寺島実郎のレビュー一覧

  • ジェロントロジー宣言 「知の再武装」で100歳人生を生き抜く

    Posted by ブクログ

    "ジェロントロジーという言葉を初めて本書で知った。英和辞書では老年学と訳される。
    今後日本の人口構成が大きく変わることは、周知の事実だ。超高齢化が進み、人口は減少していく。医療の発展から元気に暮らせる老人が増える一方、社会保障制度は制度構築時代の思想のまま運用され、時代との適応が図られていない。
    だからこそ、我々は知の再武装が必要なのだと呼びかけている。

    年老いて社会とどうかかわって、健康に幸せに生きていくには、どんな工夫が必要なのかを改めて考えるきっかけとなった本。

    巻末に知の再武装のためのブックガイドがある。"

    0
    2018年11月25日
  • 日本でいちばんいい県 都道府県別幸福度ランキング

    Posted by ブクログ

    アカデミックに都道府県を俯瞰してみたとき、幸福度という指標で眺めてみたのが本書。ここにあるような指標を使ってランキング。最後にあるデータを眺めているだけでも、目的を持ってみると面白いだろう。

    0
    2018年10月28日
  • 世界を知る力

    Posted by ブクログ

    "寺島実郎さんは、当社のコンサルタントのようなこともその昔、行っていた。
    歴史を知った上で、自らの歴史観から世の中を見ること。
    そして、自らの歴史観、歴史認識が他の国民、他の民族ではとらえ方が違うことがあるということを知っておくこと。
    そして、謙虚に、誠実に、こうしたものの見方を得るに至った背景を学び、理解をする努力をすること。
    その上での外交を行う。というようなところに共感した。"

    0
    2018年10月20日
  • 世界を知る力 日本創生編

    Posted by ブクログ

    空間的な繋がりだけではなく過去からの時間的な繋がりたい。歴史から学ばなければならない。
    日本創生として、太平洋側と日本海側(アジア)をリンクさせての産業復興、首都機能移転、原子力エネルギー戦略など、流石に日本のあるべき姿をよくよく考えていると思う。
    ただ2018年現在、この本の提言通り良い方向に向かっているのだろうか。最後のページに「日本は終わっていない。(中略)この三重苦のなかで、何かに気付かざるをえなくなっているからだ」とあるが、果たして日本人は活力を持って日本創設を進めているのだろうか。

    0
    2018年07月09日
  • 中東・エネルギー・地政学―全体知への体験的接近

    Posted by ブクログ

    スエズ運河の下には地下道が掘ってある。つまり、ユーラシア大陸とアフリカ大陸はトンネルでつながっている。公然の秘密ともいえるが、エジプト領のシナイ半島とガザ地区は地下トンネルでつながって、ガザ地区の命綱となっている。
    イスラエルへ戻ったユダヤ人の多くはウクライナからだった。
    イラン・イラク戦争のときに残った日本人は、自衛隊が助けにきてほしいなどと思ってはいなかった。日本はそういうことをしない国になったと腹をくくっていた。

    0
    2016年12月07日
  • 世界を知る力

    Posted by ブクログ

    赤穂浪士の吉良討ち入りのころに、ロシアではピョートル大帝が日本語学校を作った。
    信玄も孫子も昔の人、というふう二思いがちだが、両者には2000年の開きがある。信玄にとっても孫子は昔の人だった。現代人は遠景を圧縮してみてしまう。
    欧米人がチャイナというとき、それはシンガポールや台湾などを含むことがあるから注意。
    タイム・ワーナーの創立者は中国で小さいころを過ごし、親中だったので、太平洋戦争で親中になるよう米国世論を誘導した。

    0
    2015年12月23日
  • 若き日本の肖像―一九〇〇年、欧州への旅―

    Posted by ブクログ

     本書はもともと2000年に単行本として出版されたものを2007年に選書化し、文庫化するにあたって2006~7年に書かれたエッセイ2編を付している。だから、基本的にはミレニアムを迎えるにあたって100年前を振り返るというスタンスで書かれている。また、その基本には昨今の日本が米国を通して世界を見る状況にあるのに対して、欧州が過去の存在になっていることへの批判がある。
     1900年は18世紀最後の年であり、市民革命などを経て、さらには社会主義の理念とその実態とのはざまに揺れる社会風潮があったようだ。結果的に2度の世界大戦を引き出すきっかけもすでに生まれていた。
     こうした欧州の中に飛び込んでいき、

    0
    2014年08月22日
  • 世界を知る力 日本創生編

    Posted by ブクログ

    震災の直後に書かれた本書を長く積ん読にしていたのですが、その後の状況、日本を取り巻く環境の変化を踏まえて読んでみると、改めて参考になると思いました。時期もあるのでしょうか、やはり、叙述が熱を帯びていますね。

    0
    2014年08月07日
  • リベラル再生の基軸

    Posted by ブクログ

    いい本だと思いますが、ちょっと疲れるというのが正直なところ。でもあれだけの見識、構想力を持ったにほんじんはなかなかいませんねまして政治家には。

    0
    2014年03月29日
  • 脱9.11への視座

    Posted by ブクログ

    寺島さんの意見に全て賛成ではないが、それでも多角的な見方を提供してくれる良き先生である。
    こうした多角的な見方を提供してくれる本を読むと、「脳力」が鍛えられる。
    下手な自己啓発本より、現実世界をどう読み解いていくかを考える方が、自分にも世界にも有用である。
    日米関係は、米中関係というのは正しいと思う。それを僕たちは念頭に置かなければならない。

