あらすじ
大好きなのに、いつまでも一緒にいたいと思ったのに、ぼくの心を一瞬で奪った君は〈消えてしまった〉。君の存在を証明するのはたった数分のビデオテープだけ。それが無ければ、君の顔さえ思い出せない。世界中の人が忘れても、ぼくだけは忘れないと誓ったのに――。避けられない運命に向かって必死にもがくふたり。日本ファンタジーノベル大賞受賞作家による、切ない恋の物語。
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Posted by ブクログ
映画を見て、原作も読んでみたいと思って購入しました。
原作の方が描写が丁寧で、文章から情景がより浮かびますが、映画も決して悪くなかったです。
演技という点ではいたらない部分もあったでしょうが、早見あかりさんのみずみずしい存在感は想像していた以上で、消えていくあずさの存在に大きなコントラストをつけたと思います。
映画でじんわりしたあと、原作でじっくり感情移入して泣けました。
よくあるファンタジーモノと偏見を持たずに、多くの人に読んでもらいたい良作です。
Posted by ブクログ
終盤まで読んで切ない話だなーと思いながら読んでいたら、最後でいいきなり涙腺破壊。一言で言えば、やられました。
基本的に恋愛もの好きじゃないんだけど、騙されて貸されて読んでみたら面白くて一気読み。
消えていくファンタジーなんて今どきありきたりだと思ったのにな…
妄想の中で展開される「あずさ」にいつの間にか恋してしまった自分がいる。タカシの真摯な行動が胸をうつ秀作
Posted by ブクログ
久しぶりに読んだ恋愛小説はかなり麻薬的要素のあるものだった。この本は単なる高校生の恋の葛藤や青春を綴ったものではない。記憶という不確かな情報。それを忘れまいと試行錯誤し行動する主人公。
忘れないと誓うことは誰にとっても特別なことではないだろう。しかし私たちは忘れないためにこれほど記憶と真摯に向き合うことがあるだろうか。
高校生の純愛に絡ませた、記憶の物語。恋愛ものはやはりいい。
Posted by ブクログ
・・・予想外。久々に号泣しながら読みました。
泣ける、と言われる恋愛小説は世の中にたくさんあるけど、
結局、そこに描かれた何かが、それぞれの胸の奥にあるものに共鳴して触れた時、人は心を揺さぶられるのでしょう。
そしてこの作品には私の「それ」がありました。
どうにもならなくて、どうにかしたくて、
泣いても、やめようとしても関わらざるを得ない。
「好き」だから。
とてもシンプルで、とても強い理由。
Posted by ブクログ
彼女が「消えていく」それも死ではなく、フェイドアウト。
そして、人々の記憶からも消えている。
僕は忘れない!と誓った。
彼女がフェイドアウトしたときに僕の手元に残ったのは、忘れまいと必死綴ったノートとビデオ。
現実にはないことだけれど、とにかく切なくて涙がでた。
ハッピーエンドを期待したけれど、原因を追究できるかと思ったけれど、そこは切ないままで。
一人でも忘れないでいてくれたら、生きていた意味があるのかな。
Posted by ブクログ
存在が「消える」という不思議な現象が彼女の身に起きている。単に姿かたちが消えるだけでなく、彼女の記憶ごと世界から消え、忘れ去られてしまう。
その運命を静かに受け入れようとする彼女と、そんな彼女と出会い、惹かれ、彼女を忘れないと誓う主人公の僕。
非現実的な設定ですが、その現象がなぜ起こっているのかという理由や説明は全く必要性を感じません。
死とは違うやりきれなさ。
どんなに大切なことでも、どれだけ相手を想っても記憶は消えるという選択肢しかない。不条理な運命に抗う主人公の必死さがせつない。
こうした現象がなくとも、大切で大事な記憶も時間が経つとどんどん曖昧になっていく。忘れたくない記憶、忘れてしまう記憶、どうしようもない事実についても考えさせられた。
Posted by ブクログ
誰からも忘れられてしまう少女。その少女に恋しながらも脳から抜け落ちるように彼女に関する記憶が削除されていく。絶対に忘れないと抱きしめたはずなのにその瞬間に彼女はいない。次第に追い詰められていく彼は彼女が消えてしまう事を防ごうと足掻き苦しむのだが・・・。
自分をいくら覚えて貰っても、次会った時にはすっぽりと忘れられてしまうとはなんとも辛い。世界で一人ぼっちと同じですもんね。知り合いがいないだけなら作ればいいけど、忘れられてしまうならば全くの無意味です。
名作とは言わないけど面白い本でした。
Posted by ブクログ
私にとって今まで読んだことのない話でした。現実ではあり得ないけど、ふわふわ、透明感のある作品でした。主人公やあずさの心の動き、切なさが印象的。主人公のラストの選択もとても好きです。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて読もうと思ったんですが、タイトル通り…せつない話です。
高校最後の夏休みに出会った二人。
出会った日に一目惚れをし、再会から恋が動き始める。
…これだけなら普通の恋愛小説ですよね。
普通じゃないこと、、
彼女が<消えてしまう>運命にあること。
<消える>日と消えない日を繰り返し、<消えている>間は人々の記憶からも消えている。
そして徐々に<消える>日の間隔が長くなり、人々の記憶から完全に消えていく・・・。
