伊豆原弓のレビュー一覧
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ネタバレ現在も闘病生活が続く G.M.ワインバーグの、日本最新刊。例によって邦題は意味不明だが、原題は "Perfect Software and other illusions about testing"。
テストは(ソフトウェアに関する)情報を得るため手段であると定義し、ワインバーグらしく、情報を受けとる側の「人間の問題」にまで踏み込んで、テストにまつわる様々な問題や誤謬をあきらかにしていく。もちろん、システム開発をやっている人間には判りきった話なのだが、それを「判っていない人」に説明するためにはワインバーグの助けが必要だ。
特に日本のソフトウェア業界は高い品質が求められ -
Posted by ブクログ
開発プロジェクトにおける「ありがちなパターン」集。ダメなパターンが多めですが、「こんな感じのことをしていると、うまくいくこともある」というパターンもあります。パターンのバリエーションは豊富なので、「良かれと思ってやっていることも、ダメなパターンに陥ることもあるんだ」と気が付くところも多々ありました。
基本的にパターン集なので、これらのパターンから参考とすべきところや、改善すべきところを自分で見つけて実践していくことで、この本を初めて有効に活用できます。逆に、この本からプロジェクト運営・管理の具体的な改善方法を教えてもらいたい、と思って読むと、単なる「あるある集」で終わってしまうでしょう。 -
Posted by ブクログ
プロジェクトを失敗に陥れるさまざまな要因を、ユーモラスに語っている本。
失敗要因は笑うためではなく、学ぶためにある。
>弱いチームの方が、強いチームより決定や行動を「保留」する傾向がはるかに強い
強いチームになるためには、意志決定や行動を迅速に行える覚悟が必要なのである。
時間が一番貴重な資源であり、一呼吸おいたらすぐ実行という自分の考え方と一致する。
>約束がなされたか、また、それは正確にどのような約束だったかについて、約束した側と受け手側の解釈が異なっていると、約束のシステムは崩れる
コミュニケーション不足が大きな問題に繋がることを示唆している。
自分だけのメモに終わらず、相手と -
Posted by ブクログ
チームワークの乱れがいかに深刻な問題を与えるかという、陰の向きから、チームワークの良さを語っている。
タイトルの分かりやすさと、toy storyを彷彿させる表紙のキャラクターが手に取りやすい。
「組織の結果最大化」を常に意識して実行していた自分
「他人に興味を持つ」が昨年末からのテーマで、これを実行に移し、”より老若男女から愛される人間”を目指し、奮闘中
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チームの成功は、チーム内の異なる目的や労働慣行などを反映した特異性によって左右される。
共通点のない人々をまとめて、同時に同じ方向にオールを漕がせれば、深刻な問題に発展しかねない。
頭に浮かぶイメージとしては、猫の群れといっ -
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Posted by ブクログ
独自のユニークな発想による知恵を習得できる一冊だ。
長年IT業界でやってきた人であれば納得することが多いことだろう。
いくつものユニークな法則を編み出して
法則名も実に頷ける名前となっている。
ラズベリージャムの法則は広げれば広げるほど薄くなるというものだが、
イチゴジャムの法則は、粒があればどこまでも薄くならない
というもの。
また粒の法則は、何か学びたかったら、全て学ぼうとしては
いけない、など。
興味深かったのは、コンサルタントとして相手の発言に対し
どうやって向き合っていくかという問題の解決に
合気道からとった、「集中、入身、転換」というパターンを
エネルギーの調和という観点で取り入れ -
Posted by ブクログ
20/5/14
時間
混乱は時間の無駄である
時間の無駄の原因は休暇ではない。計画不足である。
間違いは時間の無駄になる
早くて雑なものなど無い。早く仕事をしたければ、手際よくやることだ。
明日にはやる必要がなくなっているかも知れないことを今日やるな。やろうとも思うな
新しいことを学び、これまでの知識に加え、依頼主とともに試す。
依頼主はつねに自分の問題の解き方を知っていて、その解答を最初の5分間に口にする
不調和を保ちたかったら、完璧な調和を目指せ
相手が奇妙な行動を取っていたら、たぶん奇妙なものに反応しているのだ。それはたぶん自分である。
努力しながら死ぬより、成功しながら生 -
Posted by ブクログ
リスクとはそもそも何か、というところから始まって、リスク管理がうまくいかない理由について述べられている。そしてリスク管理が行われない理由についても述べられている。(例:早く終わる可能性のあるスケジュールをひくことが許されないなど)この項が一番参考になった(苦笑)。
あと身にしみて感じるところがあったのが、問題の原因はより早い時期に発生しているが、問題を認識し始める時期(天罰期という 笑)についての説明とその対処法。バージョンごとにリリースするというのが意外と現実的な方法だと分かった。
この本が扱う範囲は入門から中級までかなり広いと思うがリスク管理をやる上で読んでおいてよい1冊だと思う。[200 -
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Posted by ブクログ
チームを機能させるための方策を、架空のベンチャー企業の経営陣のストーリーとして見せる本。内容は悪くはないが、実務に活かすには、ややハードルがある。
曰く、チームが機能しない場合の問題は階層構造を形成しており、下から順に以下の通り。
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●信頼の欠如
メンバー同士が弱みを見せられない。
●衝突への恐怖
弱みを見せられないから、慎重な発言が多くなり、健全な議論ができない。
●責任感の不足
健全な議論ができないから、表面的な同意や、あいまいな態度になる。その結果、チームメンバーに、決定や計画を責任を持って達成しようという強い意思が生まれない。
●説明責任の回避
責任感が不足 -
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