あらすじ
性交渉未経験の男性がこの20年間、増え続けている。いまや30歳以上未婚男性の4人に1人が童貞だ。オタクが集うシェアハウスで理想の女の子の絵を描き続ける32歳、容姿への自信のなさから同性愛を選択した36歳、AV男優に採用されたが女優に嫌がられセックスできないまま自殺した33歳―。彼らに共通するのは、過剰なプライドの高さ、コミュニケーション不全、潔癖な女性観だ。童貞というコンプレックスは彼らの社会的な自立をも阻害する。性にまつわる取材を続ける著者がえぐる日本社会の不健全さ。衝撃のルポルタージュ。
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事実関係が怪しい部分もあるが、総じてリアリティーを感じられる内容だった。
この本に書いてあるような男を若いころに見たことがあるし、彼らのその後の軌跡として在り得る姿だと想像できた。
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ルポ 中年童貞 (幻冬舎新書)2015/1/30
ある程度自分自身や社会を客観的に分析できる力、外から自分を見る視点のない人物では全くダメ
2016年10月17日記述
中村淳彦氏による著作。
1972年生まれ。中村淳彦は、日本のノンフィクション作家、ノンフィクションライター。
東京都目黒区生まれ。 明治学院中学校・明治学院東村山高等学校、専修大学経済学部卒業。
編集プロダクション、出版社を経て、フリーライターとなる。
中年童貞と言ってもまず高学歴型と極端な低学歴型の2種類がある。
本書内でも紹介される読書会で世間知を取り戻したネトウヨ宮田氏やAKBに金をつぎ込みまくる私大職員増井氏あたりは疑問を感じながらもまだ良い。
それ以外の登場人物には大きな違和感を覚えざるを得ない。
やはりある程度自分自身や社会を客観的に分析できる力、外から自分を見る視点のない人物では全くダメだということだ。
童貞が原因というよりそこら辺のおかしさがあって結果として中年童貞に至っているという印象。
著者は性欲があり風俗に行く事自体は恥ずかしいことではないとしている。
その通りだ。ただ実際に知っている知人で風俗は行っていて童貞じゃないからって
頭のネジのおかしい奴は残念ながらいるのも事実だ。
印象に残った文章を引用してみたい。
男性独自の冷静沈着、客観的な判断力というのは、多く童貞を失うことによって得られるものだからであります。
童貞のあいだのものの考え方には、どうも
禁欲からくるマイナスがある。
「貞潔は、ある人々においては徳では有るが、
多くの者においては、ほとんど悪徳である」とニーチェも言っているとおりです。
「行動学入門」三島由紀夫
年齢に関係なく、二次元好きなオタクに共通しているのは処女信仰です。
処女信仰は、処女であることがなにより重要であるという考え方です。
処女じゃないと人間ではないっていうのは異常ですが、オタクにとっては当然の思考。
愛情を注ぐのは必然的に幼い女の子になる。
基本的にオタクの人は真面目で、一つのことに集中できる職人気質な性格です。
40代、50代はお金がある。若い世代のオタクは金がなく親にパラサイトしたりニートになってしまっている。
警備会社はあぶれ者とかドロップアウトした人たちのセーフティネットとして機能している業界
ネットを居場所にして発信している人で、ぶれない軸を持っているのは一部である。
大部分は多数派意見に流される。
成功者で高学歴、金を持っているけど女性だけは苦手、みたいな中年童貞以外は現実から離れすぎて、救いようがない。
中年童貞に多い属性は介護職員、農業関係者、ネット右翼の3種類。
介護も農業も国や自治体の政策で、補助金出して人を集めている。
政策が絡むと失業者のセーフティネットになって、本当にとんでもない奴ばかりが集まる。
職場が破壊されるのは当然、産業も破壊される。
モテるのは、いつの時代もヤンキー、運動部のエースである。
女性は無条件に強者を選択する。
女性はどんなに真面目で誠実であっても、自信のなさやコミュニケーション能力に難があったり、また流行からズレていたりする男性は弱者として排除する。
男が女性に排除されない為には、強者に見えるコミュニケーション能力、
