服部桂のレビュー一覧
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歴史は繰り返す。古の通信手段である電信の栄枯盛衰について綴った本書からもそれがありありとわかる。株取引から結婚に至るまで、電信という「新しい」テクノロジーは大きな影響を与えた。興味深いことにヴィクトリア朝時代から電信を使ったオンライン恋愛もあったというのだ。現代と全く同じである。一方で電信は暗い影も落とす。電信の出現と共にそれを悪用する「ハッカー」も台頭し始めたのだ。筆者曰く「新しいテクノロジーが物事をよい方向に導く可能性はいつでも大げさに語られすぎ、一方それが物事を悪 い方向に向かわせるということは、たいてい予見できないものなのだ。」今も昔も変わらないということか。再記する、歴史は繰り返す。
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Posted by ブクログ
ヴィクトリア朝時代?
中世ヨーロッパのインターネットって何よ、と思ったら、ヴィクトリア朝時代って、19世紀末から20世紀頭なんね。
遠距離で高速な情報伝達の発展。
当初は、双眼鏡で遠くを見て、みたいだったのが、電気、電信技術の発達によって、あっという間に世界の距離が短くなった。
ビジネスや軍事についての影響、個人の生活への影響など、まさに今のインターネットの発展と相似する時代であったのだ。
確かにそうだなあ。
それまでは、船より早く海を渡る方法もなかったんだし、船より早く情報が届くということがどれだけ世界を変えたか。
電信結婚とか、考えるこたあ似たようなもんだなと感心した。 -
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Posted by ブクログ
新書でインタビュースタイルなのであっと言う間に読めました。理想を言えばケヴィン・ケリー自身が時間をかけて執筆した本を読みたかったとは思うのですが、本書からもケリーの主張が良くわかるので、その意味では良書だと思いました。率直な印象を述べると、内容自体については60~70%共感したという感じではあったものの(これは読者によって大きく違うでしょう)、議論の進め方、読者の印象に残るような語り口は本当に秀逸だと思いました。
ケリーは5000日(約13年)という単位を一区切りに歴史を語りますが、これが記憶に残りやすい。いまから5000日前を振り返ると、SNSがよちよち歩きをし始めた時期であるという話をし -
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考えさせられるお題提供という意味で読書の価値あり、テクノロジーの進化という観点では、目新しさは感じられず残念。
「インターネット社会で膨大な情報が我々の手中にあるのに、使いこなせていない」と、最近出会った人が発言していて、印象に残った。インターネットは、劇的に社会を変えたが、大きな変化は生活の利便性や娯楽分野であり、恒久平和や社会問題の解決に有効かと言えば、まだ可能性が残されている気がする。
本著に記されるようにAIの価値は、その追求により、人間を再定義する事にもある。働き方が変わり、旧式の単純労働の形が変わり、人間はどのように生きるべきか。農業でも工業でも、人に対するサービスでも、「生産 -
Posted by ブクログ
雑誌「WIRED」共同設立者であり、「フリーミアム経済」といったテクノロジーがもたらす未来予測で定評のある著者が、AIを始めとするテクノロジーが今後の社会や経済にもたらすインパクト等について語ったインタビューの内容をまとめた一冊。
著者は、人々がAR(仮想現実)空間で「デジタルツイン」を活用し、物理的な限界を超える規模と速度で協働する「ミラーワールド」を、インターネットとSNSに続く「第3のプラットフォーム」と位置づけ、そこでは社会や組織、個人の内外に存在するあらゆる境界線が曖昧になり、現実世界と仮想世界、人間の脳と機械のAI、企業とコミュニティ、仕事と遊びといった、これまで相互不可侵だっ -
Posted by ブクログ
・まとめ本として言語化されているのは嬉しいが、正直、現代人ならどれも肌感で分かる内容だった
・serial experiments lainが現実に
(ケヴィンがWIRED創刊編集長なだけに…)
・それにしても真っ先に淘汰されるであろう顔本捨ててXR事業にアップデートしたザッカーバーグの慧眼よ
(リークに対する非難回避という意図もあろうけれども)
・東京の未来予測には反対。世界で都市の産業クラスタ化が語られており、その文脈で東京はロボット都市になるかもしれないと予想されている。
いやいや、東京(ひいては日本)の強みはANIMEでしょ!
→2次元との融合が進み東京はXR特化するのではないかと個人 -
Posted by ブクログ
「人工現実感」の歴史を知りたい人におすすめ
【概要】
●コンピューター側だけでなく人間側の感性という側面に注目して記載
●第1章 歴史的な経緯
第2章 日米の研究の現状(1990年代~)
第3章 マーケットにある製品を通した現状
第4章 現在から未来への旅
【感想】
●VRの歴史が細かく書かれている。
●記載されている技術が最新かどうかは不明である。
●コンピューターと人間の究極のインターエースは人間の身体そのものだ、という哲学的な話を聞くと、読み手よりも書き手の自己満足感を満たすための書物とも感じ取れる。
●どういった分野に応用可能なのかもう少し将来的な展望を知りたかった。