戦争とバスタオル

戦争とバスタオル

1,870円 (税込)

9pt

タイ、沖縄、韓国、寒川(神奈川)、大久野島(広島)――
あの戦争で「加害」と「被害」の交差点となった温泉や銭湯を各地に訪ねた二人旅。


ジャングルのせせらぎ露天風呂にお寺の寸胴風呂、沖縄最後の銭湯にチムジルバンや無人島の大浴場……。
至福の時間が流れる癒しのむこう側には、しかし、かつて日本が遺した戦争の爪痕と多くの人が苦しんだ過酷な歴史が横たわっていた。

■タイ…………ジャングル風呂と旧泰緬鉄道
■沖縄…………日本最南端の「ユーフルヤ―」
■韓国…………沐浴湯とアカスリ、ふたつの国を生きた人
■寒川…………引揚者たちの銭湯と秘密の工場
■大久野島……「うさぎの島」の毒ガス兵器


嗚呼、風呂をたずねて四千里――風呂から覗いた近現代史

【もくじ】
■はじめに
第1章 ジャングル風呂と旧泰緬鉄道…………タイ
第2章 日本最南端の「ユーフルヤー」…………沖縄
第3章 沐浴湯とアカスリ、ふたつの国を生きた人…………韓国
第4章 引揚者たちの銭湯と秘密の工場…………寒川
第5章 「うさぎの島」の毒ガス兵器…………大久野島
■特別対談・旅の途中で
■おわりに

...続きを読む

戦争とバスタオル のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年10月16日

    ようやく読めた。
    戦争加害から目を逸らしてはいけない。
    そのメッセージを本文からたくさん受け取った。
    「鬼にされた」、だから記憶を手放さないの言葉はすごくすごく重い。
    知ること。なかったことにしないこと。考え続けること。

    0

    Posted by ブクログ 2023年06月19日

    お風呂は究極の非武装、ほんとに名言です。
    お風呂と戦争をたどる旅。戦争の加害については、恥ずかしながら知らないことばかりで、後半のものすごくヘビーな内容にはしばらく立ち直れそうもないほど暗い気持ちに。
    そんなに昔の話でもないのがまた恐ろしい。
    知ることができて良かったです。
    実際に足を運んで、現地の...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年05月27日

    第1章 ジャングル風呂と旧泰緬鉄道(タイ)
    第2章 日本最南端のユーフルヤー(沖縄)
    第3章 沐浴場とアカスリ、ふたつの国を生きた人(韓国)
    第4章 引揚者たちの銭湯と秘密の工場(寒川)
    第5章 「ウサギの島」の毒ガス兵器(大久野島)

    歴史修正主義がなんと言おうと過去は現在と繋がっていることを人の...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年04月17日

    内容的にはずっしりしているのですが…
    安田さんは分かりやすく丁寧に史実を書いてくれ、金井さんの素直な感情は読んでいる無知な私に共感してくれて、お二人の文章が交互に来ることにより、本当にすんなり読めました。

    すんなり読めましたが、"こんな大切なことをきちんと知らずに今まで生きていたのか&q...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年04月06日

    ノンフィクションライターの安田浩一氏と文筆家でイラストレーターの金井真紀氏はともにお風呂好き。二人でタイ、韓国、沖縄、大久野島などの温泉を巡り、湯けむりの先にある歴史を紐解くという歴史紀行本。
    風呂で出会った客や温泉関係者との語らいにはユーモアもあり、癒されるが、タイトルにあるように、基調には戦争が...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年07月05日

    現代史必読書というてもよい。
    安田浩一さんのあとがき、おわりに、のところに

    排他の空気に満ち満ちた、いまの社会に対する私たちの小さな抵抗でもあるから

    と。この本の存在意義。安田浩一さんと金井真紀さんが、歩いて出会った人との貴重な記録。

    こんなコンセプトで実際にたどり着き出会い聞いて答えて聞いて...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2022年01月10日

    「海のない湘南」寒川町、「うさぎの島」大久野島。化学兵器の製造はどうやっても正当化できない。今はなき銭湯「すずらん湯」、海を一望できる「小沓の湯」。お風呂に入ったつもりでしみじみ歴史を考える。本書の企画を満喫する。沖縄県にただ一つ残る銭湯「中乃湯」。採算度外視、切り盛りするのは1933年生まれのシゲ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年11月07日

    731部隊と毒ガスの使用が禁止されてたのはなんとなく知っていたが、日本国内でも作っていたとは。知ることは大事。今も向き合っている人がいるのは頭が下がります。

    0

    Posted by ブクログ 2022年08月19日

    お風呂特有のゆるさがあって、絵もほのぼのしたタッチで和みながら読める。自動あかすり機の記述は笑った。でも、読み進めると戦争や、戦争によって人生を翻弄された人たちの感情に触れる。良書。

    0

    Posted by ブクログ 2022年02月15日

    この本について政治的に偏っていると意見する人もいるが、事実と当事者の証言を読んで、これまで知らなかったことを教えてもらって良かったと私は思った。
    あったことをなかったことにする日本政府の体質をどうしたら変えられるのか。
    今でも毒ガスの後遺症で苦しんでいる人がいると思うと、私たちはどうしたら良いのかと...続きを読む

    0

戦争とバスタオル の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める エッセイ・紀行

エッセイ・紀行 ランキング

作者のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す