それが叶わないならば弱者として切り捨てられない環境に身を置くことが必要なのだろうか。
恋愛は「お互いの完璧さを競い合うレース」ではありません。
お互いの強みを生かし、弱みを補い合う為にするのが恋愛でありセックスであり結婚です。
子供への過干渉、価値観の押し付け、退治扱いするなどの毒親が中年童貞を産んでいる
中高年の婚活は就職活動を超える厳しい状況だった。
相手に外見と収入、勤務先と趣味くらいしか伝わらない為、そもそも婚活をする必要のない
スペックが高い男性だけが、女性とカップルになるという現実がある。
婚活女性が結婚相手に求めるのは年齢、外見、収入の3点である。
どれが欠けても排除の対象となる。
残念ながら多くの中年童貞が誇りにしている純粋さや
優しさ、異性に対する潔癖さは、女性が男性に求める条件には入ってこない。
婚活市場においても童貞の人は基本的に人見知りが多いから、誰ともちゃんと会話ができない。
他人と比較して客観的に自分を見直したり、
外部から情報を入手して成長することがないので厳しいです。
中年童貞には父親的存在が必要
60代の団塊世代と70代以上の人達では、父親としての能力が違う。
団塊世代は甘やかされて育っているから、何事も自分を優先する。
そういう人は子供を育てられない。
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男性独自の冷静沈着、客観的判断力というのは、多く童貞を失ってから得られるものだからであります。『行動入門学』(三島由紀夫)
男は男性ホルモンで闘争心を掻き立てられて、ガリガリ仕事をこなす。それができないと女性にモテない。豊かな社会になって、男性ホルモンを無暗に分泌しなくてもやっていける世の中になった。
中年になっても童貞でいる男が増えている世の中。。。どうしていくべきか。
ここでいう童貞は単純に性交体験が無い人だが、実際では性交を経験していても所帯を持てない人間はアウトである。将来的社会の維持に必要な人材を再生産できなければ、社会保障を貪るだけの不必要な存在になる。
いかに社会的自立ができる人間を育てるか、それを何より大事に考えていかなければいけない。
早く日本にもベーシックインカムこないかなー。社会的脱落者は酔いつぶれてそのまま知らぬ間に凍死する、そんな社会も優しいのかも。そんな風に思ってしまった。
理想を並べ立てない、リアリスティックな社会派な一冊だった。
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童貞の中年の恐ろしさがよくわかる。とにかく客観視できない彼らは、他人と会話ができない。実は、結婚し家庭をもち、そこそこの企業でそこそこの役職についた中年でも似たような傾向が見受けられる。男性特有の悪徳なのか。
Posted by ブクログ
オタクでコミュニケーションが取れない問題のある人、社会不適合者のことを著者は独自の視点から中年で童貞の人がそれに当てはまると書いている本。中年で童貞だからって全員当てはまるかは疑問を持ちましたが中年で童貞の人は人格形成に大事な若い時期に人間的成長を拒んだ若しくは親の過干渉や学校や職場のいじめによって捻じ曲がった考え方をするようになったまま中年になったということは理論的に理解できる内容。普通、会って顔を見てコミュニケーションの先に性行為だものね。
母親がいつまでも赤ちゃん扱いしていると言われたりするけど、「まだ生まれていない胎児の状態で生きている」という表現が衝撃的。日本の色々な問題のしわ寄せが中年童貞というかたちで現れている?と考えさせられました。
Posted by ブクログ
2024/3/24
これ通勤電車で読むのキツイな、と表紙見て一回諦めたんだけど、読んでよかった。
ネット上で過剰に怒ってる人とかこれなのかなってすごく腑に落ちた。
そして男性の性欲の大きさに慄く。
「経験人数が2、3人て女は人間じゃない。失われていない処女がいい。」という1982年生まれの男性。二次元が好き。
だから二次元女子アイコンの人が女叩きするのかー。とか。
Posted by ブクログ
