岸政彦のレビュー一覧
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小学生のあの頃、、、
懐かしい記憶が蘇る、、、
そんな一冊
土曜日は半ドン
昼から半日だけが休みだった
途中から第2、第4土曜は休みになったはず
給食の牛乳は複雑な三角形をしたパック
途中からビンに変わったはず
好きな女の子にちょっかいを出す
度が過ぎて泣かしてしまう
途中から後悔したはず
違う小学校に友達ができる
サッカーをしていたから
最初の頃は話はしないけど
途中からめっちゃ仲良しになったはず
嫌な感じのおばちゃん先生がいたり、、、
ときどきうんざりする友達がいたり、、、
学校は楽しいけど行きたくないときがあったり、、、
あの頃の懐かしい記憶が蘇る、、、
そんな一 -
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◾️他者の合理性を理解する
こうした、私たちにはあまり縁のない人びとの、一見すると不合理な行為選択の背後にある合理性やもっともな理由のことを、ここでは「他者の合理性」という言葉で表現したいと思います。社会学、特に質的調査にもとづく社会学の、もっとも重要な目的は、私たちとは縁のない人びとの、「一見すると」不合理な行為の背後にある「他者の合理性」を、誰にもわかるかたちで記述し、説明し、解釈することにあります。
質的調査の社会学の仕事は、いろいろありますが、つきつめて考えると、この「行為の合理性の理解」ということに尽きます。人びとの行為や相互行為、あるいはその「人生」には、必ず理由や動機が存在 -
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「自分のエクストリームな体験や当事者性やアイデアで書けるのは一冊だけ。あとは『型』と『練習』。音楽でも文章でも学問でも同じ」(p.49)
すきな作家はいつも、同じことを違う言葉で書く。それが彼らの「型」なのだ。
電車が停まったとき、誰か亡くなったのかなと思える感性をうしなわずいたい、と綴る筆致はやわらか。一方で、「生きづらさをなくそう」「居場所をつくろう」といったふよんふよんした言説には一つ線を引く。わたしが引かれた哲学も確か、じゃなくて、殴ったら殺されそう(殺せそう)な煉瓦みたいな硬質な思想であった。
白眉は書き下ろしの「おはぎ日記」。実家の犬の最期も不思議だった。家族がそろえる日を選ぶかの -
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面白かったけどなかなか難しかった。
3〜5章は特に。
5章は、世界システム論から所有を語っているということで大変関心を持って読んだ。
世界システム論と所有の接続ポイント(「外部の内部化」=収奪)まではよく理解できたが、その後、リオリエントのくだり以降は議論を追えなくなってしまった。
1章は、新聞記事を並べるだけじゃなくてもう少し論じてほしかった。
あの新聞記事と所有権の解体には飛躍があるのに、そこを埋める議論が抜けている。
戦後沖縄の空気感はよく伝わった。
圧倒的にわかりやすく面白かったのは2章。
さすが小川さやかさん。
どうしたら私は所有の欲望まみれのこの私から解放されるだろう?という問い -
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ネタバレ大阪の最下層で暮らす男と女。安い、ゴミにようなものに囲まれ、食べ物すらゴミを食べているかのように感じられる生活。
詳細に描写される汚い部屋や無為な生活に感覚が麻痺しつつ、嫌悪感に満ちる男の眼差し。
ああ、この人はもっと上から落ちて来たんだろうと思った。最初から安い暮らしで育ったならばここまで皮肉に思わないのじゃないか。
あとで著者が博士を取る前に4、5年日雇生活を送り、その時の体験をもとに書いたと知る。なるほど納得。
底辺のパワーや生命力がなく、静かに日々を消化する。そして密かにちょっとずつ傷ついていく。そんな気がした。
話の筋はわかりにくい。男が複数いるようにも思え、女がどの女だかわからなく