伊豆原弓のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ中小企業の中で組織人として新事業立ち上げに従事している私としては、あまりにも身に覚えがありすぎて、グサグサと胸に刺さる本だった。
「わかる…!!」と噛み締めながら読んでいた。
私の勤める企業が優良企業かどうかはさておき、「古い経営慣行が邪魔をして新しいことへの対応が遅れる」という本書の論旨はあまりにも刺さりすぎた。
私は3人の小さなチームに所属していて、幸い会社の中でもかなり若く、勢いのある人員が揃っているから、モチベーションは高い方だ。
しかし、それでも「なんで会社はそんなことにばかりこだわって動きが遅いんだ!今までの商売と違うんだから、古いやり方に当てはめられるわけないだろ!さっさとやって、失敗しながら直して前に進んでいけばいいじゃないか!」と、はらわたが煮え繰り返ることがこの一年本当に何度もあった。
だから著者の本書での主張は、本心から賛同できる。
読み応えのある本だから簡単に人に勧められないが、同じように組織の中で鬱屈した思いを持つ人には良いかもしれない。
やっぱり何か新しいことに挑戦するときは、ある程度エイヤで一か八か的な姿勢でいかないと、物事は始められないのだろう。
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# メモ
## 破壊的技術の原則
1. 企業は顧客と投資家に資源を依存している
2. 小規模な市場では大企業の成長ニーズを解決できない
3. 存在しない市場は分析できない
4. 組織の能力は無能力の決定的要因になる
5. 技術の供給は市場の需要と等しいとは限らない
優良企業は、優れているがゆえに失敗する。
## イノベーションに気付いたときには遅すぎる
「新事業をやらないと」というのは多くの会社が考えることだが、「そんな小さい売上では会社は支えられない」と言われることも、あるあるだろう。
会社の新事業立ち上げに関わっている私自身、首がもげるほど頷きたくなった。
アイデアは出たが、市場が大きくなるまで待たないとと言われる。しかし大きくなった頃には競合がうじゃうじゃいて、もう勝てない。
誰もがサボっているわけではないし、知見もあるが、今のビジネスのお客さんをさらに満足させようとすればするほど、業界をひっくり返すような新しい技術には見向きしなくなってしまう。
顧客の声に応えるよう積極的に投資することは企業が成功するために必要なことであり、真っ当なことだ。しかし、そうするあまり小さな市場には目がいかなくなり、イノベーションの種を見逃してしまう。
2001年に書かれた本書の中で「電気自動車は破壊的技術」とあり、確かに今はその通りになった。
「大切なのは、そうした破壊的技術の種を見つけても馬鹿にせず真剣に受け止めて、それでいて現在の顧客をないがしろにしないこと」と著者は言う。
未来と現在、両方とも大事ということだろう。
## 企業がイノベーションを見落とすわけ
企業は通常、より収益性の高い(粗利率の高い)市場へ移動したがる。それが健全な企業としての活動だ。
しかしそうするあまり、「収益性は悪いけど、将来業界を改変するようなイノベーションの種」を見落とすことがある、というのが本書の主張。
上位市場には移動するが、下位市場へは移動しないという。
例えば、鉄くずを再利用して鉄鋼を作るミニミルという技術は、低コストながら大手製鉄所は当時見向きもしなかった。
収益性がないからだ。
当時のミニミルは鉄筋くらいにしか使えず、鉄筋は利益率が低くて魅力の薄い業界だったので、大手は手が引けてほっとしたくらいだったらしい。
一方で、ミニマルはその後成長し、どんどん上位市場に食い込んでいく。
さらに業界に新しい技術が現れるとミニミルを扱う会社がそれを取り入れ、大手が安定を目指して高収益事業に邁進している間に、シェアを広げていった。