介護事業を携わるようになった著者が、混沌とした現場で「中年童貞」を目の当たりにしたことをきっかけに始まった連載をまとめた書籍。プライベートな恋愛や人間関係で女性と性行体験がない30歳以上の男性を「中年童貞」と定義し、その本人たちや性産業に関わる人に話を聞きに行く。
登場する「中年童貞」のほとんどは、精神的にバランスを崩してしまった人ばかりで、コンプレックスや人間関係のつまづきなどで性格がねじ曲がり、客観性を失って自尊心が肥大していった結果、オタクコンテンツに極端にのめり込んだり、10年以上も前の想い出に浸ったり、ネトウヨに走ったり、部下へ攻撃をするようになる。
また、介護業界は圧倒的な人手不足なため採用のハードルが低く、「中年童貞」を含む「なにもできない人」が集まりやすくなって混沌とした状況となっているという。パートナーを見つけるための婚活パーティーも年齢、外見、収入でシビアに査定されるため、「中年童貞」に付け入る余地はない。
おそらく「中年童貞」をとりまく状況のひとつの側面、極端な例にすぎないのであろうが、非常に厳しい内容で読んでいて暗澹とした気分になる。読書会に参加して自ら交友関係を広げようとしている宮田氏や、この人の言うことだったら聞いてもいいというお父さん的存在が必要だと説くAV男優の小川氏がわずかな希望を抱かせてくれる。
「中年童貞」はパーソナルな問題ではなく、社会の個人化、少子化、婚姻率の低下、雇用の非正規化、関係性の貧困など、社会的要因が重なって生まれた存在である。自身が「中年童貞」であるかどうかにかかわらず、宮田氏のように自分の弱点すらも笑える明るさと、居場所を見つけて積極的に他者とかかわっていくことが重要だと再確認させられた。
Posted by ブクログ
読み物としてこれを面白いと感じていいのか疑問に思うほど"中年童貞"というテーマに肉薄した、薄暗い温度感を纏っている作品。ルポとしては素晴らしい。
ただ日本の恋愛観の特色をあまりに"歪み"として捉えて取り上げすぎなのかな?とは思った。その分裏付けるような凄惨な事例が揃ってしまってるから何も言えはしないけど。
Posted by ブクログ
本業のフリーライターに将来的な不安を抱えていた著者の中村淳彦氏が、副業として介護事業をしていたことがあった。その時、深刻な問題であると中年童貞の存在に気づいた、とある。
常識に欠けており、世間から徹底的にズレている。コミュニケーション下手で、自分を客観視できない。幼い頃から、勉強、スポーツ、恋愛などに成功体験がない。女性に対して潔癖を求める。という共通点を持つ。(高学歴中年童貞は勉強以外)
そのため、彼らは時勢に流されて、スキル不要な職業を転々とする。現在は介護業界である。注意すれば逆ギレし、新人が入ればイジメをし、老人を虐待する。真面目で優秀な職員は疲弊し、施設全体が壊れていく。
そんな暗澹たる状況ながら、数少ない解決策として、怖い親父のような存在に、きちんと怒られる経験の必要性というのがあった。その具体例は、最終章にあるネトウヨの宮田氏だけであった。この問題の根深さを考えたら、たった1例だけでも良しとしなければならないだろう。
中年童貞の存在を、その言葉と共に世に知らしめた中村氏の力作だと思う。
Posted by ブクログ
いまや30歳以上未婚男性の4人に1人が童貞だとか・・・そんでそーゆー人たちに共通するのは、過剰なプライドの高さ、コミュニケーション不全、潔癖な女性観、らしい。
童貞というコンプレックスは彼らの社会的な自立をも阻害する。
もちろん、みんながみんなそうではないのだろうけど、読んでみると「あ、なるほどなー」と思うことも、しばしば。
やっぱ、ちょっと変わった人たちだから、女性にも敬遠されちゃうのかなー?
容姿が悪いからって思いこんでる人もいるみたいだけど、そこじゃないんだよね。容姿がフツーでも、童貞の人はいるもんねぇ・・・女性に対する期待が高すぎたりするのかな?
それとも童貞でいる理由をそのへんに持ってってるだけなのかもだけど。
なんか福祉関係に多いとかなんとか。しかも、トラブルメーカーだったりするらしい。自己肯定がクセになってるのかも?んで、空気読めないっつーね。。。
とりあえず「体験」って大事よねー、ってことかな?
なかなか、いろいろ考えさせられるルポだったのだー!
