貴志祐介のレビュー一覧
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ホラー小説作家である貴志祐介によるエッセイ集。
著者の描くホラー小説は、超常現象や心霊といったものではなく人間の持つ狂気をテーマにしたものが多く、多くの現象が理論的な説明で根拠が示されている印象だが、
エッセイの中では自らを超合理主義者と説明しており、なるほどという感じだった。
『新世界より』の発想が生まれた経緯が、『地球の長い午後』や動物行動学者コンラート・ローレンツの「悪=種内攻撃」という切り口から生まれているという内容が印象的。
作者がホラーを書く理由として、希望や光を描くためには、絶望や深く暗い闇が必要と述べる。
またこの世に存在する悪の存在をしっかり認識するべきで、本の内容を通 -
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アイデア、プロット、キャラクター、文章作法、推敲、技巧、とひととおり全て網羅されています。小説作法を広く眺めながらも、要所を衝いて、端的に短くアドバイスをくれる体裁です。
そこは、何作か小説を書いたことがある方ならばピンとくる中身だと感じられるでしょう。さらりと軽い解説文の中に、抑えるべきポイントを教える箇所が一文だけ輝いている感じなのが多いのですけども、それで十分察することができるような上手い解説ですし、逆に無駄なく理解も進むと思います。僕はまさにそうで、「そうか、これはこういうことだよな」と瞬時に考えが改まるところが多々ありました。
しかし、僕はホラーもミステリーも最近は読まなくなりま -
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ネタバレ「硝子のハンマー」が面白かったので、続編にあたる本作も続けざまに読み終えました。
本作も前作同様に防犯探偵・榎本と弁護士の青砥のコンビが密室トリックに挑みます。
前作との違いは本作が4つのストーリーからなる短編物ということ。
「硝子のハンマー」という長編の後だからこそ、1話の短さが寂しさを感じる部分はあったが、短編にも関わらず、仮説を立てながら密室の謎を解明していく様はしっかりとしたリアリティを感じることが出来ました。
2冊で計5つの密室の謎が解き明かされましたが、その全てが非常にリアルに感じられるのが、このシリーズの楽しさでもあり、恐ろしさでもあります。
もしかしたら、同じことが出 -
購入済み
小説は読んでいたので、漫画も気になって読んでみました。一巻はまだこれからという感じで終わってしまいますが、次巻からハスミンがどう動くのか期待が高まります。
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Posted by ブクログ
まあまあまあ、短篇は得手不得手があるので全体的な評価は 微妙になってしまいました。
しかし、自分が思い入れがある作品のサイドストーリーはやはり気になります。
百瀬~の田辺くんを主人公とした『鯨と煙の冒険』はよかった。百瀬~でも田辺くんのキャラクターは光っていたのでこの話が読めて嬉しかったです。
『多田便利軒、探偵業に挑戦する』は話はどうということもないのですが、相変わらずの多田×行天コンビにニヤつきます。
ただ全てのストーリーにJTの企画らしく必ず煙草、喫煙シーンがあって(不必要に)もうそれだけで気持ちが削がれた。
今の世にこういう企画は合わないと思う。