【感想・ネタバレ】テクニウム――テクノロジーはどこへ向かうのか?のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2021年03月17日

すでに面白い。テクノロジーやクリエイティブに対する捉え方が柔軟で新鮮。社会の動向を描いた本の中でも何歩も先を行く内容だと思う。

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Posted by ブクログ 2020年03月29日

人類は様々な技術を駆使し発展を遂げてきた。その歴史の中で、状況に応じまるで生物のように進化を続けているテクノロジーの変遷から垣間見たその畝りをテクニウムと定義し、過去から現在の流れを俯瞰する事で良き未来を見据える。重厚な展開に深い感銘を受けた。良書。

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Posted by ブクログ 2020年01月13日

‪テクノロジーの本質について、生物の進化史を敷衍しながら解き明かす革命的名著。テクノロジーを動詞的で「生命を持った精神」と措定し、その普遍的構造や進化のベクトルについて詳らかにしていくプロセスは圧巻の一言に尽きる。ケリー氏の慧眼にただただ瞠目。‬

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Posted by ブクログ 2019年07月25日

近年読んだ書籍で最も影響を受けた一つ。ケヴィン・ケリーが本書で語る「テクノロジーの進化は生物が進化してきた歴史の延長にある」という主張は慧眼だと思う。その主張に至るまでの例証もどれも興味深い。この本を読み、テクノロジーの進化というものが善悪論を超えて、ある種冷静に一つの現象として観察できるようになっ...続きを読むた気がする。

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Posted by ブクログ 2016年10月02日

生命の進化が同時多発的に起きているように、テクノロジーの進化(発明)も同時多発的に起きている。
このFACTから、物事には定められた進化の方向性があるのだろう。
今後起こるであろう方向性を、
複雑性、多様性などの観点で解説。

かなり抽象度が高いが、事例も豊富。

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Posted by ブクログ 2015年02月15日

テクノロジーを「テクニウム」という生物種になぞらえ、その様相について驚くべき深い洞察と極めて重要なビジョンを示す非常に興味深い本です。

テクノロジーの性質は、リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』風に、人間の知性を<乗り物>にして一種自律的に進化するものである。その進化には方向性がありしかも「...続きを読む進化が進化する」驚異的なものである。

では人間はテクノロジーにどう向き合い、付き合えば良いのか。ここで原理主義的なラッダイトを実践したユナボマーと、テクノロジーの受容と選択を共同体としてコントロールするアーミッシュについて考察し、テクノロジーを「選択肢を解放するもの」と考え、とにかく新しいテクノロジーは「常に監視しながら継続的に試験されなくてはならない」としている。

筆者は最終章に神を引き合いに出していますが、正に神学や歴史学も同じフレームで考察すべきなのだと思います。筆者は(テクノロジーにおいて)未来は現在よりも良くなる史観をもっています。「テクノロジー」の定義からして人間はこれから逃れることは不可能であるため、やはりテクノロジーに対する態度は「常に監視しながら継続的に試験されなくてはならない」となるべきであると筆者の意見に賛成します(これはエリック・ブリニョルフソン他の『機械との競争』に対する部分的な回答になっており、結論の核の部分で一致しています)。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年01月10日

元wired編集長のケビンケリー入魂の書。あまりに自分にど真ん中なので下北沢のB and Bで開催された著者講演会にも参加してサイン本を購入してのゆっくり読書。IDとかに下手をすると落ちてしまうとても微妙なサブジェクトを、アメリカ西海岸楽天思想によって描いた作品です。未来を楽天的に見ようという意志で...続きを読むあって、見方をどう設定すれば楽天的に見ることができるのか?という話なので、正しい話をするとかそういうことではないと思って読んでいるのが僕の立場。みうらじゅん名づけるところの「カリフォルニアの青いバカ」ってやつですな。それで、まあ要約なんてできるわけがないんですが、本書のアイディアの流れを一応示すと、技術っていうけど、これは自然界と異質なもの、対立したものではないんだよ。という話が一つ。つまり、原初の生命というのもテクノロジーなんだと。それで、じゃあテクノロジーの定義はなんなの?って言ったら、「自分の生まれた後に世の中に現れたもの全部」だと。それで、でも技術って世の中に悪いこともたくさんしているけどいいの?という問いに対する立場は、よくよく検証してみれば、技術入れたほうがちょっとだけいいんじゃない?っていう。技術悪いところたくさんあるけどそういうのは直していけばいいじゃん。みたいな。それで、技術に対してとても慎重な立場をとるコミュニティとして「刑事ジョンブック」とかに出てくるアーミッシュに対する取材に基づく観察が述べられている。それからユナボマー。あとソロー。まあもともとwhole earth catalogな人なので地球の論点とかスチュワートブラントな言及もたくさんありますよ。なので、singularity来ても大丈夫そこは天国みたいって思いたい人はぜひ読んでね。それ以外の人もぜひぜひ。面白いですよ。あと、服部桂さんすごい。とても読みやすい。値段以外は。