たしかに、組織人として働いていると納得感がある。
仕事が軌道に乗ってくると、「もっと売ろう」と攻勢をかける。そして経費も増える。なので、より大きな市場、収益性の高い市場を目指すことになる。
そして、新しいけど小さな市場に参入するためには、たくさんの根拠を必要とするようになってしまい、腰が重くなる。
私の勤める会社でもまさにそう(大企業じゃないけど)。
これまでの既存の商売があるから、それを伸ばそうと試みる。その活動も大切なのだが、同時に、「新しい事業の種」を植えて育てることもやっていかないといけない。
種は植えてすぐに果実がなることはないのだから、早く植えて大事に育てていかなければならない。
## 既存の顧客による束縛
ハードディスク業界の破壊的技術は「小型化」、掘削機業界の破壊的技術は「油圧式」だった。
すごい速度で成長していたハードディスク業界の破壊的技術は「小型化」だったと後で分かるが、その時にそれが業界を塗り替えるほどと思った人は少なかっただろう。
カズオイシグロの小説『日の名残り』でもスティーブンスが「ターニングポイントは後になって気がつくもの」と言っていたが、まさにそうだ。
その時々の変化を捉えて、「これ、すごいんじゃない?」と気がついた少数の人はチャンスを掴める。
ハードディスク業界の主力企業たちも、小さな製品を作る技術はあった。なのに戦略的決定が遅れて負けた。
それは、『既存の顧客による束縛』があったからだと著者は言う。
「新しい技術があるらしいけど、うちのお客さんが求めるものをちゃんと作り続けなきゃ」と頑張っているうちに、気付いた頃には業界が塗り変わっていた。
既存事業が成功しているからといって、日々世の中に生まれる新市場の種を見下し、無視していたら、いつか足元をすくわれるということだろう。
## 新しい技術を市場に押し込むのでなく、評価される新しい市場を見つける
ハードディスクを小型化する技術を見つけたら、それの用途を新たに生み出す。
油圧式を見つけたら、それの用途を新たに生み出す。
そうして破壊的技術は市場に出てくる。そして出てきた時には、大企業では狙えない、狙いたくない小さな市場であって、対応が遅くなる。
重要なのは「この技術が受け入れられる市場はどこだ」とターゲットを探す姿勢。
マーケットイン、プロダクトアウトという言葉があるが、そもそも役に立つかどうかも怪しい「新技術の種」のプロジェクトを前進させるのは、プロダクトアウト以外の何物でもない。
「これはすごい技術のはず!」と、ある程度一か八かになるだろう。
「評価される場所を見つけてそこに行く」というのは、自分のキャリアを設計するのも同じだ。
自分の持っているポテンシャルを評価してもらえる場所を探して移動することで、評価も満足度も大きく違うだろう。
## マネージャーによる「ふるい分け」
「ほとんどのイノベーション案は組織の深い場所から生まれるが、その中から何をどう上に通すかは、中間管理職であるマネージャーが行うことが多い。そして、マネージャーは自分が通したプロジェクトが失敗することを恐れるため、確実に市場の需要があるであろうと思われるプロジェクトを支援したがる。どのプロジェクトを上層部へ持ち込むか、どのプロジェクトを放っておくかは、中間部のマネージャーが決めている。」
そう著者は言う。
これは、組織人に私にとっても身に覚えのありすぎる話だ。
みな、それぞれのポジションの仕事を全うしようとするあまり、大胆な行動はとりづらくなるのかもしれない。
下部の人員は「ふるい」にかかるようなアイデアを出すことはもちろん大事だが、「ふるいの目の細かさはマネージャー次第」というのがやきもきするポイントだろう。
会社の誰もやったことのないアイデアや、さらには市場でも新しいアイデアは、どのくらいの効果があるのか一か八かに思えるので、上司は安牌を取りたがる、というのも理解できる。
