岸政彦のレビュー一覧

  • 図書室

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    一気に読んだ。読みやすい。記憶のこと考えるきっかけもらった。ノスタルジックで人に対して優しい視点のお話だった。

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    2021年09月18日
  • リリアン

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    かぎ括弧のない会話は読んでいるうちに、境界線が溶けるような感覚に。
    最近、縁ができた我孫子周辺はもとより、万博や山田の描写に胸熱。散歩したくなる。

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    2021年08月30日
  • リリアン

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    “人間いらんやん”
    “優しいやつは、役に立たんのや”
    生々しいリアルな会話、人肌の温もり、不器用なやり取り。
    優しい。
    なんだろうか。こういう優しさを何と言うのだろうか。

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    2021年08月22日
  • リリアン

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    気持ちいいコード進行のような、
    流れるような会話が心地よすぎる
    大阪弁の会話ってこんなに優しく聞こえるの?
    切ないのに二人は悲しそうじゃない
    読んでいる私も悲しくはない

    絶対また読む!
    コルトレーン聴きながら♪

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    2021年08月12日
  • ビニール傘

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    賑やかで暖かい場所にいると、後でひとりになったときの寒さが際立つ。
    舞台が大阪であることで哀愁が増す。


    妻を亡くした男性が主人公の「背中の月」での独白、

    「また行きたいね、あの店なんだっけと言いながら俺たちは結局、あの街にも、あの店にも、あの海にも、二度と行くことはなかった。」

    に、永田和宏の

    「そのうちに行こうといつも言いながら海津のさくら余呉の雪海」

    という歌を思い出した。



    脳内でずっと自分に、亡き妻に話しかけているような文が頭に染み込んでいくように感じた。

    読み終わって自分がいる場所を確かめる。

    ここでないどこかに行きたいと思う気持ち、
    でもここだって一度離れれば

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    2021年08月07日
  • 質的社会調査の方法――他者の合理性の理解社会学

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    オーラルヒストリーの大事なところはそれが事実かどうかではなく、話した本人にとって心理的に本当だったということ。
    他者の合理性を会話を通して理解する。
    映画なども有効?
    事実を聞くことと、語りを聞くこと。
    どのようにその会話、生活史ができてきたかを分析する。
    調査は暴力である、その暴力性に向き合い、可能な限り常に問い続ける必要がある。

    語り、歴史と構造、理論の3つの間での往復が大切。

    経験の全体を解釈する。

    理論的先入観。

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    2021年06月05日
  • リリアン

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    この曲、知ってるわ。
    うん、これ、有名な曲やで。
    なんていうやつ?
    Isn’t She Lovely。スティービー・ワンダーやな、
    元歌は。
    そうなんや。名前だけ知ってるわ、そのひと。
    めちゃ有名なひと。
    そうなんや。
    うん。
    ええなあ。
    なんか、切ないな。
    そやな。
    切ないっていうか、懐かしいっていうか。
    なんか、帰ってきたで、って感じ。
    ただいま、おかえりって、言い合ってるみたいやな。
    うん。
    うまいこというな。
    なんか、大好き。ただいま、おかえりって感じ。

    この小説にはこのような男女の会話がたくさん登場する。次々と交わされる言葉のやり取りを、あえて「」(カギカッコ)なしで綴る。途中から

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    2021年05月26日
  • 図書室

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    中篇「図書室」と、エッセイ「給水塔」を収録。
    どちらもとてもよかった。
    私が知っている少し前の大阪が詰まっていました。
    懐かしく、自分も一緒にその時代を過ごしたような楽しさ、もう2度と戻ることができないと知ってしまった寂しさ、その両方を大切に心にしまうことができる時の流れも感じ、こころが温まるような気がしました。
    エッセイの中で、万博公園にある大阪国際児童文学館について書かれていることが嬉しかったです。私の人生にも大きな影響があった場所だったので、居心地の良い閲覧室や静かな研究ブースの思い出、そこがなくなってしまったこと、今は廃墟のようになっていることを書いてくださっていたことが、とても嬉しか

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    2020年03月05日
  • ビニール傘

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    どんな人物にも背景があり、とりまく状況は自分の意思に反して、又は沿って、変わっていくものなんだなぁ。

    他者と自分との境界が曖昧な文体。冷たいようで優しい眼差しを感じました。

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    2019年11月18日
  • ビニール傘

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    『断片的なものの社会学』に出てくる人々。それぞれ1人ずつが小説の登場人物のようだったが、本書では彼等が実際に動き出す。大阪の土地勘がほとんどないにもかかわらず、景色が眼に浮かび、会話が耳で聞こえてくるような‥リアルで不思議な読後感だった。
    惜しくも芥川賞受賞を逃したことをネタにされる著者のお人柄も含め☆☆☆☆☆