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Posted by ブクログ 2021年11月16日

雑誌"Wired"の創刊編集長のケヴィン・ケリーによるテクノロジーの「進化論」。

テクノロジーの総体、システムを「テクニウム」と名付けて、それが生物の進化同様の動きをしていることを説明するにとどまらず、物質や宇宙の進化、生命の進化、そしてテクニウムの進化を一つの進化の大きな流れ...続きを読むとしてとらえる。

ダーウィンの進化論にもとづきつつも、それ自体がある種の目的性というか、方向性をもっており、かならずしもランダムな変異と淘汰だけのものでないと論じている。

ここは、議論が分かれるところであろうが、著者は、神秘的なものではなくて、複雑系的な秩序が自己組織化し、一定の方向感をもって、進化することを主張していて、結構な説得力がある。

もっとも、技術自体については、日頃、あまり考えていないので、議論として実感をもって理解できないところもあるので、主張がどのくらい説得力があるのかは、わたしにはよくわからない。

そして、そうしたテクノロジーと人間はどう付きあうのかが、もう一つの大きなテーマ。著者は、過度な悲観論にも、楽観論にもよらず、一定の距離をおきつつ、テクノロジーとつきあおうという感じかな?

というと当たり前の結論ぽいけど、途中で、アーミッシュのコミュニティのテクノロジーとの関わり方の話しが、結構、丁寧に記述されていて、彼らがなんでもかんでもテクノロジーを拒否しているわけではなく、一つ一つをじっくりと検証しながら、どうそれと向き合うか時間をかけて考えているというところが、とても印象的だった。

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Posted by ブクログ 2020年08月18日

テクノロジーの発展の背後に潜むテクニウムをこれまでの歴史の中核に据えて論じてある。テクニウムは自律した方向性を持っており、それにより長い目で見れば自己組織的に発展している。テクノロジーの発展は我々の進化と通底するものであり、これからテクノロジーはまさに何者になっていくのだ。

現代の主流の科学とはあ...続きを読むいなれない部分のある理論であると思ったら。根源的なところから振り返ってみると、テクノロジーが独自の方向性を望んでいるというのもわからなくもないと思った。
テクノロジーの発展は人類全体に可能性のある可能性を提供できるという点で自分の目指す道かもしれない。

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Posted by ブクログ 2018年12月10日

テクノロジーの発展は、人間が恣意的に主導してきたものではなくテクノロジーそのものが内在的に自己組織化し、必然的に行われるものであるという刺激的な主張が展開される。

天文学的な確率でしか発生しない形質が別々の進化系統で同様に発生すること。
歴史を変えるような発明が、必ず同時多発的に同様の発明(と、一...続きを読む番手を主張する争い)と共に出現すること。
こういった事実を眺めていると、なるほどテクノロジーそのものに必然的な発展が織り込まれているという主張にも説得力を感じる。

アーミッシュが、むしろ通常の都市生活者よりもうまくテクノロジーと向き合っているというような話は著者のバックグラウンドによる偏りを感じるが、全体を通して丁寧にエビデンスを示しながら展開される持論は示唆に富んでいる。

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Posted by ブクログ 2016年03月28日

ワイアードの創刊編集長ケヴィンケリー。彼が若い頃に途上国を旅したテクノロジーを排して生きるミニマリストだったとわw そういう時間を過ごしたからこそ、テクノロジーのありがたみをわかる。


