寺島実郎のレビュー一覧
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寺島実郎氏の見識レベルは今の日本では突出している。国内問題を世界の視点で分析している。三井物産のバックアップがあるのだろうか?対抗できるのは大前研一氏ぐらいか?本書により、そして著者には、もはや一国問題といえども世界の視点が不可欠と思い知らされた。
1.米国の衰退 中国の追い上げ 同盟国の衰退
GDPの世界シェア推移が国力を表す。米国のシェアはそれほど落ちていないが、先進国Gは大きく衰退。それが新興国の発言力を高めている。
2.世界史のダイナミズム
ギリシア文明→イスラムが継承→十字軍で欧州に戻る
⇒ルネサンスへ
世界はダイナミズムで繋がっている
世界と世界史の知識が必要
3.インドの存在感が拡大していく
4.日本は?
(1)アベノミクスの恩恵は企業 利益倍増50→100兆円
短期業績至上主義=株主利益を最大化へ視野狭窄
(2)今も残る国家総動員体制 官主導の政治・経済
野口悠紀雄氏・山本義隆氏「近代日本150」岩波新書
⇒国家依存体質 脆弱さ -
Posted by ブクログ
東京MXの「寺島実郎の世界を知る力」は毎回必ず見ているが、
この本はその内容を何年分も集約したような、中身の濃いものになっている。
最大の論点は、「世界のGDPに占める日本の割合、明治維新の時は3%。
それが戦争直前に5%に上がり、敗戦で3%に戻る。
その後経済成長を果たし、1994年に18%とピークを迎え、
2023年に4%に落ち込んだ」という現実。
まさに失われた30年。この現実をどう見るか、これに尽きる。
このまま日本は「一瞬だけ反映した奇妙な国」で終わるのか。
アベノミクスの功罪、というより、安倍晋三という政治家の分析も的を射ている。
はっきり言ってしまえば学がない。学んでいないまま宰相になってしまった。
今日総裁選不出馬を表明した岸田も同じ。何が「新しい資本主義」か。
ミルトン・フリードマンの名前も何度も出てくる。小さな政府。
私はこのこと自体は間違っていないと今も思うが、ただ、再分配は必要。
運で財を成した人は世の中に貢献しなくてはいけないのだ。
かつての人はそれができたが、今の人は税金逃れしか考えていない。せこい。
・・・再生の構想、とあるが、日本再生のヒントはこの本にもあまり描かれていない。描けない現状なのだろう。「分配」がヒントにはなるのだろうが。
寺島氏のような人が政治家になればいいのに、と思う。
学、教養あっての政治。今の政治家にはそれがない。
世襲、エリート官僚しか選挙に勝てない国ではだめだ -
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(2017/12/9)
寺島実郎さんがイギリスについて語った本。
ラグビーの発祥地だけに私も関心がある。
彼自身の駐在体験に始まり、
世界における歴史、日本とのかかわり、そして今ブレグジットに揺れる英国を
綴っている。
キーワードはタイトルにもある「ユニオンジャックの矢」
ロンドン、ドバイ、ベンガルール(インド)、シンガポール、シドニーが一直線につながる。
歴史的に強い影響力を及ぼし、現在も固いきずなで結ばれている都市だ。
そしてもうひとつ面白いのが「引き際の魔術師」
隆盛を誇った大英帝国が、撤退する際に、
ちゃっかりその地に影響力を残していることを指す。
日本軍の侵攻によるシンガポール陥落は、英国軍史上最大の屈辱だったとか。
大英帝国はこの先どうなるのか。
私にとってはラグビーの4チームがどうなるのか、スコットランドはEUに残りたいという。
メイ首相、最近ニュースにならないが、今の難局をどう乗り切るのか。ウォッチしたい。 -
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(2014/11/6)
podcastを通じて知った日本の知識人、寺島実郎さん。
語り口そのままの落ち着いた文章、読みやすい。
1900年という、日本が微妙な時代、
19世紀から20世紀への入り口となる年。
私もよく知る人物たちがその時代をどこでどう生きたか。
