中村淳彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
風俗産業で働く若い女性への取材から浮かび上がる実態。
風俗を選んだ理由。
やはり多いのは、お金を稼ぐ必要に迫られてのことだが、その理由が、昔と今では違う。
昔は「遊ぶためのお金」だったが、現代では、「日本学生支援機構の奨学金返済のため」、「生活のため」。
奨学金の返済に苦しむ大学生がいかに多いかということに驚かされた。
大学生でなくとも、毎日の生活費のために風俗産業を選んだという人、単に興味関心があったから入った(この人はこの人で、複雑な事情を抱えていた)、そして、やはり生活費・学費のために、風俗産業に進む男性もいることに驚く。
学費の高騰と返済能力を無視した学生支援機構の融資枠 -
Posted by ブクログ
風俗関連記者によるAV女優の実態を記した本。AV業界にくわしく、特にAV女優への取材を以前から続け、その実態を明らかにしている。業界の80年代からの変遷が理解でき参考となった。AV女優一人一人に様々なドラマがあることがわかった。
「不景気で収入源を補おうとする女性から、好奇心や刺激ほしさの女性まで、幅広い層からの応募で出演志願者は膨れあがり、完全に供給過剰な状態となっている。大多数の女性は出演したいと希望しても面接に呼ばれることすらなく、門前払いされているという現実がある」p15
「90年代後半、AV業界全体でも“健全化”の波が起こり、現在は怪しさや胡散臭さのないビジネスライクな世界になって -
Posted by ブクログ
風俗を専門とするフリーライターによる、日本の風俗嬢に関する調査や取材結果をまとめたもの。本著者の本は以前にも読んだことがあるが、よく取材をしているし、客観的な視点に立ってよくまとめられていると思う。風俗嬢は高スペック化しており、普通の女性ではなかなか稼げない業界となっており、今後ますます二極化が進みそうな現状がよく理解できた。著者が作った性風俗店の採用偏差値は、とてもよくできていると思う。
「(風俗嬢の意識)自分の才能や技術に対して、男性客が安くはないお金を払ってくれている。誰にも頼らずに生きているのだから、私は平均的な女性と比べても勝っている。むしろ上層にいる、という意識すら見られる」p1 -
Posted by ブクログ
1990年〜2010年代にかけての業界の激変と不変の因習
はっきり言って興味本位で手にしましたが、内容は理論的なビジネス書風、淡々とした業界ルポです。
著者のスタンスは、AV女優寄り、意外にもプロダクション、メーカーには厳しいといったところ。
長い不景気の影響を受けて、業界は短期間に大きく変容を遂げた。
・製作サイドの合理化、人材刷新、コンプライアンス重視
→業界挙げての一般企業化
→マージン分は多いものの、AV女優の報酬は透明化されてきた。
・女優 応募者の増大、クオリティの底上げ、メンヘラなどの排除
→業界は女性最後の手段で食いつなぐセーフティネットでなくなった
また、2000年頃の -
Posted by ブクログ
1990年代後半AV業界で大活躍した小室友里さんは「アイドルのような扱いが気持ちよかった」と。人間、誰でもちやほやされると嬉しいもんですよね。需要があるから商売になる。AV業界も同じでしょう。ビデオデッキの普及と共に動くビニ本といわれたAVは1981年に誕生したと。1986年黒木香の「SMぽいの好き」が爆発的なヒットを。1989年松坂季実子、1990年卑弥呼、1993年飯島愛・・・、ギャラは1本が100万、1000万、数千万円にどんどん上昇したそうです。一方で「本物のレイプ撮り」も常態化してたとか。
2004年のバッキ―事件(凌辱AV撮影で被害女性が訴え懲役18年に)でストップしたそうです。今 -
-
Posted by ブクログ
いまや30歳以上未婚男性の4人に1人が童貞だとか・・・そんでそーゆー人たちに共通するのは、過剰なプライドの高さ、コミュニケーション不全、潔癖な女性観、らしい。
童貞というコンプレックスは彼らの社会的な自立をも阻害する。
もちろん、みんながみんなそうではないのだろうけど、読んでみると「あ、なるほどなー」と思うことも、しばしば。
やっぱ、ちょっと変わった人たちだから、女性にも敬遠されちゃうのかなー?
容姿が悪いからって思いこんでる人もいるみたいだけど、そこじゃないんだよね。容姿がフツーでも、童貞の人はいるもんねぇ・・・女性に対する期待が高すぎたりするのかな?
それとも童貞でいる理由をそのへん -
Posted by ブクログ
なかなか気合いの入った本でした。
裏社会ライターの中村淳彦と鈴木大介の対談本です。
介護を筆頭とした壊れてる産業、ブラック労働で時間と賃金を取られるより、裸になった方がマシという選択になる時代。
ただそこに単に短時間で稼げるという意識でスペックが高い女性が加わり、裸になっても稼げない女性が出てくる時代になってるようです。
性を売るというのはかなり特殊な女性ととらえてましたがそうじゃないみたいです。
2003年の労働者派遣法の改正を機に普通の女性だらけ。
誤解しちゃダメなのが風俗してるからって貧困層ではないということです。
風俗以外に行く場所がなく、そこから弾かれた女性。それが最貧困層。
社会 -
Posted by ブクログ
AV女優も風俗嬢と同じで最近は自らなる人が増えている、というのは確かなはず。ただそれでも出演強制に関しては古くからと同じく当然あるわけで、そういった構造になっている中で、以前と同じ業態のままではいかないでしょう?という結論になるまでに業界の裏を色々と解説してくれる。
全くの私見だが、男としてAVにはやはりお世話になる時期が当然あって(特に日本では、なのかはわからんけど)、どうせ見るならやはり好みのきれいな女性の裸体やセックスを見たいのはどうしようもない。でも画面の向こうの女性が強制ないしは半強制の契約で女優業を始め、ギャラも少なく、引退後は自己嫌悪に苛まれて良い人生を送れないとしたら…と考える -
-
購入済み
ストーリーの余韻を残したい?
漫画の表現力は非常に強力なので、ネーム部分のストーリー展開にマッチしていないように感じた。
ネームは、婉曲的な表現や余韻と次の展開を予感させるラストシーンを持つ短編小説的であり、文字だけを読むとそれだけで楽しめる。
しかし、漫画と組み合わせると視覚にも訴えてくるので余韻や予感といったものが、薄まってしまいストーリーが尻切れトンボのように感じられてしまう。
職業としての風俗を他の職種に置き換えてみると、いろいろと考えさせられる良作であることは、疑いないと思う。 -
Posted by ブクログ
社会的な弱者に焦点を当てたルポタージュは、今まで数え切れないぐらいあります。
それを知ることは、日本社会が抱える様々な社会問題の断片を知ることができ、個人的には有益だと思っています。
「自分とは、関係のない問題だ」と、一刀両断することは、簡単ですが、今の日本社会は、
「誰にでも、社会的な弱者になり得る社会」だと、思います。
明日、自分の会社が破綻するかもしれない。肉親が、亡くなるかもしれない。
猟奇的な事件に巻き込まれるかもしれない。どれも、可能性があります。そうなった時、
ある一定数の方は、間違いなく社会的弱者になったり、精神に異常を引き起こしたりします。
30歳以上の童貞=社会的に難あ