    0
    2013年10月05日
  • 正気の時代のために

    Posted by ブクログ

    寺島さんの意見に全て賛成ではないが、それでも多角的な見方を提供してくれる良き先生である。
    こうした多角的な見方を提供してくれる本を読むと、「脳力」が鍛えられる。
    下手な自己啓発本より、現実世界をどう読み解いていくかを考える方が、自分にも世界にも有用である。

    0
    2013年10月05日
  • 何のために働くのか 自分を創る生き方

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・「何のために働くのか」という難しいテーマに対し、若者への熱いメッセージが込められた1冊。「我が人生を振り返って」で振り返っているように(P73)、様々なできごとや出会いをとおして、筆者は自分や時代と向き合ってきた。
    ・働くことはカセギ(経済的自立)とツトメ(社会参画、社会貢献)であり、「働くことを通して、世の中や時代に働きかけ、歴史の進歩に加わること」(P48)それが、働くこと、生きることの意味だと筆者は言う。そして、自分らしい仕事を探すのではなく、仕事を通じて自分の可能性を懸命に探求していけば、おのずと「これをやるために生まれてきたんだ」と思える仕事に出会える」(P51)とのこと。なるほど

    0
    2015年04月14日
  • 何のために働くのか 自分を創る生き方

    Posted by ブクログ

    「自分が納得出来る仕事」をみつけにくい昨今、ビジネスの最前線で活躍されてきた著者ならではの視点が随所に感じられる書籍である。

    0
    2013年07月14日
  • 問いかけとしての戦後日本と日米同盟

    Posted by ブクログ

     現在の「政治・経済」を扱っている書はあまたあるが、やはり本書は読み応えがある。
     「経済」における「直面する危機」や「政治」における「日米同盟」についての多くの考察は、著者が「脳力のレッスン」というだけに、どう考えたらよいのかという多くの指針を含んだものとなっている。
     もちろんすべて全面的に賛同できる内容ばかりではないが、一般にマスコミで流される表層的な情報にとどまらず、確かに一段と深い考察であると思う。
     著者の「立ち位置」は、かつては「右」と思われていた位置であるだろうが、世の中全体の価値観が右に移動した結果、今では「中道左派」になるのではないだろうか。
     著者の主張は「大中華圏(グレ

    0
    2013年02月22日
  • 問いかけとしての戦後日本と日米同盟

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    金融工学:本来、カネなど貸してはいけない奴に、どうやって金をかすかという技術だ 米国への敬意や支持が今ほど弱まっている状況は記憶にない 渋沢栄一は経営の本質は責任にほかならないということを見抜いていた 日本人が失っていることは自分の身辺的利害を超えて、国や社会の在り方のために立ち向かう気力である 冷戦終焉の産物がIT革命 加藤周一 頭の回転をよくする読書術

    0
    2013年02月17日
  • 世界を知る力 日本創生編

    Posted by ブクログ

    さすが寺島先生、重厚感のある、知識としても満たされた、満足感のある一冊です。
    少し前の本ですが、今この時に読む意味のある本のように思いました。
    寺島先生の原子力への主張は、一貫していてすごいと思う。
    以前に、震災直後の東北の町での中継の中でもしっかり原子力維持の主張を貫いておられた。信念を感じる。
    今、まさに寺島先生が経済学者を超えて、人間の道しるべとしてどのように日本人が歩むべきが示唆させれているこの姿に感慨を感じる。
    ぜひ、新しい視座を与えてほしい。日本人の本当の琴線にふれる新しい時代を指し示してほしい。寺島先生の本を読んでいるといつも思うことがある。この時代に生きていて良かった。時代を交

    0
    2013年01月27日
  • 世界を知る力

    Posted by 読むコレ

    世界を知る力と、近所の偉人の方の勧めで、購入して読んでいます。タイトルから、壮大な俯瞰力が得られそうな一冊に感じています。「世界を知る」とは、断片的な知識が、さまざまな相関を見出すことによってスパークして結びつき、全体的な知性へと変化していく過程を指すのではないだろうか?ー第四章 世界を知る力より。
     元々、商社マンで、海外を赴任しながら、実践的に感じていた「世界」を、様々な視点から、書き下ろした「世界を知る」ことについての入門書かつ、読者には、いかにしてそういった視点を持ち、実践的に応用していく展開で、四十年の活動の形として世に出たベストセラーな、一冊です。

    0
    2012年12月20日
  • 世界を知る力

    Posted by ブクログ

    序章はあまり感銘しない。中盤から終盤にかけて、筆者の価値観や思想が見える。外に出て中を見る、という客観性を体感せよということだと思う。帰国子女の私は、全く同意。

    0
    2012年12月07日
  • 世界を知る力

    Posted by ブクログ

    世界の中における日本…その力を発揮するための前提は、世界や歴史を可能な限りバランスよく相対的に認識して学ぶこと、といった主張に思えました。1705年の日本語学校@ロシアの話は象徴的で、驚きました。

    0
    2012年09月24日
  • 世界を知る力 日本創生編

    Posted by ブクログ

    アメリカというプリズムを通さずに世界をみることが必要
    大中華圏(中国本土+華僑)を意識する
    ユニオンジャックの矢(ロンドン、ドバイ、バンガロール、シンガポール、シドニー)を意識する
    小規模分散型が21世紀のITや電力系のキーワード
    国境を超えるネットワークがうねりのような相関の中で世界を突き動かしており重層的に世界を見ることが必要
    日本に求められているのは親米入亜=アメリカがアジアから孤立しないように配慮しながら、日本はアジアから信頼を確立していく
    agree to disagree=賛成は出来なくても相手の主張の論点を理解する

    0
    2012年09月10日