寺島実郎のレビュー一覧

  • リベラル再生の基軸

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     世の中が右傾化していく中でリベラルを再生する必要があるとの危機意識に立ち、まず「近代を正視すること」を掲げてその方法を議論していく内容の書だが、論じられている分野が多岐に渡るために簡単な一言で表現することが出来ない。
     大まかに「安倍政権の批判」と「対米関係の再設計と「グローバリズムの中での公正な分配の実現」と「憲法9条」と「原子力の未来とエネルギー政策と震災復興の構想」と「代議制民主主義の鍛え直し」といった内容が主である。時代と向き合った思考の結晶といえる。現実に力を及ぼす知性とはこのようなものかと驚嘆した。

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    2015年09月06日
  • 世界を知る力 日本創生編

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    東日本大震災から6ヶ月後に出版された「3.11以降の日本を考える」ための書。
    千年に一度の大事件から2年が経つが、基本的に現在でもここで述べられていることは有効である。むしろ現実が進歩していない。
    「3.11以降の日本を考えるとき、安易な希望や絶望はいらない。根拠のない楽観に一喜一憂するのでなく、筋道を立てて深く考える事。その際、もっとも力になるのが、歴史の脈絡のなかで考えること」と、腹を据えてこの国難に立ち向かうべしと言われても、現在は原子力よりも景気といった金にしか興味のない人間ばかりになってしまった。

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    2015年09月06日
  • 時代を見つめる「目」

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    不安を解決するのに精神論ばかりじゃだめですね。
    複雑に見えることを俯瞰してみるとすっきりと見えてくるのですね。
    日本を愛するとはどういうことか。
    そのままを見るとはどういうことか。
    その上で建設的に考えるとはどういうことか。
    それがわかるように思います。

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    2014年09月21日
  • 何のために働くのか 自分を創る生き方

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    学生向けに働くことの意味を語りかけた優れた著作で、ある意味で、現代の時代のカラクリにおいて真剣に生きることの尊さを説いている。
    個人的には、寺島氏自らの半生を振り返った第3章が一番興味深かった。誰にでも真似ができるものではないが、自らの転機において何を思い、どう行動したかを誠実に振り返っている。彼の伝記を書いたら後世の参考になるだろうと思っていたが、本書で半分種明かしされてしまったので、何か別の切り口が必要である。「情報収集力」「俗なるものの咀嚼力」などが候補か。

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    2013年06月25日
  • 大中華圏―ネットワーク型世界観から中国の本質に迫る

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    ネットワークとしての中国および中国人の実態を最も鮮明に描いた本。シンガポールが、大中華圏の南端とユニオンジャックの矢の交差する接点に位置しているという指摘は面白い。

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    2013年03月15日
  • 世界を知る力 日本創生編

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    歴史認識を深めるって、歴史に学べっていうことですよね。歴史は繰り返す。それはある意味、人間に進歩が無いということなんでしょう。子供の頃、否、今もよく言われませんか?「もう、あなたは何度言ったらわかるの⁈それはしちゃダメだって言ってるでしょ!」学ばないと。歴史に学び、先を読む者だけが生き残ることができる。これが正に歴史の事実です。波分神社は何の為に在ったのか?でも、学んだら、学んだ様に対策を打たなきゃね。こんなのがあったんだ。昔の人の知恵だねぇ。で、終わっていてはだめなんじゃない?って話ですよね。こんなにハイテクで便利な社会になつたんだから、学びつつ利便性も損なわない。そんな社会が創れるはずだよね。その為に投資しようよ。その為にはまた、日本人のアイデンティティを取り戻さなければならないよ、って話ですよね。パラダイムの大転換。社会主義でも無くて、自由主義でも無くて、日本人が歴史の中で培ってきた武士道的在り様をもう一度見直してみましょうよってことですよね。日本人よ、もっとしっかりせいよってことだよね。

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    2012年10月06日
  • 世界を知る力

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    そもそものきっかけが、自分には圧倒的に世界を知る力が欠如しているという自覚からだから、そういう点では見事にニーズに答えてくれていた良書だと思った。のっけからアメリカの視点を通しての世界観にすぎない、っていうのもビックリしたけど納得いく話だし、意外に深いロシアとの関わりの歴史とか、ユニオンジャックの矢の話とか、知らなかったし面白かった。日米関係と米中関係の繋がりも、今のご時世だと尚更必要になってきている知見だと思うし、一冊を通して、とても勉強になりました。

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    2012年09月16日
  • 世界を知る力

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    知性とはどういうものか、についての1つの見方。 全体知、知識と体験の両輪(鳥の目と虫の目)、情報の相関を考え抜く力、など。

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    2013年03月16日
  • 世界を知る力

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    国土を持たない歴史を持つが故に頭脳で勝負しているユダヤ人のエピソードなど、参考になる話が多い。
    全体知、大中華圏の話に加え、古本屋通いの薦めなども興味深い。