秋山真之、子規、諭吉、漱石、ピカソ、マルクス、音二郎、熊楠、明石、廣瀬、ヒトラー、ムッソリーニ、フロイト、、、
われわれにしたら偉人で通る人々も、若き日に見知らぬ土地を踏みしめ、
明日の日本を築いていった。
日英同盟、ハーグ条約と戦争。
ドイツの政治システムを模倣し、今も続く日本。
やはり日本はヨーロッパに学ぶべきなのだろう。
敗戦以来70年、アメリカに従属、属国のようになってしまったが、
あの国はちょっと違う。ヨーロッパのはみ出し者、フロンティアスピリットがある者で作ったアメリカは、
マインドが違いすぎる。たかだか200年の国。
それよりは少なくとも1700年以上の歴史を持つ日本は、伝統あるヨーロッパから学ぶことが多いはずだ。
いまだ東京上空の制空権を米軍に握られたままなんて、屈辱的以外のなにものでもない。
なんで右翼の皆さんはそれが平気なのか、、。
ラスメニーニャス、プラダ美術館のあるスペインマドリッド、ラグビーワールドカップのあるロンドンに行ってみたいなあ。 -
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ネタバレ『ユニオンジャックの矢』で英国流の世界戦略、『大中華圏』でアジアで力を持つ華僑パワーを記述し、続く本書が3部作の完結編という位置づけです。世界に広がるユダヤ・パワーに焦点を当てたもので、著者が三井物産時代の体験も踏まえており、大変興味深く読みました。
いわゆる「ユダヤ陰謀論」とは全く異なり、帯にあるとおり、「体験的ユダヤ・ネットワーク論」。やはり、世界の要所要所にユダヤ・パワーありということがよくわかります。石油ショックの時に、富士重工業のみがアラブ市場を捨てて、イスラエルへと進出したことから、ユダヤ人には「スバルはベンツと並ぶ名車」と語られ、「スバルの星はダビデの星につながる」と、いまだにユダヤ系に強い人気を誇るそうです。また、エルサレムにある聖墳墓教会では、ローマ・カトリックの管理する領域は1割程度しかなく、9割は「正教系」などなど、「日本人の世界理解の限界になっていること」が多くの事例とともに語られています。
ユダヤ人の価値観が「高付加価値主義」(知恵を重視)と「国際主義」(世界的視野で物事を考える)というのは、まさに「体験的ユダヤ論」から出た著者の視点ですが、正鵠を得たものと思います。
かつて、寺島実郎氏の講演に参加した際、経済動向や地政学のデータ・グラフがぎっしり詰まった厚さ2㎝ほどの資料が配られ、「よくこれほどのファクトに目を通している」と感心しました。あくまでも冷徹に現実を見据えたもので、決して「ユダヤ陰謀論」ではなく、1ビジネスマン、1研究者が体験的に語った世界のなかのユダヤ・パワーを記述した内容です。プーチンのユダヤ嫌いも書かれており、いまのロシア、ウクライナを知る上でお薦めしたい1冊です。 -
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2020/04/28寺島実郎日本再生の基軸
日本の世界におけるシェアを占める地位
1988年は16% 2018年は6%に下落2050年には1.8%になると言う(三菱総研男)
アベノミクスはマネーゲームであり実業である産業と技術そして研鑽と蓄積を直視しない
リーマンショック後の金融資本主義債務の肥大化
資本主義の死に至る病
IT革命は世界を救えるか?
日本の内向「今ここ私」
次の時代を見据えて大きな構想が必要
勤労者世帯可処分所得のマイナス
1997年がピーク2017年は760,000円も低い楼台6労働分配率の低下と社会保険料等の増加社会負担の増加による
これでは個人消費は伸びない
不自然な株高は持続しない
日銀のETF購入31兆円
GPIFの株式投資54兆円 合計85兆円
世界が米中2曲体制の中で日本の自立を
枢要な政策を自己決定
安全保障 エネルギー 食料
3つのメガトレンド
アジアのダイナミズム
デジタルトランスフォーメーション
高齢化社会への対応 都市郊外型
戦後日本のパラダイム転換
第一次産業人口 50%→3%
エネルギー 石炭→石油
輸入額 食料7兆円 燃料19兆円
ガバナンスの確立を!
