平山瑞穂のレビュー一覧

  • ラス・マンチャス通信

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    日本ファンタジーノベル大賞受賞作。ガルシア・マルケスを代表としてた、いわゆるマジック・リアリズムといわれるジャンルに類する作品らしい。確かにリアルなんだが夢なんだか、此岸と彼岸の合間を行き来しているような、浮き足立った物語である。よって非常にあらすじが書きにくい。長編作品なのだが、ひとつひとつの章の独立性が高く、連作短編としても成立している。全体をものすごくざっくりまとめると、主人公とその家族の転落を描いたファンタジー作品である。だがこれだとものすごく誤解を招くと思われるので、一応章ごとに簡単にまとめておく。第一章 畳の兄主人公は、父母姉兄との五人家族であるが、兄は"アレ"

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    2012年01月09日
  • 忘れないと誓ったぼくがいた

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    彼女が「消えていく」それも死ではなく、フェイドアウト。
    そして、人々の記憶からも消えている。
    僕は忘れない!と誓った。
    彼女がフェイドアウトしたときに僕の手元に残ったのは、忘れまいと必死綴ったノートとビデオ。

    現実にはないことだけれど、とにかく切なくて涙がでた。
    ハッピーエンドを期待したけれど、原因を追究できるかと思ったけれど、そこは切ないままで。
    一人でも忘れないでいてくれたら、生きていた意味があるのかな。

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    2009年10月04日
  • 夜明け前と彼女は知らない

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    精神年齢の成長が止まり、実年齢との乖離がひどくなっていくことを実感している自分だからこそ、痛い目で見られている登場人物たちをあまり痛く思えなかった
    自分も噂されているのかも…と自意識過剰になってしまいそう
    噂話のひどさと本人たちの自意識過剰加減がなんだかリアルに感じてしまった

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    2025年05月19日
  • エンタメ小説家の失敗学~「売れなければ終わり」の修羅の道~

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    この作家さん知りませんでした。なんか色々大変だったんですね…。
    様々な恨みつらみが文章のあちこちから滲み出て、なかなかにホラーだけど読みやすいので蕎麦すするみたいにつるつるっと読める不思議な本(笑)
    本のレビューなんて私のような素人が勝手に書いているだけなので、そこまで気にしなくても…と思うんですが、売れ行きを左右することを考えるとそうも言っていられないんですね。これまで無責任に好き勝手なこと書いていてすみませんでした(汗)

    思うにこの作家さん、デビュー作路線で爆走したら「一部の人に熱狂的に支持されるカリスマ作家」になれたんじゃないかと思うんですが。
    人の好みも同じだと思うんですけど、超メジ

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    2025年04月16日
  • エール!(1)

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    好きな作家さんたちのお仕事アンソロジー
    仕事をしている時には積読していたのに
    「今」読みたくなったのでした

    仕事っていいな
    と素直に感じました
    色々ある  お客様からも 一緒に働く人たちも
    でも、「ありがとう」とか「あなたにまた会いにきます」って言われた時の嬉しさは
    全てを吹き飛ばします!!

    今私も次の仕事をどうしようか迷っています
    少しの充電期間を過ごしています
    何の仕事を選んだとしても、この本に出てきた6人の女性たちのように
    自分に嘘をつかない まっすぐな仕事をしたいなと感じました!

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    2025年03月10日
  • エンタメ小説家の失敗学~「売れなければ終わり」の修羅の道~

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    先日読んだ「2週間で小説を書く!」が徹底したハウツー本としたら、本書は実体験に基づいた小説家業の失敗学本だ。

    本書で初めて著者のことを知ったが、文章表現が的確で、一気に読み進めた。新書だがミステリ系の読後感を得た。
    著者は専業作家になる前は会社員を経験している。だからこそ会社員である編集者の立場を理解し、寄り添っている。しかし、そこに落とし穴があったのだ。(編集者への恨み節満載だけど...笑)

    内容は自著を例に失敗した経緯を語るスタイル。その中で気になったのは「シュガーな俺」。著者は1型糖尿病患者で、この小説は糖尿病の経験を基にしたもので読んでみたくなった。

    印象に残った一文
    丹精込めて

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    2025年02月10日
  • エンタメ小説家の失敗学~「売れなければ終わり」の修羅の道~

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    まだ序章しか読んでいないが、著者の筆力の高さがうかがえる文章。

    ラス・マンチャス通信という代表作のあらすじも書かれており(暗く苦しい話ではありそうだが)そちらにも興味がでてきた。

    作家へのハウトゥーではなく、失敗してしまったと自認する著者の、今までの軌跡を丁寧になぞっているようだ。

    もう少し読み進める時間を早くとりたい。

    +++

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    2024年06月10日
  • あの日の僕らにさよなら