Posted by ブクログ
社会的な弱者に焦点を当てたルポタージュは、今まで数え切れないぐらいあります。
それを知ることは、日本社会が抱える様々な社会問題の断片を知ることができ、個人的には有益だと思っています。
「自分とは、関係のない問題だ」と、一刀両断することは、簡単ですが、今の日本社会は、
「誰にでも、社会的な弱者になり得る社会」だと、思います。
明日、自分の会社が破綻するかもしれない。肉親が、亡くなるかもしれない。
猟奇的な事件に巻き込まれるかもしれない。どれも、可能性があります。そうなった時、
ある一定数の方は、間違いなく社会的弱者になったり、精神に異常を引き起こしたりします。
30歳以上の童貞=社会的に難あり
というロジックは、非常に失礼な物言いですが、周知の事実だったと思います。
ただ、今までスポットが当たらなかっただけです。
中村氏は、介護業界に一時期身を置いて、強烈な(身勝手な)中年童貞と関わっていく上で、たまたま、
「中年童貞」の取材を始めます。その過程とインタビュー内容が本書です。
こういう内容を面白おかしく読むことは、個人の自由ですが、内容は、かなり深刻で、当事者は
絶望を抱えています。最近の社会的事件(殺人等)を見ても、弱者が弱者に対して、報復するという
事件は、少なくありません。むしろ、増加する傾向にあるかもしれません。
ただ、具体的な解決策は、ほぼ皆無で(本書にも解決策が書かれていますが、、、)、
全てが自己責任と言われる社会状況です。まったく希望がないなと、思ってしまいます。
Posted by ブクログ
石田さんのブックトークで知った一冊。
“草食化”という言葉が聞かれて久しい日本社会で想像を絶するコミュニケーション不全に陥っていることに衝撃を受けた。
真面目に性について考えていかなければいけないと感じた。
Posted by ブクログ
極論といえば極論かもしれないけど、おもしろい問題提起と思った。
この問題提起をするきっかけが、著者が介護デイサービスを立ち上げて経営した際に、コミュニケーションや基本的業務スキルがないものが中年童貞ばかりだということだ。こういう突拍子もないことがきっかけになっている場合、ある真実の一端を掴んでいると私は感じる。
そして、著者は介護デイサービスで困った職員の扱いに困るなかで、”ズレっぱなしの原因は童貞にある”もしくは”ズレているゆえに童貞である”ということに気がついた。
坂爪氏へのインタビューで、セックス経験をすることで、自分に自信がつき、行動しやすくなり、行きやすくなる。不要なコンプレックスを抱えたままだと他者とつきあうことに劣等感を抱えてしまう。性的な自立は社会的な自立につながっており、税収の低下、国際競争力の低下、社会保障費の増大にもつながっているというのは面白かった。
ただ、本書全体としてはルポの話題のターゲットもあれであれば、精神的ひきこもりの話とも直結しているので、憂鬱になった。
Posted by ブクログ
僕自身ずっと気になっていたトピック。しかしどうやって取材していいのか分からず放置していた。
なるほどいう類型だし、取材もいろいろしているけど、決めつけ方が独善的な気がしたし、救いようのない感じだったので星は一つ減らした。佳作。
Posted by ブクログ
中年童貞と言う言葉を見て、初めは良く理解出来ませんでしたが、本書を読むに進めて成程と納得。そこには、個々の性格の問題と、現状の社会性がリンクしている部分も問題として、そこは複雑に絡み合っているのでは。
著者自らの体験とリポートを織り交ぜた構成、そこは読み進める段階で納得と理解が得られるのではと思います。
ドキュメントものとして、このようなリアリティを追及している物は読み物の一つとして存在意義が大きい印象を受けました。
Posted by ブクログ
介護の現場で働くことになった未婚中年男性の多くが、決定的に物事の考え方や行動がズレている、という状況に多く遭遇した。
ズレた人の多くが中年童貞だったのか、中年童貞だからズレているのか。
多くの介護事業所では中年童貞が起こす行動にうんざりした普通の人たちが離職、他に行き場の無い中年童貞は残って問題を起こし続けるという、負の連鎖が起こっている。