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    2026年10月05日
  • ジェロントロジー宣言 「知の再武装」で100歳人生を生き抜く

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    日本、そしてこれから世界が直面するであろう
    少子高齢化問題を背景に、今後の高齢社会において
    進むべき道を示した一冊。

    少子高齢化とは?▶その中でも都市郊外の高齢化について▶「知」について▶第2の人生、知識をつけ直し高齢者も含めた社会にするには
    おおよそこのような流れなので基礎知識が少なくても読めます。

    現代では社会問題を「少子高齢化」の一言で括ってしまう
    ことが多いが、そもそも少子高齢化になることで、
    何が問題なのか、利点はないのか、
    一歩掘り下げて考えたい人には読んでほしい一冊です。

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    2026年09月06日
  • 世界認識の再構築 17世紀オランダからの全体知

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    現在の国際関係は、歴史の上に成り立っている。その起点を17世紀のオランダに置いて、西欧諸国のみならず、ロシアやトルコ、更にはモンゴルにまで広げて関係史を論じている。オランダを中心に据えることで、近世日本の外交も論じることができる。寺島の視点の取り方に感心させられた。昔学んだ世界史を思い出し、認識を深化させることができたように思う。多様な文献が随所に示されているのは、ありがたい。今後、世界は混沌としそうに見えるが、自分自身の世界認識を再構築するのは容易ではなさそうだ。

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    2026年03月25日
  • 21世紀未来圏 日本再生の構想 全体知と時代認識

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    日本の世界GDP比率 明治維新3% 敗戦3% 1994年18% 2024年3%
     米国主導の20世紀システム 
     都市新中間層の高齢化 定年後 結節点なくバラバラ

    日米同盟の再設計
     米軍基地縮小 尖閣諸島領有権 経済の日米同盟
    全員参加型秩序
     理念性・平和主義 多国間安全保障 分配の公正
    レジリエンス強化の産業創生
     医療・防災 食と農への都市住民の参画
    戦後民主主義の再構築
     代議制と市民 高齢者の就業(25%)を通じた社会参画 
     国家依存の資本主義の結果 日本の埋没
     米国の衰退≒同盟国 日英の衰退  正当性の喪失 クリスチャンシオニズム

    国家構想なき日本 「このままでいい」  グローバリズムへの沈溺
     国内総生産(就労者)2020年
      1次産業1%(3.2) 2次25.9%(23.1) 3次73.1%(73.7)
     アベノミクス恩恵 株高と円安 公的資金の株式市場への投入

    資本主義の矛盾「収奪と搾取」  借金をしてでも景気拡大
     世界の金融資産 世界GDPの5倍近い  GDPと株価上昇とのギャップ
     デジタル資本主義へ  人間拡張よりも視野狭窄 レジリエンスの劣化
     日経新聞 三井物産の社内報から 情報基盤
     グローバル タックス 地球全体の秩序を制御 税逃れ捕捉
     デジタルデモクラシー データの民主管理 

    日本 基幹産業の落ち込み 貿易構造の固定化=新産業創生失敗 産業構造の硬直性 
     戦後:物量の敗戦から 経済主義・成長主義へ  豊かさのための産業創生
     今後:安全と安定のための産業創生 「食と農」 「医療・防災」 国際分業の脆弱性
     日本人の民俗学的特性 忘れやすい 考えようとしない

     固定観念と過剰同調を脱し、柔らかく未来を模索する視界を開く

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    2026年03月08日
  • 世界認識の再構築 17世紀オランダからの全体知

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     近年の国際情勢は、ウクライナ戦争の長期化・台湾海峡をめぐる緊張の高まり・第2次トランプ政権の発足などを背景に、先行きの見通しが極めて立てにくい状況にある。これらは資源・貿易・安全保障を通じて日本社会にも影響を及ぼしているため、腰を据えてじっくり考えなければならない問題だろうと思う。そんなことを思っていた私にとって本書はすこぶる刺激的で、重要な視座を与えてくれた。なぜ17世紀のオランダを理解する必要があるかについては、近代哲学の父であるデカルトが彼の思想形成の重要な時期を過ごした地であり、現在のグローバリゼーションの原点ともいえるオランダ東インド会社が設立された地であり、レンブラントやフェルメールといった稀代の画家を輩出した地であることなどを挙げれば十分だろう。本書で印象的なエピソードは、ロシア・ロマノフ王朝の基盤を作り上げたピョートル大帝が若き日にアムステルダムを訪れ、船大工としてオランダ東インド会社で働いていたという事実である。そこでの経験が基となって、帰国後彼はアムステルダムを模倣する形でサンクトペテルブルクの建設に取り掛かった。また、東インド会社での経験が彼の「東方進出」への意欲を高めたという意味においても、17世紀オランダの影響がいかに大きかったか想像に難くない。
     先行きの不透明な時代を生きるうえで重要なことはできるだけ視野を広げることではないかと思う。戦後から現在にかけての日本はモノの見方や考え方がアメリカナイズされ過ぎているように見える。一国の思想に傾倒し過ぎず広い視座を持つことが、混沌の時代に道を切り開いていくうえで重要ではないだろうか。

