懐かしく、自分も一緒にその時代を過ごしたような楽しさ、もう2度と戻ることができないと知ってしまった寂しさ、その両方を大切に心にしまうことができる時の流れも感じ、こころが温まるような気がしました。
エッセイの中で、万博公園にある大阪国際児童文学館について書かれていることが嬉しかったです。私の人生にも大きな影響があった場所だったので、居心地の良い閲覧室や静かな研究ブースの思い出、そこがなくなってしまったこと、今は廃墟のようになっていることを書いてくださっていたことが、とても嬉しか -
行き交いすれ違う。その時私は他人の人生に接近する。断片的な1場面は通り過ぎても尚続いていく…。他人の人生を意識し介入することはしない。だがそこに断片のかけらが確かに存在する。