しかしそれらを放っておき、現状維持を選択することは、衰退する選択肢を選ぶことと同義である場合があることも、分かっておかないといけない。
よく投資の世界では「現状維持は実質損している」といったことが聞かれる。
投資を恐れて利率の低い銀行口座に貯金しているだけでは増えず、物価をはじめ支出は増え続けているので、実際は貯金の価値は目減りしている、という話。
ビジネスの世界でも同様だが、そのバランスを取ることが、経営者のセンスの問われるところだろう。
## 小さい組織に任せる
「大企業では小さな新市場に投資しにくいので、小さな組織を用意して任せる方が良い」というのが本書の主張。
大企業から見て小さな新市場は魅力的じゃないので、積極的に関わる人も少なければ、得られる売上も本業に比べてとても小さく、「それで事業としてやっていけるの?」となるだろう。
だから、小さな売上でも十分な小さな組織を作って任せる方が進むということかと理解した。
小さな組織なら、小さな売上でもモチベーションを高く保てる。
また、「人にとってプロジェクトが意味を持つのは、それが重要な顧客のニーズに応え、組織に貢献し、昇格の可能性を高める場合」と著者は言う。
「それやる意味あるの?」的状況のプロジェクトのマネージャーは、投資してもらうために社内を駆け回ることに労力を持って行かれてしまう、とも著者は言っており、これまた頭が飛んでいきそうなほど頷いた。
そんな意味でも、小さな組織でモチベーション高く進める方が良いのだろう。
## 不可知論的マーケティング
「破壊的イノベーションに直面したとき、マネージャーが打ち出す計画と戦略は、実行するためのものというより、学習し発見するための計画であるべき」と著者は言う。
市場の将来性を分かっていると思い込んでいるマネージャーより、不透明性を認識しているマネージャーの方が、柔軟に対応できる。
こんなとき、誰かが市場の輪郭をはっきりさせるまで待つという姿勢では乗り遅れる。
やったことのないもの、見たことのないものを、既存の社内の仕組みに無理に当てはめようとしても上手くいかないということかと理解した。
市場の未来は誰にも分からないのだからトラブルは起きるものだし、何が起きても修正できるように余力を残した上で計画を進めるべき。
## 変化に対応できる組織か否か
「変化に直面した組織を率いる経営者は、資源が確保できるか、成功するためのプロセスや価値基準があるかを検討しないといけない。慣例的に使ってきたプロセスは新しい問題に適しているか?」と著者は言う。
慣例の力は強い。
「うちのやり方はこうだから」「いつもこうしてきたから」と既存の方法に捉われているうちに、世の中はどんどん変わっていく。
だからその場合は、別の組織を買収するか、独立した組織をスパンアウトして作るかする方がいいというのが本書の主張。
しかし気をつけるのは、買収した企業の価値基準を親会社に合わせようとさせること。
それをすると、結局同じように変化に腰が重くなる。
## 性能の供給過剰
性能の向上がある一定のレベルに達すると、顧客は別の価値基準に価値を見出すようになる。
ハードディスクなら、処理速度が各社変わらなくなってきたら、次は小さくて軽いものに価値を見出す。
機能性、信頼性、利便性と、他社商品と差別化できなくなったら、もう価格しか見られない、というのが本書の主張。
作り手、売り手からすると「他とは違うのにお客さんは値段しか見てくれない!」と憤るかもしれないが、他者から見たらもう差はほとんど感じられない、ということは悲しいけどありそうだ。
私の仕事に関する家具について言えば、「機能性」はもう差はないだろう。「利便性」についてはLOWYAが「1台7役!」みたいな家具を販売しているが、あれに当たるか。「利便性」はECだろう。さらに「価格」も安いときた。こう考えると、LOWYAはめちゃくちゃ強い。