日本は説明責任なく、無責任の体系。
短期的評価に振り回されて
日本人は貧乏くさくなった 内田樹
長期的持続可能な巨視的ビジョンを!
都度の思い付き対応はダメ -
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ネタバレ世界の事情…それはアメリカだけではないんですよ。
その他の世界をいかに知るかが
視点を広げることにもつながるのです。
著者はそんな世界の荒波にもまれた方です。
何せ情勢の大変に悪い
中東に赴くことになったのですから!!
(そこで行われていたプロジェクトはいろいろな問題から
巨額の損失で終わってしまいます…)
悲しいことに著者はそこで
情報の大事さをいやというほど痛感するのです。
世界を知るためのアドバイスとして
本を読んで視点を広げることを上げています。
実をいうとこれに似た手法、使っています。
ものすごく時間はかかりますが、視点が広がり
共通項も出てきたりと面白いですよ。
読めて非常によかったです。
続編もいつぞやの機会に読めるといいな。 -
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"これから社会に巣立つ学生に向けた人生訓。社会に出てさまよっている人にもお勧めの本。
大学生になった甥っ子に進呈したいと思った。
世の中の読み方の一つを学べる。たとえば、アメリカという国を知りたいと思ったら、日本とアメリカ、中国とアメリカ、韓国とアメリカというように様々な国々との関係を見つめるということを言っている。
日本という国が世界でどのように見られているかも意識して生きていかないといけない。
特に、今後企業はグローバルな市場でビジネスを進めていくことになるし、国内にいてもコンペチターは諸外国企業だ。広く世界の動きを見つめて自分がどんな立ち位置にいたいのかを決めること。そのうえで、どんな分野に興味を持って働けるのかを見極めよう。
どんな時代でもその時代を生きる人にとっては、厳しく苦しいものだ。振り返ってみたときに、人それぞれ楽しいと思ったり、楽だったと感じるもの。今の時代に生きる若者も、厳しさだけを見つめずにチャンスや将来の可能性を見つめてみよう。親の意見もほどほどに聞いて、生きている時代が違う中、親の意見だけを聞いていては将来自分が困ることになるかもしれない。親が先に死ぬのが自然。自らの足でしっかり立ち、ひたむきに人生を駆け抜けてほしいと切に思う。" -
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【広く,深く,また広く】エネルギー問題を端緒として国際情勢分析に向き合い始めた著者が,自身の歩みを記しながら,中東地域を始めとする国際情勢の行く末を見通した作品。著者は,三井物産戦略研究所会長や日本総合研究所会長を歴任された寺島実郎。
中東や国際情勢を知るための本という側面もありますが,それ以上に,中東地域に日本として政治的に関わり始めざるを得なくなった世代の第一人者が,どのように中東や国際情勢を捉えていたかという点を知るために最適の一冊。日本の外交に関する見方に関しては賛否が分かれるところもあるかと思いますが,歴史的資料としても今後用いられることになるのではないかと思います。
〜歴史に向き合ってきて,私の心にある確信のようなものが芽生えてきている。それは,いかなる曲折を経ようとも,結局のところ,歴史は条理の側に動くということである。〜
自分があまり多くは読まないタイプの視点だったかも☆5つ -
Posted by ブクログ
団塊の世代がこれからの日本の重要な役割を積極的に担うことが肝要であること説いている好著だ.筆者と同い年なので,数多くの記述に納得できるものがあり楽しめた.アジアの中で日本が"浩然の気"を持つだけの素地はあるが,そこまで到達していない要因を,この世代がもつ"私生活主義"と指摘しているのも肯ける.食料の自給を最後に取り上げて,「食・農」がこれからのキーワードとしているのも,適切な着眼点だと感じた.1945年にタナボタ式に与えられた民主主義を美濃部達吉らが正当に理解していなかった事実は,未だに憲法を理解していない現総理の言動を示唆しているようだ.
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【本の内容を一言で】
偏った世界観だけでなく、違った目線から世界を「能動的に」知る必要性がある!
【内容まとめ】
1.「アメリカ・フィルター」通しの偏った世界観だけでなく、違った目線から世界を知る必要性がある!
2.「ペリー来航」が近代史の始まりではない!
