岸政彦のレビュー一覧

  • 大阪

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    ネタバレ

    個人的な語りの中から、大阪の街の雰囲気がたちのぼってくる。大阪に長く住んでいた人にも、私のように何度か行っただけの人にも、その匂いのようなものが思い出されてくるはず。

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    2026年05月03日
  • 断片的なものの社会学

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    筆者も言うように、とらえどころもなく、はっきりとした答えもない、あやふやな本。エッセイ調の中にメッセージ性を感じた。人を尊重するということは人と距離を置くこと、相手をそっとすること、ほっておく、ということになってしまう。もっと人と面を向かって話して、関わってもいいのではないか、ということ。
    どの話もなにか人との関わりに纏わっていた、ただ面白かった。

    ・手のひらのスイッチ
    幸せのイメージに「一般的に」がつくと、途端にそれかそれ以外かの基準が生まれる。「私は」という主語から始めることが幸せについて大切なこと。
    何かをするのは自由でいいこと、ただそれを規範として強制してしまうとそれが嫌な人にとって

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    2026年04月29日
  • 沖縄社会論 ――周縁と暴力

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    パシリとしての参与観察を行った、打越正行さんの遺稿集。
    ちくま文庫「ヤンキーと地元」にも書かれていたご自身のフィールドワークについての説明がさらに詳細に、また解説もあり深く知ることができた。
    沖縄の社会で生きるヤンキーたちを近くで見て一緒に生活をした打越さんの迷いや落胆、辛さも感じるが、しっかりと社会学者として対峙している姿がある。

    ・沖縄の二次産業の特殊さ
    二次産業がそもそも全国比で約半分、そのなかでも製造業は全国平均21.0%に対して沖縄県は5.3%しかなく、製造業が空洞化。ヤンキーがつきやすいからだを資本とする肉体労働である二次産業は建設業になる。
    建設業につくためには、特定のしーじゃ

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    2026年04月26日
  • 大阪

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    大阪を離れたことがない私にとって、外から大阪を語る柴崎さんの、程よい距離を感じる文章が心地よかった。

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    2026年04月03日
  • 調査する人生

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    社会学者なる人が、何をしているのかあまり考えたこともなかったが、ほんの少し垣間見ることができた気がした。
    フィールドワークでみたもの、感じたものをどれだけ、リアルに語弊なく伝えられるのかをどの章でも共通して議論されていたように感じた。
    実際に部落、ホームレス、ヤンキーなど社会的に弱い立場に立たされている人たちを調査している方が多く、確かに書き方ひとつで、美談にも、いい、悪い話にも出来るような気がした。

    社会問題を改善する学問というより、人を理解する学問と考えると、社会学に少し親しみを感じました。

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    2026年03月22日
  • 沖縄社会論 ――周縁と暴力

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    分厚さにたじろいだが、字の大きさに少し安堵。
    何より内容がある意味シンプル、ある意味深かった。
    私はこの打越正行さんを知らなかったのだが、沖縄のヤンキーの実態を知るべく、
    自らパシリになりながら取材を続けた人らしい。
    一年前に亡くなって、その遺稿をまとめ出版したのがこの本ということだ。

    沖縄、米軍、公共事業、建設業、ヤンキー、暴力、中卒、就職、、、
    この辺りがつながっているということを、取材記録がこれでもかこれでもかと、
    訴えかけてくる。
    そういえばこの辺りを小説にした本を読んだばかりだった。
    沖縄。
    本土がいろいろ押し付けたものが、沖縄の若者にのしかかっている。

    そういう現実を見ずに、好

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    2026年03月18日
  • 生活史の方法 ――人生を聞いて書く

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    代官山の蔦屋書店で平積みになっていた「東京の生活史」の分厚さに圧倒されたことを思い出し、本書が新聞書評で取り上げてられ読んでみた。
    この仕事の手法を詳細に披露してくれている。

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    2026年03月03日
  • 断片的なものの社会学

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    とても良かった。
    特に、「結婚式」に普段から漠然とした違和感を感じていたことが言語化されていた。
    祝われている人たちは悪くない。
    水を差したいわけでもない。
    でもその祝福の形式は、ある人たちを透明にしてしまう暴力性を孕んでいる。
    考え続けたいことだと思った。

    そしてその祝福の外側で、ちゃんと生きている人生のかけらも詰まっている。たくさんの言葉に救われた。

    全てに共感ではないけど、とても読めて良かった本です。

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    2026年02月12日
  • ビニール傘

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    街中ですれ違うおそらく一生話すことのない人たちにも、色んな事情を抱えながら生きている。何度でも読めそうな軽さが心地良い。人に優しくなりたい時に読みたくなる本。

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    2026年01月17日
  • 生活史の方法 ――人生を聞いて書く

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    今年一冊目。年末に読んだ村田紗耶香の世界99がものすごくヘビーだったので、少し軽めの読み口のものをと思い手に取った。

