いとうみくのレビュー一覧

  • チキン!

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    空気を読み合い本音を避けることで平和を保ってきたクラスに本音をズバズバ言う転校生がやってきて、うわべだけのクラスの調和を壊しながらそれぞれの本音を引き出し、本当の絆を再構築していく話。

    言いたいことを飲み込んで波風立てずに日々をやり過ごしていくのは、子供の世界でも大人の世界でもよくある話。でも、本音でぶつかり合えば実は理解し合えることって実は多いのかもしれない。大事なのは、ケンカ腰に文句を言うのではなく分かり合いたいという気持ちをもって相手に向かい合うこと。相手を信じる勇気を持つことの大切を教えてもらえた本だったように思う。

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    2025年09月24日
  • 天使のにもつ

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    職場体験で保育園に行った主人公。職場体験の経験はないけれど、保育園に子どもを預けていたので、なるほどと思いながら読んだ。親子のあり方についても、色々あるよねというモヤモヤした形で終わっているのだけど、それが、帰って現実感がある。いい加減な主人公なのだけれど、子どもに好かれているのも、裏表がないのを子どもが見抜くということなのかと思った。

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    2025年09月20日
  • 蒼天のほし

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    中学二年生・斗羽風汰が職場体験先の保育園で出会う子どもたちを描いた『天使のにもつ』の続編。

    風汰が二十二歳の保育士となって、夜間保育園"すずめ夜間保育園"で働いている。前作に引き続きユルさを持ちながらも子どもたちには人気の"風汰先生"の姿に、やっぱりこういうちゃらんぽらんともとれる、いい意味でユルい人間の方が子どもと関わる仕事には向いているんだろうなと実感。前作での風汰の指導係だった"リンダ"がちらっとだが出てきたのも良かった。"リンダ"は「わたしのおかげで保育士が将来の夢になった」と捉えていたが、最後の

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    2025年09月16日
  • 天使のにもつ

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    中学二年生の斗羽風汰。職場体験先を選ぶ際、「ラクそうだから」という理由で保育園を選ぶ。だが、始まった職場体験は想像以上に大変で。しかし、そこでの保育士や子どもとの出会いに風汰は色々と考えさせられて…。


    面白かった。
    担任教師や一部の保育士からは"いいかげん"だと思われがちな風汰の性格。確かに"いいかげん"かもしれないが、子どもに人気はあるし、これぐらいの性格の方が保育園なり幼稚園なり学校なり子どもに関わる仕事をするのに向いているんだよなと実感する。
    ただの職場体験にきた現場をよく分かっていない者に対してろくに説明もせずにツンケ

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    2025年09月14日
  • 蒼天のほし

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    中学のときに職場体験先に選んだのが保育園だったという風汰は、今はすずめ夜間保育園で働いている。
    たまたま風汰が同じアパートで見かけた母子、その母親は娘をどこにも預けるところがなくてひとりで留守番させていた…という話から始まり、そこで働く千温が離婚した事情や息子がいるという話。
    父子家庭で子どもといっしょの時間の少なさに悩む父の話。
    すずめ保育園を開いた鈴音の事情など。

    子どもを幸せにするには、親も幸せにならないとというのがよくわかる。
    親が少しでも安心できるように。
    だれかが支えることで親子の暮らしを守ることができるのであれば、その努力はするべきだという鈴音の気持ちがそのまますずめ夜間保育園

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    2025年09月05日
  • 朔と新

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    いとうみくさんの本、児童書とはいえ興味を持つテーマが多く一度読んでみたいと思っていました
    数ある作品から選んだのはコチラ

    障がい者スポーツというものにパラリンピックから興味を持ち、伴走者に心惹かれて選んだ次第です

    児童書ですが、伴走者の役割、ブラインドマラソンについてかなり詳しく書かれていて、入門としては間違いなし
    それに加えて兄弟の葛藤も描かれて、マラソンというスポーツを通して互いの感情をぶつけ合いながらも思いやりの気持ちを忘れない姿

    家族や兄弟だからこそ、本気でぶつかることを避けたりしちゃいますよね

    やっぱりほかの作品も読みたいなぁと思わせてくれる本でした!

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    2025年08月27日
  • 朔と新

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    野間児童文芸賞受賞作品。
    人が視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感のなかで一番頼っていると言われる視覚。
    ある日、突然失うことになったら……?

    「ブラインドマラソン」を扱った作品は初めて。見えない世界、歩くだけでも怖いのに、走るって想像もつかない。

    兄弟二人が乗るバスが交通事故にあい、兄の朔が視覚を失った。自分は大きな怪我もなく、兄の怪我に負い目を感じている弟の新。
    どちらが悪いわけでもないのに、感情が追いつかない。家族だからこそ身近すぎて意識せずにはいられないし、複雑で余計に難しい。

    兄のことを「強い」という新。
    強いってなんだろう……
    強いと感じるなら、それはその人が強くあろうと努力し

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    2025年08月22日
  • つくしちゃんとながれぼし

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    『つくしちゃんとおねえちゃん』続編。こどもあるあるな言語化するのが難しい感情を上手に掬い取って寄り添ってくれる素敵な作品。

