いとうみくのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2022年全国読書感想文コンクール低学年の部課題図書
姉妹の物語。足に障害があるお姉ちゃんは、頑張り屋でプライドも高く、自分への厳しさからか、妹にも意地悪なところがあるが、本当は優しい。その辺りの複雑さが、私には美しい表面だけの姉妹の物語ではなく、リアリティを感じさせる気がしました。妹は甘えん坊でお姉ちゃんが大好き。そんな二人の関係が温かく描かれていて良かった。
読書感想文では、どんなに良いお話でもその中に自分が共感できる事を探せるか?が鍵だと思います。課題図書にこだわりすぎず、自分の思いを自分の言葉で表現出来るよう書くのが良いようです。 -
Posted by ブクログ
第68回青少年読書感想文全国コンクールの低学年部の課題図書です。
なんでもできちゃう憧れのかえで姉ちゃんと妹のつくしの短編のお話です。
完璧だと思っていたお姉ちゃんにも、悩みや困りごとがあることを知るつくし。つくしの思いを描きながらもお姉ちゃんの人柄も分かっていきます。
姉妹の読者には共感する箇所があるんじゃないかなと感じました。
お姉ちゃんは足が不自由です。そのことに触れた箇所もいくつかあります。つくしが心配したり、気にかけたりしています。ドッジボールでパスをしてもらえないお姉ちゃんが、家で練習に励んでいる話があります。足が不自由だからこそ、自分にできることを懸命に努力している姿に勇気を -
Posted by ブクログ
朝日小学生新聞「中学入試で取り上げられた本」で紹介。(ちなみにラ・サール他)
家族に何かが起きた時には余計、
相手を思う気持ちが強ければ余計に、家族はギクシャクしてしまうものかもしれない。
「家族っておかしなもんなんだよ。父親とか母親とか兄とか弟とか、そういう役みたいなものをそれぞれが全うしようとするんだよな。外れないように無意識に演じあっている」p207
「失うことの、奪われることの苦しさ」p282
それは、たとえ家族や恋人であっても分かち合うことはできないのだろう。
「ふたりで走っていても」「走ることはやっぱり孤独だ」「孤独で、自由だ」
兄も弟も、きっかけはお互いのためと始めた