3.中国をバカにしてはいけない。見習うポイントは勿論、多大なる恩があの国にはある!(ただ心酔しても駄目、やられる。)
4.agree to disagree:「賛成はできなくても、相手の主張の論点は理解した」という姿勢
5.マージナルマン(境界人):複数の系の境界に立つ生き方
【感想】
7年前にリーダーから教えてもらった本で、未だに何度も読み直すくらいのお気に入り本!
定期的に読み返したくなるし、読むと何度でも新しい気付きを与えてくれる名作。
特に印象に残ったのは「ユダヤ格言」と「中国観」。
ユダヤ格言は以下の通り。
『朝寝、昼酒、幼稚な会話、そして愚か者の集いに連なること、これが身を滅ぼす。』
本当にこの通りだし、耳が痛い話しだな・・・
最近改善しつつあるけど、継続していこう!
『汝はいずこより来たりて、いずこに向かう者ぞ』
本当にユダヤは偉大な民族だ。
アンパンマンの歌詞にもあるよね。「何の為に生まれて、何をして生きるのか。分からないまま終わる、そんなのは嫌だ」
ここって定期的に考えないと、本当に「分からないまま終わる」ね!!
日々忙殺されつつも、たまには考え直してみよう。
中国観はまさに【まとめ】に書いてある通り!
むしろ、今の日本人でさえ、中国人をバカにできるに値しない!中国のエリートには完全に負けているだろう。
本当に、下の引用だけでも得るポイントが多いよね。
一度ゆっくり考えないといけない内容がてんこ盛りだった。
とりあえず、異国フレンドが欲しいぜ!!!!
【引用】
今こそ時代や環境の制約を乗り越えて、『世界を知る力』を高めることが痛切に求められている。
凝り固まった認識の鋳型をほぐし、世界認識をできるだけ柔らかく広げ、自分たちが背負っているものの見方や考え方の限界がどこにあるのか、しっかりとらえ直す事はできる。
p34
・ペリー来航が日本の近代史の始まりではない
その150年前に日本人はロシアに漂流しており、世界一周をしており、ロシアの使節団などは来日している!
日露関係は日米関係よりもっと歴史的に深く長い関わりを持っていた。
p48
英語が話せるから『国際人』なのでもない。
異なる国の人たちにも心を開き、自分を相対化して見るとのできる人が『国際人』なのである。
p52
・悠久たる時の流れを歪めた戦後60年
アメリカに影響され続け、自らの体内に蓄積された膨大な歴史時間(=日本史)を忘却
アメリカを通してしか、世界を見ていない。
中国文化に対する尊敬・信奉・敬服・劣等感が、日清戦争によって『優越感』に反転してしまった。
大東亜戦争における敗戦も、戦勝国には中国が含まれるにも関わらず、『アメリカに負けた』とだけ思い込んでいる。
p90
・ユダヤの格言
『朝寝、昼酒、幼稚な会話、そして愚か者の集いに連なること、これが身を滅ぼす。』
・メンチ
『信頼に値するひとかどの人物』
明確な己、技能、見識を持っている人物
・ユダヤの聖典
『汝はいずこより来たりて、いずこに向かう者ぞ』
常に歴史の目的や、人間の本質を問い続けてきた
・ユダヤ人母の教育
自分たちの生活がどんなに苦しくても、どんな逆境にあっても、子どもの教育にだけは心血を注ぐ。
その地域にしがみつくためではない。流浪の民であるユダヤ人には、その土地で採れる資源やモノによって豊かさを確保しようという発想はない。
どこに流れ着いても活用できる目に見えない価値、すなわち技術や情報を習得することで身を立てようとするのがユダヤ人!
人類史に多大なる影響を及ぼしたユダヤ的思想の根底には、どんな逆境にもくじけない根性が横たわっている。
p168
・日本には、世界レベルの通信社やシンクタンクがない!
イギリスのロイター、アメリカのAP、中国の新華社などと比べたら、一桁で済まないほど桁違いに少ない!