だから、たぶん「ズラす」のが良いのだろうと私は思う。例えば「家具」というジャンルをもっと細かく分けて、土俵を変えて戦う。 -
Posted by ブクログ
高付加価値化、高額化の罠についての警告。本当にその通り。現在の技術を極めていく事で得られる高品質、完成度、その代償としての高額化、組織や商品発想の硬直化。その一番の原因が、サボっているからではなく、技術者が現在の枠組みやルールの中で一生懸命に取り組んでいるから。そして、枠外の最初は品質もルールも担保されないような発想にコストメリットで凌駕され、やがて品質でも並ばれて負けていく。しかし、ではどうすれば良いのだろう。。。事例で出てくるのは油圧シャベルやHDDの古い話。この事例については賛否あるらしいが、指摘されている警告は正しいと思う。現在進行形はグローバルの自動車業界か日本のモノづくりか。
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Posted by ブクログ
どこかで紹介されていたので、読んでみました、ようやく(2017年11月24日に登録したので、すでに7年以上経過…)。
「レベルが高いなあ」と思いながら読んだのですが、最後の方に、もともと想定していた対象が部長またはそれ以上の人だったということで納得。
とはいえ、序章や第一章は、リーダーやマネージャーになりたての人にも読んでもらいたい部分。
リーダーやマネージャーはプレーヤーとは違うので、マインドセットの更新は重要。
内容としては、ポジションが変わったら、今までのやり方に固執するのではなく、与えられた状況に応じて自分を活かすことが大切、ってことですね。
また、転職時はもちろん、異動(昇進)時も、新たな組織の文化や人間関係、暗黙の了解、影のキーパーソンなどを把握し、いろいろな情報を、できるだけ偏りなく得つつ(もちろん、情報を得るルールも開拓しつつ)、まずは小さな成功を積み重ねていく必要がある、ってことですね。
言うは易く行うは難し、だと思いますが、せめてできることから手を付けていくべきだと思いましたし、そこから少しずつ手を広げていくのが、自分にとっては現実的だと思いました。 -
Posted by ブクログ
サラリーマンでありながら、今まで経営論というものを全く読んでこなかったことに気づき、とりあえず古典といわれる本書を手に取ってみた。
企業が組織されたばかりの段階では、その競争力は人材の内にある。それは、次第に、プロセス・価値基準へと移行し、最終的には「文化」に行き着く。
企業の能力が人材にあるうちは、変化に対応しやすいが、既存の優良企業においては、プロセス・価値基準、文化が競争力の源泉となっており、これに柔軟性は乏しい。
優良企業の能力というのは人材と関係がないという指摘、深くうなずける。
優良企業の資源配分のパターンは、実質的に、顧客が支配している。
顧客のニーズを満たしすぎる。
こういう傾向も日々実感しているところ。
ディスクドライブ、油圧式機械、ホンダの50ccバイクなど下位市場から上位市場へ移行していくパターンの理論も興味深く読んだが、これが今なお有効なものなのかどうかよくわからない。
企業の能力の核となるプロセス・価値基準および「文化」は変化を拒む。では、既存企業がイノベーションを起こすにはどうしたらいいのか。
企業内に独立した組織を設立するということが提案されていたが、イノベーションというものが本質的に未知の市場を開拓するという定義上、まあ、そういう大括りなものにならざるを得ないだろう。答えはない。 -
Posted by ブクログ
優良企業が、新規参入企業に成すすべもなく「破壊」される仕組みを暴く。
一番の理由が、「破壊的技術」 だ。
小さな市場や、これまでになかった市場の中で
生まれた革新的な技術が急拡大することで、
大企業が築いてきた市場そのものが縮小する
からだ。
ではなぜ、大企業が革新的な技術が生まれる
市場を支配できないのだろうか?
