岸政彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
なんとなくの再読。またしてもなんとなくの雰囲気で読んでしまったような気がする。感想があんまりまとまらない。
2人のインタビュー(演歌の弾き語りのおじいさん、北九州出身の女性)は、人生のいろいろさ、世の中は多様な断片の集積であることを感じる事ができた。
あとは幾分もやもやした点がある。多様であることを最重要視しながらも、社会が要請する価値観に無意識のうちに従って考える事が、多様性に対する暴力になりうるところで、著者は止まってしまう記述が複数回登場し、そこに正直もやっとした。筆者はマイノリティに対する暴力の可能性を繊細に考えているにも関わらず、アウティングの部分ももやもやした。うまく言葉にでき -
Posted by ブクログ
社会学者の岸政彦さんと6人の研究者との対談をまとめた本。社会学者として調査対象とどのように関わってきたのか、その中でなにを感じていたのか書かれている。
以下気になったところメモ
・社会学の目的、単に問題解決を目指すのではなく、まず「理解したい」。社会学はリカバリーやサルベージのような、答えを出すものではなくて、すでにあるものの価値を見つめ直す、拾い上げる学問。
・中動態とは「自分が行為の主体でもあり、同時にその行為の影響を受けている」という状態。つまり、「する」と「される」が切り分けられないような行為。(部落問題や差別、福祉、貧困といった社会学的テーマでも、「自分のせいなのか」「社会のせい -
Posted by ブクログ
小学生のあの頃、、、
懐かしい記憶が蘇る、、、
そんな一冊
土曜日は半ドン
昼から半日だけが休みだった
途中から第2、第4土曜は休みになったはず
給食の牛乳は複雑な三角形をしたパック
途中からビンに変わったはず
好きな女の子にちょっかいを出す
度が過ぎて泣かしてしまう
途中から後悔したはず
違う小学校に友達ができる
サッカーをしていたから
最初の頃は話はしないけど
途中からめっちゃ仲良しになったはず
嫌な感じのおばちゃん先生がいたり、、、
ときどきうんざりする友達がいたり、、、
学校は楽しいけど行きたくないときがあったり、、、
あの頃の懐かしい記憶が蘇る、、、
そんな一 -
Posted by ブクログ
◾️他者の合理性を理解する
こうした、私たちにはあまり縁のない人びとの、一見すると不合理な行為選択の背後にある合理性やもっともな理由のことを、ここでは「他者の合理性」という言葉で表現したいと思います。社会学、特に質的調査にもとづく社会学の、もっとも重要な目的は、私たちとは縁のない人びとの、「一見すると」不合理な行為の背後にある「他者の合理性」を、誰にもわかるかたちで記述し、説明し、解釈することにあります。
質的調査の社会学の仕事は、いろいろありますが、つきつめて考えると、この「行為の合理性の理解」ということに尽きます。人びとの行為や相互行為、あるいはその「人生」には、必ず理由や動機が存在 -
Posted by ブクログ
「自分のエクストリームな体験や当事者性やアイデアで書けるのは一冊だけ。あとは『型』と『練習』。音楽でも文章でも学問でも同じ」(p.49)
すきな作家はいつも、同じことを違う言葉で書く。それが彼らの「型」なのだ。
電車が停まったとき、誰か亡くなったのかなと思える感性をうしなわずいたい、と綴る筆致はやわらか。一方で、「生きづらさをなくそう」「居場所をつくろう」といったふよんふよんした言説には一つ線を引く。わたしが引かれた哲学も確か、じゃなくて、殴ったら殺されそう(殺せそう)な煉瓦みたいな硬質な思想であった。
白眉は書き下ろしの「おはぎ日記」。実家の犬の最期も不思議だった。家族がそろえる日を選ぶかの -
Posted by ブクログ
面白かったけどなかなか難しかった。
3〜5章は特に。
5章は、世界システム論から所有を語っているということで大変関心を持って読んだ。
世界システム論と所有の接続ポイント(「外部の内部化」=収奪)まではよく理解できたが、その後、リオリエントのくだり以降は議論を追えなくなってしまった。
1章は、新聞記事を並べるだけじゃなくてもう少し論じてほしかった。
あの新聞記事と所有権の解体には飛躍があるのに、そこを埋める議論が抜けている。
戦後沖縄の空気感はよく伝わった。
圧倒的にわかりやすく面白かったのは2章。
さすが小川さやかさん。
どうしたら私は所有の欲望まみれのこの私から解放されるだろう?という問い