避けられない運命に向かって必死にもがく二人の切ない恋物語。
Posted by ブクログ
やるせなさと切なさが詰まった話。
どんなに頑張っても、どんなに足掻いてもどうにもならないことがある。そんな事を思い知らされた結末。
へたなハッピーエンドより僕は好きです。
Posted by ブクログ
泣けた。
僕なら、タカシと同じ状況にあったら、ノートを見ても信じられないと思う。
昔書いてみた小説のノートかな?とか思う。
それで、「我ながら上手いじゃん!」とか思う。
でも、映像もあるんだよね。
それは、どう説明つけるかな・・・。
ところで、
もし、消えていく人に子供を産ませたら、その子供はどうなるのかな?とか下世話なことを考えました。ごめんなさい。
Posted by ブクログ
ストーリーは悪くないのだが、文章表現があまり好きになれない。
「忘れたくないのに忘れてしまう」というような表現が繰り返し出てきてくどい。
たしかに序盤と終盤ではその気持ちの重さは大きく違うとは思うのだが、何か違う表現方法で切なさを描くことはできなかったものか。
主人公とあずさの関係性があまり変化していないように見えることも問題。
あずさが消えないように何かしようとするも何もできず、かといって思い出を残そうという方向にも行かない。
そういうわけで、印象に残ったシーンがない。
最後のあずさからのメッセージも、それまで何かに打ち込んでいたり、何かを諦めた描写もないのに、あんなことを言われても・・・・・・と思ってしまう。
バイトをいろいろやっていた理由も、最初に話した時に話せばよかったのに。
あまりあずさの心の中を知ることができなかったのが残念。
Posted by ブクログ
あらすじ:自分の存在が人の記憶から消される女の子にある男の子は一目惚れをする。その事実を知った男の子はその女の子の存在をなんとか記憶に食い止めようと色々な努力をする…。
感想:現実的ではないお話で、少し物足りないような気がする。
Posted by ブクログ
『なんていうか、弱みを握られている安心感っていうのがあるのかな。変な言い方かもしれないけど。ほっとするんだ』
『本当にやりたいこと。ぼくにとって、それは何なのだろう?今まで、それを真剣に考えたことが一度でもあっただろうか。〜〜何がしたいかを本気で考える前にどうせ無理だろうと決めつけて、自分で道を狭めていはしなかったか。』
Posted by ブクログ
感動したし泣けたけど、あんまり面白くはなかった。タイトルから結末はなんとなく想像できていたけど、思ったよりスッキリしない終わり方。
結局あずさは何だったんだろう。ファンタジーだし深く考えるのもどうかと思うけど、普通に産まれてきて普通に育ったのに高校生というタイミングで「消える」。その17年だか18年という期間に何か理由はあるのか。
たぶん好きな人は好きな小説だと思う。俺にはあんまり向かなかった。泣けたけどね。
Posted by ブクログ
最近、彼女が消えちゃう話が流行っているんだろうか。
主人公が、進路を決めるくだり、自分はあまり真剣に考えずに流されちゃってたなあと思った。
Posted by ブクログ
近い将来に自分が『消え』て、みんなから忘れ去られてしまう。
自分の大切な人がそうなったら耐えられないな。
それこそタカシのように、なりふり構わずつっぱしってしまうかも。
記憶って曖昧。
だから私は記録するのが好き。
でも、その場の感じって、その時にしか味わえないんだよね…。
Posted by ブクログ
設定はさほど目新しいものではありませんが、語り口がうまく、引き込まれます。恋愛モノには苦手意識がありましたが、終始飽きることなく読めました。著者の他の作品も読んでみたいです。(デビュー作だけは読んだことがありましたがだいぶ作風が違っていたので、いろんなタイプの話が書ける人なのかな、と思いました。)
Posted by ブクログ
彼女を忘れないようにするには、どうすれば良いか?記録と記憶のある意味戦い、かな。ファンタジックなエッセンスも加わり、切ない恋愛物語。ストレートなタイトルと内容が良いですね。
Posted by ブクログ
日本ラブストーリー賞とはウマが合う!と感じたので、
この本を読みました。
サクサク読んで、さわやかです。
『消え』ちゃう、というメインテーマは苦手…でしたが
高校生っぽさ、日常っぽさの書き方はとっても好きでした。
Posted by ブクログ
どんどんと周りの人から忘れられ
フェードアウトしていく女の子と
記憶に留めようと必死になるぼく。
映像に残っても存在してた事が
誰かの記憶に残らなければ最初からいなかったことと
同じになってしまう怖さと切なさ。
ただでさえ物忘れが激しいわたしも
もしかしたらものすごく大切なだったことを
忘れて普通に生活してるんじゃないか
って思うと複雑な気持ちになる。
大好きだった顔も声も仕草も
その時は絶対に忘れないって思っても
時間がたってしまえば
人の記憶がいかに脆弱かがわかっちゃうね。
人ひとりが消えていっても世の中は
なんてこともなしに動いていて。
それでも彼女が存在したことで
エピローグで書かれていた2年後のぼくに
小さな影響を与えてたりして。
内容はおもしろかったけど
恋愛小説としてはあんまり共感できなかった
・・・けどおもしろかったよ笑