フィリップ・K・ディックのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しぶりのSFでした。難解な長編で、3分の2くらいまでは、さっぱり分からない展開でした。ジョーチップが、爆発で半生者になり、UBIKというなんというか退行現象を止めるもの(スプレー)をなんとか手にいれる。敵と味方とに分かれて戦うが、チップにも判断できず、最後の方でようやく分かるのです。理解するのに精一杯でした。今でもよくわからないとこ多いです。
また、超能力の描き方は、漫画のJOJOにも似ている部分もあるのではとおもいましたが、どうでしょう。場面の移り変わりは映画マトリックスにも似ているかもと思いました。
読み直したいが、再度読んで理解できるのかななんて思った次第です。 -
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Posted by ブクログ
再読。といっても前に読んだのはたぶん20年以上前で、ほぼ初読状態。
ディックらしい作品の一つ。ぐにゃぐにゃと歪んだ現実を五感すべてで感じられるかのように読ませられる書きぶり。時間の狂い方すら歪んでる進行。モラルなんか無いが人との繋がりは持たずにいられない登場人物たち。読むのに相当の精神力が必要で、アルコールかクスリか何かの力を借りたくなる、でもページを捲らずにはいられない、そんな傑作。
でも、きっと次は読まないかなあ。ラストの読後感が気持ちよくなさすぎる。
あと、ハインラインの『明日を超えて』と同様、今なら出版できないと思われる表現が頻発するので、気分を害するかも。 -
Posted by ブクログ
日本人独特の、
良く言えば奥ゆかしい
悪く言えばはっきりしない
特有の気質といおうか、国民性をディックはどうやって仕入れたのだろう。
日本人歴の長い生粋の日本人からして「ん?」となる部分もないわけではないが、違いが文化を生むのだから「アメリカ人から見た日本人の描写」というのも面白い。そもそも違う国の人同士が交わる大陸横断型の小説は難易度として高いのではないのか。ドイツ人も出てくるし。
内容自体は「フィリップ・K・ディックの小説!」という意気込みで、SFを期待してたので、肩透かしを食らった感は否めない。
支配者側の田上氏は白人に差別的な意識はあっても人を殺したという人道的な罪悪感に苛まれ、 -
Posted by ブクログ
ディックの最高傑作に推す声も多い本作はWW2で枢軸国が勝ちドイツと日本が超大国となっていたら…という歴史改変物。実在の人物についてかなり触れられていたり、改変歴史の中でさらに「連合国がWW2で勝っていた歴史if」を描いた小説が軸に登場するなど虚実を織り交ぜた構成。しかもそうした構成を下敷きにしつつ、主に描かれるのはそれぞれの立場でもがき悩む人たちの内面の葛藤だったり、その悩みの拠り所として易経が重要要素として描かれたりするのでなかなか独特。日本人やドイツ人が読むのと戦勝国側の人が読むのだとそれぞれどんな読後感の違いがあるんだろうと気になります。
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Posted by ブクログ
「久々にディック作品でも読んでみよう」ということで、まだ手に取っていなかった本作をチョイス。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(1968年)と『ユービック』(1969年)の間に発表された、ディック黄金期の作品。
主人公のジョー・ファーンライトは、陶製の壺を修復することを生業とする職人だが、世の中はプラスチック製品が主流となり、依頼があるのは骨董品のみ。その骨董品もほとんど修復されてしまい、修復依頼は打ち止め状態。失業手当で食いつなぎ、言葉遊びの<ゲーム>に興じて無為な日々を過ごすことに嫌気が差すジョー。そんな彼の元に、グリマングと名乗るものから巨額のオファーが舞い込む。それは、プラウマン -
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ネタバレ不思議な力強さのある作品でした。
本当にそっくりそのまま世界が反転していのは凄かったです。確かに日本とドイツが世界大戦で勝っていればこんな世界になっていたのだろうと想像ができます。陰鬱で秩序や差別が厳しい世界。
日本タイムズなどは、読んでいて言葉が面白かったです。西海岸は日本が占領しているなど、ありえなさそうで、でも勝利していたらありえそうで、白人が日本人にあんなにオドオドする姿はある意味新鮮でした。アメリカと日本の立場が見事に逆転していていました。
内容はかな。哲学的、人とは何なのか、人種とは何なのかという自問自答が多い。国家とは何なのか、そういった思想に近いモノを一人一人が抱えており -
Posted by ブクログ
ユービックを読んで、「うわあああああ好きいいいSF最高……早く次!!!」となった勢いで、内容を全く知らずに読んでしまった。
つまりディックの超SF世界観を求めて読んでしまったので、あまりSF味のない雰囲気に結構な落胆を感じながら頑張って1冊読みました。笑(誰も悪くない)
第二次世界大戦について、恥ずかしながら本当にざっくりしたことしか知らなかったので、
大人になった今、改めてちゃんと学ばないとな…と反省。詳しい事実を知っているほど楽しめる作品。
なんたって子供の頃、歴史が1番嫌いな教科だったからな……(盛大な言い訳)
けれどそういった戦争どうのこうの〜〜だけを伝えたい作品ではなく、もっと抽 -
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Posted by ブクログ
ネタバレフィリップ・K・ディックという名前とハヤカワ文庫の表紙の絵を見て買ってから半年くらい積んでいた本。
中でも「地図にない町」「この卑しい地上に」「人間以前」の話が理解しやすく特に印象に残っている。
「地図にない町」は架空の世界を知覚してしまったことによって自分のいる現実の世界にまで影響をあたえ変わってしまう恐怖を感じた。
「この卑しい地上に」は結婚相手をだけをもとに戻したいという思ったために、世界全体に影響を与え、一個人の問題で収まらなくなった事への焦りを感じた。
「人間以前」は何もできない子どもと勝手な大人の対比が表されていて面白かった、また、中絶が魂があるかどうかで12歳まで中絶として処理さ -