川原泉のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
川原泉は「甲子園の空に笑え!」が好きで、あといくつかぱらぱらっとのぞいただけ。あれば読むし、決してきらいじゃないけど、大好きって感じでもないかなあ、くらいだった。
この短編集を最初から最後までふむふむ読んでいって、「月夜のダンス」を読み終わったら、じんわり「あれ、すごく好きかもしらん」と思った。
この低体温では、ぐあー大好きだー!とはならないけど、ほどよい心地よさに知らず長風呂してしまう。そのうちうっかり手放せなくなりそう。
「月夜のダンス」がなんともよいなあ。読み終わったあともう一度読んだ。
今年の桃は良い桃だ
もったいないが あんたにやる
「三月革命」のふたりも、ああちくしょバカだな -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ロレンツォのカエル』が読みたくて引っ張り出してきた。
改めて読むと、日常のクスッと笑える小ネタから始まって
リトルグレイになりきって締切から逃避したり、
RPG的な6月王国の物語を使って内輪ネタを披露したり、と
かなり迷走している時期に描かれたものなんだなぁと思う。
それ故あちらこちらに話が飛ぶので、正直ちょっと読みづらい。
とはいえ、ここで語られている薀蓄は
ジョン・ケージの4分33秒、ショーペンハウエル、リトルグレイ…等々
この本で初めて知って、今でも心に残っているものが多い。
その意味ではやはり川原ワールド健在といったところか。
「『フォレスト・ガンプ』って映画の主人公の名前何だっ -
Posted by ブクログ
前作「ブレーメン2」でセンス・オブ・ジェンダー賞を受賞したのから一転、ホモフォビア的と批判された本作。問題とされたのは「紹介したい人がいる」と主人公の兄が連れてきたのが男だったという最終話で、確かにホモフォビアと言われかねない描き方ではあります。
だけど、川原泉にとって、あるいは主人公にとって、同性愛者かどうかはさして重要なファクターではない。彼らにとって重要なのは、その対象者が身内かどうかという点に尽きるんだと思います。川原泉の作品においては、身内か身内でないかが決定的な判断基準であり行動原理であって、それは初期から今に至るまで一貫しています。そこでは身内とは無条件に受け入れるべき相手として