日本が独自に入手する世界の情報は、「膨大」でもなんでもない。
自然科学の世界において圧倒的に観測数が少なければ、新事実の発見で遅れをとるのが当たり前のように、そもそも観察される情報がこれだけ桁違いに少なければ、世界を体系化して見ることが困難になるのも当然。
限られた情報に依存して、多くの日本人は世界を認識しようとしていることに気づかなければいけない!
p177
・書を捨てずに街に出よう
文献だけ読んでいれば世界はつかめる、と勘違いする人が出るかもしれない。
「世界を知る力」を養うためには、大空から世界を見渡す「鳥の眼」と、しっかりと地面を見つめる「虫の眼」の両方が必要!
その「虫の眼」を鍛えるのは、なんといってもフィールドワークである。
必ずぶらぶらと地元を歩く時間を作る。
無駄といってもいいだろう。
しかし「虫の眼」を鍛えるためには、これが大切。
p181
・agree to disagree
「賛成はできなくても、相手の主張の論点は理解した」という姿勢
p194
情報は教養を高めるための手段ではない。
問題を解決するために色々な角度から集めるものである。
断片的な情報を「全体知」へと高める動因は、問題解決に向けた強い意志である。
世界の不条理に目を向け、それを解説するのではなく、行動することで問題の解決に至ろうとする。
そういう情念を持って世界に向き合うのでなければ、世界を知っても意味がない。
p203
・マージナルマン(境界人)
→複数の系の境界に立つ生き方という意味。
ひとつの足を帰属する企業・組織に置き、そこでの役割を心を込めて果たしつつ、一方で組織に埋没することなくもうひとつの足を社会に置き、世界のあり方や社会の中での自分の役割を見つめるという生き方。
帰属組織を失ったなら生きていけない虚弱なサラリーマンではなく、技能と専門性を持った汎用性の高い人間を必要としている。 -
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著者の「世界を知る力」に引き続いて読んだので、多少重複部分はあったが、またしても今までの自分の価値観に照らして腹落ちした部分が多く、自分の人生観を検証する意味でも、いい読書でした。
そのポイントは、一つは「素心」でいること。何事も、謙虚さを持って、ヒトや物事に対面することの重要性。
もう一つは「情報」の解釈として、「情けに報いる」ということ。当然ながら、ヒトとの情報共有の前提として、いかに相手を信頼できるかということ。本書で明記している「こいつには、他のヒトより早く本気で伝えてやろう」と相手に思わせる人間的魅力をつけること。
この言葉には、身震いさえしました。
私も、人間的魅力と高尚な知性を兼ね備える経験を重ねて、本書のタイトルである、とてつもない大きな問いに対する答えをみつけなければと、思いました。 -
Posted by ブクログ
自分の目で見て、現場に行って声を聞いてくること。観察すること。それによって見えてくる。どちらにしてもフィルターがかかるが、アメリカというフィルターなしでみられれればそれにこしたことはない。
1805年に通商関係をロシア側の要求を断って、蝦夷地域(今の北海道)の警護を命じているところがすごい。
そして1806-1807年に度々ロシアの船が樺太、利尻などに来航すると。そしてウラジオストックって訳すると「東を征服せよ、支配せよ」って意味ってすごいなあ。
それとあわせてどんどん北海道を屯田兵という形で開拓し、極東ロシアも1)農業移民という形2)ロシア革命の見せしめ 3)ヒトラーのソ連侵攻の見せしめ の 3点で、ウクライナの住民を移民させたりしたとのこと。ここがまた、一つのシベリアだったんだ。
横綱の大鵬がウクライナ人だったとは知らなかった。(樺太出身だし)
また、戦前の日本は、自由に世界に行けたのだ。あまり知られていないけど。1912年与謝野晶子は、夫をおいかけて、シベリア鉄道に乗ってパリに行く。へーー・びっくり。
それと否定できない中華民族が世界を動かしていること。中国だけでなく、マレーシア、シンガポール、いろんな国に中華系のネットワークを持っている人たちがいること。
世界の人と話をしながら、「agree to disagree」という関係をすること。賛成派できなくても、相手の主張の論点は理解したという姿勢が大事というのは教官だった
知的インフラの整備がされていないというのも痛いところを突いたいるなあ
著者が最後にサラリーマンではなくマージルマンである生き方をすることについて書いてある。軸足を片方ずつおいて両方を行う。「境界人」という言葉は、この人が世界を知っていることにつながっているんだろうと思う。