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    2025年07月30日
  • 蒼天のほし

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    夜間保育園

    子供を預け夜間まで働く親には様々な事情がありそして働いている保育士も様々

    子供を夜間に1人にしたくはないが生活の為

    そして子供たちもいろんなことを感じ考える

    大人の話を聞き取り感じ取る

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    2025年07月30日
  • 真実の口

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    「助けた自分たちは間違っていたのだろうか」
    保護した少女ありすが見せた抵抗に中三の周東律希、青山湊、七海未央は違和感を抱く。"真実"を知りたいと三人はありすを探しだし…。

    初めての作家さん。
    虐待を受けるありすに関わる三人が、大人への不信感を募らせながら自分の無力さにも打ちのめされる…複雑な心情を丁寧に描いていて好感が持てた。

    「下手に正義感なんて振りかざして、もし間違ってましたなんてことになってごらんよ、どう責任とるの?」大人は見なかった、気が付かなかったと面倒なことをさけて通ろうとする。
    「今度こそありすをちゃんと守りたい」

    主人公の周東律希は、弟の面倒をみている

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    2025年07月23日
  • 蒼天のほし

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    さらっとでもグッとくる
    園長先生のお話にガツンとやられた

    揉めて怒ってしまって呆れてしまって嫌になってしまう子育ての肯定的、寄り添い的なお話。
    子供を育てるってほんと尋常じゃないよな。

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    2025年07月20日
  • 蒼天のほし

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    保育園に子どもを預けている身としては、保育園の園長先生や保育士さんたちの言葉が身に沁みた。
    保育園は子どもの味方だけど、お母さんお父さんたちの味方でもいてくれる。
    それはいつも感じているけど、この本の中ではっきりと言葉で示してくれていて、安心して泣けてくる。
    毎日、限りある時間の中で、仕事家事育児をやりくりして頑張っている大人たちに読んでほしい。

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    2025年07月12日
  • 蒼天のほし

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    夜に働く親のための夜間保育園のお話。子どもを幸せにするには親も幸せにならないと。誰にも頼れず親子揃って溺れそうな親子、追い詰められる母親、親を求めて泣く子ども…つくづく子どもは親だけでは支えきれないと思う。周りを頼って、周りが支えて、親が幸せになるときっと子どもも幸せになるんだなって。お互い迷惑をかけ合える社会になればもうちょっと生きやすいかもしれない。どうか子どもが健やかに生きることができますように。この本が続編だなんて知らなかったので前作も読みたい。良い本でした。

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    2025年07月04日
  • 天使のにもつ

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    昨年息子が職業体験で保育園に行ったこと、そして私の仕事が保育士なことで感情移入。しおんくんみたいな子、いる。お母さんが大好きで、怒られないように、機嫌を損ねないようにいい子でいる。切ない。

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    2025年06月20日
  • 蒼天のほし

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    『天使のにもつ』続編だが、前作未読でも問題ない。

    四歳の娘を一人家に残し、夜の仕事に出る母親。
    育児に疲れネグレクトをする母親。
    家庭の数だけそれぞれに事情があることは理解出来る。
    それでも読みながら怒りで胸が苦しくなる。

    酷い目に遭いながらも真っ直ぐな愛情を母親に向ける子供達。

    その純真な心に何度も涙が込み上げ、親と子の両方が幸せになれる道はないのか考え続けた。

    本作では救世主となる夜間保育園が登場し救われる。

    だが現実に育児に行き詰まり助けを求めている人は数多く存在するだろう。
    安心出来る居場所の必要性を痛切に感じた。

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    2025年06月19日
  • 真実の口

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    こどもって無力だよな、と改めて感じる。お金も持ってないし、自由になる時間もあまり無いし。
    そんな中で精一杯出来ることを考えた3人の姿は、現実と乖離していなくて、良かった。

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    2025年05月27日
  • チキン!

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    真中さんみたいな子、時々いる。やっぱりたいてい浮いている。
    物語の中の真中さんには拓(たく)がいて良かった。
    時々いる真中さんみたいな子にも、拓みたいな子との出会いがあるといいなあと思う。

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    2025年03月10日
  • あおぞらこども食堂はじまります!

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    ハルさんは、みんなでご飯が食べられる食堂のような居場所を作ることを思いつきました。周りの人たちも食材を寄付してくれたり、調理を手伝ってくれたりと協力してくれます。大人も子どもも、みんなで集まってご飯を食べたりおしゃべりしたりするこども食堂。ワクワクするお話です。

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    2025年01月21日
  • 真実の口

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    やや「不幸てんこ盛り」感はあるものの、中高生が社会問題を考えたり、他人の気持ち(は自分とは違うということ)を理解したりするきっかけになるのではと思う。

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    2024年12月25日
  • あおぞらこども食堂はじまります!

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    1.2年。春見つけに美味しいものをもって公園に行ったハルさん。そこで小さなお友達と出会い、一緒に食べるご飯の良さを感じる。1人でご飯食べている子供達が集まり、さらには周りも協力的に。
    ラジオのある生活や綺麗な季節の味わい方がとても穏やかで、みんなの優しさに嬉しくなれるお話。

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    2024年07月03日