いとうみくのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新宿にある夜間保育園が舞台。
いとうみくさんといえば児童書が中心だが、これは一般書。児童書と同じく読み応えがあった。
夜間保育園をどうしても利用しなければならない親子がいる、それを支える「すずめ夜間保育園」、家庭的で暖かそうだ。
それぞれ事情を抱えた親子、保育士も色々悩みを抱えている。そんな人達が集まって成り立っている「すずめ夜間保育園」。色々経験してきているから問題を抱えた親子を優しく見守りながら支えていく園長をはじめとした保育士の面々に見習うことが山盛りだ。
多様化する現在、もっとこんな保育園があってもいいと思う。しかし公営などになったら、自由裁量がなくなって上手くいかないのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
良かった……。清々しくて真っ直ぐで思いやりに満ちている作品でした。
中二男子が、楽そうなイメージで選んだ保育園での職場体験が描かれています。
言葉使いに関してはいかがなものかと思いましたが、彼が自然に他者に寄りそえること、そしてその人の気持ちを慮って咄嗟に動けるのがすごいと思いました。
幼い子どもは幼いなりに大人が思っているよりずっとたくさんのことを考えているし、敏感にいろいろなことを感じている。
心が痛むような現実がある一方で、手を差し伸べてくれる人や“差し伸べたい”と思っている人は想像しているよりももっといる。
読みながら、保育園の在り方や意義についても考えさせられました。
『小さ -
Posted by ブクログ
天使のにもつの続編です。前回の主人公であった中学生の風汰くんが、主人公ではありませんが登場して、大人になった姿も楽しめます。中学生の時から変わらず、いい意味でのゆるさと良くも悪くも素直なところがあり、こんな保育士さん子どもたちに人気だろうなと思いました。
今回は、夜間保育がテーマです。子どもだけでの留守番が厳しく取り締まられるようになった昨今では、それに関連するニュースもよく目にします。ただ、ニュースになったり問題として扱われるケースはごく一部で、夜間にひとりで過ごす子どもは少なくないのだと思います。この問題は、親が悪いと片付けてしまうのはあまりに乱暴で、なにも解決しない気がします。綺麗事では