鷹見一幸のレビュー一覧
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前半は、モルダー防衛戦から地球へ戻っていく地球人に対して、。
「君たちは評価されないかもしれない、それどころか非難されるかもしれない」
という予告。
後半は実際に里帰りした16歳の少尉(地球では佐官待遇)が、中学の同窓生にどう迎えられたかにポイントが置かれている。
物語として面白いのは勿論として、今の社会状況をそのまま鏡として写しているようにも思えてならない。
「命を懸けて尽くしているのに君たちは評価されないだろう」
というこのスタンスは、実際に、設立当時から自衛隊が守っている訓示の内容に即応しているし、
16歳の依田少尉がかつての級友から浴びせられた「おまえは人殺しだ!という非難、左翼政党が -
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いよいよ地球圏を出て宇宙へ。銀河の一員をめざす! というとってもスペオペ的な展開。
しかし、スペオペといってもスター・ウォーズのように多用な知的生物が評議会を構成しているのではないことがわかる。どちらかといえば、30年代のスペオペのように、異星人も全て人間型で、メンタリティも変わらない世界観。但しそれにはきちんと、納得のいく説明がされている。
この前提で、地球人が宇宙を二分する戦いに参加していく過程を描くというのが6巻以降の物語になるようだ。
まずはそのための「魂の試練」が描かれるのだが、主人公恵一が、文句の着けようがないほど徹底的に勝つ! と宣言するところ、それを全軍一致で実現するところが爽 -
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再読。
人一倍運が悪いけれど、別世界では幸運の女神であり"情けは人のためならず"を実践する杖術使いの女の子が主人公。
前巻同様荒廃した世界で不幸なこともあるけど主人公の明るさのお陰で暗くならずに読み進めることができた。
幸運の女神の微笑みは自分に向けられるものではなく、困っているものとかに幸運を分け与えられるもの。っていうのがいいな。
"知識を次の世代に残していかなければ、子孫たちはスニーカーとジーンズを身につけた原始人になってしまう"もしも世界がこの本のように崩壊したとしたら「食料」「医療」「教育」など色々な考えが崩れるんだろうなって考えさせられ -
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読みやすく、分かりやすく、面白い。かなり気に入った。是非続きも読みたい。
読みやすいとは文章のこと。ライトノベル作家だけあって、小難しくない。
分かりやすいとは、登場人物の気持ちのこと。あとがきで筆者が言っている通り「文章の見通しが良い」。「そこで何が起きたのか」「どうなったのか」「キャラクターの本音はどう考えていたのか」ということが、読者に向けて包み隠さず書かれている。ただし情景描写は及第点。長さ高さや重さ大きさを単位を使わずに主人公の感覚で説明しており、施設についてもざっくりとしたイメージで書かれている。ミリ単位の細かい説明書きがない点はとっつきやすいという意味では良いが、頭に入りにくい -
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平凡な高校生活を送っていた主人公が、パラレルワールドに行く話。そこは平和だった自分の世界とはうってかわって、あるウイルスによって崩壊した世界だった。主人公はそこで生き延びていた友人達と出会い、その違いに戸惑いと恐れを抱いてしまう。
平和から一転して、サバイバルな世界で生きる登場人物達のギャップに驚かされた。こういう物語が特に珍しいわけではないけれど、それでも強く衝撃を受けたのは、キャラ達が本当に普通な少年少女だからだと思う。別段萌える容姿や特徴もなく、特殊能力や魔法のようなラノベらしいキャラ設定も無い。平和で高校生らしい青春しか持っていない。そんな彼等が紡ぐ物語だから、読み終えた後に涙が出 -
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ネタバレシリーズ,完結!
前回のラストでセリカスタン3人娘の日本行きのチケットを手に入れた!
というわけで今回の舞台は日本.
サラサさんの爺さんの故郷にも訪れたり
秋葉原や浅草なんかを観光したり….
と,姫様が感じる不穏な気配.
東京に細菌兵器を持ったテロリストが紛れ込んでいるらしい.
英雄シマオオカミではなく,ただの日本人の天山龍也は日本を救えるのか!?
はい,というわけで読んだよ.
面白かった!
いやー,このシリーズ面白かったなぁ.
主人公が知らない世界で活躍するという「異世界召喚モノ」の
異世界を外国に置き換えたという話で,
知ってる国と架空の国がいい感じに出てきてて良かった. -
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ネタバレ20世紀FOX版の映画「はやぶさ/HAYABUSA」を元にした小学生向けノベライズ…という触れ込みだけれども、映画のシナリオをそのままなぞって小説にしているのではないところにまず好印象。
内之浦に住んでいたことがきっかけで、宇宙に興味を持っていた主人公が、後に東京に転校。JAXAに出入りしたことで「あのとき打ち上げたロケットに乗っていた」「はやぶさ」を知る。
(ここで映画の「恵お姉さん」が絡んでくる)
また、その運用を知ることによって、自身があっていたいじめにどのように対抗していくか、「そのとき、自分が出来ることをする」「自分はなにが出来るのか」を考えていく……という、きちんと独立した