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    久しぶりの文庫本での読書。原題は冥王星パーティーとのことであるがそのタイトルでも良い。
    登場人物,エピソード、時間的経過、小説のボリュームがちょうど良くて気持ち良い。
    主人公の都築祥子、桜川と望月のキャラクターも好き。

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    2024年05月05日
  • エール!(1)

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    お仕事小説アンソロジー。
    大崎梢さんの漫画家のお話と、近藤史恵さんのツアーコンダクターのお話がすごく面白かったです!短編だから読みやすい。「エール!」は3巻まであるみたいなので、全部読んでみたいです。

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    2023年12月02日
  • エンタメ小説家の失敗学~「売れなければ終わり」の修羅の道~

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    エンタメ業界の厳しさがよく分かる。売れている作家さんによるこの手の本を読むと、売れるものを書くのは簡単なことのように勘違いしやすいけれど、そういう方はやっぱり才能があるということなのだろうと再認識した。大変な職業だ。

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    2023年08月04日
  • エンタメ小説家の失敗学~「売れなければ終わり」の修羅の道~

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    本はあくまで商品の一つということを知る。小説家は書きたいものを書けるわけではなく、編集者の意向を考慮しなければいけない。
    著者の文章は自分には読みやすい。

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    2023年07月25日
  • エンタメ小説家の失敗学~「売れなければ終わり」の修羅の道~

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    何ともやるせない恨み・辛みの羅列だな~…ってちょっと引きかけたけど、これがまたかなり的確な後悔論で(って何かよく分からん表現になってるけど)、実に楽しめる。少なくとも、前に読んだ”~億を稼ごう”とかよりよほど現実味があるし、創作と真摯に向き合う姿勢を強く感じる。そして、個人的にどちらの小説が読みたいかというと、間違いなくこちら。そういえば、どちらも小説作品を読んだことはないから、読み比べてみるのも一興かも。とはいえ、まずは平山瑞穂作品から。書評で気になった作品が2つ手元に積読(つんで)あり、近いうちに読んでみよう。ちなみにそれは”ラスマンチャス”と”3.15”。本書でも特に重点的に述べられてい

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    2023年02月27日
  • さもなくば黙れ

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    ネタバレ

    舞台はコロナ禍後に変化した世界。

    私たちはマスクをするのに疑問を抱かなくなってきてそれがこの本の中ではバイザーも同じ立ち位置にいるような気がした。

    みんなができることをできないだけで少数派とひとくくりにしている世の中は今生きている世界にも嫌というほどあるのだろう。
    その中に飲み込まれたこともある。

    だからこそ、
    これが永遠にフィクションであることを願う。

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    2023年02月18日
  • エール!(1)

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    どの短編も迷い悩みながらちゃんと自分の仕事に向き合ってる人が主人公で、読んでてとても羨ましく思った。こんな頑張って働いてたなぁとはるか昔を思い出して、なのにこんななってもたなぁと今の自分を儚んでしまう。

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    2022年03月02日
  • あの日の僕らにさよなら

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    昔よンダことあったけど普通に面白かった。なんか不思議な話だけどやっぱり読み行っちゃうね。この話の続きも気になるし、再開してからどうなったかも続編があったら嬉しいなあ。

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    2021年07月22日
  • あの日の僕らにさよなら

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    「あの日の僕らにさよなら」
    ───どっちの道を取るのがよかったのかなんて、たぶん永遠にわからない。

    解説で瀧井朝世さんが''単行本では『冥王星パーティ』というタイトルであった''と書いていましたが、それはそれでエモいなと思ってしまいました。
    ''元カレに電話したく''は、ならなかったけど、大人になってから読むべき青春物語。

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    2020年04月21日
  • エール!(1)

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    自分はお仕事小説を結構気に入っているらしい。読みやすいお話ばかりだった。ディスプレイデザイナーの彼女の気持ち、納得がいくまで葛藤があったんだろうなと思った。

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    2020年01月08日
  • ラス・マンチャス通信

    購入済み

    独特の文体

    文体語り口が独特でこの作品の個性になっている。
    とっつきは悪いが魅力的ともいえる。
    ストーリーは比較的アップダウンが少なく進んでゆくが、最後が衝撃的。

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    2019年11月26日
  • エール!(1)

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    編集者のあとがきにあるように、働く女性を応援する一冊。
    色んな職業の話を知れることに加えて、仕事の楽しさと苦悩と複雑な気持ちを読める本。
    2.3も読もうと思う。

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    2019年01月01日
  • エール!(1)

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    お仕事小説アンソロジー。主人公たちはそれぞれ挫折して次への一歩を踏み出す。それぞれの仕事の華やかさ、収入、暗部を描いていて面白かった。「六畳ひと間のLA」の小柴さんには涙が溢れた。人生をやり直したくて英語の勉強を始め、なかなか成果が出ない中でかほり先生とのメール交換は心の支えだったんだろうなぁ。

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    2018年08月14日