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    2021年11月13日
  • 生活史の方法 ――人生を聞いて書く

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    岸政彦「生活史の方法」(ちくま新書)
     ほぼ同時期にでた佐藤信「オーラル・ヒストリー入門」と一緒に読むと面白い。岸政彦のこの本では、市井の人へのヒヤリングから生活史を描いてきた著者の私小説的な面を含んだネタばらしとなっている。
     どうやってアポを取るか、場所はどう選ぶか、手土産はいるのか、ヒヤリングや後々の出版の同意をどうとるか、ヒヤリング中にどの程度口をはさむか、録音や録画の機材をどう選ぶかなど、体験にもとづいて記されている。
     ヒヤリング中の注意点としては、口火は切る必要があるがその後の展開は相手に任せる、一点に集中せず、積極的に受動的になること、相手が陳腐に思える一般論をしゃべっていても

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    2025年12月19日
  • ビニール傘

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    新しい読書体験だったよ。なんだか、自分の頭の中のような。今まで読んできた小説は、小説の中で物事が完結していた。正された順序で、秩序正しき世界が並んでいたけれど、これは。もっと雑多で、複雑で、でも簡単な。
    人の頭の中。そのまま取り出したような小説。楽しかったよ。

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    2025年12月14日
  • リリアン

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    関西弁が心地良く、音楽のコードも分からないなりにカッコいい。言葉は音楽のようということか。
    音楽というのは趣味としてとてもコスパがいいもののように思う。自分が楽しむだけであれば。

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    2025年12月08日
  • 断片的なものの社会学

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    何かについて結論付けるわけでもなく、いろいろな事象が断片的に書かれていた。
    まさにこれが社会なのかな、みたいなことを思いました。

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    2025年11月18日
  • 生活史の方法 ――人生を聞いて書く

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    社会学と医学は似ているとおもう(そう言えるほど社会学を知らないが)
    量的調査はEBMと、質的調査はcase reportと

    問診の際、患者が自らの身体や病歴について語るのを聞く、その背景にもう少し踏み込みたくなった

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    2025年11月16日
  • 断片的なものの社会学

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    どこにも記録に残らないような、でもちょっと心に引っかかったようなものの記録。

    深く考えさせられるような、センチメンタルのような気持ちになりかけたところで、変な方向に行く話に、この文才がほしいと思う。

    人間っておもしろいな。多様で予想外で。

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    2025年11月11日
  • 断片的なものの社会学

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    スーッと入り込むエピソードもあれば、そうでないエピソードもあったり。プツンとエピソードが終わってしまうのが残念なんだけれども、それが社会学の一面なのかな。

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    2025年09月27日
  • 調査する人生

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    ネタバレ

    この本を読んで社会学の本質の一つは、『NARUTO』の名セリフ「逆だったかもしれねェ…」だと思った。この本には著者岸政彦さんが6人のフィールドワーカーとして活躍する社会学者との対談が収録されている。6人の社会学者との対談で頻繁に出てくる話題が「当事者性」。調査対象者と深く言葉をかわし合い、中には調査対象者と生活をともにするフィールドワークという手法は複数の事象に当たって法則性を探す帰納的なアプローチや膨大なデータを集めて解析を行う統計的なアプローチに比べ普遍的・合理的な解を導くにはコストパフィーマンスが悪いように思える。  しかし、調査対象の行動の一挙手一投足を生活の状況、社会構造などそこに至

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    2025年09月17日
  • 図書室

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    岸さんの物語けっこう切なくてすきだった
    同時収録の岸さんのエッセイは岸さんてかなり変わった人なんだな友達でいたらドン引くかもと思った

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    2025年09月12日
  • 大阪

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    自分が大阪出身ということもあり購入

    大阪で生まれ育った柴崎さんと、大人になってから大阪にやって来て気に入ってずっと暮らしている岸さんのエッセイ集

    自分は、大人になって大阪から出て行った方なのでどちらかというと柴崎さんのお話に共感が持てて、育った環境も、ご実家が自営業で商店街で育った境遇は自分の境遇と同じだったので色々思い出すこともあり楽しく読めました

    チャリンコで心斎橋やらアメ村に行ける距離感も、私がチャリンコで梅田へよく遊びに行った頃と重なって懐かしさを感じられたし、ホンマに色々思い出させてもらってありがたかったです

    大阪、改めてええとこやな、たまには帰らんとなぁ、と再認識させてもら

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    2025年09月05日