石川英輔のレビュー一覧

  • 大江戸仙界紀

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    石川英輔 著「大江戸仙界紀」、大江戸シリーズ4巻目です。1996.8発行。現代と江戸時代の二重生活を送っている速見洋介は、江戸で初めて正月を迎えます。起きてすぐいな吉に「おめでとう」と言ったら、「まだご挨拶は早うござんすョ」と。若水を使い新しい着物に着替えたら、厳かな口調でいな吉が祝辞を述べた。「明けましておめでとうございます。ふつつか者ながら、今年も何とぞよろしくお願い申し上げます。お前さまも、お健やかにお過ごし下さいますよう」そういえば、私も子供の頃、新年を厳粛に迎えたことを思い出しましたw。

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    2018年05月04日
  • 大江戸仙境録

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    石川英輔 著「大江戸神仙伝」の続く「大江戸仙境伝」、1992.7発行です。東京~江戸のタイムスリップ、速見洋介43歳は東京では流子33歳、江戸ではいな吉16歳といい仲に。ところが、転時能力が喪失して東京暮らしに。そして流子と結婚。洋介35歳の時、再び転時能力が生まれ、いな吉のもとに。江戸が基本で東京に転時する女性(78歳)も登場。洋介の眼を通して、東京と江戸の暮らし、そこに生きる人びとの違いを感じることができます。足ることを知る人のみ、この世は豊か!これは江戸も平成も同じですね。洋介がいな吉の盲腸手術、白眉でした!

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    2018年05月01日
  • 大江戸しあわせ指南 身の丈に合わせて生きる(小学館101新書)

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    1933年生まれ、石川英輔 著「大江戸しあわせ指南 身の丈に合わせて生きる」、2012.8発行です。暦、エネルギー、衣・食・住、日用品、社会、流通と交通 の8章立てです。日の出前に起き、日没までに仕事を終えて照明要らず。狭い長屋で持ち物は必要なものだけ。冷蔵庫はなく旬の食材のみ。太陽エネルギーで育てた天然素材を活用し、徹底的なリサイクルが基本の生活。衛生面・医療面は大変だったと思いますし、プライバシーの無さは一長一短とは思いますが、何とも素晴らしい(地球・自然にも、人間にも優しい)暮らしですね(^-^)

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    2018年04月21日
  • 大江戸神仙伝

    購入済み

    これは名作ですよ。

    テレビ化されていた方を先に視聴して引きこまれておりました。

    元の小説は どんなのかなという好奇心もあって購読したのですが、テレビ番組の方は作品内容を改造してあって、やはり小説の方が ずっと面白かったです。

    実は、紙媒体の書籍一式は既に購入して読み終えてしまっておりましたが、再度、読み直すのにはパソコンでの大きな活字で読めればいいなと思っておりましたので、本当に有り難い時代になったものだと思います。

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    2017年09月14日
  • 大江戸ボランティア事情

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    無い物ねだりで《言葉や名前》ができる
    当たり前に存在している環境に名前は付かない
    例えばリサイクルやプライベートやチャリティーや
    弁護士や保護司や社会福祉や義務教育や地方分権などは
    民間ボランティアにゆだねていたので
    分け合うことを常とする人間関係に必要のない言葉だった

    江戸時代の庶民は程よい村を構成して自律した自主性による
    補い合う相互扶助の自治があったから
    ボランティアに相当する言葉など必要もなかったが
    日々の暮らしでお金で買えない補い合う意識を大事にしていた
    紐付きの膨大な官僚組織も社会経費もなしに
    それ以上の偏りの少ない再分配や福祉活動ができる

    対等に人々が寄り集まった社会における

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    2015年05月16日
  • 大江戸生活事情

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    昔この人の小説を読んだなぁ
    相変わらずの江戸話は興味深い
    20年前以上にわかる!わかるぞお!
    左翼が大嫌いなのか、科学的社会主義と
    揶揄しているのも面白いです

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    2015年04月10日
  • 2050年は江戸時代 衝撃のシミュレーション

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    ひょっとしたら日本ってこうなってしまうんじゃないか!?という、自分の中にあったぼんやりとした、不安や予想がすべてここに書かれている。

    これは単なるSFではなくて、しっかりとした「シュミレーション」だと思う。

    今になってやっとこう考えることができるようになった自分。価値観や、考え方はその時代の常識に捕われていることにも気づけた。

    この先「どう生きるか」考えさせられると同時に、
    今の自分の行動、考えはまちがっていないという安心感を与えてくれる作品。

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    2015年03月01日
  • 大江戸リサイクル事情

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    洗練の極致に達した、持続可能な文化だった。
    何も増えず減らず、
    廃棄物も、大気や水の汚染もほとんど発生しない。
    筆者の文章が、すごくスパイス効いています。
    おいしい、いや面白いです(笑)。
    説明は細やかです。※

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    2015年02月24日
  • 大江戸リサイクル事情

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    江戸時代のリサイクルの仕組みに驚嘆しました。
    この生活は私にはとても勤まらにけど、
    できることはしたいなと思いました。

    手間をかけるって素敵だなと思いました。

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    2015年01月16日
  • 大江戸神仙伝

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    今や江戸文化研究家として知られる石川英輔の大江戸タイムスリップSFシリーズ第一弾。
    現代人から見た江戸時代を詳細にリアルに描く手法は、ポンコツタイムマシンシリーズから引き継がれるなーと感じる一冊。単なるSFでもない、単なる時代劇でもない、現代人の目を通した意外にも豊かな江戸での生活ドラマが、海外生活した人のエッセイを読んでいるような新鮮さで引き込まれる。
    個人的な勘ぐりでは、人気漫画『JIN』は、この小説からインスパイアされて描かれたのではないかと思っている。(ちなみに私は『JIN』も大好き)

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    2014年01月23日
  • 大江戸えねるぎー事情

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    江戸時代と現代日本社会での消費エネルギーを比較した本。

    江戸時代の人々がいかに慎ましく成熟した文化を築いていたかに気づかされた。江戸時代をお手本に現代に応用出来ることはたくさんあるのではないか?