ひどいアイデアに対する正しい反応は思考停止ではない。よりよいアイデアを思いつくことだ。何のアイデアもないより悪...続きを読むいアイデアがあったほうがいい。少なくともそれを修正すればいい。

禁止ではなく方向転換。禁止したり放棄するだけではうまくいかない。それより新しい働きを見つけた方がいい。テクノロジーの表現は一つではない。色々な初期値を持ちうる。政治的にも役割は複数ある。禁止するよりテクノロジーの方向性を変えてもっと共存できる形にすればいい。
ひどいアイデアに対する正しい反応は思考を止めることではない。良いアイデアをおもいつくこと。(ーーではない、からの批判的発展)何もないより悪いアイデアがあった方がいい。修正すればいいだけだからだ。
Convivial自立共生
イヴァンイリイチ『コンヴィヴィアリティのための道具』の中で自立共生的な道具を定義して「自律的な個人や一次集団の寄与を拡大するもの」


ところどころ、特に動物行動学や歴史など、面白い話はあるのだが、少々神秘主義にかかっている部分もある。「有意味」を感じられる知識とはどの辺にあるのか、という疑問を持つに至る。

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Posted by ブクログ 2014年12月17日

テクノロジーと呼ばれるものの背後にある何かを「テクニウム」と名付けし、その性質を明らかにする。
ドーキンスが「利己的な遺伝子」で述べた遺伝子が生物を利用する、と同じようにテクノロジーがまるで意思を持っているかのように人類を支配、つまり、なくてはならない存在になっている。そのテクノロジーの進化の原理が...続きを読むテクニウムだという。ただし、読み進めてもそのテクニウムが一体何なのかはわからない。読者へ判断をゆだねる形で本書は結ばれる。

400ページを超え、正直、読みづらさはある。先に解説を読んでから、本章に入っていくのがよさそう。

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Posted by ブクログ 2024年01月06日

テクノロジーの話は後半の方で議論されている。
前半は、そもそもの文明の起こりについての記載が多かった。
後半を読むと、今後のテクノロジーの展望など、著者の意見が多数反映されているように思う。
テクノロジーの行く末はどうなるのか、ということに関して一つの視座を与えてくれると思うが、個人的には、話が難し...続きを読むく、あんまりよく分からなかった。
哲学書の読解が苦手なので、今後も定期的に読んでいきたい。

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Posted by ブクログ 2022年12月07日

いろいろ考えさせられる内容である!
アーミッシュが、脱炭素原理主義者のように技術を全否定するのではなく、使ってみて評価して使い続けるのかを決めると言うのは興味深かった。

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Posted by ブクログ 2022年01月30日

面白いのだけど、概念の理解が難しい。それの過程自体を楽しみながら読みました。

ちゃんと理解できていないであろう前提で。テクニウムという視点で世の中を見ると、GAFAなどのプラットフォームが権勢を誇る現代の理解が進むかもしれない。

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Posted by ブクログ 2019年07月01日


読みました。生命という現象は、水と有機化合物を混ぜ合わせただけのものではない。同じように、テクノロジーも単体で見るのではなく、それらの生成や進化の過程、他の技術や人間、環境との関連性をふまえた「テクニウム」という概念で見ないと、その未来や評価を正しく見ることはできませんよ、という話。

著者のケヴ...続きを読むィン・ケリーはWiredの初代編集者で「ホール・アース・カタログ」の編集もやっていたような、デジタルヒッピーの元祖みたいな人なので、なんかところどころ「なにかをキメているのではないか」と思うような主張や表現も出てきますが、なかなかおもしろい視点を得ることができます。

アメリカで大ブレイクしたこんまりの片付けの魔法とやらも、この文脈なんだなーと思った(小並感

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年02月19日

テクノロジーの進化論とも言える1冊。自分にとっては、少し抽象度が高く、読みながら足元がフワフワとした感覚だった。

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Posted by ブクログ 2014年12月30日

内容すごく面白そうなのだけど、なかなか頭に入らず読むのに時間がかかったので途中で断念。
また読みなおす。

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