あらすじ
隅田川の川面に吹く心地よい春の風。船にゆられて墨提のお花見を満喫した後は深川で牡丹、谷中で螢を愛でる。せわしない現代の東京から、一気に160年前の江戸の町にタイムスリップ(転時)した中年男と意気で気風(きっぷ)のいい芸者の大江戸遊覧紀行。綿密な考証で江戸に遊び、江戸に学ぶ「大江戸シリーズ」第3弾。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
石川英輔さんの東京~江戸転時(タイムスリップ)シリーズ№3「大江戸遊仙記」、1993.11発行です。速見洋介、3度目の転時、東京では長身で均整のとれた現代美女、37歳の流子と、江戸では意気で気風のいい19歳の芸者、いな吉と、逢瀬を楽しんでいます。現代の便利さと江戸時代の質素な暮らしを比較しながら、化学評論家、洋介の頭と心はくるくる、くるくる回転します。「江戸時代の庶民は悲しいほど無欲。裏長屋に住んで毎日米の飯をたっぷり三回食べられれば、それだけで生きる喜びの大半は満たされる。たまに弁当持ちで遊山に来たりすると、簡単に幸福感が飽和してしまう」最近、私も、ときどき、そんな気持ちになります(^-^)