Posted by ブクログ
興味本意で読んでみたが、拗らせ方が想像以上だった。しかも、中年童貞から毒親、貧困、少子化などの社会問題にまで発展していく、けっこう真面目な内容だった。
Posted by ブクログ
この本読んだら自分が相当まともで健全な人生歩んでいる方って事が自覚できたな
親の子供への関わり方ってやっぱ相当影響あるって考えたら難しいよな〜
干渉しなさすぎたらヤンキーなって10代で子供作るし過干渉だと中年童貞なっちゃうし、、、程よく愛情を向けられる親になりたいな
中年童貞の人たちがプライド高いってのは驚きだね自己肯定感のかけらも無い人たちだと思ってたから
この本の執筆時からから更に中年童貞は増えてるだろう日本の社会はこの先どうなることやら
Posted by ブクログ
中山七里さんの本の参考文献に上がっていたので読んでみた。中年童貞がどのような存在なのかを可視化。彼らはどこ引きつくのか…。何とも言えない読後感。
Posted by ブクログ
興味深く読めましたけれども、中年童貞をこき下ろすかのような書き方はいただけませんな…と思いましたね…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
なんというか、いかにも”悪者”みたいな感じでね、当事者に対する優しさがないように思いましたねぇ…けれども、こういう、こき下ろす感じで書かないと売れないのかな? とも思いましたね…とにかく中年童貞という”生物”に対する優しさ・愛に欠如した、著者の書き方だと思いましたよ!
ヽ(・ω・)/ズコー
人間関係の希薄化が叫ばれている昨今、結婚相手も自ら努力して見つけないとならないのはキツイですね…特にコミュニケーションの下手な、中年童貞のような人は…。
お見合い結婚のような周囲が気にかけてセッティングしてくれるような、そんな結婚の仕方のような日本人には合っているんじゃないですかね?? 今や廃れたお見合い結婚ですが、コロナもありますし、これをきっかけにまたお見合い結婚ってやつが見直されることを切望致します…。
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
「ルポ中年童貞」(2015.1)、中村淳彦氏が、中年童貞の可視化を試みた作品です。団塊の世代の私には理解が難しいテーマでした。犯罪につながらなければいいなと、そんな思いです。内容は、①秋葉原は中年童貞天国 ②妄想に生きる高学歴中年童貞 ③ネット右翼と中年童貞 ④女への絶望から男で童貞喪失 ⑤童貞喪失を目指す学校 ⑥中年童貞の受け皿となる介護業界 ⑦中年童貞はこの社会が生んだ。 中年童貞に共通するのは、過剰なプライドの高さ、コミュニケーション不足、潔癖な女性観だそうです。コミュニケーション不足は深刻ですね!
Posted by ブクログ
心のすきま(寂しさ)を媒介にお金を落とさせようとする商売方法、人材不足のために誰でも受け入れようとしてクラッシャーを招き入れてしまった介護業界の闇。。。
中年童貞を生み出すのは母親の過保護、ひいてはそれを生み出す家父長制度、ひいてはそれを支える社会制度。。。
そう、中年童貞はそんな社会の歪みと結びついている面も大きいのだ。
ルポなので著者は実在の中年童貞氏にインタビューをしてるんだけど、社会には私のまだ知らない、想像を越えた環境や価値観で生きてる色んな人がいるんだなあ。。って思った。
童貞か否かは置いといて哀しいコミュニケーションしか知らないモンスターのような人。
反面教師にして自分はそうなっていないか?って客観的に問い続けないとだめだな、って思わせる人。
なんか重くて落ち込んでしまうね。。
大人になったら自分の非や欠落はその人自身の責任になる。でもその人が「そうなってしまった」原因が、何らかの歪みがその人の周りにはたぶん確実にあるのだ。
叩こうと思えば叩きどころ満載の本著。
それでも色んなことを言いきって問題提起したのであろう著者の気概を感じる。
著者の述べることすべてに同意はできないけど、少なくとも私は今までと同じように「中年童貞」をネタとして笑えなくなったな。