    著者がXにあげておられるワンちゃんとの生活の写真が穏やかでいい感じに力が抜けているのが好きで、前からこの人の本を読んでみたいなと思っていた。

    読み始めは、まだ世界99で没入していた荒涼とした世界観の中で異様なハイ状態だったのだけれど、著者の落ち着いた、そして遠慮がちに感じる声色の文体が優しく、人間を哀しいどうしようもない存在としてそのまま引き受けるような世界に少しずつ戻って来ることができた。

    本書は生活史の書き方の仔細な指南書なのだけど、生活史を書く予定がない私にも、とて

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    2026年01月04日
  • 生活史の方法 ――人生を聞いて書く

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    岸政彦「生活史の方法」(ちくま新書)
     ほぼ同時期にでた佐藤信「オーラル・ヒストリー入門」と一緒に読むと面白い。岸政彦のこの本では、市井の人へのヒヤリングから生活史を描いてきた著者の私小説的な面を含んだネタばらしとなっている。
     どうやってアポを取るか、場所はどう選ぶか、手土産はいるのか、ヒヤリングや後々の出版の同意をどうとるか、ヒヤリング中にどの程度口をはさむか、録音や録画の機材をどう選ぶかなど、体験にもとづいて記されている。
     ヒヤリング中の注意点としては、口火は切る必要があるがその後の展開は相手に任せる、一点に集中せず、積極的に受動的になること、相手が陳腐に思える一般論をしゃべっていても

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    2025年12月19日
  • ビニール傘

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    新しい読書体験だったよ。なんだか、自分の頭の中のような。今まで読んできた小説は、小説の中で物事が完結していた。正された順序で、秩序正しき世界が並んでいたけれど、これは。もっと雑多で、複雑で、でも簡単な。
    人の頭の中。そのまま取り出したような小説。楽しかったよ。

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    2025年12月14日
  • リリアン

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    関西弁が心地良く、音楽のコードも分からないなりにカッコいい。言葉は音楽のようということか。
    音楽というのは趣味としてとてもコスパがいいもののように思う。自分が楽しむだけであれば。

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    2025年12月08日
  • 断片的なものの社会学

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    何かについて結論付けるわけでもなく、いろいろな事象が断片的に書かれていた。
    まさにこれが社会なのかな、みたいなことを思いました。

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    2025年11月18日
  • 生活史の方法 ――人生を聞いて書く

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    社会学と医学は似ているとおもう(そう言えるほど社会学を知らないが)
    量的調査はEBMと、質的調査はcase reportと

    問診の際、患者が自らの身体や病歴について語るのを聞く、その背景にもう少し踏み込みたくなった

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    2025年11月16日
  • 断片的なものの社会学

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    どこにも記録に残らないような、でもちょっと心に引っかかったようなものの記録。

    深く考えさせられるような、センチメンタルのような気持ちになりかけたところで、変な方向に行く話に、この文才がほしいと思う。

    人間っておもしろいな。多様で予想外で。

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    2025年11月11日
  • 断片的なものの社会学

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    スーッと入り込むエピソードもあれば、そうでないエピソードもあったり。プツンとエピソードが終わってしまうのが残念なんだけれども、それが社会学の一面なのかな。

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    2025年09月27日
  • 調査する人生

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    ネタバレ

    この本を読んで社会学の本質の一つは、『NARUTO』の名セリフ「逆だったかもしれねェ…」だと思った。この本には著者岸政彦さんが6人のフィールドワーカーとして活躍する社会学者との対談が収録されている。6人の社会学者との対談で頻繁に出てくる話題が「当事者性」。調査対象者と深く言葉をかわし合い、中には調査対象者と生活をともにするフィールドワークという手法は複数の事象に当たって法則性を探す帰納的なアプローチや膨大なデータを集めて解析を行う統計的なアプローチに比べ普遍的・合理的な解を導くにはコストパフィーマンスが悪いように思える。  しかし、調査対象の行動の一挙手一投足を生活の状況、社会構造などそこに至

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    2025年09月17日
  • 図書室

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    岸さんの物語けっこう切なくてすきだった
    同時収録の岸さんのエッセイは岸さんてかなり変わった人なんだな友達でいたらドン引くかもと思った

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    2025年09月12日
  • 大阪

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    自分が大阪出身ということもあり購入

    大阪で生まれ育った柴崎さんと、大人になってから大阪にやって来て気に入ってずっと暮らしている岸さんのエッセイ集

    自分は、大人になって大阪から出て行った方なのでどちらかというと柴崎さんのお話に共感が持てて、育った環境も、ご実家が自営業で商店街で育った境遇は自分の境遇と同じだったので色々思い出すこともあり楽しく読めました

    チャリンコで心斎橋やらアメ村に行ける距離感も、私がチャリンコで梅田へよく遊びに行った頃と重なって懐かしさを感じられたし、ホンマに色々思い出させてもらってありがたかったです

    大阪、改めてええとこやな、たまには帰らんとなぁ、と再認識させてもら

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    2025年09月05日