いとうみくのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ誠実な筆致で、一日で一気に読んだ。
事故で視力を失った兄、そのことに負い目を感じる弟、兄の障害を弟に原因があると感じてしまう母…。
事故であるからには、個人の誰かのせいではないのだけれど、それはわかっているのだけれど、それでも、そう思わずにはいられない。それぞれが、そのどうしようもない気持ちを抱え、押し殺しつつ苦しんでいる。どこかで開放したいと願いながら。
これは、その刺さったトゲを、それぞれに抜いていこうとする物語だ。
走るということは、やはり哲学的なことに通じるのだな、と思う。
『走ることは、孤独だ。どんなに苦しくても、つらくても、誰かに助けてもらえるものではない。走れなくなったら、その