Posted by ブクログ
一方的に喋るのはオタクの人たち独特の傾向 「二次元しか愛せないっていうオタクがいるけど、その殆どは方便ですよ。実際は現実の女の子に相手にされないから、二次元が好きというのが一般的です。二次元しか好きになれないって言い訳、自己暗示。オタクの人に見られる傾向だけど、自己正当化するわけですね。」 リアルな女性に大きな生理的違和感が起こるわけですね 1995新世紀エヴァンゲリヲン 依存の深度 仮想の中で時間が止まっている 男性の冷静沈着で客観的な判断力は、すべて現実に根付いている。現実に対する冷静で客観的な判断は、我々の社会を作る大きな要素の一つである。性とは個人的なものではなく、他者と親密な関係を築き社会に関わることだと考えるならば、中学校でぶつかった異性の壁を越え乗り越えられず時間が止まっているのは非常に危惧すべき事態である。 処女信仰 究極系 時代に逆行して貞潔や完璧な恋愛を求める 二次元に依存するオタクの殆どは、全員がそのまま死んでいく…。その言葉を聞いて呆然とした。どこにもないファンタジーを信じて、現実をなにも知らないまま死んでいくのはあまりに淋しくないか。 インテリジェンスが低下して、ひたすら好きなものだけに逃避することが一般的なオタクになってしまった。 コンテンツの消費を続けるオタクは、企業に消費活動を操られながら、死ぬまで仮想商品を購入し続けるだけの人生を送る。 簡単には想像が出来ないディープな哀愁を感じる 旅館では一緒の部屋に布団を並べてDSと枕を共にする…なんと言えばいいのか、言葉が出ない。 ベルサーチに赤いバンダナしたり、奇天烈なスタイルになる。 発言には年齢が全く伴っていない 背景には恋人も家族もいない男性達に徹底的に幻想を提供し、消費させようとする資本主義の原理があったが、消費する本人達は至って幸せそうだった。 人々は狭量きょうりょうになっている 大学の偏差値が高くなるほど童貞率が高くなる 僻んでいる リストカット 妄想 鈴鹿イチロー 飯島直子 若ハゲでキモチ悪いルックス 加藤鷹のような圧倒的な存在を狙っていた 女はホストみたいな男優が触ると喜んだが、鈴鹿が睨んで「キモいんだよ」なんて言い出すのが常だった。 お椀乳 舌の痙攣で口元が締められない 童貞のままアスファルトに頭を叩きつけた ギンギラギンにさりげなく レイシスト人種差別主義者 リアルな会話をしなくても承認欲求は満たされ 右傾化 飯島愛 目を瞑って 人間関係で成功体験が少ないので弱い者や不正義を働く者を、マジョリティ側に立った安全な匿名空間から一方的に叩くのである。 エクセルで採点 政策が絡むと失業者のセーフティネットになって、本当にとんでもない奴ばかり集まる。職場が破壊されるのは当然、産業も破壊される。 ベーシックインカムは、中年童貞を社会から隔離できるいい制度だと思いますよ。 治安維持費用 辛辣な言葉が飛び交う ミソジニー=女性嫌悪 生理的に受け付けない 人間力に絶望的な格差 バイでもないし、トランスジェンダーでもない。 ハッテン場 個室のある新宿二丁目 加藤智大 野々村竜太郎 女性はどうして深く考えることなく、常に''強い種''に惹かれるのだろうか。モテるのは、いつの時代もヤンキー、運動部のエースである。女性は無条件に強者を選択する。 性的な自立は社会的な自立である。 恋愛は「お互いの完璧さを競い合うレース」ではありません。お互いの強みを生かし、弱みを補い合う為にするのが、恋愛であり、セックスであり、結婚です。 相手との価値観の擦り合わせ 適齢期18〜25社会に出るのと同時期が望ましい 童貞のまま、不必要なコンプレックスを抱えたままだと、他者と付き合うことに対して劣等感や負い目を感じてしまい、どうしても社会的にアクティブになれないケースが多いと思います。 現代の夜這い制度として機能しうる「童貞&処女卒業合宿」 現在の中年童貞達の困難、生きづらさを眺めていると、適正年齢の間に一人でも多くが、社会的に良い結果を生むことは確かである。 無条件採用が人材の質を低下させる いつまで経っても自立が出来ない坂口に、同僚から不満や苦情があがるようになった。入所から1カ月が経った頃には、完全に事務所のお荷物になっていた。 