手嶋龍一のレビュー一覧
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手嶋龍一『武漢コンフィデンシャル』小学館文庫。
国際インテリジェンス小説。
以前読んだ『宰相のインテリジェンス 9.11から3.11へ』の方が圧倒的に面白かった。
タイトルが『武漢コンフィデンシャル』というだけに新型コロナウイルスを巡る中国の謀略が描かれるのかと期待したのだが、新型コロナウイルス感染症が流行り出す前の2015年で話は終わってしまう。
プロローグは2019年の武漢で感染症の患者が次々と闇医者の治療を受けるところから始まる。となれば、中国の武漢にあるウイルス研究所から流出したとされる新型コロナウイルスの秘密が描かれのではと期待せざるを得ない。
しかし、話は、2014年のア -
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佐藤優氏の本は多く読んでいるが、対談相手に誘導されたり振り回されている佐藤優氏を見るのは新鮮で面白かった。作家であり、またインテリジェンスに精通している手嶋龍一氏なればこそで良い組み合わせ。手島氏が佐藤氏を持ち上げたり詰め寄ったりとドラマを感じさせる演出がある。
ただ佐藤優と、例えば池上彰氏との対談本なのでもそうだが、対談でありながら読者への解説を二人でもって淡々と進めていくスタイルには妙な面映ゆさを感じてしまう。その解説の恩恵に預かっている身ではあるが。
改めて宗教・信仰の負の面を強く認識させられる。本来人々の苦しみを取り除き豊かに暮らすために生まれたものなのに、妄信するあまり排他的・攻撃 -
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この本の中で、いくつも知らないことや、ハッとさせられることがあった
イスラエル政府はハマスの襲撃について「属性排除」の論理に基づいたものだと見ている。この「属性排除」とは人種や民族否定、つまりホロコーストと結びついてしまう。
イスラエルを建国する際の国是「たとえ全世界を敵に回してでも、自国が生き延びる道を選ぶ」という覚悟をイスラエルは持っている
これらを考えた上で、イスラエルの成り立ち、周辺国や世界の勢力図、国際機関の限界を合わせて考えるととても難しい問題なんだなと思う
しかし一方でユダヤ教の教えには「わたしが報復し、報いをする」と主が言われる・・・というのがあるそうです
自ら報復する -
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物事には必ず裏がある。表に出ている情報だけを鵜呑みにして、難しい事を考えずにのほほんと過ごす事も可能だが、所詮どこにでもある情報に大した価値はない。その価値を議論していても単なる飲み屋で繰り広げられるような薄っぺらい時間潰しのネタにしかならない。知ってるものが知らなかったかの様に(もしくは本当に知らない)振る舞う人に偉そうに話している内容は、聴きたくもないのに耳に勝手に入ってきてしまう。そんなこと知ってるだろうし、多分聞かされた方も明日の朝には何も覚えてないんだろうなと頭の中で一人突っ込んでると、自分の参加する飲み会も上の空、何かつまらなそうだねとツッコミを受けてしまう。私の悪い癖だ。
情報は -
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外交ジャーナリストで元NHKの手嶋龍一氏と元外交官のラスプーチンこと佐藤優氏がウクライナ戦争について語る。
西側の視点からしか見ない日本人からすると新鮮なとらえ方がいくつも出てくる。
「アメリカはウクライナを勝たせるつもりなはない」(管理した戦争)「在庫一掃セール」などなど。また、NATO拡大の超えてはならないラインだとか、英国のエリートの消滅、ウクライナの複雑な民族文化構成や歴史、「破綻国家」(腐敗と汚職と財政難)の側面などなど。
国際政治のバランスは思った以上に西側に不利になってきているらしい。そうした中、核大国・ロシアに対して「正義」を声高に主張してもしょうがない。現実的な平和への道 -
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よく聞いているPodcastのバックナンバーの番組で紹介されていたので手に取ってみました。
著者の手嶋龍一さんはNHKの海外特派員としてよく知られていますが、その経験を活かしてインテリジェンス小説も書いているんですね。本書は、サブタイトルに「インテリジェンス畸人伝」とあるように、フィクションではなく「人物評伝」です。
ただ、書かれている内容は期待していたほどの密度ではなく、“さわりの紹介”程度だったのが残念です。
こういったジャンルの場合、ノンフィクションもいいのですが、上質のフィクション作品(小説)の方がかえってリアリティがあったりしますから、今度は、定番のジョン・ル・カレの作品も読 -
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手嶋龍一『ウルトラ・ダラー』小学館文庫。
新種の偽百ドル札をテーマにした国際インテリジェンス小説。
冒頭から1968年の日本人印刷工拉致事件から、百ドル札の原料強奪事件と、『ウルトラ・ダラー』と呼ばれる偽百ドル札の謎を示すような伏線が描かれ、本編へと雪崩れ込む。テーマや描かれるリアルなインテリジェンスの世界は面白いが、小説としては今一つ。
主人公のBBCの東京特派員にして英国情報部員のスティーブンは、精巧に造られた偽百ドル札の発見の情報に国際的な謀略を明らかにし、それを阻止しようとするが……次第に明らかになる米国と中国、北朝鮮の危険な謀略と日本という国家の暗部……
本体価格850円
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【268冊目】手嶋龍一さんと佐藤優さんの対談形式で、公安調査庁が日本のインテリジェンス・コミュニティで中核的な役割を担っている・担っていくという内容の本。
とはいえ、公安調査庁の実績として述べられているのは、2001年の金正男入国事件と2014年の北大生シリア渡航未遂事件のみ。前者は、MI6が公安調査庁に事前情報をもたらしたんじゃないか?後者は、公安調査庁が間接的に警察に通報したんじゃないか?という話。とはいえ、佐藤さんの憶測という形で示されており、秘密の話だからハッキリ言えないとも解釈できるが、本当のことは知らないけど無理やり公安調査庁の手柄ってことにしてる、とも解釈可能……
そういうわ