安田浩一のレビュー一覧

  • ネットと愛国
    タイトルや帯だけを見れば在特会を論駁する著書なのかと勘違いするかもしれないが決してそうではない。メディアが写さなかった在特会側の人間のリアルと被害者側の在日韓国人のリアルを見事に書かれている。日本人と在日韓国人の間でも必ずわかりあえる事ができるはずという著者の誠実な気持ちがものすごく感じた。
  • なぜ市民は〝座り込む〟のか 基地の島・沖縄の実像、戦争の記憶
    人の行動や言葉を笑う…こどものころ、親に言われなかったのかなあ…人のいやがることはしない、とか。
    でも、たしかに考えの浅い人は増えている感じ。私もその一人
  • 戦争とバスタオル
    731部隊と毒ガスの使用が禁止されてたのはなんとなく知っていたが、日本国内でも作っていたとは。知ることは大事。今も向き合っている人がいるのは頭が下がります。
  • 「右翼」の戦後史
    右翼の流れがわかりやすい。

    右翼は歴史と伝統を重んじた保守であり、異なる他者に対しては排他的で、復古主義であり、理念というよりも情念に近い。

    日本右翼の源流は、江戸時代末期の水戸学にあるとされる。儒学を基盤に、神話や道徳を尊重し、身分や社会の安定を説くもの。吉田松陰や西郷隆盛らの幕末の志士に大き...続きを読む
  • イミダス 現代の視点2021
    当時意識することのなかった問題や、時期を経て現在どう表面化しているかという議題について改めて触れるにはちょうどいい媒体。
  • 愛国という名の亡国
    安田浩一によるマイノリティの立場を憂いた一冊。

    どちらかというと左よりかと思ったものの、内容は普通に面白かった。
  • 外国人差別の現場
    スリランカ女性を衰弱死させた入管の問題や、ベトナム人技能実習生のリンチ事件、孤立出産の問題など、文字通り人を人とも思わないような事件の数々。
    そこにあるのは外国人への差別意識と、人権感覚の欠如である。

    日本の農業や製造、漁業、インフラにサービス業と、多くの外国人労働者の姿が散見される。日本はもう外...続きを読む
  • 愛国という名の亡国
    民主主義という寛容さを内包する "社会の仕組み" が多数決主義というマジョリティがマイノリティを排除しようとする社会へと陥落している。政治に無関心なノンポリが安穏としていると、気付かぬうちに駆逐されて居場所を失う末路を辿るであろう。声をあげる。即効性は無くとも持続可能な社会は身近な違和感への修正にこ...続きを読む
  • この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体
    都合の悪い過去や歴史に歪曲や捏造を流布する、そんな愚挙に無頓着な自己愛傾倒者は、安易な分断を扇動しマイノリティを排他しようと罵倒する。だがその対立は限られた範疇での喧騒であり、疎ましく距離を置く無関心層が多数を占めている。心地良さを優先するマジョリティにとっては、どうでもいいとノンポリを気取る、もし...続きを読む
  • この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体
    国の在りようが何かおかしい、権力者が権力を濫用しているのではないかというような、漠然とした疑念や不安を拠って来たるところを、きちんと言葉にしてくれている。二人のジャーナリストとしての矜持が感じられる。
  • 戦争とバスタオル
    お風呂特有のゆるさがあって、絵もほのぼのしたタッチで和みながら読める。自動あかすり機の記述は笑った。でも、読み進めると戦争や、戦争によって人生を翻弄された人たちの感情に触れる。良書。
  • 団地と移民 課題最先端「空間」の闘い
    団地を舞台に、日本の超高齢社会と移民についてのルポルタージュ。

    ただこの現状より恐ろしいのは、現在移民として一くくりにされる人々の移住先としての選択肢から日本が外れる事。移住する程の魅力を金銭面や住環境から感じなくなる事。要は移民に見捨てられる事。長年のデフレに加え閉鎖的な社会、こうした未来に日本...続きを読む
  • 戦争とバスタオル
    この本について政治的に偏っていると意見する人もいるが、事実と当事者の証言を読んで、これまで知らなかったことを教えてもらって良かったと私は思った。
    あったことをなかったことにする日本政府の体質をどうしたら変えられるのか。
    今でも毒ガスの後遺症で苦しんでいる人がいると思うと、私たちはどうしたら良いのかと...続きを読む
  • 戦争とバスタオル
    温泉、お風呂はてっきり日本にしかあまりないものと思っていたけど、日本占領下で他の地域にも広めていたことがわかったのが印象深い。
    目の付け所はおもしろいし内容も面白いが、真面目な場面でところどころ出てくるおちゃらけた?一言に少々辟易。。
    また、全体を通して示される著者二人の政治的傾向とそれに対する「こ...続きを読む
  • この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体
    今年は沖縄返還50周年だけど、沖縄について自分が無関心に生きてきたことを恥ずかしく思っている。韓国のことだって、私は映画「タクシー運転手」を見るまでは知らないことが多すぎた。恥ずかしいけどこれから学ぶしかない。青木さん安田さん応援してます。
  • 戦争とバスタオル
    裸で入る暖かいお風呂では、リラックスし心理的にも打ち解けて話しができる と言う考えの中、アジア太平洋戦争で、とかく隠されがちな日本の加害者的側面を調べ、関係ありそうな人にお風呂でも浸かりながら聞いていくと言うもの。
    1.ジャングル風呂と旧泰緬鉄道
    有名な映画「戦場にかける橋」で、鉄道施設の最大の難関...続きを読む
  • 戦争とバスタオル
    「お風呂は究極の非武装」。温泉、銭湯を通して訪れる日本の加害の歴史。

    日本の負の歴史だろう加害の歴史。原爆など被害者としての側面に比べあまり話題にならない。本書はタブーに近いだろう加害の歴史を訪ね歩く旅。

    泰緬鉄道のタイ、沖縄、韓国と神奈川県寒川町の旧海軍工廠と毒ガスで知られる大久野島。

    ある...続きを読む
  • 戦争とバスタオル
    第二次対戦の日本軍が足跡を残すタイ、戦後の沖縄、韓国併合後の植民地化された韓国、第二次大戦中に毒ガスを製造していた神奈川の町や広島の孤島を著者二人が訪れ、「戦争とバスタオル」のタイトルに表れる様に、時にはそこにある温泉で湯を浴びながら、現地の人から当時の話しを聞く旅を繰り返す。現実を体験した人達の言...続きを読む
  • この国を覆う憎悪と嘲笑の濁流の正体
     青木理と安田浩一ならだいたい読まずとも中身は予想できた。
     思ったとおりの内容だったが、自分にはなかった視点や気付きもあった。
     タイトルが仰々しいが、この濁流に抗おうとする二人はこれからも応援していきたい。
  • 「右翼」の戦後史
    読んでよかった、の一言。

    右翼というと、自分のなかでヘイトスピーチをしてる差別主義者なのか?という印象が特に、在特会の影響であった。
    だけど、日本らしさ、日本の伝統を愛する民族主義が右翼の源流であり軸なのだとすると、賛同はできないが考え方の一つとして理解できる。
    その中で、右翼のなかでも民族主義的...続きを読む