あらすじ
現代の東京から花のお江戸へと転時(タイムスリップ)した男が見た150年前の姿とは? そこには、見るもの聞くものすべて、現代人の常識を覆す、実に魅力的な暮らしがあったのだ。彼は、持参した文明の利器や医学知識で大活躍、世にも不思議な能力を持つ“神仙”として、女たちにも大もての大尽暮らしとあいなったが……。「大江戸シリーズ」第1弾。(講談社文庫)
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これは名作ですよ。
テレビ化されていた方を先に視聴して引きこまれておりました。
元の小説は どんなのかなという好奇心もあって購読したのですが、テレビ番組の方は作品内容を改造してあって、やはり小説の方が ずっと面白かったです。
実は、紙媒体の書籍一式は既に購入して読み終えてしまっておりましたが、再度、読み直すのにはパソコンでの大きな活字で読めればいいなと思っておりましたので、本当に有り難い時代になったものだと思います。
Posted by ブクログ
今や江戸文化研究家として知られる石川英輔の大江戸タイムスリップSFシリーズ第一弾。
現代人から見た江戸時代を詳細にリアルに描く手法は、ポンコツタイムマシンシリーズから引き継がれるなーと感じる一冊。単なるSFでもない、単なる時代劇でもない、現代人の目を通した意外にも豊かな江戸での生活ドラマが、海外生活した人のエッセイを読んでいるような新鮮さで引き込まれる。
個人的な勘ぐりでは、人気漫画『JIN』は、この小説からインスパイアされて描かれたのではないかと思っている。(ちなみに私は『JIN』も大好き)
Posted by ブクログ
最後がちょっと弱かったけど、おもしろかった!
現代の人間が、向こうに行ったらそりゃ驚かれるよね!って感じで。
後半は、少々ご都合主義な感じもしたけど、前半の面白さがやっぱり目立つ。
スカパーで映画してた。古めの映画だった。
・・・微妙だった。
Posted by ブクログ
初出から20年以上になるらしい。
江戸時代を時代劇的に見る観点とはまた別の視点から見ることができるようになるかも。お勧め。
シリーズの1作目。
Posted by ブクログ
随分昔に読んだ小説ですが文庫本で見つけたので読み直しました。タイムスリップものですが、江戸時代の考証がすばらしい。江戸時代の文化に興味がある方にお勧めです。
前半のドキドキわくわく感と比較すると、後半は少し物足りない結末にも思えましたけど、こんなことが本当に起きたら面白いだろうな!という内容のお話でした。
戦国時代って、どんな世界だったんだろう、
江戸時代って、どんな世界だったんだろう、
と、思ってみたこと、何度もありますが、実際、本当に自分がその世界に移動してしまったら…、かなりの恐怖だと思います。
戦国時代なんて、生きるか死ぬかみたいなところがありますし、江戸時代だって、刀を腰に刺した人たちが周りを普通に歩いていたりするわけです。なので、心の中で思ってはみても、本当に行ってしまうことになったら、かなり怖いと思います。
このお話は、そんな設定のお話なのですが、タイムスリップした時代が江戸時代の中でも一番穏やかな時代とのことで、戦々恐々な毎日になるわけでもなく、周りにすっと受け入れられて、まるで別宅のような感じで生活している様を描いています。
江戸時代の粋な感じ、包容力のある世界観が、主人公を通してとてもよくわかり、興味深く読めました。
Posted by ブクログ
主人公が江戸時代(文政5年)に、サクッとタイムスリップ何が何だかわからないものの、あっさりその時代に馴染む江戸時代がどんなに優れた文化をもっていて、そして水がきれいで、川がきれいで、緑が美しいか…そんなことがわかるンだよが、紹介してくれたヒトの言葉確かにそれもそうなんだけど……主人公の40代の男性は江戸で辰巳芸者のいな吉と結ばれ、現代に戻っては婚約者(後に現代に戻れてすぐ結婚)がいてと、とにかく素敵な女性との幸せな日々があるのですこの部分は全然いやらしくもなく、よいのだけど、たぶんこの小説は40代辺りの男性が読むと、ウットリするのではないかと思ったりする次第です(笑)この本では主人公は現代に戻れたのち、江戸に再び行くことができないのだけど、シリーズになっているので、きっとまた江戸に戻るのでしょう……続きが気になるところです