それは、それらの市場は大企業の成長ニーズを
解決できないからだ。
そのため、大企業が既存の市場を維持しながら
破壊的技術に対応するには、独立した小回りの
きく組織を作り、小さな市場やこれまでにない市場を生みだす仕組みを作ることが必要だ。
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Posted by ブクログ
イノベーションのジレンマとは、
市場で地位を築いた優良企業が、その経営手法が優れているがゆえに、新技術に抵抗することができず、失敗するということである。
優良企業は、持続的技術の向上には優れており、それは企業が直面するイノベーションの大部分において有効である。なぜなら、顧客の求めるものに忠実に、積極的な投資を行い、既存の軸においてよりよい製品・サービスを生み出すから。
しかし、この下で最適化された能力・組織・文化は破壊的技術の前には通用しない。なぜなら、破壊的技術は既存の主要顧客にとっては価値のないものであることが一般的であり、かつ市場も小さく優良企業にとって魅力的な果実を得られるものではないために、資源を投資することが困難だからである。
破壊的技術は、既存の主要顧客の判断軸においては劣っているものが多いが、その特性が逆に付加価値となる市場が存在するはずである。マーケティング戦略によってこの市場を見つけ、そこにおいてより上位市場を目指して技術を向上させることで、いずれ既存の判断軸においても十分な性能に達する。これが、破壊的技術が持続的技術を完全に上回るタイミングであり、破壊的技術を無視してきた優良企業が地に落ちるときである。
技術の向上速度が市場の需要速度と一致しているとは限らず、技術が需要を上回ったタイミングが、破壊的技術が誕生するときである。技術が需要を上回ると、顧客の判断軸は価格へと移り、それ以上に技術を向上させたところで意味はない。
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2023年2月現在、この本を読んでいるとひたすらにAppleの iPhoneが頭に浮かぶ。明らかに、iPhoneの近年の画質向上とそれによる端末価格向上は市場の需要を上回っているものであり、何かしらの破壊的技術が頭を覗かせているのではと思う。
カリスマ経営者スティーブ・ジョブズがiPhoneを生み出してから約15年。世界を制したAppleは破壊的技術に対して適切な行動を取れるのか、それともこれからも持続的技術を追い求め、いずれ敗者となるのか。 -
Posted by ブクログ
業界をリードしてきた優良企業だからこそ、その成長を追い求めるという至極まっとうなことをした先に、破壊的イノベーションの攻撃に飲み込まれてしまうという現象を説いている本です。
ビジネス名著だけあって、この本で言われていることはよく引用されていると思うが、なかなか会社組織や業界の構造上、実行に移すことが容易ではないのでビジネスは難しいですね。
この本では、すぐれた経営者の健全な決定が失敗する法則と、それを解決するために優良企業がすべきことが書いてあります。ディスクドライブ業界の例を中心に、各業界の失敗・成功例を引用し、グラフもたくさんあって読むのが大変ですが、伝えたいことはとてもシンプルだと思いながら読みました。実行するのが大変なだけです。
自分の会社ではどういうフェーズにいるのか考えたり、だれかとディスカッションしながら読むと学びが深まると思います。日本の破壊的イノベーションは何か調べてみるのもいいですね。スマホやデジカメ、ファストファッションなど業界の構造が入れ替わった身近な例がたくさん見つかります。
今後破壊的イノベーションで優良企業を攻撃するのは...ノーコードの技術はどうでしょう。エンジニアやコーダーの仕事の大半がAIを味方にしたノーコード技術に取って変わられる時代が来るのではないかと予想しています。 -
Posted by ブクログ
新しいリーダーは最初の3ヶ月が大事という議論はだいぶ前からあって、わたしも影響を受けた考えだ。
リーダーシップなどの書籍から学んだ面もあるのだが、アメリカの大統領などが最初の3ヶ月で相当のことをやることによって、権力移行を成功させるという話しがあって、なるほどと思ったことがなんとなく心に残っていたのだと思う。
で、そうした議論の経営学的な原典がこれだっということを遅ればせながら知って、読んでみる。
なるほどな内容で、自分も自己流であるが、同じようなことを考えたり、やったりしていたなと思うことが多かった。
ただ、文脈がアメリカなので、そうは日本ではいかないだろうと思うところもあって、とくに人事まわり、自分の部下を選んだり、機能しない部下を外したり、とかはできない。仮にできたとしても、だれが有能かどうかは3ヶ月ではわからないとか、いろいろだ。
