遠野春日のレビュー一覧
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ネタバレ蘇芳は、巨大財閥を牽引する貴公子。
幼少の頃から、帝王学を学ばされ、会社を引き継ぐために育てられたが、その分、周囲にも自分自身ではなくバックの会社を見られ利用しようとされることも多かった。
そのため、蘇芳は誰にも利用されまいと人嫌いで通すようになっていた。
そして、元々の蘇芳の見た目の美しさとあいまって、ついたあだ名が氷の貴公子。
誰しもが近寄りがたく感じるはずの蘇芳に、ある日突然、恋文が届いた。
それも、わざわざ使者をしたてて直接届けるという方法で。
当初、蘇芳はその手紙の差出人をすげなくあしらうつもりだったけれど、その時代錯誤なやり方に興味が湧き、会うことにしてしまう。
約 -
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評価は4に近い3かな。
攻め:柚原桂一
受け:里見彰
父が入院・手術後、一人息子である彰はそれを機に大学から就職まで過ごした東京を離れて故郷に戻ってきた。
地元では昔から何かに付けて里見家と張り合っていた柚原家があり、柚原家の長男とは同じ学年なのに接点が無かった。しかしその頃から彰は桂一にほのかな思いを抱いていて…。
ロミオとジュリエット的な要素はあるものの、そうでも無かった。受け側で意識し過ぎていただけだった。
それにしても、四分の3くらいまで二人のシーンは少なく、受け側の思いの羅列…。それをえんえんぐるぐる書いてる。すごい。←ほめてる(^_^;)
最後の最後でやっとエチ場面。あ -
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ネタバレ2001年に刊行されたノベルズが文庫になった新装版。書き下ろしSSつき。
月夜の晩に一目惚れし、いつしか恋人になったホストな美青年は謎めいていた。
彼の正体は一体?というお話。
BLファンタジー感満載で、さすが遠野さんだけあって、
作中引っかかることなく最後まで楽しく読んだけど、クライマックスシーンが(滝汗)。
今読むと攻が格好いいと思えず、アホにしか思えん。
いくら正体を分らせるためとはいえ、一探偵にしかすぎないのに。やりすぎだろうと。
でも引越しうんぬんからするに、意外とバカップルでお似合いなのかも(笑)。
書き下ろしは、元同居人の想い人が分るSS。
そういうことだったのねと腑に落ち -
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ネタバレ次期組長と目されながらも、内部抗争で組を追われた元極道の若頭――。
重傷を負い、行き場を失くした男・海棠を秘書に拾ったのは、青年実業家の真柴だった。
実は真柴は、海棠が若頭を務めていた組の組長の愛人として、生活していたことが一時期あった。
そんな時も冷静に、日ごと真柴が淫らに抱かれるのを黙って見、そして後処理を厭うことなくしてくれたのが海棠だった。
真柴は海棠には「きっと軽蔑されているに違いない」と思いながらも、組長から暇を告げられる際に、「いつか必ず海棠を手に入れる」と誓った気持ちのまま、海棠を自分に縛り付けていた。
海棠は、「体の相手をしろ」という真柴の命にも、顔色一つ変えるこ -
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攻め:須藤斎
受け:綿貫充彦
ゲイの充彦は課長である須藤を心密かに思っている。ある日社外で会った事でプライベートでも会うようになり、須藤はただ自分を部下として可愛がっているだけだと思っていてもつい期待しそうになり…。
あとがきで「感情の流れを少しずつ追いかけてい」く恋愛が書きたかったと遠野先生が言われているとおり、纏まるまで焦れました。
変な女の部下に攻めが迫られ変な噂にまでなって、二人の感情よりそっちが最初は花が大きかった。そして打ち明けたものの、須藤は充彦をそんな目では見られず今までの友人としての関係すら無くなって。
しかも後半三分の二も過ぎた頃に新たに受けを好きになるキャラが登場 -
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ネタバレ航空機開発のエリート・添嶋がある日、映画館で一目ぼれしたのは、白皙の美貌の青年・瑞原。
走り出した子供を追いかけた母親に瑞原がぶつかられ、添嶋の洋服にジュースをかける、というハプニングが起こり、一緒に喫茶店でお茶をする機会を得た添嶋。
連絡先を聞き、そのまま分かれたが、数日後の空港で、まさかの再会を果たす。
瑞原は、なんと国際線のパイロットだったのだ。
征服に隠された禁欲的な物腰に、さらに征服欲を刺激された添嶋。
飛行シュミレータの実験を口実に、瑞原を職場に呼び出すと、その運転技術に、惚れ惚れとしてしまう。
一方の瑞原も、添嶋に漂う微妙な引き際を知っているオーラに、悪からぬ感情