石川英輔のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
この本があることを知ったのは、「NHK知る楽」のテキストに掲載されていた広告を見てのことであったと、思う。
「江戸時代はリサイクル社会であった」と、キーコピーがあったようにおもうが、記憶が定かではない。最近、講談社文庫で読んだ。
太陽の恵みがエネルギーのすべて、それが植物に働き、≪数年で再生可能な循環型システムのなかで展開する時代と社会≫と、江戸時代を説明する。
数億年という気のとおくなる時間の蓄積のうえに確保された鉱物を、わずか百年余で消費する仕組みは不可逆性と既定する。
そのうえで、目先の短期的合理性とされる多くは、長期的不合理性と、再検討をせまる。
『原子力文化』という雑誌に、2年間連載していた原稿が基本となっているようだ。
原子力利用をすすめる啓発誌に、太陽と植物からなる時代が紹介されるのは、石炭・石油にかわる新エネルギー利用をすすめるための旗振り?。
それはともかく、諸商品の「廉価と便利さ」。その長所のみが喧伝されている。
負の部分、すなわち耐用性や廃棄のための負担が周知されにくい。
そうした流通哲学が蔓延しているかに見える社会に、≪視点の転換≫をすすめておるところは、評価できる、かも。
-
Posted by ブクログ
江戸時代は太平の世が200年続いたと言われます。我々は時代劇の中の世界観をそのまま江戸時代の暮らしと思い込みがちですが、実際はドラマのように毎週事件起こり、て犯罪者の裁判が頻繁に起こるようなことはなかったようです。
「切り捨て御免」なんて状況も1件も起こらなかったそう。武士による暴力的な支配がまかり通る世の中なら、外国のように民衆によるクーデターや大規模な一揆などが起こっていたでしょう。そうならなかった事実は、江戸社会の合理的で平和な側面を物語っています。
本書では年中戦争をして侵略や強奪をしている野蛮な国外の状況と、平和で安定した日本の状況を比較し、安易に西洋を模倣する明治以降の日本の変化を憂う著者の視点が強く感じられました。
江戸を平和にした独自の仕組みには、現代人が学ぶべき示唆に富んだ知恵が多くあります。しかし、あまりにも変わってしまった現代において、著者の憂いどおり、もうあの頃の日本が築いた秩序と平和を取り戻すことはできないのでしょうか。本書は、その失われた日本の美点を再評価し、未来の社会のあり方を深く考えさせる一冊でした -
購入済み
思ってたのと違った・・・。
江戸の人って、なんて元気で堅くて生真面目で、今と違ってほとんどが人力だし大変なことが多いし、でも生きているな。自分では真似できそうにはないけど・・・・。
-
Posted by ブクログ
いつの時代もランキングが気になるようで、江戸時代には様々なことを番付にしていた。
福島で地震と原発事故が起こってから今年で10年経過した。「世中当座帳」という震災景気で得をする人と損する人が分かる番付がある。
2021年にこのような番付を出すと大炎上しそうだが、現代と違って、江戸の庶民にとって火事が起こると社会を活性化する作用があった。
右が得する人で、左が損する人が載っている。一段目は、右が土方人足で、左が風雅聞人だ。聞人とはゆうめいじんを意味する。二段目は、右が材木屋で左がぜいたくやというぜいたくな商品を扱う商売を意味する。
何が得して損するのか想像がつくなあ。
うそも番付になっていて驚いた。しかし、社会で生きている以上、うそを付かないで生きることは不可能だ。警察にお世話になるようなうそはまずいが、「嘘も方便」と言うようにうそとはさみは使いようだ。
東の大関は「女は嫌いだという若い衆」だ。ボーイズラブでもない限りほとんどの人は好きなはずだ。
西の大関は「早く死にたいと言う年寄り」だ。心の底から早く死にたいと思っている年寄りはそんなにいない。
定番の番付もある。観光名所もその1つだ。「大日本 名所旧跡競(くらべ)」で、東大関は富士山で西の大関は琵琶湖だ。
西の関脇は天橋立だ。天橋立は、「大日本國中 不思儀(議)競(くらべ)」にも登場している。あの形を見て不思議に思うのは今も昔も変わらない。
いろいろな番付があって興味深いなあ。 -
Posted by ブクログ
古来から現在まで、日本で使われている様々な単位や尺貫法を解説。
「ニッポンのサイズ 身体ではかる尺貫法」を底本に、再編集。
・メートル法について
1章 長さの単位・・・尺・鯨尺・寸・分・厘・毛・間・尋・丈、等。
2章 面積の単位・・・畳・坪・畝・反・町。
3章 量の単位・・・升・合・勺・斗・石。
4章 重さの単位・・・匁・貫・斤。
5章 お金の単位・・・両・分・朱・匁・文。
6章 時間の単位・・・刻・旧暦。
・度量衡換算 早見表
主な参考文献有り。
日本の単位いろいろを分かり易く、されど詳しく説明しています。
個性的なイラストとフォントがその一端を担っています。
身体とその能力が基本になっていたり、伝来が様々だったり、
その時代の権力者によるものだったりと、豆知識が豊富。
雑学としても面白い。5円玉の重さが1匁なんて初めて知ったし。
尺を統一したのが伊能忠敬とは!
1フィートと1尺がほぼ同じなのも、なるほどと思いました。
手元にあれば、時代小説に出てくる単位を調べるのに便利(^^♪ -
購入済み
興味深く読めました
江戸時代について、
当時の人々がどんな暮らしをしていたのか考えてみると
今一具体的なイメージがわかないものです。
そんなに遠い昔でもないのに、不思議に思っていましたが、この本を読んでなんとなく理由がわかったような気がします。
それはともかく、
江戸時代の暮らしの様子が生き生きと描かれていて、面白かったです。
江戸時代の生活も、思っていたより楽しそうです。