苦肉の役割分担 女性との性交を望んでいるのに逃避する彼等の多くは、内面に何かしらの問題を抱えている。 彼等の「物事の考え方や行動が極端にズレている」ことから始まる迷惑は、主に雇用した職場で発揮されることになる。 坂口的な人物はすべてがズレている為、嘘や勘違い、間違った解釈が多く、坂口を経由する情報は基本的に正確ではない。情報を共有して交換するという作業が出来ないと、業務のあらゆる場面で混乱が起こる。 母親の羊水に浸かったまま 社会を母親の羊水だと思っている 交尾を強く望んでいるのに女性に排除された彼等は、''社会的な生と死''、更に''生物的な生と死''の狭間に生きる人達だった。 犬や猫を去勢せずに強い欲求を残したまま交尾させないと、大きなストレスになる。 ほぼ全員がスペック上位の同じ女性であり、フリータイムは戦場となる。 可哀想にと同情するが、婚活は結婚相手を見つけることが目的であり、男性も女性も弱者は容赦なく排除される。 やっぱり適正年齢で結婚出来なかった人間は男も女も問題がある 結婚すら出来ないのに生きている意味ないよね35歳を過ぎた未婚男性が、44歳までに結婚出来る割合は3% 婚活市場は本当にシビアで厳しい。相手の女性が何を求めているのか、自分に何が足りないのかを客観的に理解して、直していかないと、とても成功しないです。 他人と比較して客観的に自分を見直したり、外部から情報を入手して成長するってことがないので厳しいです。 なんて言うのか現実を知らないので、妄想が強い。そんなことを言っていると一生誰にも相手にされませんよって、データを見せながらはっきり伝えるけど、わかってもらえない。 スペック最悪でも優香みたいな女性と出会いたい 関係性の貧困から生まれる客観性のなさがマイナスとなり 要するにお父さんが必要なわけ 非正規雇用で合理性を追求している 団塊世代に父親になる力がなかったこと 落とし所を逸してしまった場合は辛い セックスはいつも言っているがコミュニケーションでもあると思う。程度の差はあれ、例えば俺には喫茶店でお茶しておしゃべりしているのもベッドでおしゃぶりされてるのもあまり変わらない。 原点は素晴らしいのに、捻じ曲がるのが可笑しい。自然界では交尾が出来ないで死んでいく雄はいっぱいいるわけ。想いを遂げられないで、死ぬ生物が存在するのは当たり前の事、その当たり前の事を大前提にして、自分を貫いて想いを大切にして生きていけばいい。 人間だけでなく、競争に負けて交尾が出来ない生物が出てくるのは自然の摂理である。 まず断らない、断られないって安心感があるからモテる。 二村ヒトシ 医者の息子で幼稚園からの慶應 彼等を凍死させる事で自然淘汰しているように見える アンデルセンの国だから 『マッチ売りの少女』の思想 ポエム的な言葉で職員を洗脳する''遣り甲斐搾取'' 人に依存したり人を支配したりせずに、真っ当に自分の心の穴と向き合えている人間を見つける方が難しい。それでも皆んな生きていかなきゃいけないから、誰かが与えてくれるポエムで穴を埋めるしかなくなる。 破滅しかねないような金額を突っ込むのは「自分の存在が彼女達の人生を左右出来る」という幻想を与えられているから 「愛されない」っていう被害者意識のある男達の心の穴を突いてお金を搾取するビジネスが、彼等の状況をますますヤバくしているわけだから。 リビドーが満たされている気にさせられる みんなマザコン マクロ的に考えると全ての人の遺伝子が次世代に残る訳じゃないんだから、本当にキモくて他人に迷惑もかける奴が恋愛も結婚も出来ないのは、仕方ないこと。 多くの中年童貞は女性と社会から排除された存在で、''社会的な生と死''''生物的な生と死''というギリギリの狭間を生きている パラオ橋崩落大虐殺 その読書会主宰者は、中年童貞が生きる為に必要な''お父さん''的立場となった。 宮田氏は本当に初体験まで、秒読み段階に入っている。 現状は、社会のゴミ箱だ。 自分はまだ雲の上と繋がっているとホッとした。「何が個人の自由だよ。何言っているの。お洒落ランチなんか食べているから底辺がどんな地獄かわからないんだよ」''中年童貞の可視化''という問題提起 2014年12月