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    2026年01月25日
  • 21世紀未来圏 日本再生の構想 全体知と時代認識

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     オーディブルで聴いたのですが、興味深く拝聴することができました。寺島氏の発言の軸がとても冷静で客観的なことに好感が持てます。この本はとても巨視的な立場で描かれており、特に世界のGDPに占める日本の割合が1994年は18%で2022年には4%に落ち込んでいることや一人当たりの国民消費支出も1997年の33万が現在まで一貫して下がり続けていることなど…巨視的な経済の見方はわかりやすい。このまま推移していくと日本の経済力はますます低下していくことは明らかだ。このことを直視することなく、日本はすごいとか、国債を発行しまくれば景気が良くなるとかもっと分配することばかり主張する論者の声が大きいのはなぜなのだろう。アメリカ頼みの防衛もどうなんだろうと考える。確かに考えても仕方がないのかもしれないが、日本人が思考停止している間に日本が劣化しているのは事実なのだ。

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    2025年05月03日
  • 人間と宗教あるいは日本人の心の基軸

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    日本における宗教史の大きな流れを感じることができた。
    宗教性が希薄となった戦後の日本において、道徳や倫理を培っているものが何なのか知りたいと思った。

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    2025年04月30日
  • 21世紀未来圏 日本再生の構想 全体知と時代認識

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     資本主義が内包する問題を認識することができた。資本主義は不変ではなく、社会の変化に対応して修正が必要となるのだと認識した。
     修正にあたって国民の幸福を目指すという視点が、最も大事なのだと思う。
     また、この課題を解決するために既に多くの議論がなされていることを知り、もっと勉強しなければならないと思った。

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    2025年01月16日
  • 21世紀未来圏 日本再生の構想 全体知と時代認識

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    まだ途中だが、脳力のレッスンはすでに読んでいて、寺島氏の地球儀的俯瞰の日本の位置の見立ては、いつものことながら勉強になります。
    常に世界を捉えつつ、日本を捉えていらっしゃる。

    ☆4.7
    とても重厚で、詳細な、我が国日本の未来圏。予測と航海図のようになっている。この論考を、一途にやり遂げる政治家が出てきたら、日本は変われるかも知れない。
    これは紙の本を手に入れたい。

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    2024年12月27日
  • ジェロントロジー宣言 「知の再武装」で100歳人生を生き抜く

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    民主制をとる国家において、最近異変が生じている。たとえば、英国におけるブリジットの問題のように、ギリギリEU残留を国民が選ぶだろうという多くの予想を裏切る選挙結果になる。これは、投票権をもつ若年層がEU離脱に反対であるのに対して、比較的多数である高齢者が優位にたったためではないか、といわれている。その結果、EUに残った場合に得られたであろう利益を英国は失ったかもしれない、というのである。
     民主制そのものにおいて、選挙という制度は選挙の結果において、国民の意思の総体という擬制がされていて、よくもわるくも実は国民の総体における意思決定は正しいはずだ、という擬制がそこではされることになる。
    ところが、国の明暗を左右する選挙のような場面で国民の意思決定が、比較的多数においてこれから未来を担っていく層の利害を害する形でなされることは、それが多数決だからといって問題がないのか、という悩みがこの本の根底にはある。
     実は、日本でもその傾向はないとはいえないからである。
     そもそも、選挙において、自由な意思決定がなされているか、どうかははなはだ疑問である。簡単に煽られ、操られるあやうさが絶えずある。しかし、それを繰り返していくと、社会を成り立たせている力をだんだんと削いでいくことにもなっていく。
     この本では「知の再武装」をとき、「高齢化によって劣化する人間」とういう見方を共有しない。どのように高齢者層を豊かにしそれによって社会を豊かにするか、の提案の書である。
     社会の構造がAIや、気候変動、人口問題、…
    などによって揺さぶられ続けている。生き抜く力をどのように手に入れるか、という志向の本でもある。
     

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    2024年07月25日
  • 中東・エネルギー・地政学―全体知への体験的接近

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     この本は「戦後日本 = エネルギー = 中東 = 中東史」の相関を探りその重層的理解のための試みで、そこから見えてくる日本という国の構造を直視することを、筆者は時代の目撃者としての責任として最後に述べている。報道だけでは捉え切れない事象を理解する上で貴重な一冊と言える。

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    2024年05月06日
  • ダビデの星を見つめて 体験的ユダヤ・ネットワーク論

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     イスラエルとユダヤ人の事を理解するのにはとても良い本だ。ユダヤ人のことを知らなければ、現代世界は理解できない。

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    2023年11月11日