平山瑞穂のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
タイトルからすると、なんだか、甘い考えの男が、
ちゃらんぽらんな人生を、面白おかしく語っている本のような。。。
と思いきや。。。いえいえそれが違うのです。
33歳の若さで、糖尿病と宣告されてしまった片瀬。
ショックを受けつつも、医師の指導に従い、
真面目な糖尿病患者としての日々が始まる。
そう、この本は、糖尿病小説なのです。
作者の体験に基づいて書かれているそうなので、
けっこうリアルで、主人公の気持ちがひしひしと伝わってきます。
食事療法の大変さや、
病気になってからの、妻や、会社の同僚たちとの付き合い方、など、
彼の周りで変化していくさまざまなことが、暗くならずに描かれていて、
ある意 -
Posted by ブクログ
残念ながらこの著者の本を読んだことはないので、自己分析についてはなんとも言えないのだが。
文芸志向の著者が、そちらのデビューが全く芽がでなかったため、エンタメの賞に応募したところ入選。
ところが、エンタメにはエンタメの売れるべき筋があって、それに馴染めない上に、中途半端に水に染まってしまったために、文芸にも帰れなくなった。
そんな感じなんだろうか。
おそらく、自分の描きたいものを表現できる筆力をお持ちであったことが「不幸」の一つなんだろうな。
自身も書いてらっしゃるように、おそらく、エンタメには向いてないのに、エンタメデビューして、評価されてしまったことが今に至っている。そこに徹する -
Posted by ブクログ
ストーリーは悪くないのだが、文章表現があまり好きになれない。
「忘れたくないのに忘れてしまう」というような表現が繰り返し出てきてくどい。
たしかに序盤と終盤ではその気持ちの重さは大きく違うとは思うのだが、何か違う表現方法で切なさを描くことはできなかったものか。
主人公とあずさの関係性があまり変化していないように見えることも問題。
あずさが消えないように何かしようとするも何もできず、かといって思い出を残そうという方向にも行かない。
そういうわけで、印象に残ったシーンがない。
最後のあずさからのメッセージも、それまで何かに打ち込んでいたり、何かを諦めた描写もないのに、あんなことを言われても・・ -
購入済み
エッセイ?
小説だと思わないで作者の闘病のエッセイだと思って読めば、糖尿病のことが頭に入りやすくていい本だと思う。
ただ作者が不倫しているのをあけすけに書いているところに嫌悪感があった。 -