でも、新しい部署のリーダーになる人は読んでみて損はないと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ◼️読んだ動機
Twitterで名著と言っている人がいて気になり読んだ
◼️感想
小説チックに書いてあり、各章の最後にその章のまとめのような文章がある形式だった。
小説の方は、あまり頭に入ってこず流し読みになったが、まとめの文章にはいいことが書いてあることが多く為になった。
◼️以下よかった箇所のまとめ
4章 正しい管理の4つの本質
- 適切な人材を雇用する
- その人材を適所に当てはめる
- 人々の士気を保つ
- チームの結束を強め維持する
それ以外のことは管理ごっこ
変更はあらゆるプロジェクトほ成功のために必要不可欠である
リスクを避けることはそれに伴う利益を持つ逃すことになる
5章 支配者
どれほど強い脅しをかけても最初に割り当てた時間が足りなければやはり仕事は完成しない
7章 管理者の採用
戦闘が始まる中には、管理者の本当の仕事はもう終わっている
新しく採用した人材には、1回は実証済みの能力レベルのプロジェクトを任せ、ほんとうに目標を拡大するのは次回とする
8章 リスク管理と生産性
- 短期的に生産性を高める方法などない。生産性は長期的な投資によって向上する
- 短期的な効果を約束するものは、インチキである可能性がたかい
- リスクを管理することによってプロジェクトを管理せよ
9章 人材管理の智将
- 成功を最大化するより、失敗を抑えることによって、全体的な成績を高めることができる
- 1日を無駄にする方法はいくらでもある…しかし1日を取り戻す方法は1つもない
11章 理想と現実
- 開発者を増やせば開発スピードが上がるわけではない
- 大人数のチームより、少人数のチームのほうが成果を上げる場合は多くある
- が、政治が蔓延ると少人数のチームは存続できない
14章 設計とデバッグの関係
- 優れたプロジェクトは、デバッグに費やす時間の割合が遥かに低い
- 優れたプロジェクトは、設計に費やす時間の割合が遥かに高い
15章 残業の効果
- プレッシャーをかけても思考は早くならない
19章 プロジェクトの人数
- 初期に人数が多すぎると、プロジェクトは(全員に仕事を与えるため)重要な設計作業をえない
- 設計が感染者する前に大勢に仕事を割り当てると人や作業グループ間のインターフェースを最小化できない
- このため、相互依存が高まり、会議が増え、やり直しが増え、フラストレーションがたまる
- 理想の人数配分は、プロジェクト期間の大部分を承認図のコアチームで行い、プロジェクト終盤に人数を大幅に増やすというもの
- 無茶なスケジュールのプロジェクトは、妥当なスケジュールのプロジェクトに比べ、完成までに時間がかかる
23章 101の教訓
- プロジェクトには目標の予想の両方が必要だ。この二つは違っていて当然である -
Posted by ブクログ
クリステンセン教授が実務家であるからこそ鋭い地に足のついた洞察が出来たのだろうと思われる。
本書は優れた経営者のもとなされる健全な決定が大企業を失敗に導く一方、既存事業を衰退させかねない破壊的技術にアロケーションしていく方法を解き明かす。
破壊的イノベーション=市場でそこまで求められていない技術においては既存顧客に聞いてはいけない。
まさに客に聞きすぎるきらいは日本に強くあり、スピンオフなのか強力なリーダーシップなのか市場に逆らった取り組みもあるなかでどのように生き残るのか。
持続的イノベーションばかりが目立つが、破壊的イノベーションを生み出せるのか、そこがこれからの鍵なのだろう。
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Posted by ブクログ
ネタバレプロジェクトがどうしてうまく進めることができないのか。
それはその前の分析をしていないからである。
その分析はどのような観点で発掘していくべきなのか。
リスク管理という観点で、プロジェクトを検分していく書籍。
5部、23章に渡ってリスク管理とその分析について焦点をあてて論が展開されます。
書籍の中で、著者が経験したまたは周りで発生した事例を上げながらどうすれば良かったのかについて討論やデータを持ってプロジェクトを検分していきます。
その中で印象に残ったのは以下です。
- 「不確定性」を数量化する。
経験則に頼らず、可能性を言語化して提示していくこと
- 価値性のあるコンポーネントを分析して提供していく。
プロジェクトで優先すべき価値ある機能を提供して継続するかの天秤にかけること
- 「リスク管理」は「おとなのプロジェクト管理」だ
不愉快な現実と、起こりうる悪い事態を認識して備えておくこと
リスク管理を背負ってプロジェクトを遂行することがあります。
その時に、熊と踊るために準備をしないといけないと気が引き締まる思いでした。