    昔の日本人が築き上げてきた知恵を知れる一冊。

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    2013年11月23日
  • SF西遊記 【復☆電書】

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    これはパロディといえども
    なかなかの出来なのであります。
    なぜならば日本への風刺があまりにもすばらしいし
    今読むからこそしっかり的を射ているから。

    ちなみにその該当部分は
    最後の星で出てきています。
    出版年は30年以上前なのに
    これだけのことを書いてしまっているのだから
    恐ろしいものです。

    あ、孫悟空の活躍は
    超クラスでございます。
    むろん無敵も同然ですが
    少し難があるわけで…
    それが何かは分かりますよね。

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    2012年08月06日
  • 大江戸リサイクル事情

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    前から気になっていた「大江戸シリーズ」をようやく読みました。期待よりも良かったです。「本当の循環型社会は、前年の太陽エネルギーのみで生活する」ということが、江戸時代の具体例とともに分かりやすく書いてあります。

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    2012年02月25日
  • 2050年は江戸時代 衝撃のシミュレーション

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    再読。
    5、6年前に1度読んで
    その時もとっても面白かったが
    今度の震災で原発事故による節電が叫ばれている今
    SF小説の中の話とも言ってられない気がする。

    自給自足がホントに大切だと本気で思い
    そういう視点から政治に携わっている人っているんだろうか。

    …私もすでにクニガ病か。
    政府というものがほとんど機能しなくなるというのも
    今回の震災で実感したことのひとつ。
    地域、個人間のネットワークが実はとっても大事だったのだ。
    ふんばろう東日本プロジェクトのやっていることそのものだ。

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    2011年07月20日
  • 大江戸えころじー事情

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    「化石燃料大量使用のヨーロッパ文明・自然征服型文明」から、「太陽エネルギーだけで生きる生活・完全な循環型社会」への方向転換を江戸時代の例証をもとに訴える。

    ●化石燃料に大きく依存した現在の便利な生活は間違っている。

    人力は食料をエネルギーとしているが、江戸時代においてそれは太陽エネルギーと同義。江戸・大坂といった都市でも飲み水として使われた川の水。重要な肥料として回収される人糞。・・・かつての日本は持続可能な完全循環型社会の先進国だった。・・・

    江戸時代において、人件費は太陽エネルギーという資本(が元となる食料)なので安い。太陽エネルギー以外に投入できるものがないから、人は骨惜しみせず働

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    2011年06月03日
  • 大江戸生活事情

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    久々に再読。
    最近、江戸もの小説を読む機会が増えていたところなので。
    このシーリズ面白くて、ためになる。

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    2011年06月01日
  • 2050年は江戸時代 衝撃のシミュレーション

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    原発停止で電気が使えなくなることに対して、
    漠然とした不安を抱いている人が多い今日この頃。

    『2050年は江戸時代』はその名のとおり近未来SF小説だが、
    原発停止ではなく石油エネルギーが枯渇したときの話。
    当然、日本では現在のような
    ガソリンや電気をふんだんに使う生活が完全に崩壊し、
    交通はマヒし失業者や餓死者が大発生して大混乱になる。
    しかし最後には、自然エネルギーだけに頼る
    人間らしい生活を取り戻すのである。

    もちろん小説なので
    ファンタジーだと言ってしまえばそれまでだが、
    たとえ電気がほとんど使えなくなっても、
    これまでに蓄積された科学知識を駆使すれば、
    本当の江戸時代(昭和30年代

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    2011年05月11日
  • 大江戸泉光院旅日記

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    読んでみるとなかなか面白い日記です。
    泉光院は、野田成亮といい宮崎の佐土原の高僧でした。
    この日記は彼の旅を克明に記したもので、江戸時代の庶民の生活を詳しく知ることができます。当時、庶民の交通手段と言えば歩くことしかなく、日が昇る前から歩き始め一日40kmも移動することもあったそうです。日記によると、別れの見送りに何里も付いて来たという記述もあります。高僧が来たということで、一筆書いてもらおうとその周辺の人達が押しかけたり、地元の知識人と問答をしたりと面白いエピソードが紹介されています。
    歴史の授業では、江戸時代の庶民の生活に触れることはあまり無いのですが、この本を読むと日本の歴史の中では一番

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    2010年08月31日
  • 大江戸神仙伝

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    最後がちょっと弱かったけど、おもしろかった!

    現代の人間が、向こうに行ったらそりゃ驚かれるよね!って感じで。

    後半は、少々ご都合主義な感じもしたけど、前半の面白さがやっぱり目立つ。


    スカパーで映画してた。古めの映画だった。
    ・・・微妙だった。

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    2009年10月21日
  • 大江戸リサイクル事情

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    この本があることを知ったのは、「NHK知る楽」のテキストに掲載されていた広告を見てのことであったと、思う。
     「江戸時代はリサイクル社会であった」と、キーコピーがあったようにおもうが、記憶が定かではない。最近、講談社文庫で読んだ。

     太陽の恵みがエネルギーのすべて、それが植物に働き、≪数年で再生可能な循環型システムのなかで展開する時代と社会≫と、江戸時代を説明する。

     数億年という気のとおくなる時間の蓄積のうえに確保された鉱物を、わずか百年余で消費する仕組みは不可逆性と既定する。
    そのうえで、目先の短期的合理性とされる多くは、長期的不合理性と、再検討をせまる。

     『原子力文化』という

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    2009年10月04日